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第3章 共鏡の世界にのぞむ

登場人物紹介 【第3章終了時点までのネタバレを含む】

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梓野瀬しのせ つかさ:二十歳。男。すらりとした体に、黒い短髪と黒い瞳を持つ。大学生であり祓邪師はじゃし、加えてユクミ曰く『約束の者』らしい。某年一月、隠邪おんじゃの討伐へ出かけた際に命を落とし、ユクミの妖力で死人しびととなった。強大な力を持つ猿の隠邪と、隠邪と行動を共にする聡一そういちの行方を追っている。

●ユクミ:年齢不詳 (見た目は五歳ほど)。女。胸までの白い髪と黄金の瞳が特徴的。頭頂部に白い狐耳、臀部に三本の白い狐尾がある。父が人間で母が狐の妖という半妖だが、司には半妖であることを秘密にしている。父に母を殺され、自身も殺されかけたという過去を持つ。謎の老爺が作った世界で『約束の者』を待っていた。

納賀良ながら 聡一そういち:三十七歳。男。司よりも背が高く、ややがっしりめの体格。七歳のときに家族を失って梓野瀬家に引き取られている。自身も祓邪師であったが離反し、猿の隠邪と手を組んだ。不思議な異界の生成にかかわっている様子。妻に美織みおり、娘に知穂ちほがいたが、いずれも故人。

梓野瀬しのせ 佐夜子さよこ:七十三歳。女。梓野瀬家の当主であり祓邪師。司の祖母。長い髪をきちんと結い、普段は着物姿。夫とは早くに死別、一人息子とは離れて暮らしている。司を延命するため隠邪をしもべとした際に大怪我を負い、生死不明。

依畠よりはた 友介ゆうすけ:二十歳。男。中性的な顔立ちをしている。大学生であり祓邪師。某年一月の隠邪討伐で猿の隠邪に食われて死亡したはずだが、司とユクミが迷い込んだ異界では生きていた。

納賀良ながら 知穂ちほ:女。聡一の娘。司が十七歳のとき隠邪に食われて死亡したはずだが、友介と同様に異界では生きている様子。

納賀良ながら 美織みおり:女。聡一の妻、知穂の母。司が十五歳のときに病死。やはり異界では生きており、知穂と共にいた。

梓野瀬しのせ たかし:男。佐夜子の息子、司の父。佐夜子とは折り合いが悪く、早々に家を出て一人暮らしをしているが、隠邪討伐には顔を出している。貿易関連の仕事に就く女性と結婚して司を儲けるも、司が一歳を迎える前に離婚している。

●アヤ:女。ユクミが異界で出会った人物。納賀良家の最寄り駅付近で駄菓子屋を営んでいる。他の人物とは雰囲気が違うらしいが?

●猿の隠邪:司と同じくらいの背を持つ黒い猿の隠邪。強大な力を持ち、他の隠邪とは違って話すことができる。聡一と行動中。体の半分が顔。短めの二対の腕と、長めの二対の腕、計四本の腕がある。
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