28 / 99
【天使は翼を手折るのがお好きらしい】 *
7 *微
しおりを挟む顔に付いた精液を必死に舐めとろうとしている真宵君を見下ろしながら、ボクは微笑んだ。
「真宵君、満足しちゃった?」
ボクの問い掛けに、真宵君が素早く顔を上げる。
──その表情は、悲しげだ。
「そ、れは……そのっ」
「だって、一人で射精しちゃったし。出すもの出したなら、男としてはもう満足でしょ?」
視線を下ろすと、真宵君の愚息がまた、熱を持ち始めていた。
真宵君は、視線を泳がせている。ボクの顔を見上げたり、体育倉庫の中を見回していたり、ボクの下半身を見たり。……なんとも、忙しない。
勿論、乱暴なフェラをした後にボクたちがすることは決まっている。だから真宵君は、それを期待しているんだ。
「──またボクのお尻に挿れたいんだ?」
ボクが笑いながらそう言うと、真宵君の勃起した愚息が小さく震えた。……その震えは、素直に『期待している』と言っているように見える。
「男のボクで童貞捨てて、女の子を抱けなくなってさ。……あ~あ、可哀想」
「佐渡様以外の人に興奮だなんて、考えられません!」
キレイなモノを壊すのが大好きなボクは、清廉潔白に見える真宵君に目をつけた。初めて行為に及んだのも、この体育倉庫だ。
ボクのをムリヤリ咥えさせて、戸惑っているのになぜか興奮していた真宵君の童貞を。……ボクが、許可も取らずに奪った。
真宵君はたぶん、普通に女の子と恋をして、子供を作って、家庭を持てたはずだ。
──けれど、こんなにキレイな真宵君を他の人が汚すのは面白くない。
ボクがぶち壊さないと気が済まないし、真宵君が他の人に傷付けられるのは、絶対イヤだ。
……だからと言ってボクは、真宵君のことを恋愛的な意味で好きなわけじゃない。付き合いたいなんて思わないし、毎日一緒にいたいと思ったこともなかった。
それでも、真宵君が他の人と仲良くするのは面白くない。
真宵君が周りの人にとって付き合い辛い印象を持たれているのは、ボクがそうするように真宵君へ命じたから。
一年生の頃の真宵君は、少し真面目などこにでもいる普通の生徒だった。
けれど、真宵君が他の人と仲良くなるのが面白くないボクとしては、真宵君が孤立している方が良かったから、真宵君にはそう演じてもらっている。
真宵君には、拒否権が無い。なぜなら真宵君は、ボクを崇拝しているから。
真宵君はボクに虐げられることに、性的な悦びを感じるようになった。
──真宵君を満足させられるのは、ボクしかいない。
真宵君が天涯孤独になるのならば、ボクのうっぷん晴らしに気が向いた時だけ付き合わせてあげる。
一見、ボクにしかメリットが無い関係に見えるでしょう? だけどね、真宵君にとってもメリットしかないんだよ。
……不思議とね?
10
あなたにおすすめの小説
執着
紅林
BL
聖緋帝国の華族、瀬川凛は引っ込み思案で特に目立つこともない平凡な伯爵家の三男坊。だが、彼の婚約者は違った。帝室の血を引く高貴な公爵家の生まれであり帝国陸軍の将校として目覚しい活躍をしている男だった。
もう一度言って欲しいオレと思わず言ってしまったあいつの話する?
藍音
BL
ある日、親友の壮介はおれたちの友情をぶち壊すようなことを言い出したんだ。
なんで?どうして?
そんな二人の出会いから、二人の想いを綴るラブストーリーです。
片想い進行中の方、失恋経験のある方に是非読んでもらいたい、切ないお話です。
勇太と壮介の視点が交互に入れ替わりながら進みます。
お話の重複は可能な限り避けながら、ストーリーは進行していきます。
少しでもお楽しみいただけたら、嬉しいです。
(R4.11.3 全体に手を入れました)
【ちょこっとネタバレ】
番外編にて二人の想いが通じた後日譚を進行中。
BL大賞期間内に番外編も完結予定です。
オッサン課長のくせに、無自覚に色気がありすぎる~ヨレヨレ上司とエリート部下、恋は仕事の延長ですか?
中岡 始
BL
「新しい営業課長は、超敏腕らしい」
そんな噂を聞いて、期待していた橘陽翔(28)。
しかし、本社に異動してきた榊圭吾(42)は――
ヨレヨレのスーツ、だるそうな関西弁、ネクタイはゆるゆる。
(……いやいや、これがウワサの敏腕課長⁉ 絶対ハズレ上司だろ)
ところが、初めての商談でその評価は一変する。
榊は巧みな話術と冷静な判断で、取引先をあっさり落としにかかる。
(仕事できる……! でも、普段がズボラすぎるんだよな)
ネクタイを締め直したり、書類のコーヒー染みを指摘したり――
なぜか陽翔は、榊の世話を焼くようになっていく。
そして気づく。
「この人、仕事中はめちゃくちゃデキるのに……なんでこんなに色気ダダ漏れなんだ?」
煙草をくゆらせる仕草。
ネクタイを緩める無防備な姿。
そのたびに、陽翔の理性は削られていく。
「俺、もう待てないんで……」
ついに陽翔は榊を追い詰めるが――
「……お前、ほんまに俺のこと好きなんか?」
攻めるエリート部下 × 無自覚な色気ダダ漏れのオッサン上司。
じわじわ迫る恋の攻防戦、始まります。
【最新話:主任補佐のくせに、年下部下に見透かされている(気がする)ー関西弁とミルクティーと、春のすこし前に恋が始まった話】
主任補佐として、ちゃんとせなあかん──
そう思っていたのに、君はなぜか、俺の“弱いとこ”ばっかり見抜いてくる。
春のすこし手前、まだ肌寒い季節。
新卒配属された年下部下・瀬戸 悠貴は、無表情で口数も少ないけれど、妙に人の感情に鋭い。
風邪気味で声がかすれた朝、佐倉 奏太は、彼にそっと差し出された「ミルクティー」に言葉を失う。
何も言わないのに、なぜか伝わってしまう。
拒むでも、求めるでもなく、ただそばにいようとするその距離感に──佐倉の心は少しずつ、ほどけていく。
年上なのに、守られるみたいで、悔しいけどうれしい。
これはまだ、恋になる“少し前”の物語。
関西弁とミルクティーに包まれた、ふたりだけの静かな始まり。
(5月14日より連載開始)
孤独な蝶は仮面を被る
緋影 ナヅキ
BL
とある街の山の中に建っている、小中高一貫である全寮制男子校、華織学園(かしきのがくえん)─通称:“王道学園”。
全学園生徒の憧れの的である生徒会役員は、全員容姿や頭脳が飛び抜けて良く、運動力や芸術力等の他の能力にも優れていた。また、とても個性豊かであったが、役員仲は比較的良好だった。
さて、そんな生徒会役員のうちの1人である、会計の水無月真琴。
彼は己の本質を隠しながらも、他のメンバーと各々仕事をこなし、極々平穏に、楽しく日々を過ごしていた。
あの日、例の不思議な転入生が来るまでは…
ーーーーーーーーー
作者は執筆初心者なので、おかしくなったりするかもしれませんが、温かく見守って(?)くれると嬉しいです。
学生のため、ストック残量状況によっては土曜更新が出来ないことがあるかもしれません。ご了承下さい。
所々シリアス&コメディ(?)風味有り
*表紙は、我が妹である あくす(Twitter名) に描いてもらった真琴です。かわいい
*多少内容を修正しました。2023/07/05
*お気に入り数200突破!!有難う御座います!2023/08/25
*エブリスタでも投稿し始めました。アルファポリス先行です。2023/03/20
邪神の祭壇へ無垢な筋肉を生贄として捧ぐ
零
BL
鍛えられた肉体、高潔な魂――
それは選ばれし“供物”の条件。
山奥の男子校「平坂学園」で、新任教師・高尾雄一は静かに歪み始める。
見えない視線、執着する生徒、触れられる肉体。
誇り高き男は、何に屈し、何に縋るのか。
心と肉体が削がれていく“儀式”が、いま始まる。
【完結】愛されたかった僕の人生
Kanade
BL
✯オメガバース
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。
今日も《夫》は帰らない。
《夫》には僕以外の『番』がいる。
ねぇ、どうしてなの?
一目惚れだって言ったじゃない。
愛してるって言ってくれたじゃないか。
ねぇ、僕はもう要らないの…?
独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
✻改稿版を他サイトにて投稿公開中です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる