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42.初夜を思い出してはいけませんでした
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マリーンとの会話を聞かれたくないとは思ったけど、気になったことはヴィクトーリア様に尋ねることにはしています。私が聞いて自分で判断できることってそんなにないはずなので。
「ヴィクトーリア様が身籠ったらローゼに手を出していいというのは本当なの?」
このことを侍女から聞いたとマリーンは言っていた。侍女もまた聞きだろうけど、出所はどこなんだろう?
今夜はマリーンの初夜なので王太子が訪ねてくることはない。側室を迎えたその日に初夜とはならないようで、一応迎え入れられる前も身体検査のようなことをされるらしいが、後宮に入ってからは王宮の医官が検査をしたりするようだ。それで異常がないことを確認され、晴れて初夜を迎えたという次第らしい。
まぁ、その……ちょっと思うところがないではないが、マリーンがそれで幸せならばいいのではないかと思う。どうか王太子が優しくマリーンを抱きますように。「獣のように」相手を求めるというのが褒め言葉だとは聞いたけど、初めての相手にそんなことをしてはいけないと思うんです。マリーン相手で幻術を使うわけにもいかないから私はただ祈ることしかできない。
「ローゼ、そんなに心配せずとも大丈夫だ。マリーン嬢には王家の秘薬よりも効き目の強いものを渡してある」
「そんなものあるんですか? 効き目が強いって、副作用みたいなものは? 依存性はないんですかっ!?」
「常習性はないし、口から飲むものだ。よしんば王太子がへたくそでもたいへんなことにはならないだろう」
「それならいいんですけど……」
私はじーっとヴィクトーリア様を見た。
私の時は使いませんでしたよね? と思ったけど口に出すわけにもいかない。
「なんだ?」
ヴィクトーリア様が面白そうに聞く。私は首を振った。
「……なんでもないです」
「……あの薬は即効性はあるのだが、その分長い時間効かないんだ。私はローゼを傷つけたくはなかったからな……」
それって、長時間私を抱くことは決定事項だったわけですね? 確かに、初夜だったのに朝方までヴィクトール様の一物を受け入れさせられていたけど……。
あの時のことを思い出して、私は頬が熱くなるのを感じた。
確かに感じ始めてからはいつまでも気持ちよくてそれはそれでたいへんだったように思う。筋肉痛にもなったんだよね。回復魔法はかけてもらったけど。
「……あんなに、しなくても……」
つい恨みがましく呟いてしまった。
「……つい、な。思っていたよりもローゼがかわいかった」
ううううう~~~!
そんなこと言われたらほだされちゃうじゃないですか。
これって私、ヴィクトーリア様に拾われなかったら誰とは言わないけどダメな人のおかげでたいへんなことになっていたのでは……。
そう思ったらヴィクトーリア様にあの時お手洗いで会えたのは奇跡だったかもしれない。
ヴィクトーリア様にベッドの上で抱きしめられる。
「王太子には渡さない。もちろん、他の誰にも……」
「……はい……どうか、私を守ってください」
心臓がばくばくして口から飛び出てしまいそうだけど、どうにか私は言葉を返すことができた。
そのまま雰囲気に流されそうになったが、私はどうにかして昼間マリーンに聞いたことをヴィクトーリア様に尋ねた。
「……手を出していいなどとは言った覚えはないが……」
ヴィクトーリア様は額に青筋を浮かべながら、今度こそ私の睡衣をそっとはだけた。
「……ヴィクトーリア様?」
「……ヴィクトールと呼べ。ローゼ、今夜は寝かさない……」
「え? あっ、そんなことっ……んんっ……」
唇を奪われて、優しく全身に触れられて……もう触れられてないところなんてないってぐらい甘く啼かされた。もう大丈夫かもって思うのにまた王家の秘薬をたっぷり使われ、本当に明け方まで寝かせてもらえなかったです。
もうっ、ヴィクトール様の絶倫っ!
「ヴィクトーリア様が身籠ったらローゼに手を出していいというのは本当なの?」
このことを侍女から聞いたとマリーンは言っていた。侍女もまた聞きだろうけど、出所はどこなんだろう?
今夜はマリーンの初夜なので王太子が訪ねてくることはない。側室を迎えたその日に初夜とはならないようで、一応迎え入れられる前も身体検査のようなことをされるらしいが、後宮に入ってからは王宮の医官が検査をしたりするようだ。それで異常がないことを確認され、晴れて初夜を迎えたという次第らしい。
まぁ、その……ちょっと思うところがないではないが、マリーンがそれで幸せならばいいのではないかと思う。どうか王太子が優しくマリーンを抱きますように。「獣のように」相手を求めるというのが褒め言葉だとは聞いたけど、初めての相手にそんなことをしてはいけないと思うんです。マリーン相手で幻術を使うわけにもいかないから私はただ祈ることしかできない。
「ローゼ、そんなに心配せずとも大丈夫だ。マリーン嬢には王家の秘薬よりも効き目の強いものを渡してある」
「そんなものあるんですか? 効き目が強いって、副作用みたいなものは? 依存性はないんですかっ!?」
「常習性はないし、口から飲むものだ。よしんば王太子がへたくそでもたいへんなことにはならないだろう」
「それならいいんですけど……」
私はじーっとヴィクトーリア様を見た。
私の時は使いませんでしたよね? と思ったけど口に出すわけにもいかない。
「なんだ?」
ヴィクトーリア様が面白そうに聞く。私は首を振った。
「……なんでもないです」
「……あの薬は即効性はあるのだが、その分長い時間効かないんだ。私はローゼを傷つけたくはなかったからな……」
それって、長時間私を抱くことは決定事項だったわけですね? 確かに、初夜だったのに朝方までヴィクトール様の一物を受け入れさせられていたけど……。
あの時のことを思い出して、私は頬が熱くなるのを感じた。
確かに感じ始めてからはいつまでも気持ちよくてそれはそれでたいへんだったように思う。筋肉痛にもなったんだよね。回復魔法はかけてもらったけど。
「……あんなに、しなくても……」
つい恨みがましく呟いてしまった。
「……つい、な。思っていたよりもローゼがかわいかった」
ううううう~~~!
そんなこと言われたらほだされちゃうじゃないですか。
これって私、ヴィクトーリア様に拾われなかったら誰とは言わないけどダメな人のおかげでたいへんなことになっていたのでは……。
そう思ったらヴィクトーリア様にあの時お手洗いで会えたのは奇跡だったかもしれない。
ヴィクトーリア様にベッドの上で抱きしめられる。
「王太子には渡さない。もちろん、他の誰にも……」
「……はい……どうか、私を守ってください」
心臓がばくばくして口から飛び出てしまいそうだけど、どうにか私は言葉を返すことができた。
そのまま雰囲気に流されそうになったが、私はどうにかして昼間マリーンに聞いたことをヴィクトーリア様に尋ねた。
「……手を出していいなどとは言った覚えはないが……」
ヴィクトーリア様は額に青筋を浮かべながら、今度こそ私の睡衣をそっとはだけた。
「……ヴィクトーリア様?」
「……ヴィクトールと呼べ。ローゼ、今夜は寝かさない……」
「え? あっ、そんなことっ……んんっ……」
唇を奪われて、優しく全身に触れられて……もう触れられてないところなんてないってぐらい甘く啼かされた。もう大丈夫かもって思うのにまた王家の秘薬をたっぷり使われ、本当に明け方まで寝かせてもらえなかったです。
もうっ、ヴィクトール様の絶倫っ!
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