異世界で生きていく。

モネ

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第三章の話

マリン祭スタート

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マリン祭初日がきた。
街は楽器の演奏する音が流れて、船も豪華客船のようなものがついていたりと朝から大賑わいだ。
起きてから窓を開けて空気を吸う。
今日は午前中に宿のお手伝いして、午後は露店と忙しい。
動きやすい格好にして、髪も一つにまとめて邪魔にならないようにした。

「ケイさん、おはようございます!」
「おはようございます。朝食を召し上がってくださいね。まだ時間はありますからごゆっくりどうぞ。」
受付カウンターにいたケイさんに挨拶をしてダイニングに行った。
「おぅ、おはようモエ!」
「おはようございます、ジェイドさん!早いですね。」
「あぁ、早く目が覚めたしな。」
「一緒に朝食とってもいいですか?」
「あぁ、朝からモエと朝飯が食えるなんて幸せだよ。」
「フフッ。たまに一緒にごはん食べてますよね?そんな大袈裟な。」
「いや、マジだって。スックもおはよう。」
「スック」
「スックももうジェイドさんに懐いてますよね。」
「動物に好かれるんだよな。嬉しいことだよ。」
朝食を食べながらジェイドさんと話す。
「ジェイドさんは今日はご予定は?」
「俺はマリン祭の準備の手伝いも終わったからあとは楽しむだけだな。祭り行って、昼間から飲もうかと思ってる。モエは夜まで仕事か?」
「マリン祭楽しまないとですもんね♪私は夕方までです。午前中は宿で手伝いで午後からは露店へ行きます。」
「そうか、ならおわったら一緒に祭り回らないか?」
「え?はい、いいですよ。夕方からになりますがいいですか?」
「もちろん。楽しみにしているよ。」
「はい、ありがとうございます!」
最近は一緒にとれる時はジェイドさんと食事をしていて一緒にいることが多い。
レンさんは北の方が大変らしくまだ戻っていない。
しばらく会ってないが元気だろうか。
寂しいという気持ちがあるが、頑張っているのだから会った時にたくさん話したいと思う。

午前中、宿の掃除やらキッチンも手伝いをさせてもらい、昼食を取ってから露店に行った。
マリン通りはパレードみたいなものをしていてすごく賑やかだ。
人もたくさんきている。

「お疲れ様です!交代します。」
「お疲れ様です。よろしくお願いします。」
引き継ぎをして露店の仕事を始めた。
たくさんのお客様がいらして繁盛している。
お祭りの間は子供たちにも人気のスイーツも販売しているので子供たちも多い。
バタバタしているとあっという間に夕方になった。

「モエ!」
「ジェイドさん!もう終わるところです。」
「あぁ、だと思って迎えにきた。」
「フフッ。ありがとうございます。待っててくださいね、上がる支度をします。」

キリのいいところで交代してもらい身だしなみを整えた。
「お待たせしました。」
「お疲れさん。さっ行こうぜ。」
「はい!」
「腹減ったな。モエもか?」
「はい!お腹空きましたね。」
「露店でなんか買ってどっかで食うか。」
「はい!」

2人で露店を回って食べ物とビールを買ってベンチのあるところで食べることにした。
「おつかれ、モエ!」
「お疲れ様です!」
乾杯してビールを飲む。
「あー、うめぇな。つっても俺は昼間から少し飲んでたけどな。」
「フフッ。結構飲みましたか?」
「あぁ、そこまでではないけど。酒場が昼間からあいてたからな、冒険者の知り合いと飲んでた。」
「街中お祭りで賑わってますもんね、どこも大繁盛でしょうね!」
「そうだな。食ったらまた露店とかも回るか?色々店があるみたいだしな。」
「はい!ありがとうございます!」

食事を済ませてまた露店を見て回るのに通りを歩いた。
すごく賑やかで見てるだけで楽しい。
「あっアクセサリーの露店!」
ジェイドさんはアクセサリー店の品を見ていた。
アクセサリー好きなのかな?
「こういうの好きなんですか?」
そういえばジェイドさん片耳にピアスをしている。
「あぁ、結構好き。自分で材料調達して加工してもらったりもする。」
「そうなんですね!確かに綺麗です!」
「モエに似合いそう!」
そう言って見せてくれたのはピンクの綺麗な石がポイントになっているヘアゴム。
「モエいつも髪を結んでるから。」
そう言って髪に当ててくれた。
「可愛いですね!」
「よく似合ってる。これプレゼントする!」
「えっ、そんな。いいですよ!」
「いや、プレゼントさせてくれ。」
そう言ってさっさと購入して私にくれた。
「あっ、ありがとうございます。せっかくだからつけてみますね!」
髪を下ろしてプレゼントしてもらったヘアゴムで結び直す。
それをジッと見てくるジェイドさん。
「あの、変ですか?」
「いや、綺麗な髪だなと思ってさ。それに甘い香りがした。よく似合ってる。」
「なんか恥ずかしいです。髪はお気に入りのシャンプー使っててその後にオイルつけてるからだと思います。ありがとうございます。大切にしますね!」
「良い香りだ。あぁ、マリン祭の思い出に。」
「フフッ」

そして露店を回って、マリン祭の間は夜に花火が上がるらしくてよく見えるところでと港が見渡せる広場に来た。
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