能覚人

ミライ164

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〜第四章〜

ピンチ

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 勝敗は、一目瞭然だった。惨敗—————————。

 「気を付けろ!風颯嵐の技は、使えると思え!」

 速い!疾風迅雷か。まずいな、あのスピードで動かれたら攻撃が当たらない。

 そして、昴には大量の能素が取り込まれている。つまり、能力は無数に使える。

 「準備はまだか!」

 「すみません。瓦礫で、倉庫への道が塞がれて・・・。1時間もあれば、いけるかと・・・。」

 1時間・・・、長い。耐えることは、できるか?

 正直、難しい・・・。
 
 「1時間で、すませろ!それまで、持ち堪える。」

 「はい!!!」

 大丈夫か?いや、全然ダメだ。絶対、耐えきれない。1人じゃ、きついな。さて、どうしたもんか・・・。

 「耐久戦か・・・。いいだろう、乗ってやる。俺の攻撃に、耐え切れるかな?」

 攻撃の連鎖は、止まらなかった。

 くっそ、槍術でどこまで捌き切れるか・・・。

 「もう、おしまいか?まだ、3分も立っていないぞ。これでは、時間稼ぎにもならないか。殺してしまうのもアレだし・・・、そうだとりあえず気絶させよう。」

 ひゅん、と耳元で囁かれた瞬間、背筋がゾッとした。ヤバイ、死ぬ。死ぬ境地に、陥ったことがないのにわかる。これはまずい。
このままだと、死んでしまう。どうにかしないと・・・。

 「おうおう!ばちばち、やりあってんね。」

 !?

 「協力しにきました。」

 異世界から連れ帰り、保護していただけなのに。何で・・・?

 「今、何でとか思ったでしょ。私たちには、こっちの世界に連れてきてもらったって言う、かりがあるのよ。それを、返すだけよ。それにしても、いつもよりオーラが出てるみたいね。昴?」

 「残念だが、今は昴じゃない。そこだけは、分かってくれ。まぁ、これで楽しめそうだ。俺を、退屈させないでくれ。」

 そうは言っても、この人数でもまだきついぞ。側近のうち、1人はダウン。1人は、瓦礫の方へ。残り3人は今、持ち場を離しているとなると、増援には期待できない。でも、やるしかないんだ。ここで、止めないとスバルも街も悲惨なことになってしまう。

 「は~!色色色彩 春 桜花乱舞!」

 こんなところにも、桜の木は立つ。でも・・・。

 「色色色彩 夏 赫赫烈日。」

 一瞬にして、燃えてしまった。やはり、向こうのほうが数段上ということか。

 「まだ、あだ~!色色色彩 春 春雷轟轟しゅんらいごうごう!」

 雷が鳴り、その音が波紋状に轟いた。

 「へ~、すごいね。1つの能力で、ここまで出来るんだ。でも、逆に言えば1つの能力さえ使えれば、ここまで出来るということ。色色色彩 春 春雷轟轟」

 先ほどよりも、凄まじい雷が落ちてきた。音も、倍以上だ。これじゃ、轟くじゃなくもう、爆発だな。

 こんなのに、勝てるのか?いや、勝つんだ。

 「絶対に、ここは死守する。何としても、守り抜けー!」

 「おー!」

 みんな、なるべく既存の技を使うようにした。察したのだろう、あの能力の恐ろしさを。

 12分後———————————。

 やっと、10分の1だ。まずいな、本当にまずい。

 何とかしなくては・・・。何とか・・・。
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