1600

火村

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1売れないお笑い芸人がタイムスリップ

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俺の嘘で踊る・・もう戻れない夏・・

破天なる夜の夢となり、消えていった音と風

抑えきれない胸躍る感情と絶望のせめぎ合いが、

俺にぐるぐると絡みついている。



一瞬のミスですべての俺の嘘まで溶けていきそうだ・・







城主「してっお主は、その『未来』という所よりやってまいったと!?」

男 「はい。どうしてこうなったかも・・突然この時代に・・」



はいはい・・異世界転生・・

いや、タイムスリップって奴だろ。



「この異国者を牢にぶち込んでおけ!」

「はっ!こっちだ!」

「ちょっ!自分は怪しい者じゃ!日本人です!」



時は西暦1600年・・8月・・

天守から流れ込んでくる夏の風が、

嘘を引き剝がそうと、体中にしがみついてくる・・。





「・・・殿っ、あやつ『東側』の者でしょうか?」

「・・ふむ・・よく調べろ。用心せよ戦は近いぞ。」



この城の天守に居る殿様に話しかける側近の家臣。





「・・・石田殿はその後何と?」

「・・殿に変わらず関白をと・・」



天下分け目の大戦は近い・・・

西側、東側双方が今は騙し合い裏切らせ合いの最中だ。

戦なんて戦う前に決まってるものだ・・



「・・・・ワシも牢に向かおう」

「はっ!ですがなるべく見えぬ所で!」



この家臣は万全を期すタイプだ。

もしあやつの含み針の毒が飛んで来ても大丈夫なようにと



そして東側の間者と思われる妙な着物を来た男の所に・・



「ですからーっ僕は大谷って言いまして~・・」



すでに尋問が始まっていて



家臣「・・殿っ・・」

城主「・・ふむ・・大道芸とな?」



この異国者の言葉では・・



大谷「売れないお笑い芸人なんっすよ。」



この時の前に居た時の中ではお笑い芸人と言うものだったらしい



「では、何かやってここに居る者を笑わせてみよ!」

「えっ・・いや・・その僕はツッコミの方で・・」



マジで?やるの?ツッコンでいいの?

俺、キレ芸なんだけど・・刀抜かれない?



「あの~・・では『小谷』って呼んでもらえます?」

「む?ふむ・・おい小谷殿っ!」



どうなんの?通用すんの?この基本芸は・・



「大谷だよ!!!バカヤロウ!!!お・お・た・にっ!!」



「・・・・・・スチャ!」

「カチャ!」

「ヌラっ・・」

「愚弄する気か!切り捨てるぞ!」



はいっ刀抜かれた~マジ泣きそう~



「せめてラストチャンスを!涙のラストチャンスを!」

「・・何を言っておるのだ?お主は?」

「さきほどは、涙のていくあちゃんす・・と申しておったぞ」



もうどうせタイムスリップしてんだ・・



「だけどもだっけ~ど~♪」



「ぷっ!こいつ急におかしな踊りを」

「ぷぷっ!だけどもだっけ~ど~だと?」



パクったってわかんねぇだろ!

いったれ!いったれ!全開で!



「♪そんなの関係ねぇ!そんなの関係ねぇ!」

「ぶははははっ」

「くくくくく!こやつ笑わせるではないか!」



よしっ!初見でこれは絶対ウケるはず。

ここじゃあすべて俺の新ネタ・・天下取れるぞ・・



お笑いで天下取り!いやっ生き残るぞ!この時代を!

もう戻れやしないはずだから・・



「そんなの関係ねぇ!そんなの関係ねぇ!はいっ・・」

「ぶははははは!この大谷と申す者は!」

「腹がよじれる!腹が!」



さぁ・・鳴り響け・・

最後のシメっ・・行くぞ~っ



「ガタっ・・」

「・・・・オッパッピー・・」



大谷「オッ・・」



・・・・えっ・・・

・・・・・・・・・



えっ!?



う・・嘘だろ・・・



この俺以外にも・・居る・・・

現代人が・・



この・・



ひび割れた時の中に・・・
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