5 / 22
錬金魔法士と大魔法使い
しおりを挟む
どうやら、危機察知能力も低下しているようだアデラごときに後ろを取られるなんて
ティアリアは落ちたハサミを拾うと長い髪の先っちょを摘んでそこにハサミを入れた
シャキンといい音がしてティアリアの髪がサラサラと流れる
「ティア!」
クロードが初めてティアリアを呼び捨てにした。その声は咎めるような焦った声だったけど嬉しいと思う
彼の感情がまた少しみえた
ティアリアの指に摘まれたプラチナの髪をアデラが凝視する
アデラは変わり者で自分の研究室からなかなか出てこない、魔法使いでありながら30代半ばで錬金術に心を奪われ、今では錬金魔法士と自称している
アデラは何年か前からティアリアに付きまとうようになった、彼曰く、こんな変わった魔力、純度の高い魔力を操る人間は初めて見たという
あんまりしつこく付き纏うので、今日のように少し髪を切って渡した
もう付き纏わないと約束して
その後しばらく姿を現さなかったので、気にしてなかったし、自分もしばらく自分の部屋に閉じこもっていたのでアデラの事は忘れていた
しかし、ある日、城の魔法使いたちが研究する塔の一画で大爆発が起こった。
最上階のフロアを広く使うティアリアはその時仮眠をとっていたため、助手のベッキーに起こされた
「ティア様!下で爆発があったみたい」
実験の失敗による爆発はよくおきる
そこへ、他の魔法使いが扉を叩く
「大魔法使い様、下で火事が」
ティアリアは仕方なく、窓から出ると下まで降りて惨状を確認した
「嘘でしょ」
塔の3階あたりが吹き飛んで燃えている。数人怪我をしたようだ
中でアデラも倒れていた
これでは塔が崩壊しそうだ
ティアリアは一瞬で炎を消すと
建物を修復していく
怪我人に回復魔法をかけ
最後にアデラの首根っこを持ち上げた
「ぐえ」
意識を取り戻したアデラはティアリアを見て驚愕する
「お前の髪を入れたら爆発してしまった、、、想定より魔力強すぎて、実験に耐えられなかった、また、髪くれ」
ティアリアはフッと少し笑うと
3階から外へアデラを投げた
どうしようもない男だが、作るものは一流だった
彼が作るものだけはティアリアは認めている
小さな指に摘まれた一房の髪をアデラに向かって差し出す
「くれるのか?」
「条件次第で」
ティアリアはニコっと笑う
「1ヶ月の間、君は君の作り出した魔物が嫌がるというあの石をできるだけ多く作るというならコレをあげよう」
「あれはまだ、実験の段階で素材もないし」
「素材か、素材があればいいのなら、私が取りに行く」
「え、相当強い魔物の心臓とか目玉とかだぞ?」
「リストにしろ、取ってきてやる」
「大魔法使いの髪がもう少しあれば大量に作れる」
ティアリアは狼狽え、アデラを見た
まだ、自分が大魔法使いだとバレていないはずだ
「君の髪と魔力が似ているから君の髪でも構わない」
アデラは懐から瓶を取り出すと幼女の指の近くに瓶を傾けた
ティアリアは摘んでいた髪をそこに入れると、髪全体の毛先を掴む
そして、再度ハサミを動かした
シャキン
「これでたりる?」
サラサラと瓶の中にきらめく美しい髪がおさまった
アデラは頷き、ペンを持ち
サラサラと紙に素材のリストを書くとティアリアに渡す
「いいだろうコレらの素材が集まれば」
ティアリアは落ちたハサミを拾うと長い髪の先っちょを摘んでそこにハサミを入れた
シャキンといい音がしてティアリアの髪がサラサラと流れる
「ティア!」
クロードが初めてティアリアを呼び捨てにした。その声は咎めるような焦った声だったけど嬉しいと思う
彼の感情がまた少しみえた
ティアリアの指に摘まれたプラチナの髪をアデラが凝視する
アデラは変わり者で自分の研究室からなかなか出てこない、魔法使いでありながら30代半ばで錬金術に心を奪われ、今では錬金魔法士と自称している
アデラは何年か前からティアリアに付きまとうようになった、彼曰く、こんな変わった魔力、純度の高い魔力を操る人間は初めて見たという
あんまりしつこく付き纏うので、今日のように少し髪を切って渡した
もう付き纏わないと約束して
その後しばらく姿を現さなかったので、気にしてなかったし、自分もしばらく自分の部屋に閉じこもっていたのでアデラの事は忘れていた
しかし、ある日、城の魔法使いたちが研究する塔の一画で大爆発が起こった。
最上階のフロアを広く使うティアリアはその時仮眠をとっていたため、助手のベッキーに起こされた
「ティア様!下で爆発があったみたい」
実験の失敗による爆発はよくおきる
そこへ、他の魔法使いが扉を叩く
「大魔法使い様、下で火事が」
ティアリアは仕方なく、窓から出ると下まで降りて惨状を確認した
「嘘でしょ」
塔の3階あたりが吹き飛んで燃えている。数人怪我をしたようだ
中でアデラも倒れていた
これでは塔が崩壊しそうだ
ティアリアは一瞬で炎を消すと
建物を修復していく
怪我人に回復魔法をかけ
最後にアデラの首根っこを持ち上げた
「ぐえ」
意識を取り戻したアデラはティアリアを見て驚愕する
「お前の髪を入れたら爆発してしまった、、、想定より魔力強すぎて、実験に耐えられなかった、また、髪くれ」
ティアリアはフッと少し笑うと
3階から外へアデラを投げた
どうしようもない男だが、作るものは一流だった
彼が作るものだけはティアリアは認めている
小さな指に摘まれた一房の髪をアデラに向かって差し出す
「くれるのか?」
「条件次第で」
ティアリアはニコっと笑う
「1ヶ月の間、君は君の作り出した魔物が嫌がるというあの石をできるだけ多く作るというならコレをあげよう」
「あれはまだ、実験の段階で素材もないし」
「素材か、素材があればいいのなら、私が取りに行く」
「え、相当強い魔物の心臓とか目玉とかだぞ?」
「リストにしろ、取ってきてやる」
「大魔法使いの髪がもう少しあれば大量に作れる」
ティアリアは狼狽え、アデラを見た
まだ、自分が大魔法使いだとバレていないはずだ
「君の髪と魔力が似ているから君の髪でも構わない」
アデラは懐から瓶を取り出すと幼女の指の近くに瓶を傾けた
ティアリアは摘んでいた髪をそこに入れると、髪全体の毛先を掴む
そして、再度ハサミを動かした
シャキン
「これでたりる?」
サラサラと瓶の中にきらめく美しい髪がおさまった
アデラは頷き、ペンを持ち
サラサラと紙に素材のリストを書くとティアリアに渡す
「いいだろうコレらの素材が集まれば」
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
35
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる