能覚人

ミライ164

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〜第一章〜

狛犬

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 僕は、もともと人間だった。今日は、札律次神社が完成した日だ。僕は妹と一緒にお参りをしにいった。夜も遅かったので、誰もいなかった。いや、1人いた。その人は、こちらに振り向いて「犬はすきかい?」と、聞いてきた。妹は「だ~い好き。」と答えた。そう聞くと、その人は「じゃあ狛犬になって僕につかえてね。」そういうと、僕たちの体が光り出して気づいた時には狛犬として座っていた。僕は、意識があり言葉は喋れないものの意思疎通はできた。妹と話せるので退屈ではなかった。ある時、僕たちを狛犬に変えたものが「神」と、名のってきた。そして、「君は、元能力者だから使えるけど君はつかえないね。でも犬好きには変わりないから、置いといてはあげるね。」その日から妹は喋らなくなった。僕は、神を恨んだ。ある時から、僕の能力が進化していることに気づいた。もともと『瞬間移動』だったのが、時空も移動できるようになった。神がいない時に、僕は時空を旅して回った。そこで気づいたのが、まず時空は無数にあるということ。そして、時空の歪みに入ると別の時空に飛ばされる。僕じゃないと、元の世界に戻ることはできない。そこで僕は、神を別次元に飛ばした。思ったとうり神は、戻ってこなかった。しかし、神がいないと神社は意味を持たない。そこで僕は、優秀な能力者を無理やり神にした。最初はみんな嫌がった。でも、神になったら色々優遇が効くため嫌とは言わなくなった。でも、みんな僕について聞いてきた。そこで妹のことを話すのが嫌だった僕は、用済みの神を別次元に飛ばしてまた新しい神を作り上げた。何回やってもみんな聞いてくる。どうしてだ。なぜ聞いてくる。そうだ、大人だったから心配していたんだ。ならいっそ、子供を神にしよう。子供と言っても、高校生くらいだけど・・・。おっ、あの子はいいんじゃないか?他に誰もいないし、そ~れー!

 なんで?僕は何も悪くない。悪いのはこの世界だ。この世界が神を作り出し、僕の妹を殺した。あれ?僕は、いつから妹を見てなかった?最後に連れてきた子は、妹に入っていたひびを直してくれた。なんで今まで僕は直さなかった?もしかしたら、僕はもう妹と一緒にいられないかもしれない。僕は、この世界が嫌いだ。神も嫌いだ。僕も嫌いだ。でも・・・あの子は、僕の妹を、僕を救ってくれた。天国には行けないけど、もう一度妹とあいたかったな~。目の前に妹がいる。もういいよ。私はもういいの。だから、私も一緒にいかせて。どこまでも。
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