50 / 61
活動開始
午後のお茶会7
しおりを挟む
薫の遊び心に流されるように、遥希は薫の部屋へと連れて行かれた。
小説の話もあるが、父子家庭になった遥希家に影ながら寄り添ってくれていた薫に遥希は弱いのだ。
基本、薫は、いつも後ろで控えめにしていて、今回のように積極的に何かをねだったりはしない、そのいつもと違う雰囲気に流された、とも言えるかもしれない。
葵は1人、客間に残されて漫画を読んでいた。
遥希も気になるが、小説も何とかしないといけない。
いきなり登場した、『怪傑ゾロ』と言う昭和のヒーローに混乱していた。
20面相は男の子に
怪傑ゾロは、女の子に人気があったんだもの。
薫の言葉が、少女漫画の羽帽子のヒーローの姿にこだまする。
『怪傑ゾロ』じゃ…別物だわ(>_<。)
葵は、混乱する。が、しばらく、怪傑ゾロ役のアランの姿を見つめて、あることに気がついた。
この人…フランス人なんだ…
彼はパリの生まれ。
生粋のパリジャン。
しかも、イケメンで、お祖母ちゃんの世代の推しメンの怪盗?なんだわ。
つまり、お祖母ちゃん世代をキャッキャうふふと喜ばせる物語の20面相は、アランの様な人物なんだわ。
そう気がついて、葵は、胸をときめかせながら、ノートを開く。
そう、今回、一番やらなきゃいけないのは、自分の作品を見せたい人を喜ばせる事。
それも、意外性がある、特別のワクワクを詰め込んで。
怪人20面相の正体は…アルセーヌ・ルパンだった。
そう…フランス人のイケメン怪盗…
お祖母ちゃんの心にしまわれた、少女時代に出会った怪盗は、私の心にいるイケメン怪盗とは違うんだわ。
私のイメージで作ったら、きっと、ほそっこいとか笑われるんだわ。
お祖母ちゃんのイケメン怪盗は、あの俳優に似ているに違いない。
この人を…調べることから始めれば、きっと……
葵は、ネットの画面に微笑む俳優を見つめた。
何とかなりそうな予感で胸が膨らむ。
まずは、テンプレを調べよう。
葵は、江戸川乱歩の小説に向き合う覚悟を決めた。
まずは、昭和の役者を調べよう。
そして、彼らのイケメン要素を抽出しなきゃ。
ノートに向き合う葵は、いきなり開いた障子戸に驚いて視線を向ける。
障子戸に顔を寄せながら、薫が自慢げに微笑んでいる。
「葵ちゃん!すごいのよっ…遥希くん、かっこいいのっっ!!」
と、薫が叫び、後ろから、照れながら遥希が少し戸惑いながら登場する。
遥希は、オールバックで黒の礼服を着て少し、大人びた姿で照れ笑いを葵に向ける。
えっ…(///∇///)
「ねっ、ねっ、凄いでしょ?刑事ドラマの俳優さんみたいでしょっ!!」
薫の笑顔が乙女に変わる。
「うん…。なんか、悪役の人にいたよね?」
葵は、いつもと違う重厚感のある遥希をみて呟いた。
小説の話もあるが、父子家庭になった遥希家に影ながら寄り添ってくれていた薫に遥希は弱いのだ。
基本、薫は、いつも後ろで控えめにしていて、今回のように積極的に何かをねだったりはしない、そのいつもと違う雰囲気に流された、とも言えるかもしれない。
葵は1人、客間に残されて漫画を読んでいた。
遥希も気になるが、小説も何とかしないといけない。
いきなり登場した、『怪傑ゾロ』と言う昭和のヒーローに混乱していた。
20面相は男の子に
怪傑ゾロは、女の子に人気があったんだもの。
薫の言葉が、少女漫画の羽帽子のヒーローの姿にこだまする。
『怪傑ゾロ』じゃ…別物だわ(>_<。)
葵は、混乱する。が、しばらく、怪傑ゾロ役のアランの姿を見つめて、あることに気がついた。
この人…フランス人なんだ…
彼はパリの生まれ。
生粋のパリジャン。
しかも、イケメンで、お祖母ちゃんの世代の推しメンの怪盗?なんだわ。
つまり、お祖母ちゃん世代をキャッキャうふふと喜ばせる物語の20面相は、アランの様な人物なんだわ。
そう気がついて、葵は、胸をときめかせながら、ノートを開く。
そう、今回、一番やらなきゃいけないのは、自分の作品を見せたい人を喜ばせる事。
それも、意外性がある、特別のワクワクを詰め込んで。
怪人20面相の正体は…アルセーヌ・ルパンだった。
そう…フランス人のイケメン怪盗…
お祖母ちゃんの心にしまわれた、少女時代に出会った怪盗は、私の心にいるイケメン怪盗とは違うんだわ。
私のイメージで作ったら、きっと、ほそっこいとか笑われるんだわ。
お祖母ちゃんのイケメン怪盗は、あの俳優に似ているに違いない。
この人を…調べることから始めれば、きっと……
葵は、ネットの画面に微笑む俳優を見つめた。
何とかなりそうな予感で胸が膨らむ。
まずは、テンプレを調べよう。
葵は、江戸川乱歩の小説に向き合う覚悟を決めた。
まずは、昭和の役者を調べよう。
そして、彼らのイケメン要素を抽出しなきゃ。
ノートに向き合う葵は、いきなり開いた障子戸に驚いて視線を向ける。
障子戸に顔を寄せながら、薫が自慢げに微笑んでいる。
「葵ちゃん!すごいのよっ…遥希くん、かっこいいのっっ!!」
と、薫が叫び、後ろから、照れながら遥希が少し戸惑いながら登場する。
遥希は、オールバックで黒の礼服を着て少し、大人びた姿で照れ笑いを葵に向ける。
えっ…(///∇///)
「ねっ、ねっ、凄いでしょ?刑事ドラマの俳優さんみたいでしょっ!!」
薫の笑顔が乙女に変わる。
「うん…。なんか、悪役の人にいたよね?」
葵は、いつもと違う重厚感のある遥希をみて呟いた。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
1
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる