あやとり

近江由

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六本の糸~研究ドーム編~

49.忘れ物

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「あら・・・素敵な軍人さんね。」

 扉を開けると女性の声が響いた。

 声の主は目がうつろな集団を引き連れていた。

「どうも・・・・こっちもこんな美人さんだと思わなかった。」

 キースは褒められたことにたいして素直に礼を言い、相手を褒め返した。

「あら素敵。あなたがハンプス少佐ね。」

 褒められた女性は嬉しそうに笑い細い指を立てて言った。

「こんなシチュエーションじゃなければ口説きたいところだけど・・・その物騒な奴ら、どかしてくれないか?」

 キースは女性の前にいる目がうつろな集団を指差した。

「・・・・あら、ならあなたの持つ銃を捨ててくれるのかしら?」

 女性はにやりと笑った。

「悪いがそれはできない・・・・」

 キースはそう言うと目をうつろな集団に、更に部屋全体に視線をゆっくりと移し、銃に手をかけた。

 部屋には扉が3つあった。

 1つはキースが出てきたところ。2つ目はキース達が出てきた扉と同じ面にあり、距離はあるが真横に配置されている。

 3つ目は女性の後ろ。おそらくこの扉の先にハクト達がいるであると考えた。



「そんな豆鉄砲でいいのかしら?」

 女性は片頬を吊り上げ嫌な笑い方をした。

「・・・・豆鉄砲か・・・・」

 キースは素早くうつろな集団の一人に撃った。

 ドガン

 弾は一人の足に命中した。

 被弾したものは崩れ落ちたがまたよろよろと立ち上がった。

「甘い・・・・殺さないと止められないわよ・・・・」

 女性は驚くこともなく余裕そうに笑ったままだった。



「ハンプス少佐!!」

 聞き覚えのある声が聞こえた。



 女性の後ろからかつて戦艦フィーネで副艦長をしていた『ソフィ・リード准尉』が笑顔でキースを見ていた。



「ソフィちゃん。」

 キースは険しい表情のまま銃を構えていた。



「ソフィちゃん。いくらもと仲間でも今は出て来ちゃダメでしょ?」

 女性はソフィをたしなめるように言った。

「ごめんなさい。でも、殺される前に昔の仲間を見たいって思うでしょ?」

 ソフィは笑顔で言った。

 その笑顔にキースは表情を固めた。

「・・・・ソフィちゃんってそっちの子だったか・・・・」

 キースは諦めたような口調になると銃をソフィに向けた。

「あら・・・?私じゃなくてラッシュ博士とかこのお人形さんたちじゃないの?」

 ソフィは銃を向けられると驚いたような表情をした。



「弱い奴から倒すのはセオリーだろ?」

 キースはそう言うとためらいなく引き金を引いた。



 ドン



 だが、ソフィの前には盾のように目がうつろな集団の一人が立ちはだかった。

「ハンプス少佐・・・・寂しいですよ。」

 ソフィは悲しそうな顔をした。

「それはこっちのセリフだ。君はリリーちゃんやモーガン、アリアちゃんたちとの日々を楽しんでいたじゃないか・・・・」

 キースは再び銃口をソフィに向けた。





「はーい。そこまでよ。」

 女性、ラッシュ博士は手を叩きその場を止めようとした。

 キースは銃口をラッシュ博士の方に向けた。

「ハクトのところに案内しろ。」

 キースの言葉にラッシュ博士はきょとんとした表情をしたがすぐに笑顔になった。



「最後の言葉、それでいいの?」

 ラッシュ博士がそう言った時、うつろな目をした集団の目が血走った。



 キースは本能でヤバいと感じ、すぐさま銃を集団に向けた。



 集団は思いのほか早くキースに突進していった。



 ガンガン

