43 / 182
逃避と盗癖
しおりを挟む
「お前、成政と言ったな。先ほどはなかなかの動きと聡さを見せていた。褒めて使わす」
美濃のまむし、斉藤利政に褒められる。義を重んずる者であれば内容がどうであれ、唾棄すべきことである。
しかし成政は「もったいなきお言葉」と比較的素直に返答した。
稲葉山城の謁見の間で成政は利政と話していた。
この場には利家はいない。彼は信長に援軍が来ることを伝えに帰ってしまった。
成政も利家と同じく那古野城へ帰還しようとしたが、利政に留め置かれたのだ。
人質として拘束されたわけではない。
客人として接待されるわけでもない。
ただ話がしたいとのことだった。
それは以前、信長に成政が紹介されたとき、利政に生意気な物言いをしたことが原因かと、若い成政は内心思ったが、それは違うようだった。
彼の目の前に小さな杯が置かれて、なみなみと酒が注がれている。
利政の前には御膳と酒が置かれていて、先ほどから飲み食いをして話を振っている。
「なんだ。先ほどから酒を飲まないな。ひょっとして下戸なのか?」
「……同盟しているとはいえ、他国の君主の前で酒など飲めません」
「ふふふ。折り目正しい若者といったところだな」
含みを持たせるようなことを言う利政。
成政は周りに刀を持った武士や小姓がいる状況では何もできないと断じていた。
正徳寺のときの状況とはまるで違う。
「ま、演じるのは大変だと思うが、それなりに頑張っているようだ」
成政の耳に、どきりとする言葉が入った。
はっとして利政を見るが、当の本人は美味しそうに肴である川魚を食べていた。
「……演じるとは、どういうことですか?」
成政自身、踏み込んではいけないと本能的に思っていた。
しかしそれでも踏み込まざるを得なかった。
「そのままの意味だ。お前は――怖れている。本来の自分の弱さを」
「なっ――」
「強い己を演じているつもりだろうが、それは見せかけだ」
利政は悪そうな笑みのまま、成政の核心に迫る。
まるで――野鳥の卵を狙い、するすると忍び寄る蛇のように。
「お前の本質は逃避だ。緊迫した状況に立たされたとき、まず考えるのは逃げ道の確保。もしくは状況そのものを回避する方法だ」
「…………」
「先ほどのやりとりで分かった。お前は目の前にいるわしを殺そうとしなかった。何とかしてこの場を切り抜けようと考えた。わしを人質に取れば、交渉の余地があるかもしれないとは――考えなかった」
そのとおりだと成政は思った。出口を塞がれたあの状況ならば、斉藤利政を人質に取るほうが、確実ではないものの助かる公算はあっただろう。現に利政を守る者は少なかった。自分と利家が協力すれば――可能だろう。
「無論、逃げることは悪いことではない。三十六計逃げるに如かずという言葉もある。だが真っ先に逃げを考える者は、はたして他の者に信頼を置かれるか?」
「……私を、臆病者と言うのですか?」
「先ほど酒を断ったときの言い訳も、逃げを考えたものだったな」
そう言って、利政は川魚の身を贅沢に取って、一口で頬張り、そのまま酒で流し込む。
成政は自分の性根を言い当てられたことに羞恥と憤怒を覚えていた。
「私は、逃げを第一に考える、臆病者ではありません」
「臆病というより、卑怯と言うべきだな。いや、それはそれで悪くないが」
「…………」
「お前と一つ、問答がしたい」
利政は成政を睨みつけながら、たった一つの問いを放り投げる。
「お前は何故、逃げたいと思うのだ?」
成政はその言葉で前世を思い出す。
何者になれなかった、引きこもりの自分。
誰にも期待されなかった、失敗した自分。
そんな昔の自分が嫌で。
自殺を選んでしまった。
それは結果的に逃げたということだろうか?
「……逃げたいと思って、逃げる者などいません」
認めたわけではない。今でも自分の性質が逃避だと思いたくない。
それは一種の逃避であったけど、成政は気づかない。
だが利政の言葉につられて、徐々に本音を吐露し始める。
「私は生きるために戦っています」
「ほう。生きるため」
「たまたま武の才に恵まれ、我が殿に目をかけていただいています。そんな自分にできることは、戦うことです。けれど――あっさりと死にたくはありません」
成政は利政と見つめ合う。
決して逸らさない。
己の貫きたい思いを利政に伝える。
「私は恐ろしいのです。死んでしまって、何もかも無くなって消えてしまうのは。それが恐ろしくて仕方がありません。さらに言えば、無様な死に方もしたくありません」
未来の知識どおりの死など、成政は真っ平御免だった。
絶対に幸せになってやると誓ったのだ。
「だから、斉藤様のおっしゃるように『逃げ』を優先してしまうかもしれません。しかし仕える主のために、戦うのは自分の務めだと思っております」
利政は顎に手を置いて「ふうむ……」と唸った。
「では、お前は犬死したくないと」
「はい、そのとおりです」
「だが、戦いは続けると?」
「それもそのとおりです」
「……わしには理解できん」
逃げることを肯定する利政には分からないようだった。
「死にたくなければ、戦わなければ良い。生きたいのであれば、武士をやめるべきだ。特に野望もないようだしな」
「…………」
「わしは油売りから美濃国の守護代にまで成り上がった。それはひとえに野望や野心があったからだ」
美濃のまむしは、尾張国の若武者に言う。
前途ある若者に、老い先短い老人は言う。
「ただ生きたいだけならば、好き好んで戦う必要などない」
そしてさらに続けて言った。
「お前が武士をやめないのは、現状維持という名の逃げだ。ただ流されるだけに生きているだけだ」
「……斉藤様」
「婿殿はお前を高く評価していたが、わしから見てみれば安く思えるぞ」
真っ向から非難された成政だったが、案外傷ついたりしなかった。
むしろ自分のことを真っ直ぐ見られるのは、快感でもあった。
「斉藤様。私からも一つ、問わせていただけますか?」
「なんだ? 言ってみよ」
成政はすうっと深呼吸して。
それから問う。
「自分では天下を望めぬと分かっています。そして己の主君が天下を狙える器量だとも分かっております」
「…………」
「その場合、あなた様なら何を目指しますか?」
利政は即答した。
「己の主君を除いて、わしが天下を取る」
「…………」
「自分が天下を望めぬと決め付けるな。天の時、地の利、人の和。それらが揃わなくとも、天下を狙う気持ちがあれば、成せることもある」
利政は続けて「お前に教えてやろう」と言った。
「成り上がりたいのであれば、何も考えずに目先のことをやればいい。だがな、天下を望むのであれば、どういう風に天下を盗るか、考えなければならん」
利政は不敵に笑った。
「如何様にして、主君や同僚を出し抜くか。そして民にどう支持されるか。考えることは山積みだが、常に先のことを考え、先手を打つことが重要だ」
「先手を打つ……」
「後手に回るくらいならば、いっそのこと碁盤をひっくり返せ」
成政の胸に熱いものが流れた。
自分に足りないものは、先を読むこと――
「ま、逃げが性質をどうにかしないと、お前はそれ以上伸びないがな」
「……分かりました」
成政は利政に深く頭を下げた。
正徳寺の会見以後、信長の考えが少し変わった訳がようやく理解できた。
斉藤利政と会話する前と後ではまるで違う。
今までの自分ではないような感覚だった。
「斉藤様のお言葉、深く刻まれました」
人を変えるほど、説得力のある言葉だった。
