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第5章 曇り隠れ見えずとも
1.なお暗く
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司は納賀良家の墓所へ四回、行ったことがある。
最初はまだ小学生のときに。次は美織が亡くなったとき。そして美織の一周忌と、知穂が亡くなったとき。これで四回。
あの場所は僻地に存在するため公共の交通機関では行きにくく、司もすべて車で行った。場所はなんとなくしか記憶にないが、異界の果てと思しき暗闇のずっと向こう側にあることだけは間違いない。
(だけどあの場所にだけは、絶対いけるはずなんだ)
公園を出た司がまず向かったのは幹線道路だ。ここから朧げな記憶を頼りにして走っていく。するとほどなくして世界の果て、真っ暗な世界が目の前に広がる。
ただし中には一本の道だけが先へと伸びていた。
「やっぱり、あった……」
左右も、下も、上すらも真っ暗な中で、ただ一本だけ続いているアスファルトの道。
暗闇の中へ続くならトンネルのようなものになるだろうと想像はしていたが、実際には不安定で頼りない橋のようだ。
だけどここを行くしかない。
意を決して司は暗闇の道に片足を乗せた。靴裏から伝わるのは今まで同じアスファルトでしかない。もしも未知の感触ならば足をひっこめたかもしれないが、今まで同様に見た目と同じだったことが司の背を押した。
もう一歩、進んでみる。右足からも左足からも同じ感覚が伝わる。どちらかが妙に硬いことも、沈むこともなく、単なるアスファルトのまま。
そうして顔を上げ、司は暗闇の奥に向かって駆けだした。
アスファルトには中央線や横断歩道などが描かれているが、他には何もない。道路標識も、信号も、壁も、建物もない。
一つだけ変化があるとすれば、進むうちに道が細くなったり広くなったりすることだ。これは向かう道が実際にそうなっているからに違いない。
奇妙なことに、この道には左車線しかなかった。よって横断歩道も道の途中で切れている。それがなんとなく奈落に落ちるように見えて「いきはよいよい、かえりはこわい」というメロディが頭の中に流れてしまう。
(どういうことなんだろうな)
疑問に思う傍ら、司はもう理由に気づいている。この道が片側しかないのは、納賀良家の墓所へ繋がっているためだ。
ぎり、と音を立てて司は奥歯を噛みしめた。
今となってはあまり認めたくないが、司はつい先日まで聡一のことをとても信頼していた。端的に言えば好きだった。子どもの頃はその傾向がさらに強かったので、小学生の司は聡一が墓所の清掃に行くと聞いて一緒に行きたくなった。
司の申し出を聞いた当の聡一からは「何もないところだからつまらないよ」と言われたけれど、司が生まれたのはこの国の首都と呼ばれる場所。周囲にはビルや家が隙間なく並んでいて、空いた空間などほとんどない。逆に「何もないところ」に興味が湧いたこともあって、司は聡一と祖母一緒に三人で墓へ行くことになったのだ。
正直に言うならあのときの司は公園へピクニックへ行くような気分でいたのだが、いざ到着すると納賀良家の墓所の周辺には本当に何もない。あるのは立派な灰色の墓石と大きな木、そして緑の草原と、遠くに見える山だけ。
自然の中で佇む自分たちの方が異質な存在に思えてつい「本当に、なにもないね」と言うと、聡一は「だろう?」と言って笑い、奥の方を示す。
「何年か前まで向こうは田んぼだったから、たまに人の姿もあったんだ。だけど離農してしまったようで、今では荒れ放題になっててね……この辺りには来る人なんて、もう誰もいないんだよ」
