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交わる拳
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「そんで俺に説教するらしいじゃねえか。偉そうにしやがって。何様だよ」
「素浪人のお前に、松平家家老である私が直々に言うのだ。ありがたく思え」
利家と成政、二人の一触即発な会話と態度、そして雰囲気に木下藤吉郎はおろおろしていた。その隣で沢彦宋恩は勝手にしろとばかりに明後日の方向を見ていた。
政秀寺にいくつかある部屋を一つ、勝手に使って――もちろん沢彦は文句を言ったが、利家は無視した――二人は喧嘩腰で口論していた。
いや、二人の日常会話自体が物騒なものなので、傍目からは口論に思えてしまうのが真実だが、酷い物言いであるのは間違いない。
「はっ。松平家か。てめえ、どうやって取り入ったんだ?」
「馬鹿なお前に言ったところで真似できない。私は無駄なことはしない主義だ」
「真似なんかするかよ。どうせ口八丁手八丁で、殿様丸め込んだんだろうが」
「ああそうだな。口より先に手が出て浪人になった馬鹿には土台無理だった」
「……相変わらず、舌先だけは切れる野郎だ。何なら、頭も切れるようになれば良かったな」
「……ほう。それなら今ここで切れてもいいんだぞ?」
二人の殺気が部屋中に満たされて、剣呑な空間へと変貌していく。
耐えきれなくなった藤吉郎が「前田様! さっきおっしゃったではありませんか!」と喚く。
「それがしの前では『怒られてやるか』みたいなことを――」
「ば、馬鹿! 藤吉郎、言うんじゃねえ!」
「……ふっ。なんだお前。案外素直なところがあるじゃないか」
鼻で笑った成政に対し、利家は顔を真っ赤にして「う、うるせえ!」と怒鳴った。
「さっさと本題を言いやがれ! 説教でも講釈でも垂れろよ! 俺ぁそれを聞き流してやるから!」
「人の話を真剣に聞け……と言いたいところだが、そっちのほうがお前らしいな」
成政はこほんと咳払いして「織田家に再仕官できる道筋は見えたのか?」と訊ねた。
「いや。まったく見えねえ」
「だろうな。斉藤家との小競り合いは続いているが、大きな戦は無い。手柄を立てようにも機会がないってところか」
「まるで見たように言うじゃねえか。ま、そのとおりだよ」
「しかし、いずれ大きな戦は起こるだろう。そのとき名のある武将を討ち取ったら……可能性があるかもな」
成政は利家や藤吉郎にも分かり切ったことを、改めて言った。
それはどこか確認作業のようだった。
「だが、信長様が認めなかったら、お前どうするつもりだ?」
「あん? そうだな……」
「再仕官できるまで首を獲り続けるつもりか? それとも別の道を探すか?」
「別の道だと?」
成政の言いたいことがいまいち分からない利家。
頭の回転が速い藤吉郎でさえ、言葉の意味をはかりかねた。
「二つの道がある。一つは武士を諦める道。もう一つは――他家に仕える道だ」
「他家に仕える? てめえ、一体全体何が言いたいんだ?」
成政は真っすぐ利家を見た。
思わず利家が怯むほど、覚悟を決めた目だった。
「率直に言おう。私に仕える気はないか?」
「はあ? 何言ってんだ成政?」
首を捻る利家だったが、傍にいた藤吉郎は「ええええ!?」とあからさまに動揺した。
そして基本的には関わらないでおこうと思っていた沢彦も「正気か?」と口を出した。
「槍働きしかできない、ぼんくらをお前は家臣にしようとするのか?」
「ええ。そうです。しかし松平家の陪臣のままにはしておきません。時機を見て直臣にするように、殿へ進言します」
陪臣とは家臣の家臣である。直接の家臣である直臣より身分が低い。しかし成政はいずれ松平元康の直臣にすると明言したのだ。
「私の家臣になるのが嫌なら、今ここで断っても構わない」
「……どうして俺なんかを家臣にしようとする? じじいの言ったとおり、俺は槍働きしかできないぼんくらだ」
「信用できる家臣が欲しいのが一番の理由だよ。それに一族郎党を鍛えてくれる者も必要なんだ」
「はん。俺を信用できるのか?」
「不本意だがお前のような真っすぐな男はそうはいない」
藤吉郎は喧嘩腰で話しているくせに、互いは認めているのは奇妙だなと口に出さずに思った。
「家老になっていろいろ忙しくなった。補佐がいるんだよ。それにこれからは戦場で直接戦うことも少なくなるだろう。だから私の代わりに戦う武将が必要という事情もある」
「…………」
「お前の矜持が許せるのなら、好待遇で迎えたい」
最初、利家はすぐに断るつもりだった。
ふざけるなと言ってやろうとしていた。
次に脳裏に浮かんだのは、第二子を宿したまつのことだった。
これから出産を控えている妻に、今の生活をさせるのは忍びないと思った。
最後に浮かんだのは、織田家の面々だった。柴田勝家、森可成、藤吉郎。毛利新介や服部小平太たち馬廻り衆。
そして、織田信長の顔だった。
「……せっかくの申し出だけどよ。断らせてもらうぜ」
じっくり時間をかけて出した答えに、成政は「そうか」と頷いた。
初めから断られると分かっていた反応だった。
「理由を聞いていいか?」
「これを言うと、お前に未練が残るかもしれない。けどよ、誠意のある誘いだってことは、俺にだって分かる。だから俺もそれなりに応じたい」
利家は深呼吸して、成政に言う。
「俺はお前に仕えるのは嫌じゃねえ」
「…………」
「けど、なんて言えばいいのか……てめえとは対等で居たいんだよ」
利家は気恥ずかしい気持ちがこみ上げてくるのを感じた。
「そりゃあ俺は浪人でてめえは家老だ。かなりの差がついているさ。それでも俺は対等でありたい。そうじゃないと、お前が織田家でやってきたことが、無駄になってしまう気がする。それだけは避けねえと駄目だ」
最初の出会いは最悪だった。
しかし徐々に友情めいたものを感じるようになった。
そして負けたくないと願うようになった。
その日々が無駄になってしまうのは、利家にしてみれば耐えがたい苦しみだった。
「なんつーか、お前から見たらくだらねえと思うだろうけど、守らないといけないって思ったんだ。こんな俺でもな」
「……そうか。そうだよな。それが前田利家って男だ」
成政は寂しげな笑みを見せた。
まるで道端に落ちている枯れ葉のような、せつないものだった。
「お前とはもう一度、一緒の戦場でやりたかったが、仕方ないな」
「織田家と松平家は同盟を結んだんだろ? なら機会はあるだろうよ」
利家と成政は笑い合った。
からりと晴れた空みたいに、澄み切った笑い声だった。
「そこまで覚悟決めているなら、もう誘えないな。これ以上は野暮だ」
そう言って立ち上がる成政。
言いたいことを言って満足したのだろう。帰るらしい。
「いつかあの申し出を受けていれば良かったと後悔するくらい、松平家を大きく盛り立てる。見返してやるよ」
「はは。そりゃあ楽しみだな」
「じゃあな、利家」
障子を開けて、外に出ようとする瞬間、利家は「ありがとうよ、成政」と言った。
思わず足を止める成政。
「お前、今――」
「二度も言わせるのか? それこそ野暮なんじゃねえか?」
「……馬鹿のくせに、一本取りやがって」
そう言って、成政は外に出て行った。
静寂が部屋に訪れたが、それはすぐに消え去ってしまった。
沢彦が利家に「良いのか?」と言ったからだ。
「なんだよじじい?」
「あのまま、帰らせても良いのか?」
「良いに決まっているだろ。俺は――」
「そうではない。互いの実力を確かめなくていいのか、と言う話だ」
沢彦の言っていることが、いまいち分からなかった利家だったが、次の瞬間、理解した。
「おいおい、坊主が焚きつけるのかよ!」
「わしが焚きつけるのはお香だけだ。お前の勘違いではないか?」
「ふん。じゃあ勘違いさせてもらおうじゃねえか」
利家は素早く立ち上がって、成政の後を追いかけた。
藤吉郎は唖然として「沢彦様?」と何故か小声で疑問を口にする。
「話が綺麗にまとまったじゃないですか……」
「わしはお前より、あの小僧と付き合いが古い。だから分かる」
沢彦はすまし顔だったが、どこか得意げな口調で言った。
「あの者たちは、拳で語り合いたいのだ。認めているからこそな」
その言葉通り、政秀寺の門を出ようとした成政に、利家は「成政ぁ!」と呼び止めた。
成政は不思議そうに「どうした?」と訊ねた。
「忘れ物などしなかったはずだが」
「いや、俺との因縁、忘れているぜ」
拳を構えて成政と向かい合う利家。
「久しぶりに勝負しようぜ」
唖然とした成政だったが、やがて笑顔になる。
「お前は、変わらないな――利家!」
これから殴り合うのが楽しくて仕方がない様子の成政。
利家もまた同じだった。
「行くぞ、成政!」
「来い、利家!」
嬉しくてしょうがないといった、利家と成政の表情。
二人の拳が交差して、互いの顔面へと向かう――
「素浪人のお前に、松平家家老である私が直々に言うのだ。ありがたく思え」
利家と成政、二人の一触即発な会話と態度、そして雰囲気に木下藤吉郎はおろおろしていた。その隣で沢彦宋恩は勝手にしろとばかりに明後日の方向を見ていた。
政秀寺にいくつかある部屋を一つ、勝手に使って――もちろん沢彦は文句を言ったが、利家は無視した――二人は喧嘩腰で口論していた。
いや、二人の日常会話自体が物騒なものなので、傍目からは口論に思えてしまうのが真実だが、酷い物言いであるのは間違いない。
「はっ。松平家か。てめえ、どうやって取り入ったんだ?」
「馬鹿なお前に言ったところで真似できない。私は無駄なことはしない主義だ」
「真似なんかするかよ。どうせ口八丁手八丁で、殿様丸め込んだんだろうが」
「ああそうだな。口より先に手が出て浪人になった馬鹿には土台無理だった」
「……相変わらず、舌先だけは切れる野郎だ。何なら、頭も切れるようになれば良かったな」
「……ほう。それなら今ここで切れてもいいんだぞ?」
二人の殺気が部屋中に満たされて、剣呑な空間へと変貌していく。
耐えきれなくなった藤吉郎が「前田様! さっきおっしゃったではありませんか!」と喚く。
「それがしの前では『怒られてやるか』みたいなことを――」
「ば、馬鹿! 藤吉郎、言うんじゃねえ!」
「……ふっ。なんだお前。案外素直なところがあるじゃないか」
鼻で笑った成政に対し、利家は顔を真っ赤にして「う、うるせえ!」と怒鳴った。
「さっさと本題を言いやがれ! 説教でも講釈でも垂れろよ! 俺ぁそれを聞き流してやるから!」
「人の話を真剣に聞け……と言いたいところだが、そっちのほうがお前らしいな」
成政はこほんと咳払いして「織田家に再仕官できる道筋は見えたのか?」と訊ねた。
「いや。まったく見えねえ」
「だろうな。斉藤家との小競り合いは続いているが、大きな戦は無い。手柄を立てようにも機会がないってところか」
「まるで見たように言うじゃねえか。ま、そのとおりだよ」
「しかし、いずれ大きな戦は起こるだろう。そのとき名のある武将を討ち取ったら……可能性があるかもな」
成政は利家や藤吉郎にも分かり切ったことを、改めて言った。
それはどこか確認作業のようだった。
「だが、信長様が認めなかったら、お前どうするつもりだ?」
「あん? そうだな……」
「再仕官できるまで首を獲り続けるつもりか? それとも別の道を探すか?」
「別の道だと?」
成政の言いたいことがいまいち分からない利家。
頭の回転が速い藤吉郎でさえ、言葉の意味をはかりかねた。
「二つの道がある。一つは武士を諦める道。もう一つは――他家に仕える道だ」
「他家に仕える? てめえ、一体全体何が言いたいんだ?」
成政は真っすぐ利家を見た。
思わず利家が怯むほど、覚悟を決めた目だった。
「率直に言おう。私に仕える気はないか?」
「はあ? 何言ってんだ成政?」
首を捻る利家だったが、傍にいた藤吉郎は「ええええ!?」とあからさまに動揺した。
そして基本的には関わらないでおこうと思っていた沢彦も「正気か?」と口を出した。
「槍働きしかできない、ぼんくらをお前は家臣にしようとするのか?」
「ええ。そうです。しかし松平家の陪臣のままにはしておきません。時機を見て直臣にするように、殿へ進言します」
陪臣とは家臣の家臣である。直接の家臣である直臣より身分が低い。しかし成政はいずれ松平元康の直臣にすると明言したのだ。
「私の家臣になるのが嫌なら、今ここで断っても構わない」
「……どうして俺なんかを家臣にしようとする? じじいの言ったとおり、俺は槍働きしかできないぼんくらだ」
「信用できる家臣が欲しいのが一番の理由だよ。それに一族郎党を鍛えてくれる者も必要なんだ」
「はん。俺を信用できるのか?」
「不本意だがお前のような真っすぐな男はそうはいない」
藤吉郎は喧嘩腰で話しているくせに、互いは認めているのは奇妙だなと口に出さずに思った。
「家老になっていろいろ忙しくなった。補佐がいるんだよ。それにこれからは戦場で直接戦うことも少なくなるだろう。だから私の代わりに戦う武将が必要という事情もある」
「…………」
「お前の矜持が許せるのなら、好待遇で迎えたい」
最初、利家はすぐに断るつもりだった。
