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【愛[母性]】 *
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しおりを挟む──彼は、綺麗だった。
僕が彼を知ったのは、中学生の頃。高校の体験入学で見かけた、あの日。
あの時はその美しさに目を奪われて……情けない話、僕は彼に話しかけられなかった。
言葉を交わしたのは、高校の頃。当然彼は僕を認知していなかったけど、それでもかまわなかった。
時間は沢山あるから、少しずつ僕を知ってもらえたらいいって。そんな気持ち。……いたいけだと思わない?
親友になったのは、高校二年の頃。修学旅行で、僕らは互いを【親友】だと確かめ合った。今思うと、あれが【青春】というものだったのかもしれない。
……おかしくなっていると気付いたのは、高校三年の頃。進路が別々だと僕は知っていたけど、僕らはそこで終わらないって……そう信じ込んで、そう思って笑えていたのは、数日だけだった。
離れたくないと思ったのは、卒業式が終わった頃。僕は焦った。恥も矜持もなにもかもがどうでもいいから、とにかく彼と……離れたくない。
どこにも行かないで、僕だけの彼でいてほしかった。
そして……。
──彼を壊したのは、卒業式当日の夕方頃。僕は僕らの関係を、砕いた。
そして、同じく卒業式当日の夕方頃。
──僕らは、家族になった。
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