確かに周辺は草が風に揺れているばかり。墓所の周辺が比較的綺麗だったのは、折を見ては聡一が手入れをしに来ていたためだろう。「早くしないと日が暮れるよ」と佐夜子に背を押された司は軍手をはめて、もくもくと雑草を抜き始めた。
汗を拭こうと司が顔を上げると、聡一は墓石の前に膝をついていた。その聡一の横顔は司が初めて見るもの。司のよく知る優しさの中に、司の知らない懐かしさと慕わしさがまざっているもの。
気軽に声をかけてはいけない雰囲気を察し、墓石からそっと離れた司は、なんだか胸の奥が曇るのを感じた。墓石に聡一を取られたような、自分の知らない表情を見せる聡一がなんだか面白くないような、そんな気分だったのだ。
だから司は次に誘われたとき、墓所へ同行したいと言わなかった。それを聡一と佐夜子は、子どもの好奇心が満たされたか、あるいは何もないあの場所がつまらなかったと考えたらしい。以降も何度かは誘われたが、司が毎回「行かない」と答えたので、聡一はまた自分だけで出かけるようになった。
なんとも子どもっぽい嫉妬で、こうして走りながら考えるだけでも顔から火が出そうになる。
小学生だった司は聡一の気持ちをまったく慮れなかったが、二十歳になった今なら聡一があんな表情をしていた理由は良く分かる。
あそこには聡一が七歳のときに失った両親と弟が眠っている。きっと聡一は、家族に会いに行くような気持ちで墓所へ向かっていたのだろう。
(それに加えて今は、美織さんと、知穂ちゃんが……)
相変わらず辺りは暗闇だ。
他のすべてを放り出してしまったようなこの景色は、もしかしたら聡一の心の中の現れなのかもしれない。
もちろん、見えるものが先へと往く路だけなのも含めて。
司は、くそ、と胸のうちだけで呟く。足を速め、敢えて何も考えないようにしながら、どれほど走り続けただろうか。
行く手の先の方に、ほんのりとした明かりがともった。
はじめは目の錯覚かと思った。しかし仄かな光は少しずつ大きくなる。もしかして、と思う一方で、罠かもしれない、とも思う。
それでも逸る気持ちは足にもあらわれて抑えられない。限界まで速度を上げて動かすうち、司の目にほんのりと白いものの正体が映った。
大きな白いエドヒガンの桜の木、それが夜空を背景に今を盛りと咲き誇っている。淡く発光しているように見えるのは銀色の丸い月が照らしているからだ。
やった、と司は心の中で快哉を叫ぶ。そうして暗闇の中に丸く浮かび上がるその場所へもうすぐ出られると思ったとき、司の足からガクンと力が抜けた。
(隠邪か!)
アスファルトの上に思い切り倒れ込んだ司は右手で刀印を結ぶ。足に力を入れて跳ね起き――いや、跳ね起きたつもりだった。しかし体は倒れ込んだまま言うことを聞かない。
掻かなくなった汗が全身から吹き出すような気がした。この感覚は今日、駄菓子屋の前で猿の隠邪に取り押さえられたときと同じだ。
(また、猿か!)
司はもがく。今回は口はふさがれていないし、意外なことに上半身も動いた。車一台分の幅しかない道路の上でうつぶせになっている司は、腕に力を入れてあおむけになる。動きに邪魔は入らない。右手に印を結んだまま左腕を支えにして起き上がり、司は眉を寄せる。
背後には誰もいなかった。
しかし相変わらず下半身は言うことを聞かない。起き上がろうとしても足はだらりと弛緩したままだ。
「どういうことだ? どこにいる?」
言った途端、司は地面に崩れ落ちる。今度はあおむけだ。支えにしていた左腕に力が入らなくなったせいだと気づくまでには数秒かかった。
(足に続いて腕まで?)
猿がいたぶって遊んでいるのかと思ったが、独特のあの腐臭はしない。ならば何が、と考え、司は気づいた。試しに声を出そうとしたが、先ほどまで出ていたはずの声は掠れ、とても「声」とは呼べないものになっている。
視界は真っ暗だが、これは元々真っ暗なせいか、それとも司の視力が失われたせいなのかは分からなかった。
そうか、と心の中で呟く。
覚悟していた時間が来た。
ユクミに力を分けてもらってから一昼夜が経ったのだ。
(こんな場所で最後を迎えるのか……)
最初によぎった思いは「残念」だった。
もう少し綺麗な場所がすぐ近くにあるのだから、せめてそこまで行けたらよかった。
仕方がない、と思いながら目を閉じようとしたが、瞼ももう動かなかった。可笑しい気分になるけど口も動かない。急速に“物”となる身体は意外と呆気ないものだ。
思考も徐々に遠ざかって行く。
(じゃあ、な……)
誰に向かってか分からないまま別れの言葉を思い浮かべたあたりで、意識は眠るように消え去ろうとした。
そのときだった。
暗い視界が白く眩く染まる。それは、最初にユクミの社を訪れたあのときのものとよく似ていた。
最初はまだ小学生のときに。次は美織が亡くなったとき。そして美織の一周忌と、知穂が亡くなったとき。これで四回。
あの場所は僻地に存在するため公共の交通機関では行きにくく、司もすべて車で行った。場所はなんとなくしか記憶にないが、異界の果てと思しき暗闇のずっと向こう側にあることだけは間違いない。
(だけどあの場所にだけは、絶対いけるはずなんだ)
公園を出た司がまず向かったのは幹線道路だ。ここから朧げな記憶を頼りにして走っていく。するとほどなくして世界の果て、真っ暗な世界が目の前に広がる。
ただし中には一本の道だけが先へと伸びていた。
「やっぱり、あった……」
左右も、下も、上すらも真っ暗な中で、ただ一本だけ続いているアスファルトの道。
暗闇の中へ続くならトンネルのようなものになるだろうと想像はしていたが、実際には不安定で頼りない橋のようだ。
だけどここを行くしかない。
意を決して司は暗闇の道に片足を乗せた。靴裏から伝わるのは今まで同じアスファルトでしかない。もしも未知の感触ならば足をひっこめたかもしれないが、今まで同様に見た目と同じだったことが司の背を押した。
もう一歩、進んでみる。右足からも左足からも同じ感覚が伝わる。どちらかが妙に硬いことも、沈むこともなく、単なるアスファルトのまま。
そうして顔を上げ、司は暗闇の奥に向かって駆けだした。
アスファルトには中央線や横断歩道などが描かれているが、他には何もない。道路標識も、信号も、壁も、建物もない。
一つだけ変化があるとすれば、進むうちに道が細くなったり広くなったりすることだ。これは向かう道が実際にそうなっているからに違いない。
奇妙なことに、この道には左車線しかなかった。よって横断歩道も道の途中で切れている。それがなんとなく奈落に落ちるように見えて「いきはよいよい、かえりはこわい」というメロディが頭の中に流れてしまう。
(どういうことなんだろうな)
疑問に思う傍ら、司はもう理由に気づいている。この道が片側しかないのは、納賀良家の墓所へ繋がっているためだ。
ぎり、と音を立てて司は奥歯を噛みしめた。
今となってはあまり認めたくないが、司はつい先日まで聡一のことをとても信頼していた。端的に言えば好きだった。子どもの頃はその傾向がさらに強かったので、小学生の司は聡一が墓所の清掃に行くと聞いて一緒に行きたくなった。
司の申し出を聞いた当の聡一からは「何もないところだからつまらないよ」と言われたけれど、司が生まれたのはこの国の首都と呼ばれる場所。周囲にはビルや家が隙間なく並んでいて、空いた空間などほとんどない。逆に「何もないところ」に興味が湧いたこともあって、司は聡一と祖母一緒に三人で墓へ行くことになったのだ。
正直に言うならあのときの司は公園へピクニックへ行くような気分でいたのだが、いざ到着すると納賀良家の墓所の周辺には本当に何もない。あるのは立派な灰色の墓石と大きな木、そして緑の草原と、遠くに見える山だけ。
自然の中で佇む自分たちの方が異質な存在に思えてつい「本当に、なにもないね」と言うと、聡一は「だろう?」と言って笑い、奥の方を示す。
「何年か前まで向こうは田んぼだったから、たまに人の姿もあったんだ。だけど離農してしまったようで、今では荒れ放題になっててね……この辺りには来る人なんて、もう誰もいないんだよ」
確かに周辺は草が風に揺れているばかり。墓所の周辺が比較的綺麗だったのは、折を見ては聡一が手入れをしに来ていたためだろう。「早くしないと日が暮れるよ」と佐夜子に背を押された司は軍手をはめて、もくもくと雑草を抜き始めた。
汗を拭こうと司が顔を上げると、聡一は墓石の前に膝をついていた。その聡一の横顔は司が初めて見るもの。司のよく知る優しさの中に、司の知らない懐かしさと慕わしさがまざっているもの。
気軽に声をかけてはいけない雰囲気を察し、墓石からそっと離れた司は、なんだか胸の奥が曇るのを感じた。墓石に聡一を取られたような、自分の知らない表情を見せる聡一がなんだか面白くないような、そんな気分だったのだ。
だから司は次に誘われたとき、墓所へ同行したいと言わなかった。それを聡一と佐夜子は、子どもの好奇心が満たされたか、あるいは何もないあの場所がつまらなかったと考えたらしい。以降も何度かは誘われたが、司が毎回「行かない」と答えたので、聡一はまた自分だけで出かけるようになった。
なんとも子どもっぽい嫉妬で、こうして走りながら考えるだけでも顔から火が出そうになる。
小学生だった司は聡一の気持ちをまったく慮れなかったが、二十歳になった今なら聡一があんな表情をしていた理由は良く分かる。
あそこには聡一が七歳のときに失った両親と弟が眠っている。きっと聡一は、家族に会いに行くような気持ちで墓所へ向かっていたのだろう。
(それに加えて今は、美織さんと、知穂ちゃんが……)
相変わらず辺りは暗闇だ。
他のすべてを放り出してしまったようなこの景色は、もしかしたら聡一の心の中の現れなのかもしれない。
もちろん、見えるものが先へと往く路だけなのも含めて。
司は、くそ、と胸のうちだけで呟く。足を速め、敢えて何も考えないようにしながら、どれほど走り続けただろうか。
行く手の先の方に、ほんのりとした明かりがともった。
はじめは目の錯覚かと思った。しかし仄かな光は少しずつ大きくなる。もしかして、と思う一方で、罠かもしれない、とも思う。
それでも逸る気持ちは足にもあらわれて抑えられない。限界まで速度を上げて動かすうち、司の目にほんのりと白いものの正体が映った。
大きな白いエドヒガンの桜の木、それが夜空を背景に今を盛りと咲き誇っている。淡く発光しているように見えるのは銀色の丸い月が照らしているからだ。
やった、と司は心の中で快哉を叫ぶ。そうして暗闇の中に丸く浮かび上がるその場所へもうすぐ出られると思ったとき、司の足からガクンと力が抜けた。
(隠邪か!)
アスファルトの上に思い切り倒れ込んだ司は右手で刀印を結ぶ。足に力を入れて跳ね起き――いや、跳ね起きたつもりだった。しかし体は倒れ込んだまま言うことを聞かない。
掻かなくなった汗が全身から吹き出すような気がした。この感覚は今日、駄菓子屋の前で猿の隠邪に取り押さえられたときと同じだ。
(また、猿か!)
司はもがく。今回は口はふさがれていないし、意外なことに上半身も動いた。車一台分の幅しかない道路の上でうつぶせになっている司は、腕に力を入れてあおむけになる。動きに邪魔は入らない。右手に印を結んだまま左腕を支えにして起き上がり、司は眉を寄せる。
背後には誰もいなかった。
しかし相変わらず下半身は言うことを聞かない。起き上がろうとしても足はだらりと弛緩したままだ。
「どういうことだ? どこにいる?」
言った途端、司は地面に崩れ落ちる。今度はあおむけだ。支えにしていた左腕に力が入らなくなったせいだと気づくまでには数秒かかった。
(足に続いて腕まで?)
猿がいたぶって遊んでいるのかと思ったが、独特のあの腐臭はしない。ならば何が、と考え、司は気づいた。試しに声を出そうとしたが、先ほどまで出ていたはずの声は掠れ、とても「声」とは呼べないものになっている。
視界は真っ暗だが、これは元々真っ暗なせいか、それとも司の視力が失われたせいなのかは分からなかった。
そうか、と心の中で呟く。
覚悟していた時間が来た。
ユクミに力を分けてもらってから一昼夜が経ったのだ。
(こんな場所で最後を迎えるのか……)
最初によぎった思いは「残念」だった。
もう少し綺麗な場所がすぐ近くにあるのだから、せめてそこまで行けたらよかった。
仕方がない、と思いながら目を閉じようとしたが、瞼ももう動かなかった。可笑しい気分になるけど口も動かない。急速に“物”となる身体は意外と呆気ないものだ。
思考も徐々に遠ざかって行く。
(じゃあ、な……)
誰に向かってか分からないまま別れの言葉を思い浮かべたあたりで、意識は眠るように消え去ろうとした。
そのときだった。
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