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58.全てしてくれるって
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夕飯も食べて、軽食も終えたら後は寝るだけです。
なのですが……。
「ローゼ、風呂に入ろうか」
「あ、ああああのっ! たまには一人で……」
「何を言ってるんだ?」
とてもいい笑顔で即却下されました。くすん。
お風呂も寝るのも一緒でないとダメみたいです。たまにはゆったり一人でお風呂に入りたかったのに~。最近プライベートな時間が全くない。
でも侍女たちにいろいろ準備をされ、「(ヴィクトール様の)お背中をお流しします」と言われた時は全力で拒否した。
「い、いえ、私が、ヴィクトール様のお世話をしますからっ!」
他の女性にお世話をさせるなんてとんでもない。ヴィクトール様は私の未来の旦那様なんだから私がお世話をするんです!
侍女たちにはにっこりした。
「では、ローゼリンデ様にお願いします。閨の準備はしておきますので」
閨って、閨って……はうううう!
頭を抱えて悶えたい心境だったけどさすがに我慢しました。ヴィクトール様にはバレていたらしく、彼が笑いを堪えているのがバレバレでしたが。さすがに私のドレスは一人で脱げないので侍女に手伝ってもらった。なんかいろいろうまくいかないなって思った。
浴室に二人で入る。
「今日はローゼが私の世話をしてくれるのか?」
からかうような声音で言われてどぎまぎした。
「は、はい……」
背中を流すぐらいはしているけど、それ以上のお世話というとやっぱり全身洗わないといけないのでしょうかっ!?
「だが困ったな」
「はい?」
ヴィクトール様が何を困るというのだろう?
「今夜は私がローゼの世話をしたい」
「……え……」
ヴィクトール様はそう言うと、戸惑っている私から桶と布を奪い取った。
「ヴィ、ヴィクトール様?」
「今夜は私が全てしよう。ローゼは何もしなくていい」
ヴィクトール様はそう言って、私の全身を洗い、湯舟に運び、何度もキスをした。
「んっ、やっ……ヴィクトール様っ……」
「何が嫌なんだ? ローゼ、言いなさい」
「のぼせちゃ……」
「ああ、それは確かに困るな」
何度目かの口づけを受けた後、ようやくヴィクトール様は湯舟から私を出し、脱衣所で器用に私を拭いた。そして用意されていた薄い絹の寝衣(しんい)を私に着せてベッドに運んだ。天蓋付きのベッドに抱き上げられて運ばれるなんて、もうどきがムネムネして止まりません。(私は何を言っているのか)
そのまま押し倒されるのかと思ったけど、ヴィクトール様は紳士でした。コップに水差しから水を注ぐと、渡してくださいました。
「……ありがとうございます」
「身体が異様に暑かったり、頭がくらくらしたりはしていないか?」
どうやらのぼせていないか確認してくれたらしい。そんな気遣いも胸きゅんです。
「大丈夫です、のぼせてはいないみたいです。……お気遣いありがとうございます……」
イケメンで優しい婚約者とか最高だと思う。素敵すぎて顔が上げられない。
「それならいいんだ。……何故だろうな。ローゼが愛しくてたまらない……」
空になったコップを取られ、テーブルに戻された。
「今宵は邪魔が入らない。ローゼ、覚悟しろ」
「……はい……」
そんな、色をふんだんに湛えた瞳で見つめられたら逆らえるはずもなくて。
よく考えたら、本当の意味で気兼ねなく抱き合えるのって実は初めてじゃないだろうか。いつもだと部屋の隅に幻術にかかった王太子が転がっていたり、王太子がこないならこないでいつ来るかとやきもきしたりとあまり安心して身を委ねることができなかったような気がする。
でもそれも最初のうちだけなんだけどね。いつだって私はすぐにヴィクトール様に翻弄されてしまうから。
「ヴィクトール様、好き……」
嬉しくなってヴィクトール様の首に腕を回した。ヴィクトール様は一瞬きょとんとしたような表情をしたが、すぐに妖艶に笑んで口づけてくれた。途端全身に広がる甘い感覚に、私は身悶えることしかできなかった。
なのですが……。
「ローゼ、風呂に入ろうか」
「あ、ああああのっ! たまには一人で……」
「何を言ってるんだ?」
とてもいい笑顔で即却下されました。くすん。
お風呂も寝るのも一緒でないとダメみたいです。たまにはゆったり一人でお風呂に入りたかったのに~。最近プライベートな時間が全くない。
でも侍女たちにいろいろ準備をされ、「(ヴィクトール様の)お背中をお流しします」と言われた時は全力で拒否した。
「い、いえ、私が、ヴィクトール様のお世話をしますからっ!」
他の女性にお世話をさせるなんてとんでもない。ヴィクトール様は私の未来の旦那様なんだから私がお世話をするんです!
侍女たちにはにっこりした。
「では、ローゼリンデ様にお願いします。閨の準備はしておきますので」
閨って、閨って……はうううう!
頭を抱えて悶えたい心境だったけどさすがに我慢しました。ヴィクトール様にはバレていたらしく、彼が笑いを堪えているのがバレバレでしたが。さすがに私のドレスは一人で脱げないので侍女に手伝ってもらった。なんかいろいろうまくいかないなって思った。
浴室に二人で入る。
「今日はローゼが私の世話をしてくれるのか?」
からかうような声音で言われてどぎまぎした。
「は、はい……」
背中を流すぐらいはしているけど、それ以上のお世話というとやっぱり全身洗わないといけないのでしょうかっ!?
「だが困ったな」
「はい?」
ヴィクトール様が何を困るというのだろう?
「今夜は私がローゼの世話をしたい」
「……え……」
ヴィクトール様はそう言うと、戸惑っている私から桶と布を奪い取った。
「ヴィ、ヴィクトール様?」
「今夜は私が全てしよう。ローゼは何もしなくていい」
ヴィクトール様はそう言って、私の全身を洗い、湯舟に運び、何度もキスをした。
「んっ、やっ……ヴィクトール様っ……」
「何が嫌なんだ? ローゼ、言いなさい」
「のぼせちゃ……」
「ああ、それは確かに困るな」
何度目かの口づけを受けた後、ようやくヴィクトール様は湯舟から私を出し、脱衣所で器用に私を拭いた。そして用意されていた薄い絹の寝衣(しんい)を私に着せてベッドに運んだ。天蓋付きのベッドに抱き上げられて運ばれるなんて、もうどきがムネムネして止まりません。(私は何を言っているのか)
そのまま押し倒されるのかと思ったけど、ヴィクトール様は紳士でした。コップに水差しから水を注ぐと、渡してくださいました。
「……ありがとうございます」
「身体が異様に暑かったり、頭がくらくらしたりはしていないか?」
どうやらのぼせていないか確認してくれたらしい。そんな気遣いも胸きゅんです。
「大丈夫です、のぼせてはいないみたいです。……お気遣いありがとうございます……」
イケメンで優しい婚約者とか最高だと思う。素敵すぎて顔が上げられない。
「それならいいんだ。……何故だろうな。ローゼが愛しくてたまらない……」
空になったコップを取られ、テーブルに戻された。
「今宵は邪魔が入らない。ローゼ、覚悟しろ」
「……はい……」
そんな、色をふんだんに湛えた瞳で見つめられたら逆らえるはずもなくて。
よく考えたら、本当の意味で気兼ねなく抱き合えるのって実は初めてじゃないだろうか。いつもだと部屋の隅に幻術にかかった王太子が転がっていたり、王太子がこないならこないでいつ来るかとやきもきしたりとあまり安心して身を委ねることができなかったような気がする。
でもそれも最初のうちだけなんだけどね。いつだって私はすぐにヴィクトール様に翻弄されてしまうから。
「ヴィクトール様、好き……」
嬉しくなってヴィクトール様の首に腕を回した。ヴィクトール様は一瞬きょとんとしたような表情をしたが、すぐに妖艶に笑んで口づけてくれた。途端全身に広がる甘い感覚に、私は身悶えることしかできなかった。
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