陽のあたる場所

儚いユートピア

儚いユートピア8

10代の頃、ファッションや音楽に夢中だった自分を思い返すと

あの頃の努力や行動は全て無駄なんかではなかったと今思える－－。


今も記憶の中でちゃんと生き続けているのだ…。


ライブを観た時の興奮もファッションショーを観た時の興奮も、何かに心動かされたり感動すること全てが、

自分のモチベーションを高め、努力するキッカケとなり

その後の人生に影響を与えているのだ－－。



「うんっ!!絶対人生変わるっ!!

変わらんワケがないっ!!!!


もしかしたら観た瞬間にもう死んでもええっ!!思うかも!!ｗ」


そんな将吾くんが羨ましくも感じた…。



恋愛と音楽に夢中で、未だ青春真っ只中の将吾くんが……。


「アホか!!ｗ

そんなんじゃまだ足ねぇって!!

死ぬには早すぎるっ!!ｗ


人生まだまだもっと大きな感動が待ってるはずだって!!」



俺はそう言い放って、将吾くんの返事も待たずに職場の中に入っていった。


出勤のタイムカードを押した後携帯を開くと、ちょうど同時に真央からメールが届いた。


『フク心配かけてごめん…。(；∇；)メール今気づいた💦

帰宅メール出来なくてゴメンね💦

昨日の帰りの記憶が一切なくて…(-.-;)

でも大丈夫っ❗ちゃんと家のベッドで寝てたからｗ(^0^;)』


そのメールをみた瞬間、俺はなんとも言えない気分になり、すぐに真央に電話をかけた。


「おいっ!!ｗ

おめぇまた記憶がねぇのかよ!?」