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28話「ダブルデート」中編その2
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遊園地に着くと石田が入り口で待っていた。
昨日皆で選んだ服を着ている。
意外と初々しい奴だなこいつは。
腕時計を見ながら、どうやら時間を気にしているようだった。
どうやら真由美……いや、富田さんはまだ来てないらしい。
「お待たせー、石田くん」
「おう、真柴と淳一。 二人とも時間通りだな」
「ふっふっふー。時間は守る女なのだー!」
「おうおう、できる女だ。 モテるな真柴は」
石田の適当な褒め言葉に照れる真柴。
「そういえばまだ富田さんは来てないのか?」
「ああ、そうなんだよな。 連絡もないし心配してたとこなんだよ」
「あー、これもうフラれたんじゃないか?」
「おいいいい淳一てめえ……冗談でもそんなこと言うんじゃねえ!」
冗談のつもりだったのだがどうやら今の石田には効いたらしい。
なんかいつもと違って繊細だな石田。
面白いからもっとからかってやろう思ったがかわいそうなのでやめておこう。
「すまんすまん」
「ったくよ……まじでふざけんなよ……」
そんな俺らのやり取りを見て真柴は笑いをこらえていた。
と、その時、石田の携帯の着信音が鳴った。
石田は着信音が鳴った瞬間、真っ先に電話に出た。
「もしもし? あ、うん。 そっかそっか~! うんりょーか~い。 気をつけて来てね~! じゃあまた後でね~」
「……よしっと。 富田さん遅れてくるってさ。 ん? なんだよお前らニヤニヤして」
「いやあ別に~。 ね、淳一くん」
「ああ、別に何でもないぞ石田」
真柴と顔を合わせ笑い合う。
きっと真柴も同じことを考えているんだろう。
富田さんと電話する時の石田、語尾が伸びすぎだしよそ行きの声なんか出していて気持ち悪いような可愛らしいような……
きっと真柴もそう思って笑っているのだろう。
15分程経った後、富田さんが遅れて到着した。
富田真由美、彼女は生徒会に所属している。
全く俺たちとは関わりがないと思われていたが、どうやら石田が出た陸上の大会の応援に来ていたらしい。
そこで石田のことを名だしで大声で応援してくれたらしい。
それで石田は富田さんに惚れたらしい。
単純なやつだとは思うが、俺もそんなことをされたら気になってしまうかもしれない。
もし唯が同じことをしてくれたら俺は主人に甘える犬のように尻尾を振ってしまうだろう。
「ごめんね! 電車の時間間違えちゃって……あ、初めまして! 私、南高で生徒会に入ってる富田真由美です!」
富田さんは走って俺たちのもとへ到着した。
そのせいか息が荒い。
「いいって! 俺たちだってさっき来たばっかだし。 な、淳一?」
石田がお前分かってるだろうなと言わんばかりに見つめてくる。
「あ、ああ。 さっき着いたところだ」
「うんうん。 あ、私、真柴弓月! 北高の2年です! 淳一くんと石田くんにはバンドでお世話になっております」
真柴はそう言って富田さんに面白おかしくお辞儀をする。
「そんな! お辞儀なんて! よろしくね、えっと、弓月ちゃんって呼んでいいかな?」
「構わないぜ~。 私も真由美ちゃんって呼ばせてくれないか~?」
「うん! よろしくね弓月ちゃん!」
2人はそう言って握手を交わす。
どうやら仲良くやれそうみたいだな。
まあ、真柴に関しては相当のコミュ力と天性の人当たりの良さで大抵はうまくやれそうだが。
そんなこんなで全員が集まり、俺たちは遊園地の中へ入っていった。
俺たちが来たのは「ワクワクアイランド」という遊園地で県内では最大級の遊園地だ。
とはいってもそこまでたいそうな遊園地ではない。
千葉にある某テーマパークに比べたら明らかに寂れてるし、広くもない。
でも、俺にとっては想い出が詰まった特別な場所だ。
小さいころ俺の家族と唯の家族とよく遊びに来た思い出がある。
……絶叫マシーンは苦手なのに無理やりジェットコースターに乗せられたり、ただでさえ車酔いやすい体質な俺にコーヒーカップに乗せ思いっきりカップを回してきたり……
勿論、俺も男だ。 やられたままではいられなかったので、唯をお化け屋敷に置いてけぼりにしたりした。
唯は怖いものが大の苦手だったのだ。
……その後、唯に泣かれて母さんにこっぴどく叱られたっけ。
「まったく、俺だってひどい目にあったのに不公平だ」と当時の俺は思っていた。
唯のことが好きだと気付いた今、唯に泣かれたら情けないがどうしたらいいのか分からないだろう。
黙って抱きしめればいいのかもしれないがそんな甲斐性があったらとっくに告白しているだろう。
