96 / 182
思案
しおりを挟む
歴史が変わりつつあることを、成政は実感していた。
気づいたのはつい最近だったのだが、彼の好敵手である利家が未だ浪人暮らしをしていることがおかしかった。清州同盟が結ばれたときには、既に再仕官できているはずだった。
成政は自身が松平家家老となったことで、織田家との同盟が早めに結ばれたと考えた。そうであるならば、これは大きな変革だった。出来事が早めに訪れるということは、時代を動かしたと言ってもいいだろう。
もしかしたら、自分の末路を大きく変えることができるかもしれない。
無残な死に方ではなく、幸福な終わり方を迎えることができる。
このまま未来知識を利用すれば――
「佐々様。工場についてですが、少し問題が起こりました」
「うん? 何が起きたのだ? 正信殿」
岡崎城の一室で、仕事をしていた成政に、困った様子の本多正信が足を引きずりながらやってきた。成政は座布団を薦めて、話を聞く体勢になった。
岡崎城の近郊に建てられた工場は全部で三つだった。
当初は二つの予定だったのだが、予想を超えるほど人が集まったので、急遽増設したのだった。おかげで今井宗久から融資された二万貫は底を着きかけているが、先行投資だと成政は思っていた。
成政は三つの工場を統括している。その下には奉行として正信が就いていた。彼は算術に明るく、成政の補佐としてよく働いてくれている。いや、彼以外では上手く回らないと言ったほうが正しい。三河国の武士は精強だが、こうした方面には明るくなかった。
「ええ。問題と言うのは作業全般ですね。仕事場に来ない者や、怠ける者が出てきております」
「そうだな……常に私たちが見守るわけにはいかない」
生産量が芳しくないことは、成政にも分かっていた。
主に百姓の次男以下の者が来ているのだが、必要な分だけの銭をもらうと、ある日突然来なくなったりする。それは彼らの親に命じられた農作業を優先しているからだ。田畑を受け継げないのだが、家に住ませてもらっている以上、従わなければならないのだろう。
加えて支払う銭を時間制にしたせいで、怠ける者が出てきた。本来ならば量によって支払う金額を決めれば良いのだが、管理する側の人手が足らない。このままでは工場制手工業が立ち行かなくなってしまう。
「まあ、それは想定内だ。正信殿、あなたの目から見て、仕事に真面目な者を各工場から三人選んでくれ」
「それは、百姓からですか?」
「ああ。すぐに頼む。なるべく熱心に取り組んでいて、丁寧な仕事をする者だ。選別には時間かかるか?」
「三日ほどもらえれば。もしかして、百姓に管理させるつもりですか?」
「全て管理させるつもりはない。ただ怠ける者に注意することや、来なくなった者を記録することは重要だと思う。いわゆる組頭みたいなものだ」
成政は要は中間管理職を作ろうとしている。そしてそれは、現場の人間を採用するほうがいい。工場を稼働させて二か月ほど経った今、ようやく次の段階に行けると彼は考えていた。
「それと、これからは時間制ではなく量で銭を支払うことにする。皆に伝えてくれ」
「初めからそうしなかったのは、組頭を見つけるためですか?」
「ご名答。これで怠けない者は信用できるからな」
正信は「そういう目論見があったのですね」と笑った。
彼は元々、時間制にすることに懐疑的であった。
成政の前世では時間制は当たり前だが、戦国時代に合っていると言えばそうではない。法令遵守の精神など存在しないのだから。
納得した正信が去った後、成政は一人で思案する。
元康と信長に命じられた、武田家を滅ぼす方策を――
◆◇◆◇
成政にしてみれば、武田家を滅ぼすことは必要なことだった。
松平家に天下を取らせるためには、大きな領土が必要不可欠である。
清州同盟の方針で、東国に勢力を伸ばすとなった今、まずは今川家の領土を獲るのが、基本戦略だ。しかし今川家と甲相駿三国同盟を結んでいる武田家と北条家はそれを許さないだろう。
だが成政は武田家が今川家と手切れとなり、攻め入ることを知っていた。
その後の顛末も分かっている。
けれど、そうなれば松平家の領土を大きくするのに時間がかかってしまう。
いずれ武田家のほうから同盟の打診が来るのは分かっている。
そこで二つの道のどちらを選ぶかと言う話になるだろう。
一つは同盟を結ぶ道。もう一つは同盟を結ばない道。
成政は後者を選ぶつもりだった。
彼の考えはこうだ。いずれ今川家と手切れとなる瞬間に、北条家を焚きつけて攻めさせるのだ。順序から言って松平家が三河国を支配下に収めた時点で、武田家は駿河国を攻める準備をすることになる。
もちろん、北条家だけでは勝てないだろう。かの家は関東を手中に収めることを目的としており、今川家と同盟を結んでいるからと言って、武田家攻略に全力を注ぐということはしない。
だから成政の次の一手として、手を結ばなければならないのは――越後国の大名、上杉家である。かの当主、上杉政虎はつい先頃、関東管領に就任した。普通に考えれば北条家と手を結ぶことはありえない。しかし別々に武田家に攻め入ることはできるはずだ。
まとめると、成政がやらねばならないことは、三河国の統一、北条家に武田家を攻めさせる、上杉家と手を結んで武田家を攻めさせる、その隙に今川家の領土を獲る。
かなり難しいと誰の目から見えても分かる。たとえ未来知識を持っている成政でも上手くいくとは思えなかった。
だができないわけではない。清州同盟が早く結ばれたことを思えば、歴史を変えることは可能だと、成政は確信していた。だから最終的には今川家と武田家の領土を手中に収めることを目標とした。そのための策は考えている。
ただ問題は、この策を主君である元康が採用するかだった。
いくら何でも未来知識があることを言うわけにはいかない。
だから説得力を持たせて説明しなくてはいけないのが、一番の難題である。
それに松平家家臣とあまり親しくないのも問題だった。
酒井や大久保などは成政のことを不俱戴天の仇のように思っている。
少しは自分の派閥というものを持ったほうがいいのかもしれない。
前世では人と関わるのが嫌だったから引きこもりになって、それが原因で自殺したというのに、今の人生では改善しなくてはならないとは、皮肉なものである。
「失礼します。佐々様にご報告がございます」
成政の思考は、部屋の外からの声で中断された。
少し間を開けて「入ってくれ」と命じると、武士の姿をした男が襖を開けて入ってきた。
成政はその者が武士ではないと知っていた。
「それで、報告とはなんだ」
「織田家が斉藤家を攻めました。美濃国の森部の辺りで戦が始まります」
男は成政が伊賀国で雇った忍びだった。
諜報に長けている者で、するりと敵地に潜入することから鰻と呼ばれているらしい。
「そうか。すると今頃は戦が始まっているな」
「……引き続き織田家の動向を探りに行きます」
鰻は一礼すると、速やかに退出した。
きっと奴は何故、自分が織田家に潜入しているのか分かっていないだろう。成政も理由を説明していなかった。
成政はいずれ起こるべきことに対し、備えていた。
自虐したくなるほど、汚れ仕事をしているなと彼は思った。
「森部の戦いか。利家、正念場だぞ――」
誰に言うまでもなく呟く成政。
自分が正しい道を歩まなくても、利家だけは道を逸れてほしくない。
身勝手だが、どこか誠実であるという矛盾な思いを成政は抱えていた。
気づいたのはつい最近だったのだが、彼の好敵手である利家が未だ浪人暮らしをしていることがおかしかった。清州同盟が結ばれたときには、既に再仕官できているはずだった。
成政は自身が松平家家老となったことで、織田家との同盟が早めに結ばれたと考えた。そうであるならば、これは大きな変革だった。出来事が早めに訪れるということは、時代を動かしたと言ってもいいだろう。
もしかしたら、自分の末路を大きく変えることができるかもしれない。
無残な死に方ではなく、幸福な終わり方を迎えることができる。
このまま未来知識を利用すれば――
「佐々様。工場についてですが、少し問題が起こりました」
「うん? 何が起きたのだ? 正信殿」
岡崎城の一室で、仕事をしていた成政に、困った様子の本多正信が足を引きずりながらやってきた。成政は座布団を薦めて、話を聞く体勢になった。
岡崎城の近郊に建てられた工場は全部で三つだった。
当初は二つの予定だったのだが、予想を超えるほど人が集まったので、急遽増設したのだった。おかげで今井宗久から融資された二万貫は底を着きかけているが、先行投資だと成政は思っていた。
成政は三つの工場を統括している。その下には奉行として正信が就いていた。彼は算術に明るく、成政の補佐としてよく働いてくれている。いや、彼以外では上手く回らないと言ったほうが正しい。三河国の武士は精強だが、こうした方面には明るくなかった。
「ええ。問題と言うのは作業全般ですね。仕事場に来ない者や、怠ける者が出てきております」
「そうだな……常に私たちが見守るわけにはいかない」
生産量が芳しくないことは、成政にも分かっていた。
主に百姓の次男以下の者が来ているのだが、必要な分だけの銭をもらうと、ある日突然来なくなったりする。それは彼らの親に命じられた農作業を優先しているからだ。田畑を受け継げないのだが、家に住ませてもらっている以上、従わなければならないのだろう。
加えて支払う銭を時間制にしたせいで、怠ける者が出てきた。本来ならば量によって支払う金額を決めれば良いのだが、管理する側の人手が足らない。このままでは工場制手工業が立ち行かなくなってしまう。
「まあ、それは想定内だ。正信殿、あなたの目から見て、仕事に真面目な者を各工場から三人選んでくれ」
「それは、百姓からですか?」
「ああ。すぐに頼む。なるべく熱心に取り組んでいて、丁寧な仕事をする者だ。選別には時間かかるか?」
「三日ほどもらえれば。もしかして、百姓に管理させるつもりですか?」
「全て管理させるつもりはない。ただ怠ける者に注意することや、来なくなった者を記録することは重要だと思う。いわゆる組頭みたいなものだ」
成政は要は中間管理職を作ろうとしている。そしてそれは、現場の人間を採用するほうがいい。工場を稼働させて二か月ほど経った今、ようやく次の段階に行けると彼は考えていた。
「それと、これからは時間制ではなく量で銭を支払うことにする。皆に伝えてくれ」
「初めからそうしなかったのは、組頭を見つけるためですか?」
「ご名答。これで怠けない者は信用できるからな」
正信は「そういう目論見があったのですね」と笑った。
彼は元々、時間制にすることに懐疑的であった。
成政の前世では時間制は当たり前だが、戦国時代に合っていると言えばそうではない。法令遵守の精神など存在しないのだから。
納得した正信が去った後、成政は一人で思案する。
元康と信長に命じられた、武田家を滅ぼす方策を――
◆◇◆◇
成政にしてみれば、武田家を滅ぼすことは必要なことだった。
松平家に天下を取らせるためには、大きな領土が必要不可欠である。
清州同盟の方針で、東国に勢力を伸ばすとなった今、まずは今川家の領土を獲るのが、基本戦略だ。しかし今川家と甲相駿三国同盟を結んでいる武田家と北条家はそれを許さないだろう。
だが成政は武田家が今川家と手切れとなり、攻め入ることを知っていた。
その後の顛末も分かっている。
けれど、そうなれば松平家の領土を大きくするのに時間がかかってしまう。
いずれ武田家のほうから同盟の打診が来るのは分かっている。
そこで二つの道のどちらを選ぶかと言う話になるだろう。
一つは同盟を結ぶ道。もう一つは同盟を結ばない道。
成政は後者を選ぶつもりだった。
彼の考えはこうだ。いずれ今川家と手切れとなる瞬間に、北条家を焚きつけて攻めさせるのだ。順序から言って松平家が三河国を支配下に収めた時点で、武田家は駿河国を攻める準備をすることになる。
もちろん、北条家だけでは勝てないだろう。かの家は関東を手中に収めることを目的としており、今川家と同盟を結んでいるからと言って、武田家攻略に全力を注ぐということはしない。
だから成政の次の一手として、手を結ばなければならないのは――越後国の大名、上杉家である。かの当主、上杉政虎はつい先頃、関東管領に就任した。普通に考えれば北条家と手を結ぶことはありえない。しかし別々に武田家に攻め入ることはできるはずだ。
まとめると、成政がやらねばならないことは、三河国の統一、北条家に武田家を攻めさせる、上杉家と手を結んで武田家を攻めさせる、その隙に今川家の領土を獲る。
かなり難しいと誰の目から見えても分かる。たとえ未来知識を持っている成政でも上手くいくとは思えなかった。
だができないわけではない。清州同盟が早く結ばれたことを思えば、歴史を変えることは可能だと、成政は確信していた。だから最終的には今川家と武田家の領土を手中に収めることを目標とした。そのための策は考えている。
ただ問題は、この策を主君である元康が採用するかだった。
いくら何でも未来知識があることを言うわけにはいかない。
だから説得力を持たせて説明しなくてはいけないのが、一番の難題である。
それに松平家家臣とあまり親しくないのも問題だった。
酒井や大久保などは成政のことを不俱戴天の仇のように思っている。
少しは自分の派閥というものを持ったほうがいいのかもしれない。
前世では人と関わるのが嫌だったから引きこもりになって、それが原因で自殺したというのに、今の人生では改善しなくてはならないとは、皮肉なものである。
「失礼します。佐々様にご報告がございます」
成政の思考は、部屋の外からの声で中断された。
少し間を開けて「入ってくれ」と命じると、武士の姿をした男が襖を開けて入ってきた。
成政はその者が武士ではないと知っていた。
「それで、報告とはなんだ」
「織田家が斉藤家を攻めました。美濃国の森部の辺りで戦が始まります」
男は成政が伊賀国で雇った忍びだった。
諜報に長けている者で、するりと敵地に潜入することから鰻と呼ばれているらしい。
「そうか。すると今頃は戦が始まっているな」
「……引き続き織田家の動向を探りに行きます」
鰻は一礼すると、速やかに退出した。
きっと奴は何故、自分が織田家に潜入しているのか分かっていないだろう。成政も理由を説明していなかった。
成政はいずれ起こるべきことに対し、備えていた。
自虐したくなるほど、汚れ仕事をしているなと彼は思った。
「森部の戦いか。利家、正念場だぞ――」
誰に言うまでもなく呟く成政。
自分が正しい道を歩まなくても、利家だけは道を逸れてほしくない。
身勝手だが、どこか誠実であるという矛盾な思いを成政は抱えていた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
日本の運命を変えた天才少年-日本が世界一の帝国になる日-
ましゅまろ
歴史・時代
――もしも、日本の運命を変える“少年”が現れたなら。
1941年、戦争の影が世界を覆うなか、日本に突如として現れた一人の少年――蒼月レイ。
わずか13歳の彼は、天才的な頭脳で、戦争そのものを再設計し、歴史を変え、英米独ソをも巻き込みながら、日本を敗戦の未来から救い出す。
だがその歩みは、同時に多くの敵を生み、命を狙われることも――。
これは、一人の少年の手で、世界一の帝国へと昇りつめた日本の物語。
希望と混乱の20世紀を超え、未来に語り継がれる“蒼き伝説”が、いま始まる。
※アルファポリス限定投稿
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
竹井ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
A級パーティから追放された俺はギルド職員になって安定した生活を手に入れる
国光
ファンタジー
A級パーティの裏方として全てを支えてきたリオン・アルディス。しかし、リーダーで幼馴染のカイルに「お荷物」として追放されてしまう。失意の中で再会したギルド受付嬢・エリナ・ランフォードに導かれ、リオンはギルド職員として新たな道を歩み始める。
持ち前の数字感覚と管理能力で次々と問題を解決し、ギルド内で頭角を現していくリオン。一方、彼を失った元パーティは内部崩壊の道を辿っていく――。
これは、支えることに誇りを持った男が、自らの価値を証明し、安定した未来を掴み取る物語。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる