BURSTERS

いかみりん

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轟雷攻略戦

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「目標地点まであともうちょい!!」
竜一は走りながらイリヤに通信を入れる。
「気をつけろ、今までとギアエネルギー波の量が段違いだ!」
ギアエネルギー波とは。ギアを持つもの、スレーターや竜一達BURSTERSが常時放っている特殊なエネルギー波である。その量でギアを持つものの力量が分かる。
目標地点まであと100m程の所で、落雷がその場所へと落ちた。
「っ!?」
雷は、目の前の青年に落ちた。しかしなんの反応も無い・・・・・・・・
青年の手は何かを掴んでいた。よく見るとそれは、雷に打たれた子供・・だった。
「お前…何してんだ?」
「ん、あぁ…これか?」
「くっ…!!」
怒りに身を任せ竜一はギアのベーススーツを装着し殴りかかっていた。
しかしその拳は、片手で受け止められた。
「なっ!?」
「ははっ!軽い、なぁ!!」
そして、子供を投げ捨て空いた手でがら空きの腹を殴る。
「…っ!!」
「竜一!何があったんだ!」
イリヤが声をかけるが、返事ができない。
「っ、はぁ…はぁ…」
「なんだお前?弱ぇな。」
「はぁ?まだ…本気じゃ、ねぇし…!」
竜一はギアを起動しアーマーを纏う。
「ほぅ…ギア持ちか、なら…」
青年の周りに雷が現れる。雷の勢いが増していき、青年の姿が見えなくなる。輝きで姿が見えなくなる。
「っ!なんだ!?」
光が収縮し、青年の姿が現れる。その姿は、人間とアーマー態が一体化したような異形の姿だった。
「自己紹介がまだだったな。」
そう言うと、尾を引く雷と共に一気に距離を詰める。竜一は反応する間もなく拳を叩き込まれる。
「がっ…!?」
「俺は、轟雷。8人目のアームドヒューマンだ。」
その声を聞きながら、竜一の意識は闇へと落ちた。
「じゃ、トドメ…っ!」
竜一の腹に最後の一撃を喰らわせようとした時、彼方から何かが飛んできた。
咄嗟に受け止めるとそれは、銃弾だった。
「あら、私の弾止められちゃったわ。」
「腕が鈍ってるんじゃないのか?」
「なんだ?お前らは…」
「そこの竜一くんのお友達…ってところかしら?」
「そんな感じだ。」
轟雷を止めたのは三中(と御剣)だった。
「私が足止めするから御剣くんは竜一くんの回収、よろしく。」
「了解した!」
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