……まあとりあえずとにかくこの遊園地には思い入れがあるのだ。
11年後には無くなっているから余計に。
昨日皆で選んだ服を着ている。
意外と初々しい奴だなこいつは。
腕時計を見ながら、どうやら時間を気にしているようだった。
どうやら真由美……いや、富田さんはまだ来てないらしい。
「お待たせー、石田くん」
「おう、真柴と淳一。 二人とも時間通りだな」
「ふっふっふー。時間は守る女なのだー!」
「おうおう、できる女だ。 モテるな真柴は」
石田の適当な褒め言葉に照れる真柴。
「そういえばまだ富田さんは来てないのか?」
「ああ、そうなんだよな。 連絡もないし心配してたとこなんだよ」
「あー、これもうフラれたんじゃないか?」
「おいいいい淳一てめえ……冗談でもそんなこと言うんじゃねえ!」
冗談のつもりだったのだがどうやら今の石田には効いたらしい。
なんかいつもと違って繊細だな石田。
面白いからもっとからかってやろう思ったがかわいそうなのでやめておこう。
「すまんすまん」
「ったくよ……まじでふざけんなよ……」
そんな俺らのやり取りを見て真柴は笑いをこらえていた。
と、その時、石田の携帯の着信音が鳴った。
石田は着信音が鳴った瞬間、真っ先に電話に出た。
「もしもし? あ、うん。 そっかそっか~! うんりょーか~い。 気をつけて来てね~! じゃあまた後でね~」
「……よしっと。 富田さん遅れてくるってさ。 ん? なんだよお前らニヤニヤして」
「いやあ別に~。 ね、淳一くん」
「ああ、別に何でもないぞ石田」
真柴と顔を合わせ笑い合う。
きっと真柴も同じことを考えているんだろう。
富田さんと電話する時の石田、語尾が伸びすぎだしよそ行きの声なんか出していて気持ち悪いような可愛らしいような……
きっと真柴もそう思って笑っているのだろう。
15分程経った後、富田さんが遅れて到着した。
富田真由美、彼女は生徒会に所属している。
全く俺たちとは関わりがないと思われていたが、どうやら石田が出た陸上の大会の応援に来ていたらしい。
そこで石田のことを名だしで大声で応援してくれたらしい。
それで石田は富田さんに惚れたらしい。
単純なやつだとは思うが、俺もそんなことをされたら気になってしまうかもしれない。
もし唯が同じことをしてくれたら俺は主人に甘える犬のように尻尾を振ってしまうだろう。
「ごめんね! 電車の時間間違えちゃって……あ、初めまして! 私、南高で生徒会に入ってる富田真由美です!」
富田さんは走って俺たちのもとへ到着した。
そのせいか息が荒い。
「いいって! 俺たちだってさっき来たばっかだし。 な、淳一?」
石田がお前分かってるだろうなと言わんばかりに見つめてくる。
「あ、ああ。 さっき着いたところだ」
「うんうん。 あ、私、真柴弓月! 北高の2年です! 淳一くんと石田くんにはバンドでお世話になっております」
真柴はそう言って富田さんに面白おかしくお辞儀をする。
「そんな! お辞儀なんて! よろしくね、えっと、弓月ちゃんって呼んでいいかな?」
「構わないぜ~。 私も真由美ちゃんって呼ばせてくれないか~?」
「うん! よろしくね弓月ちゃん!」
2人はそう言って握手を交わす。
どうやら仲良くやれそうみたいだな。
まあ、真柴に関しては相当のコミュ力と天性の人当たりの良さで大抵はうまくやれそうだが。
そんなこんなで全員が集まり、俺たちは遊園地の中へ入っていった。
俺たちが来たのは「ワクワクアイランド」という遊園地で県内では最大級の遊園地だ。
とはいってもそこまでたいそうな遊園地ではない。
千葉にある某テーマパークに比べたら明らかに寂れてるし、広くもない。
でも、俺にとっては想い出が詰まった特別な場所だ。
小さいころ俺の家族と唯の家族とよく遊びに来た思い出がある。
……絶叫マシーンは苦手なのに無理やりジェットコースターに乗せられたり、ただでさえ車酔いやすい体質な俺にコーヒーカップに乗せ思いっきりカップを回してきたり……
勿論、俺も男だ。 やられたままではいられなかったので、唯をお化け屋敷に置いてけぼりにしたりした。
唯は怖いものが大の苦手だったのだ。
……その後、唯に泣かれて母さんにこっぴどく叱られたっけ。
「まったく、俺だってひどい目にあったのに不公平だ」と当時の俺は思っていた。
唯のことが好きだと気付いた今、唯に泣かれたら情けないがどうしたらいいのか分からないだろう。
黙って抱きしめればいいのかもしれないがそんな甲斐性があったらとっくに告白しているだろう。
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