これが美濃のまむしと呼ばれる男。
一代で成り上がった梟雄、斉藤利政。
「参考にさせていただきます」
「うむ。励めよ」
美濃のまむし、斉藤利政に褒められる。義を重んずる者であれば内容がどうであれ、唾棄すべきことである。
しかし成政は「もったいなきお言葉」と比較的素直に返答した。
稲葉山城の謁見の間で成政は利政と話していた。
この場には利家はいない。彼は信長に援軍が来ることを伝えに帰ってしまった。
成政も利家と同じく那古野城へ帰還しようとしたが、利政に留め置かれたのだ。
人質として拘束されたわけではない。
客人として接待されるわけでもない。
ただ話がしたいとのことだった。
それは以前、信長に成政が紹介されたとき、利政に生意気な物言いをしたことが原因かと、若い成政は内心思ったが、それは違うようだった。
彼の目の前に小さな杯が置かれて、なみなみと酒が注がれている。
利政の前には御膳と酒が置かれていて、先ほどから飲み食いをして話を振っている。
「なんだ。先ほどから酒を飲まないな。ひょっとして下戸なのか?」
「……同盟しているとはいえ、他国の君主の前で酒など飲めません」
「ふふふ。折り目正しい若者といったところだな」
含みを持たせるようなことを言う利政。
成政は周りに刀を持った武士や小姓がいる状況では何もできないと断じていた。
正徳寺のときの状況とはまるで違う。
「ま、演じるのは大変だと思うが、それなりに頑張っているようだ」
成政の耳に、どきりとする言葉が入った。
はっとして利政を見るが、当の本人は美味しそうに肴である川魚を食べていた。
「……演じるとは、どういうことですか?」
成政自身、踏み込んではいけないと本能的に思っていた。
しかしそれでも踏み込まざるを得なかった。
「そのままの意味だ。お前は――怖れている。本来の自分の弱さを」
「なっ――」
「強い己を演じているつもりだろうが、それは見せかけだ」
利政は悪そうな笑みのまま、成政の核心に迫る。
まるで――野鳥の卵を狙い、するすると忍び寄る蛇のように。
「お前の本質は逃避だ。緊迫した状況に立たされたとき、まず考えるのは逃げ道の確保。もしくは状況そのものを回避する方法だ」
「…………」
「先ほどのやりとりで分かった。お前は目の前にいるわしを殺そうとしなかった。何とかしてこの場を切り抜けようと考えた。わしを人質に取れば、交渉の余地があるかもしれないとは――考えなかった」
そのとおりだと成政は思った。出口を塞がれたあの状況ならば、斉藤利政を人質に取るほうが、確実ではないものの助かる公算はあっただろう。現に利政を守る者は少なかった。自分と利家が協力すれば――可能だろう。
「無論、逃げることは悪いことではない。三十六計逃げるに如かずという言葉もある。だが真っ先に逃げを考える者は、はたして他の者に信頼を置かれるか?」
「……私を、臆病者と言うのですか?」
「先ほど酒を断ったときの言い訳も、逃げを考えたものだったな」
そう言って、利政は川魚の身を贅沢に取って、一口で頬張り、そのまま酒で流し込む。
成政は自分の性根を言い当てられたことに羞恥と憤怒を覚えていた。
「私は、逃げを第一に考える、臆病者ではありません」
「臆病というより、卑怯と言うべきだな。いや、それはそれで悪くないが」
「…………」
「お前と一つ、問答がしたい」
利政は成政を睨みつけながら、たった一つの問いを放り投げる。
「お前は何故、逃げたいと思うのだ?」
成政はその言葉で前世を思い出す。
何者になれなかった、引きこもりの自分。
誰にも期待されなかった、失敗した自分。
そんな昔の自分が嫌で。
自殺を選んでしまった。
それは結果的に逃げたということだろうか?
