陽のあたる場所2

こたろ

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愛の音

愛の音16

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自分は不倫しておいて、身勝手な発言かもしれないけど

私には私の男女関係の理想論ってものがある。


そもそも浩志さんにはプライバシーを重視し合おうと話していたから…‥


「ま、私と浩志さんはお互い『携帯を勝手に見た方が負け』って思ってるから

もし勝手に見ても、私には何も言わないだろうけどね(笑)」



こんな強気な発言をしながらも、本当は自分自身も不倫だなんて気が気じゃない……。


でも占いを聞いてしまった以上、影響されてしまう自分がいるのだ。


だからこそ……


「……は?神秘十字線?」



「こないだ占い師さんにも言われたんだけど、私その神秘十字線 が両手にあるわけよ!」


「なんなの、それ?w」


「霊感があったり、第六感があったり、先祖に守られていて九死に一生を得たりと、まぁ正に神秘的な手相らしいんだけどw」


「フク、最近そうゆうの好きだねぇ(笑)」


「占いに行ってから影響されてるのもあるけどw

占い師の仕事自体にもちょっと興味あるくらいだしね(笑)

ま、そんな直感があるのか知らないけど、いつも何か起こる前に体調が変化して知らせてくれるんだよね。

今までピンポイントで当てられたのはおばあちゃんが亡くなる日くらいだけど

いつも何かが起こる前になんとなく予感がするんだ。」


「フク、おばあちゃん子だった?」


「うん♪」


「なるほどね。」


「でさ、今まさに何か要因はわからないけどそんな予感がする真っ最中なんだけど

これ、5年前も似たような感覚に襲われて、それからいろんなこと立て続きに起きて病んでいったからさ

今ちょっと警戒中なんだよね(笑)」


「何それw ちょっと怖いじゃん(笑)

でもそうゆう感覚ってメンタルからきてるだけかもしれないから、あんま考え過ぎない方がいいよ?」


「ま、確かにそうなんだよね(笑)

でもとりあえず今はそんな感覚に陥っていてなんだか5年前の出来事を思い出しちゃって…

5年前、私が病んでから数ヶ月の間真央が避けて連絡くれなくなっちゃった時期とかあったなって……。」


「あれはフクが病んでたから避けたワケじゃないよ!?

アンタが私に”依存”してきたから危険だと思って距離置いたんだよ!?」


「うん…分かってる。

だから距離置かれたんだって…。

でも5年前は被害妄想に陥ってたから冷静になれなくてさ…w」


「アンタさ…

その頃”ロープ”まで買ってなかった…?」
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