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第1章
嗄凪人
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……2年前……
「学校おわったぁーーー!おわっ、明日休みじゃんっっ、なぁ、!明日は何する??」
放課後大きな声で2人に呼びかける嗄凪人にとって3人で過ごせる休日はとても大切だった
学校でもずっと一緒なのにも関わらず3人で1人と言ってもいいくらい同じ時間を共有していた
「そんなに興奮すんなよ 、いつもと同じ休日じゃねーか」
一日一日を幸せに大切に過ごす嗄凪人のことを真人も理解できないこともなかったが同じ双子であるのにそこだけが2人の似ていない部分でもあった
ただ真人も不思議に思うくらいだったが本当は嗄凪人が誰よりもこの3人の関係を心配していたことも2人は知らないだろう。
「まぁ、いいんじゃない?私たち時間が足りないくらいやりたいこと沢山あるんだから」
「そうだよな!春香もそう思うよな!!!」
3人は休日は家の近辺で遊んだり、あの丘に行ったり、少し遠くにある水族館や、テーマパークなど色々な場所に出掛けていた。誰かひとりが映画を見たいと言ったら残りの2人に興味が無い映画でもとりあえず映画観までは3人で行き映画の時間だけ別行動してその後また3人で集まり他愛もない話をしたり別の場所に行ったりしていた。
「じゃあ、ピクニックしない?」
春香のこの一言で明日は丘の上でピクニックに行くことが決まった
「やった!じゃあ、春香の手作り弁当楽しみにしてるから!」
春香と嗄凪人が嬉しそうに話しているのを見ている真人はどこか複雑な表情をしていたが2人はそれに気づいていなかった
「じゃあ、俺のも頼むわ」
「うん、そのつもりだよ?二人の分も張り切って作るから楽しみにしててね」
「おう」
ニコニコ話す春香を見ていると真人の顔も綻び返事をするとそこで今日は解散となった
日の暮れた小さな町は閑散としていて夕焼け色が町全体を温かく包み込んでいた
真人は好きだった。何も無い小さなこの町が、綺麗な夕焼けが、汚れていない澄んだ空気が。
少し離れた都会に遊びに行く時、便利だと思うことはあってもこの町を離れようとは思わなかった。
小さな町だからこそ狭い町だからこそ春香と嗄凪人と楽しくやっていけるのだと思っていたのだ。他の人はこんな小さな町の高校生には見向きもしないだろう。
だがそれで良かった。
そうやって誰にも気づかれず過ごしていたかった。
抱いている気持ちさえ春香や嗄凪人にも気づかれることなくこのまま平和に3人でいる毎日が続けばよかったのだ。
「なぁ、嗄凪人……」
「ん?どうした…?…………真人?」
「いや、今日の夕飯なんだろうと思って嗄凪人に聞こうと思ったけどお前も分かるわけないよなーとか考えてた」
本音を打ち明けようと思ったのだ。
だが、その本音は夕日と共に真人の心の奥底へ沈んでいった
決してその気持ちが太陽にかわって昇ることもなく…
「学校おわったぁーーー!おわっ、明日休みじゃんっっ、なぁ、!明日は何する??」
放課後大きな声で2人に呼びかける嗄凪人にとって3人で過ごせる休日はとても大切だった
学校でもずっと一緒なのにも関わらず3人で1人と言ってもいいくらい同じ時間を共有していた
「そんなに興奮すんなよ 、いつもと同じ休日じゃねーか」
一日一日を幸せに大切に過ごす嗄凪人のことを真人も理解できないこともなかったが同じ双子であるのにそこだけが2人の似ていない部分でもあった
ただ真人も不思議に思うくらいだったが本当は嗄凪人が誰よりもこの3人の関係を心配していたことも2人は知らないだろう。
「まぁ、いいんじゃない?私たち時間が足りないくらいやりたいこと沢山あるんだから」
「そうだよな!春香もそう思うよな!!!」
3人は休日は家の近辺で遊んだり、あの丘に行ったり、少し遠くにある水族館や、テーマパークなど色々な場所に出掛けていた。誰かひとりが映画を見たいと言ったら残りの2人に興味が無い映画でもとりあえず映画観までは3人で行き映画の時間だけ別行動してその後また3人で集まり他愛もない話をしたり別の場所に行ったりしていた。
「じゃあ、ピクニックしない?」
春香のこの一言で明日は丘の上でピクニックに行くことが決まった
「やった!じゃあ、春香の手作り弁当楽しみにしてるから!」
春香と嗄凪人が嬉しそうに話しているのを見ている真人はどこか複雑な表情をしていたが2人はそれに気づいていなかった
「じゃあ、俺のも頼むわ」
「うん、そのつもりだよ?二人の分も張り切って作るから楽しみにしててね」
「おう」
ニコニコ話す春香を見ていると真人の顔も綻び返事をするとそこで今日は解散となった
日の暮れた小さな町は閑散としていて夕焼け色が町全体を温かく包み込んでいた
真人は好きだった。何も無い小さなこの町が、綺麗な夕焼けが、汚れていない澄んだ空気が。
少し離れた都会に遊びに行く時、便利だと思うことはあってもこの町を離れようとは思わなかった。
小さな町だからこそ狭い町だからこそ春香と嗄凪人と楽しくやっていけるのだと思っていたのだ。他の人はこんな小さな町の高校生には見向きもしないだろう。
だがそれで良かった。
そうやって誰にも気づかれず過ごしていたかった。
抱いている気持ちさえ春香や嗄凪人にも気づかれることなくこのまま平和に3人でいる毎日が続けばよかったのだ。
「なぁ、嗄凪人……」
「ん?どうした…?…………真人?」
「いや、今日の夕飯なんだろうと思って嗄凪人に聞こうと思ったけどお前も分かるわけないよなーとか考えてた」
本音を打ち明けようと思ったのだ。
だが、その本音は夕日と共に真人の心の奥底へ沈んでいった
決してその気持ちが太陽にかわって昇ることもなく…
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