「……逃げたいと思って、逃げる者などいません」
認めたわけではない。今でも自分の性質が逃避だと思いたくない。
それは一種の逃避であったけど、成政は気づかない。
だが利政の言葉につられて、徐々に本音を吐露し始める。
「私は生きるために戦っています」
「ほう。生きるため」
「たまたま武の才に恵まれ、我が殿に目をかけていただいています。そんな自分にできることは、戦うことです。けれど――あっさりと死にたくはありません」
成政は利政と見つめ合う。
決して逸らさない。
己の貫きたい思いを利政に伝える。
「私は恐ろしいのです。死んでしまって、何もかも無くなって消えてしまうのは。それが恐ろしくて仕方がありません。さらに言えば、無様な死に方もしたくありません」
未来の知識どおりの死など、成政は真っ平御免だった。
絶対に幸せになってやると誓ったのだ。
「だから、斉藤様のおっしゃるように『逃げ』を優先してしまうかもしれません。しかし仕える主のために、戦うのは自分の務めだと思っております」
利政は顎に手を置いて「ふうむ……」と唸った。
「では、お前は犬死したくないと」
「はい、そのとおりです」
「だが、戦いは続けると?」
「それもそのとおりです」
「……わしには理解できん」
逃げることを肯定する利政には分からないようだった。
「死にたくなければ、戦わなければ良い。生きたいのであれば、武士をやめるべきだ。特に野望もないようだしな」
「…………」
「わしは油売りから美濃国の守護代にまで成り上がった。それはひとえに野望や野心があったからだ」
美濃のまむしは、尾張国の若武者に言う。
前途ある若者に、老い先短い老人は言う。
「ただ生きたいだけならば、好き好んで戦う必要などない」
そしてさらに続けて言った。
「お前が武士をやめないのは、現状維持という名の逃げだ。ただ流されるだけに生きているだけだ」
「……斉藤様」
「婿殿はお前を高く評価していたが、わしから見てみれば安く思えるぞ」
真っ向から非難された成政だったが、案外傷ついたりしなかった。
むしろ自分のことを真っ直ぐ見られるのは、快感でもあった。
「斉藤様。私からも一つ、問わせていただけますか?」
「なんだ? 言ってみよ」
成政はすうっと深呼吸して。
それから問う。
「自分では天下を望めぬと分かっています。そして己の主君が天下を狙える器量だとも分かっております」
「…………」
「その場合、あなた様なら何を目指しますか?」
利政は即答した。
「己の主君を除いて、わしが天下を取る」
「…………」
「自分が天下を望めぬと決め付けるな。天の時、地の利、人の和。それらが揃わなくとも、天下を狙う気持ちがあれば、成せることもある」
利政は続けて「お前に教えてやろう」と言った。
「成り上がりたいのであれば、何も考えずに目先のことをやればいい。だがな、天下を望むのであれば、どういう風に天下を盗るか、考えなければならん」
利政は不敵に笑った。
「如何様にして、主君や同僚を出し抜くか。そして民にどう支持されるか。考えることは山積みだが、常に先のことを考え、先手を打つことが重要だ」
「先手を打つ……」
「後手に回るくらいならば、いっそのこと碁盤をひっくり返せ」
成政の胸に熱いものが流れた。
自分に足りないものは、先を読むこと――
「ま、逃げが性質をどうにかしないと、お前はそれ以上伸びないがな」
「……分かりました」
成政は利政に深く頭を下げた。
正徳寺の会見以後、信長の考えが少し変わった訳がようやく理解できた。
斉藤利政と会話する前と後ではまるで違う。
今までの自分ではないような感覚だった。
「斉藤様のお言葉、深く刻まれました」
人を変えるほど、説得力のある言葉だった。
これが美濃のまむしと呼ばれる男。
一代で成り上がった梟雄、斉藤利政。
「参考にさせていただきます」
「うむ。励めよ」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
日本の運命を変えた天才少年-日本が世界一の帝国になる日-
ましゅまろ
歴史・時代
――もしも、日本の運命を変える“少年”が現れたなら。
1941年、戦争の影が世界を覆うなか、日本に突如として現れた一人の少年――蒼月レイ。
わずか13歳の彼は、天才的な頭脳で、戦争そのものを再設計し、歴史を変え、英米独ソをも巻き込みながら、日本を敗戦の未来から救い出す。
だがその歩みは、同時に多くの敵を生み、命を狙われることも――。
これは、一人の少年の手で、世界一の帝国へと昇りつめた日本の物語。
希望と混乱の20世紀を超え、未来に語り継がれる“蒼き伝説”が、いま始まる。
※アルファポリス限定投稿
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
竹井ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
A級パーティから追放された俺はギルド職員になって安定した生活を手に入れる
国光
ファンタジー
A級パーティの裏方として全てを支えてきたリオン・アルディス。しかし、リーダーで幼馴染のカイルに「お荷物」として追放されてしまう。失意の中で再会したギルド受付嬢・エリナ・ランフォードに導かれ、リオンはギルド職員として新たな道を歩み始める。
持ち前の数字感覚と管理能力で次々と問題を解決し、ギルド内で頭角を現していくリオン。一方、彼を失った元パーティは内部崩壊の道を辿っていく――。
これは、支えることに誇りを持った男が、自らの価値を証明し、安定した未来を掴み取る物語。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる