24 / 29
第一章 復讐編
23 - 風の中で
しおりを挟む
眼を見開く。
『――各部油圧チェック完了。システムオールグリーン――』
暗闇の中で、明滅する光が啓人の顔を浮かびあがらせた。
『戦術管制システム、起動確認。ネルヴラインチェック、完了。全武装、接続確認しました』
手足を緩く締め付けるインターフェースバンドの感触を確かめ、操縦桿を軽く指先で叩き、三度イグニッションペダルを空踏みする。
身体に沁み込ませたルーチンワークが、静かに啓人の集中力を高めていく。
『全システムオールグリーン。これより戦闘待機モードに移行します』
コンパニオンAIによる準備完了を待って、ノインは無線機のスイッチを入れた。
「こちらノイン。発進準備完了」
『発進準備確認。発進を許可する――あの艦隊を沈めてこい!』
通信に応えたのは、ベリオスではなく、管制室に詰める誰かのものだった。名前など知らないし、興味などない。
――どのみち、全員殺すのだから。
『――点火コードを受信。カタパルトとの通信を確立しました。操縦権限を委譲します』
「操縦権限を受諾する」
操縦権限の許可を意味するグリーンランプを見るなり、啓人はカタパルトを遠隔で操作した。
電磁カタパルトが『アズール』の機体を加速させて斜めに打ち上げる。その余勢を駆りながら、アズールはバックスラスタを起動、空中へと加速する。
それはまるで、舞うように。
コックピットから見える――蒼く、どこまでも蒼い、空と海。
『おい、何をしてる。早く行け』
通信機から漏れる声。
背後から、数機のアサルトモービルが啓人のアズールに続いて空へと飛翔していた。
彼らは啓人を先鋒に、あるいは囮にして切り込む腹なのだ。
「はは――」
アズールの腕が動く。
右腕に剣を、左腕にアサルトライフルを抜き放つ。
『ボサっとするな――!』
言われるまでもなく。
『アズール』のメインスラスタが点火し、青白い光を上げた。
だがそれは――正面ではなく。
その背後に並ぶアサルトモービルに、躊躇なく、高周波ブレードを叩きつけた。
完全に、そして確実にコックピットを刺し貫いた刃が、ネルヴラインを流れる伝達液にまみれ、赤黒く陽光を反射する。
それはまるで血のようにすら見えた。
生命反応を失い、コアエンジンが活性を失って、蹴り飛ばされた機体が中空に放り出され、そして海面に落下して水しぶきを上げた。
『貴様――』
「ハハハハハ――――!!」
その哄笑は暗号化もされていない無作為な通信電波としてまき散らされ――そして、殺戮の嚆矢となった。
一瞬で加速して飛翔する『アズール』が、反応すらもできないアサルトモービルを蜂の巣にして、風すらも置き去りにして接近、ブレードで確実に破壊した。
『管制部! 奴を止めろ! あの野郎――!』
『ダメだ! 自爆装置が起爆しない!』
通信機越しに漏れる悲鳴に、啓人は恍惚なまでの高揚感を覚えていた。
自爆装置は『スピカ』襲撃の際、既に取り外している。
もはや彼を止めるモノは、何ひとつとして存在しなかった。
ずっと待っていた。
ずっと殺したかった。
ずっとずっとずっと――この日のために。
「この瞬間のために、俺は生きてきた!!」
敵機の無力化など考えない。
確実にコックピットを狙い、殺す。
絶対に、微塵たりとも、生存の可能性など残さない。
そうして、わずか数分で、空に上がったアサルトモービル六機すべてを死の棺桶に変え、『アズール』はようやく静止した。
そして転進する。上空から、基地へと真っすぐ、真っ逆さまに突っ込んだ。
そのままでは基地にぶつかる、と管制室が騒然としたとき、ふわりと減速し、メガフロートの構造物を繋げる、渡り廊下の真正面でホバリングした。
と思えば、その腕部マニピュレーターが、大胆に、しかしその実繊細な操作で渡り廊下の天井部分をはぎ取る。
そこにいたのは――
「兄様!」
ワンピースに身を包んだ、一人の少女。
「フィル!!」
ノインは――いや啓人は叫んだ。
コックピットハッチを開き、その手を伸ばす。
その手を、しっかりと、フィルは掴んだ。