 キースは引き金を引いた。

「があ!!!」

 銃弾は一番前にいた男に当たった。

 だが、その後ろに3人控えており、順にキースに殴りかかった。

「って・・・」

 キースは素早く避けたが、左肘に重い攻撃を食らった。

「一人に複数は卑怯だな。」

 キースは集団から距離を置いて周りを見渡した。

 《・・・・集団は全部で6人か。一番後ろに動かないでいるやつがいるな・・・》

 キースはソフィとラッシュ博士の様子を見た。

 二人はキースとの間に集団を4人置き、離れた場所で見ていた。



「やるわねー。ハンプス少佐。特別ちゃんがいなかったらあなたの天下だったでしょうね。」

 ラッシュ博士は感心したように言った。



「そんなこと言われても何も思わねーよ。」

 キースはラッシュ博士を睨んだ。

「っと・・・」

 集団のうち、キースに撃たれた男が殴りかかってきた。



「あなたは素敵なモルモットになりそうだけど・・・・」

 ラッシュ博士は人差し指を立てて笑った。

「殺しなさい。」

 博士の命令口調に集団は一斉にキースを見た。



 キースは銃を構え引き金を引いた。

 ガンガン

 銃弾を一人が浴び、一人が突進する。

 盾となるものと攻撃するものの役割が分かれてキースに向かってきた。

 キースは銃を少し上に向けた。

「・・・・」

 少し顔を顰め引き金を引いた。

 銃弾は頭に命中し集団の一人、盾の役割をしていた男は動かなくなった。

 だが変わらず集団はキースに向かってくる。

 キースは引き金を引くのを少しためらったため反応が遅れた。



 集団は刃物を隠し持っていた。

「っそ・・」

 キースは腕で胴体を庇いながら後ろに跳んだ。

 だが、それだけでは刃物を防ぎきれなかったようで左手を少し切られた。



「うーん・・・ハンプス少佐相手に5人でかかってもここまでかかるのか・・・一人は死んじゃったし、いまいちね。」

 ラッシュ博士はタバコに火をつけて呟いた。



「のん気なもんだな。」

 キースは出血する腕を抑え、顔を歪ませていた。

「ハンプス少佐がためらってくれてうれしいわ。」

 ラッシュ博士はそう言うと微笑み右手をかざした。



「あなたのおかげで彼らの課題がわかったわ・・・さよなら」

 ラッシュ博士は優しい笑顔で言った。

 その横でソフィは涙ぐんでいた。

「ハンプス少佐・・・・今までありがとう・・・・」

 だが、何かに酔っているように笑顔でキースを見ていた。



「さあ、殺しなさい。」

 ラッシュ博士は右手を下ろした。



 バタン



 キースが入ったところと別の扉が開いた。

「ラッシュ博士!!待ってください!!」

 入ってきたのは20前後の少年だった。



「あら?マーズ博士。獲物を連れて来てくれたの?」

 ラッシュ博士はマーズ博士と呼んだ少年を見ると左手をかざした。どうやら制止の合図のようだ。



「博士!!モルモットの犠牲が多すぎます。こんな作戦だと、ドールプログラムの活用がただの殺戮になってしまいます。」

 マーズ博士と呼ばれた少年は必死に訴えていた。

「あら、殺しているのは私たちじゃないわ。敵さんよ。」

「捨て駒みたいな作戦だ!!死ぬのが前提になっている!!」

 マーズ博士は捨て駒と力強く発言した。



「・・・割り切れる天才だと思っていたけど・・・いらない情が湧いたの?」

「・・・割り切れる・・・そんなはずないだろ!!」

 マーズ博士はラッシュ博士に訴えるように叫んだ。



「いいの?そっちが殺した方なのに?」

「俺は・・・周りが見えて分別があるんだ!!」

 マーズ博士はそう言うとラッシュ博士をゆっくりと睨んだ。



「あなた、もういいわ。」

 ラッシュ博士は冷めた目でマーズ博士を見ていた。

 キースはとっさにマーズ博士の前に立った。

「あら?お知り合い?」

 ラッシュ博士は再び右手をかざしていた。

「知らねーよ・・・・でも、こいつはまともな奴だ。」

 キースはそう言うと右手で銃を持ち左手はマーズ博士の前にかざした。

「お前は・・・」

 マーズ博士はキースを不思議そうな顔で見た。

「お前のことは知らねーけど、この施設に詳しい研究員と見た。庇ってやるよ。」

 キースは笑うと銃口を前に向け、先ほど攻撃してきた集団に放った。

「だから・・・・あなたの速さには順応したの。」

 ラッシュ博士は右手を斜めに払うように下ろした。

 ダンダン

 集団はキースの銃口から逃れるように動き銃弾を躱した。

 キースは向かってくる集団から逃げられないと思ったのかマーズ博士を後ろに押し倒し、自身が盾となるように立ち銃で狙いを定め引き金を引き続けた。

 集団は銃口とキースの腕を見ているらしく、なかなか当たらない。

 ガン

 赤い血が舞った。

 キースは血で目の前が真っ赤になった。



 ドスン

 人が倒れる音が響いた。

 キースに向かってきていた集団の一人が頭から血を流していた。

 ラッシュ博士とソフィはきょとんとしていた。

「勝手に行くなマックス。」

 マーズ博士が開けっ放しにしていた扉からゼウス共和国のスーツを着た男が出てきた。

 マーズ博士は彼を見て目を輝かせた。

「影さん・・・・」

 キースは彼を見て笑った。

「来ていたのか?」

 影と呼ばれた男も笑った。

「ああ、これから怒り狂った恐ろしい奴らも来る。」



 ラッシュ博士は考えるように影を見ていた。



「あなた・・・・誰?」





 影はラッシュ博士を見つめ笑った。

「初めまして・・・・あなたの悪名は聞いていますよ。」

 そう言うと銃をラッシュ博士に向けた。



「待てよ!!影!!」

「くそガキ先走りするな!!」

 影たちが出てきた扉から二人の男女が出てきた。

「・・・・あら、ディア・アスール様。マーズ博士仕事してたのね。」

 ラッシュ博士は女の方、ディアを見つけると愉快そうに笑った。

「もう一人は・・・・」

 ラッシュ博士は男の方を見た時、言葉を詰まらせた。



「キャメロン!!何でこんなことを!!」

 叫ぶ男、コウヤはラッシュ博士に必死に叫んだ。



「あら?コウヤ君・・・・生きていたの?」

 ラッシュ博士の後ろで目を輝かせたソフィがいた。



「・・・・え?ソフィさん?」

 コウヤは予想外の人物だったのか、ソフィを見つけると表情を固めた。

「コウヤ、こいつが内通者だ。確か、フィーネの副艦長だったな。」

 ディアは冷たい目でソフィを見つめた。

「まあ、怖い。」

 ソフィは怖がる素振りを見せたが演技のように大げさな動きだった。



 一方ラッシュ博士はコウヤを凝視していた。

「キャメロン!!あんなに優しい人だったのに何で!?」

 コウヤはラッシュ博士に必死に叫び続けた。



「その顔・・・・・本当に」

 ラッシュ博士はコウヤの方をゆっくりと見つめた。

「嫌なところがあの人にそっくり・・・・」

 ラッシュ博士は悲痛な表情でコウヤを見ていた。



「コウヤ、あの女に情けをかけるな。お前が辛くなるだけだ。」

 影は諭すように言った。

「そうだ。殺してでもこの先に進む必要があるんだ。」

 ディアも影の言葉に賛同した。



「そうよ。あなたの数少ないいいところは素直なところでしょ?」

 ラッシュ博士は片方だけ引き上げコウヤを見ていた。

「・・・・何があんたをそうさせたんだ!!」

 コウヤはラッシュ博士に叫んだ。



 ラッシュ博士は無言でコウヤを見つめてゆっくりと右手を振り上げていた。

「鍵以外・・・殺しなさい。」

 ラッシュ博士は右手を振り下ろした。



「マックス!!ハンプス少佐の後ろにいろ!!コウヤはディアの後ろにいろ!!」

 影はマーズ博士に叫んだ。

「はい!!」

 マーズ博士はキースの後ろに素直に座った。

「お前の連れの研究員、使えねーな!!」

 キースは影に笑いながら言うと影は首を振った。

「使えるからここまで来れた。」

 影はそう言うとラッシュ博士に向かって走りだした。



「影!!無茶をするな!!」

 ディアは影が一人で急に飛び出したことに怒鳴った。



 ラッシュ博士は影の行動を見逃さなかった。

「あいつ優先して殺しなさい!!」

 ラッシュ博士は影を指差し叫んだ。



 集団は影に向かって走り出し刃物を取り出した。

「ラッシュ博士・・・・」

 影はゼウス共和国スーツの前を開いた。



「!?」



 キースとマーズ研究員、ディアとコウヤ。

 ラッシュ博士とその後ろにいるソフィは表情を固めた。



「これが俺の最善だ!!」

 影は胴体に爆薬を巻き付けていた。爆発のスイッチと思われるものを片手に持っていた。



「やめろおお!!」

 キースとコウヤは叫んだ。

「早まるな!!」

 ディアとマーズ研究員も叫んだ。



「いやあああ!!」

 ソフィは急いで離れようとした。







『お前生意気』

『なんだ?お前こそ人にそういうこと言うのはよくないぞ。』

『なんでいつも一番とっちゃうんだ?』

『何で取ったら生意気なんだ?』



 何かが足りない。

 父と母との生活。

 当たり前の日々だ。だが、何かが足りない。



「ハクトは将来何になるのかしらね。」

 夢見るように母が微笑んだ。

「ハクトは父さんと違って勉強も運動もできるからな。しかも、母さんに似て顔もいい。なんにでもなれるさ。」

 父は誇らしげに言った。

「俺は、父さんみたいに真面目で母さんみたいなおおらかな人間になりたいよ。」

 自分は当たり前のように言い、両親に笑いかけた。

「あら、ハクトはいい子ね。お母さんうれしいわ。」

「お母さんはおおらかすぎて大雑把になっているところがあるから気を付けなさい。」

 父は声を潜めてハクトに言った。

「あら?お父さん。何か?」

「いや。」

 父は気まずそうに言うと母から目を逸らしハクトの方を見て笑った。



 なにか足りない。

 会話に何かがない。

 足りない何かとの会話が頭をよぎる。

『お前、学者の息子のくせに馬鹿だな。』

『お前言うな!!』

『お前が先にお前言ったんだろ。』

『いけすかねー!!』

『どっちがだよ!?』



 これは何との会話なのだろうか。







 ゴトン

 何かが落ちた音がした。



「ここに連れて来ていたなんて・・・・」

 影は憎々しそうに言った。

「残念ね・・・」

 ラッシュ博士は目の前にいる影に微笑んだ。

 一番後ろにいた、集団の中で唯一動かないでいた一人が刃物を振るったようだ。

 刃物を振るった者は、他のものと違いフードのある服をきており、顔もフードを目深にかぶり見えないでいた。

 落ちたのはスイッチを握っていた影の腕だった。



 影は残っている腕で落ちたスイッチを拾おうとした。

 フードをかぶった者が影の動きを察知し刃物を振るった。

 とっさに避けたが巻き付けていた爆弾が切られ床にバラまかれた。



「くそ!!」

 影はどうしようもないことを悟り下がった。



「ありがとう・・・・これでこの爆薬ちゃんたちは使えないわね。」

 ラッシュ博士はフードをかぶった者に礼を言うと落ちていたスイッチを拾いカチカチと押し笑った。



「!!」

 コウヤは影を切り付けたフードの者に駆け寄ろうとしたが、前に立つディアに止められた。

「あの女はお前を本気で殺そうとしている。殺す対象じゃない私の後ろに隠れていろ。」

 ディアは未だ体調がすぐれないのか顔色が悪かった。

「待って!!ディア・・・・あのフードのやつ・・・・」





「・・・・ぐ・・・」

 動いているときはさほど気にしていなかったようだが、影は腕を切り落とされた痛みに顔を歪めていた。

「おい・・・早く止血しないと・・・」

 キースは影に落ちていた軍服を渡した。

「影さん・・・・」

 マーズ博士の顔は青ざめていた。

「ハンプス少佐。コウヤ、ディア。あのフード・・・・他と違う・・・・」

 大けがをしながらも影は冷静だった。



「そうよ。だって、向かってくる敵と対等の者が必要でしょ?」

 ラッシュ博士はそう言うとフードの者の頭を撫でた。

 そして耳元で囁くように

「さあ、あの男達を殺しなさい。」

 と命令した。

 フードを被った者は頷くと5人に向かって走って行った。

 更に集団の中で生き残っている3人も向かってきた。



「キャメロン!!どうして!!」

 コウヤは叫んだ。



 カラン

 何かが部屋に投げ入れられた。



「忘れものだよ。」



 その声を聴きキースは顔を青くした。

「逃げろって言っただろ!!」

 怒鳴るように叫ぶキースの目線の先には足を震わせたモーガンとリリー、そして毅然と立つ執事がいた。



「コウヤ!!ディアさん!!」

 モーガンは目を輝かせて二人を見た。

 リリーも安心したような表情で見ていた。

 だが、二人のその表情は部屋の奥のソフィを見つけた瞬間に消えた。

「ソフィさん。」

 リリーとモーガンは部屋の奥にいるソフィを見ていた。

「久しぶり。誘拐されたって聞いたから心配していたのよ。」

 ソフィは笑って言った。

「ソフィさん・・・・」

「嘘だ・・・・」

 リリーとモーガンは必死に首を振っていたがソフィはニコニコしていた。



 ラッシュ博士は急いで左手を上げた。

 その動きを見て、集団は足を止めた。

 左手を上げたラッシュ博士は、目を見開いて執事を見ていた。



 執事はゆっくりとフードを被った者の向かいに立った。

 そして、先ほど部屋に投げ入れたものを拾った。

 それは七色に光るネックレス。



「執事さん・・・・そのネックレス・・・・」

 コウヤは執事が持つ投げたネックレスを見て呟いた。

「・・・・あなたは・・・」

 ディアもラッシュ博士同様目を見開いて執事を見ていた。





「大切なものを投げてしまってごめん。ユイ。迎えにきたよ。」

 執事は優しくフードを被った者に微笑み、そうっとフードを下ろした。

「・・・・お父さん。」

 フードの下には赤毛の少女がいた。

 彼女はかつて、戦艦フィーネと戦った黒銀のドールのパイロットのユイだった。

 ユイは執事に縋りついた。

 執事はユイの頭を優しく撫でると彼女を座らせた。



「ユイ・・・・だと・・・・」

 ディアは自身が気付かなかったことに戸惑っているようだ。

「・・・ユイ・・・」

 コウヤはユイと執事に駆け寄った。



「コウヤ様・・・ユイをお願いします。」

 執事はコウヤにユイを寄りかからせ、自身は立ち上がりラッシュ博士の方を見た。

「コウ・・・?また、会えた・・・」

 ユイは笑顔でコウヤを見た。

「ディアも来て。」

 コウヤは離れた場所で呆然としているディアを呼んだ。



「ラッシュ博士・・・いや、キャメロン。」

 執事はラッシュ博士を睨んだ。

 ラッシュ博士は先ほどの様子と違い明らかに動揺しているようだった。

「娘が世話になったようだな。」

 執事は今までの温厚な様子とは一変して憎々しそうに言った。



「・・・・カワカミ博士・・・・」

 ラッシュ博士は執事の名を言った。
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