ふざけるなと言ってやろうとしていた。
次に脳裏に浮かんだのは、第二子を宿したまつのことだった。
これから出産を控えている妻に、今の生活をさせるのは忍びないと思った。
最後に浮かんだのは、織田家の面々だった。柴田勝家、森可成、藤吉郎。毛利新介や服部小平太たち馬廻り衆。
そして、織田信長の顔だった。
「……せっかくの申し出だけどよ。断らせてもらうぜ」
じっくり時間をかけて出した答えに、成政は「そうか」と頷いた。
初めから断られると分かっていた反応だった。
「理由を聞いていいか?」
「これを言うと、お前に未練が残るかもしれない。けどよ、誠意のある誘いだってことは、俺にだって分かる。だから俺もそれなりに応じたい」
利家は深呼吸して、成政に言う。
「俺はお前に仕えるのは嫌じゃねえ」
「…………」
「けど、なんて言えばいいのか……てめえとは対等で居たいんだよ」
利家は気恥ずかしい気持ちがこみ上げてくるのを感じた。
「そりゃあ俺は浪人でてめえは家老だ。かなりの差がついているさ。それでも俺は対等でありたい。そうじゃないと、お前が織田家でやってきたことが、無駄になってしまう気がする。それだけは避けねえと駄目だ」
最初の出会いは最悪だった。
しかし徐々に友情めいたものを感じるようになった。
そして負けたくないと願うようになった。
その日々が無駄になってしまうのは、利家にしてみれば耐えがたい苦しみだった。
「なんつーか、お前から見たらくだらねえと思うだろうけど、守らないといけないって思ったんだ。こんな俺でもな」
「……そうか。そうだよな。それが前田利家って男だ」
成政は寂しげな笑みを見せた。
まるで道端に落ちている枯れ葉のような、せつないものだった。
「お前とはもう一度、一緒の戦場でやりたかったが、仕方ないな」
「織田家と松平家は同盟を結んだんだろ? なら機会はあるだろうよ」
利家と成政は笑い合った。
からりと晴れた空みたいに、澄み切った笑い声だった。
「そこまで覚悟決めているなら、もう誘えないな。これ以上は野暮だ」
そう言って立ち上がる成政。
言いたいことを言って満足したのだろう。帰るらしい。
「いつかあの申し出を受けていれば良かったと後悔するくらい、松平家を大きく盛り立てる。見返してやるよ」
「はは。そりゃあ楽しみだな」
「じゃあな、利家」
障子を開けて、外に出ようとする瞬間、利家は「ありがとうよ、成政」と言った。
思わず足を止める成政。
「お前、今――」
「二度も言わせるのか? それこそ野暮なんじゃねえか?」
「……馬鹿のくせに、一本取りやがって」
そう言って、成政は外に出て行った。
静寂が部屋に訪れたが、それはすぐに消え去ってしまった。
沢彦が利家に「良いのか?」と言ったからだ。
「なんだよじじい?」
「あのまま、帰らせても良いのか?」
「良いに決まっているだろ。俺は――」
「そうではない。互いの実力を確かめなくていいのか、と言う話だ」
沢彦の言っていることが、いまいち分からなかった利家だったが、次の瞬間、理解した。
「おいおい、坊主が焚きつけるのかよ!」
「わしが焚きつけるのはお香だけだ。お前の勘違いではないか?」
「ふん。じゃあ勘違いさせてもらおうじゃねえか」
利家は素早く立ち上がって、成政の後を追いかけた。
藤吉郎は唖然として「沢彦様?」と何故か小声で疑問を口にする。
「話が綺麗にまとまったじゃないですか……」
「わしはお前より、あの小僧と付き合いが古い。だから分かる」
沢彦はすまし顔だったが、どこか得意げな口調で言った。
「あの者たちは、拳で語り合いたいのだ。認めているからこそな」
その言葉通り、政秀寺の門を出ようとした成政に、利家は「成政ぁ!」と呼び止めた。
成政は不思議そうに「どうした?」と訊ねた。
「忘れ物などしなかったはずだが」
「いや、俺との因縁、忘れているぜ」
拳を構えて成政と向かい合う利家。
「久しぶりに勝負しようぜ」
唖然とした成政だったが、やがて笑顔になる。
「お前は、変わらないな――利家!」
これから殴り合うのが楽しくて仕方がない様子の成政。
利家もまた同じだった。
「行くぞ、成政!」
「来い、利家!」
嬉しくてしょうがないといった、利家と成政の表情。
二人の拳が交差して、互いの顔面へと向かう――
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