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異世界に転移したらしい俺

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 いや~めっちゃ変なこと言っていい?俺さ~異世界に転移したらしんよねw
 あっやめてこいつ頭おかしくなったとか思わんといて。これってある意味テンプレじゃん、あるあるじゃん?
 事実は小説より奇なりって言うじゃん!
 
 まあ、そんな言い訳はおいておいて事実確認をするとだな、俺はただ道を歩いてただけなんよ。
 いやホントに!そしたらいきなり背中にドッ!!って衝撃感じてさ、いきなり俺時速何百キロ出てるんこれみたいな勢いでふっ飛ばされたんよ。いや、速さは体感の話で実際には多分時空的な何かを超えてたんやろうけどねで頭んなかに、

「ごめんね~私の可愛い甥っ子がこっちの世界の子欲しいっていうからあなたにしたわ。」

「えっ」

「どっちみちあなた明日刺されて死ぬからいいわよね~。」

「えっ?えっ?」

「あっ身体の構造とか色々良いようにしておくから心配しなくて大丈夫よ~。」

「え~~」

って声が聞こえてきてさ、気づいた?俺えしか言ってないんだけど。反論する隙もなかったっちゅーの。
 体感的にはめっちゃ速いスピードで身体ふっ飛ばされててるから頭全然回らんかったし‥俺超必死だったわ。

 まあ、俺はそんな感じでここに来たんよね。このThe儀式みたいな石の祭壇の上にさ。
 周りにはローブ着たおっさん等が、

「今すぐ大司教様を呼べー!!」
「ああ!天から使わされた御使い様だ」
「美しいっ直視できないっ」バタッ

とかなんとか騒ぎ立てている。いや何人か倒れたな大丈夫か?

 にしてもこのおっさん等ハリウッドスターをちょっとむさくしたレベルのイケオジばかりでこのヨーロッパ風の儀式の場に良く似合っている。

 何やろ俺を美しいと称えるような声が聞こえてくるが俺は中肉中背の日本人。こいつ等のほうがよっぽど顔面偏差値が高いんだが。
 俺はあと10歩ぐらいで塩顔イケメンなのにね~っと言われたことがある程度の顔だ。なんだよあと10歩って‥と当時は思ったものだ。今は後10歩でイケメンなら良いことじゃね。と開き直っている。

 そうやって辺りを見ながら思考に耽っていると、離れたところに見えた扉が両開きで開き白のローブをまとったおっさんが入ってきた。

 そのおっさんは何人かの取り巻きを連れ早足気味にこちらに向かってくる。よく見ると周りのローブのおっさん達よりも少し細めで優しげな顔をしている。

 また、後ろに連れている男達のうちの一人がローブではなく貴族のようなカッコをしている。髪は金髪、肌は白目で目は水色王子かよ。これで王子じゃなかったら詐欺だろってほど王子の見た目をしたやつだな。



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