ヤンデレBL短編集[作:ヘタノヨ コヅキ]

ヘタノヨコヅキ@商業名:夢臣都芽照

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【愛[母性]】 *

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 毛布にくるまって、まー君が寝息を立てている。
 絶対に離さないと言いたげに、強い力で僕を抱き締めながら。


「ふふっ、可愛い」


 思わずそう呟いてから、僕の胸に顔を埋めたまー君の頭を撫でる。するとほんの少しだけ腕の力が弱まった。
 だけどまたすぐ、力が入る。


「甘えん坊さんだね?」


 ……僕とまー君は、友達だった。高校からの、親友。
 だけど……友情も愛情も、いつかは終わりが来る。
 【永遠の愛】なんて。……そんなもの、この世界には存在しない。

 だからこそ、僕は考えた。
 ずっとずっと、考えていたんだ。
 そして見つけた、僕の答え。

 ──関係性を、変えよう。

 ──この世で唯一信じられる【永遠の愛】は、母親から与えられるものだ。

 ──そして子供は、母親からの愛を一身に受け止めなくちゃいけない。

 だから、僕は【僕ら】を壊した。
 まー君が抱く友情を壊し、男友達が持つ距離感、その他のしがらみ全部砕いて。……そうしないと、僕らはずっと一緒にいられないから。

 その時、ほんの少し加減を間違えた僕はまー君の心も壊しちゃったみたいだけれど……僕は、まー君の母親になるって決めたから。

 母親は、どんな子供でも愛さなくちゃいけない。
 だから、どれだけだらしなく堕ちたまー君でも、僕は大好きだよ。……そんな決まり文句がなくたって、愛せるけど。

 初めて、まー君を見た日。まー君は……誰もが二度見するほど、美しかった。
 きっと今のまー君を見たら、誰も僕の言葉を信じないと思う。だけど、本当に美しかったんだ。


「ん……っ、まま……っ」


 僕を抱き締めるまー君が、小さく身じろぐ。

 親友だと笑い合ったあの日には、もう戻れない。戻らないし、戻してあげるつもりもないから。
 だけど僕らは、ずっとずっと一緒だよ。

 ──本当に、君は僕がいないとダメだね?

 ──ずっと、そばにいるよ。


「まー君。これからも、ずっと……一緒だよ」


 可愛い可愛い、僕の……僕だけの、まー君。

 さぁ……明日は、なにをしようか?





愛[母性] 了




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