海上に吹き抜ける強風をものともすることなく、少年と少女は、『アズール』のコックピットの中へと消えた。
『――奴を殺せェッ!』
通信機から漏れる悲鳴のような叫び。
基地に備え付けられた大型の機関砲塔が、そのすべての銃口を『アズール』へと向ける。
大口径の最新型だ。その十字砲火で受ければ、いかに頑丈な『アズール』といえど無傷では済まない。
しかしその砲塔が火を噴くよりも早く――
日本艦隊から放たれた艦載電磁砲の同時射撃が、すべての砲塔を構造物ごと吹き飛ばした。
◆ ◇ ◆
『弾着。目標構造物の破壊を確認しました』
「撃ち方止め。目標の偵察を継続。航空群、発艦開始」
電磁誘導砲による砲弾は超音速にまで達し、ソニックブームをまき散らしながら構造物を破砕した。世界有数の練度によって放たれた精密同期一斉射が、敵基地の砲塔を設置している構造物を同時に、かつ精密に撃ち抜いたのだ。
本来、激しく揺れ動く船の上で、このような精密射撃を成功させることは難しい。しかし日本海軍では、半径一キロ範囲内における海面の波形を分析、予測し共有することで、精密射撃を可能としている。
タイミングを完全に同期させた精密同期一斉射も、電磁砲の反動とソニックブームによる、海面への影響を最小限にするためだ。この練度において、日本国防海軍の右に出る者はいない。
「感動的なシーンでしたな」
とはいえ、各務弦也のその言葉は、国防海軍の持つ高い練度への賞賛ではなかった。
おそらく先ほどドローンカメラに撮影された、少年と少女のワンシーンのことを言っているのだろう、と、大野義也准将は即座に理解した。
「離れ離れにされた兄が妹を助け出す。そして二人を救う我々。映画でも見ている気分だ」
ちっとも感動を催した風もない声で呟く各務弦也に、やはりピクリとも表情を動かさずに、「ええ」と准将は答えた。――その直前の、圧倒的なまでの殺戮劇を見届けながら『感動』などと、よくも言えたものだと感心しながら。
あの力がこちらに向けられればと考えると、警戒のほうがよほど先に立つ。
「これより敵地下構造物の制圧に移ります」
「人員はなるべく生かしてください。色々と利用価値があるので」
「……了解しました」
本来なら、部下を危険に晒すような指示には了解などしたくなかった。だが、同じことを軍上層部に言い含められていた准将にとって、それは了解せざるを得ないことだった。
彼の葛藤をよそに、艦隊から次々と戦闘機、そしてアサルトモービルが発進していく。空母からだけではなく、随伴の巡洋艦からもだ。滑走路が必要なく、格納庫も狭く済むアサルトモービルは、巡洋艦でも十分に艦載可能だ。
それとすれ違いに、蒼い機体――啓人の乗る『アズール』が空母甲板上空に飛来した。
無論、戦艦を沈めるためではない。
誘導員の指示に従って『アズール』は甲板に着陸する。
最初、自由落下にも等しいほどの速度で降下する機体を見たとき、誘導員は顔をひきつらせた。しかしそれほどの速さでありながら、船をまったく揺らすことのない着地を目にして、今度は狐につままれたような顔をした。
コックピットハッチが開く。
少女を片手に抱き、三メートルの高さからワイヤーで降りてきた少年は、駆け寄ってきた海兵に頭を下げた。
「ありがとうございます。彼女を、頼みます」
銃を手に曲がりなりにも警戒していた日本海軍の隊員たちは、一瞬毒気が抜かれたような顔をして、すぐに敬礼を返した。
「……兄様」
不安そうな顔を向けたフィルの頭に、ぽん、と手を置いた。
「大丈夫だ」
彼の言葉はそれだけだった。
けれど、彼女にはそれだけで十分だったのかもしれない。
眼を閉じて、こくりと頷く。その頬に小さな雫が伝った。
「どうか……ご無事で」
その言葉を残して、彼女は武装した隊員たちに船内まで誘導されていく。それを少しだけ見送って、啓人は再びコックピットへと戻るべくワイヤーに手をかけた。
その瞬間。
メガフロートの方角から爆音が轟いた。
慌ててコックピットへと戻った啓人は、高解像度カメラで映像を拡大させる。
――それは直感に過ぎなかった。目で見える距離ではなかった。
それでも、そこにいると思えた。
偶然も必然もない。その結果がすべてだ。
基地の上空に、一機のアサルトモービルがいた。
回避運動もせずに、ただ漫然と静止している。
赤い。ただ赤い。全身を血で塗りたくられたような、深紅の機体。
「――ベリオス」
直感だった。
だがそれでも、啓人は確信と共にその名を吐き出した。
『――各部油圧チェック完了。システムオールグリーン――』
暗闇の中で、明滅する光が啓人の顔を浮かびあがらせた。
『戦術管制システム、起動確認。ネルヴラインチェック、完了。全武装、接続確認しました』
手足を緩く締め付けるインターフェースバンドの感触を確かめ、操縦桿を軽く指先で叩き、三度イグニッションペダルを空踏みする。
身体に沁み込ませたルーチンワークが、静かに啓人の集中力を高めていく。
『全システムオールグリーン。これより戦闘待機モードに移行します』
コンパニオンAIによる準備完了を待って、ノインは無線機のスイッチを入れた。
「こちらノイン。発進準備完了」
『発進準備確認。発進を許可する――あの艦隊を沈めてこい!』
通信に応えたのは、ベリオスではなく、管制室に詰める誰かのものだった。名前など知らないし、興味などない。
――どのみち、全員殺すのだから。
『――点火コードを受信。カタパルトとの通信を確立しました。操縦権限を委譲します』
「操縦権限を受諾する」
操縦権限の許可を意味するグリーンランプを見るなり、啓人はカタパルトを遠隔で操作した。
電磁カタパルトが『アズール』の機体を加速させて斜めに打ち上げる。その余勢を駆りながら、アズールはバックスラスタを起動、空中へと加速する。
それはまるで、舞うように。
コックピットから見える――蒼く、どこまでも蒼い、空と海。
『おい、何をしてる。早く行け』
通信機から漏れる声。
背後から、数機のアサルトモービルが啓人のアズールに続いて空へと飛翔していた。
彼らは啓人を先鋒に、あるいは囮にして切り込む腹なのだ。
「はは――」
アズールの腕が動く。
右腕に剣を、左腕にアサルトライフルを抜き放つ。
『ボサっとするな――!』
言われるまでもなく。
『アズール』のメインスラスタが点火し、青白い光を上げた。
だがそれは――正面ではなく。
その背後に並ぶアサルトモービルに、躊躇なく、高周波ブレードを叩きつけた。
完全に、そして確実にコックピットを刺し貫いた刃が、ネルヴラインを流れる伝達液にまみれ、赤黒く陽光を反射する。
それはまるで血のようにすら見えた。
生命反応を失い、コアエンジンが活性を失って、蹴り飛ばされた機体が中空に放り出され、そして海面に落下して水しぶきを上げた。
『貴様――』
「ハハハハハ――――!!」
その哄笑は暗号化もされていない無作為な通信電波としてまき散らされ――そして、殺戮の嚆矢となった。
一瞬で加速して飛翔する『アズール』が、反応すらもできないアサルトモービルを蜂の巣にして、風すらも置き去りにして接近、ブレードで確実に破壊した。
『管制部! 奴を止めろ! あの野郎――!』
『ダメだ! 自爆装置が起爆しない!』
通信機越しに漏れる悲鳴に、啓人は恍惚なまでの高揚感を覚えていた。
自爆装置は『スピカ』襲撃の際、既に取り外している。
もはや彼を止めるモノは、何ひとつとして存在しなかった。
ずっと待っていた。
ずっと殺したかった。
ずっとずっとずっと――この日のために。
「この瞬間のために、俺は生きてきた!!」
敵機の無力化など考えない。
確実にコックピットを狙い、殺す。
絶対に、微塵たりとも、生存の可能性など残さない。
そうして、わずか数分で、空に上がったアサルトモービル六機すべてを死の棺桶に変え、『アズール』はようやく静止した。
そして転進する。上空から、基地へと真っすぐ、真っ逆さまに突っ込んだ。
そのままでは基地にぶつかる、と管制室が騒然としたとき、ふわりと減速し、メガフロートの構造物を繋げる、渡り廊下の真正面でホバリングした。
と思えば、その腕部マニピュレーターが、大胆に、しかしその実繊細な操作で渡り廊下の天井部分をはぎ取る。
そこにいたのは――
「兄様!」
ワンピースに身を包んだ、一人の少女。
「フィル!!」
ノインは――いや啓人は叫んだ。
コックピットハッチを開き、その手を伸ばす。
その手を、しっかりと、フィルは掴んだ。
海上に吹き抜ける強風をものともすることなく、少年と少女は、『アズール』のコックピットの中へと消えた。
『――奴を殺せェッ!』
通信機から漏れる悲鳴のような叫び。
基地に備え付けられた大型の機関砲塔が、そのすべての銃口を『アズール』へと向ける。
大口径の最新型だ。その十字砲火で受ければ、いかに頑丈な『アズール』といえど無傷では済まない。
しかしその砲塔が火を噴くよりも早く――
日本艦隊から放たれた艦載電磁砲の同時射撃が、すべての砲塔を構造物ごと吹き飛ばした。
◆ ◇ ◆
『弾着。目標構造物の破壊を確認しました』
「撃ち方止め。目標の偵察を継続。航空群、発艦開始」
電磁誘導砲による砲弾は超音速にまで達し、ソニックブームをまき散らしながら構造物を破砕した。世界有数の練度によって放たれた精密同期一斉射が、敵基地の砲塔を設置している構造物を同時に、かつ精密に撃ち抜いたのだ。
本来、激しく揺れ動く船の上で、このような精密射撃を成功させることは難しい。しかし日本海軍では、半径一キロ範囲内における海面の波形を分析、予測し共有することで、精密射撃を可能としている。
タイミングを完全に同期させた精密同期一斉射も、電磁砲の反動とソニックブームによる、海面への影響を最小限にするためだ。この練度において、日本国防海軍の右に出る者はいない。
「感動的なシーンでしたな」
とはいえ、各務弦也のその言葉は、国防海軍の持つ高い練度への賞賛ではなかった。
おそらく先ほどドローンカメラに撮影された、少年と少女のワンシーンのことを言っているのだろう、と、大野義也准将は即座に理解した。
「離れ離れにされた兄が妹を助け出す。そして二人を救う我々。映画でも見ている気分だ」
ちっとも感動を催した風もない声で呟く各務弦也に、やはりピクリとも表情を動かさずに、「ええ」と准将は答えた。――その直前の、圧倒的なまでの殺戮劇を見届けながら『感動』などと、よくも言えたものだと感心しながら。
あの力がこちらに向けられればと考えると、警戒のほうがよほど先に立つ。
「これより敵地下構造物の制圧に移ります」
「人員はなるべく生かしてください。色々と利用価値があるので」
「……了解しました」
本来なら、部下を危険に晒すような指示には了解などしたくなかった。だが、同じことを軍上層部に言い含められていた准将にとって、それは了解せざるを得ないことだった。
彼の葛藤をよそに、艦隊から次々と戦闘機、そしてアサルトモービルが発進していく。空母からだけではなく、随伴の巡洋艦からもだ。滑走路が必要なく、格納庫も狭く済むアサルトモービルは、巡洋艦でも十分に艦載可能だ。
それとすれ違いに、蒼い機体――啓人の乗る『アズール』が空母甲板上空に飛来した。
無論、戦艦を沈めるためではない。
誘導員の指示に従って『アズール』は甲板に着陸する。
最初、自由落下にも等しいほどの速度で降下する機体を見たとき、誘導員は顔をひきつらせた。しかしそれほどの速さでありながら、船をまったく揺らすことのない着地を目にして、今度は狐につままれたような顔をした。
コックピットハッチが開く。
少女を片手に抱き、三メートルの高さからワイヤーで降りてきた少年は、駆け寄ってきた海兵に頭を下げた。
「ありがとうございます。彼女を、頼みます」
銃を手に曲がりなりにも警戒していた日本海軍の隊員たちは、一瞬毒気が抜かれたような顔をして、すぐに敬礼を返した。
「……兄様」
不安そうな顔を向けたフィルの頭に、ぽん、と手を置いた。
「大丈夫だ」
彼の言葉はそれだけだった。
けれど、彼女にはそれだけで十分だったのかもしれない。
眼を閉じて、こくりと頷く。その頬に小さな雫が伝った。
「どうか……ご無事で」
その言葉を残して、彼女は武装した隊員たちに船内まで誘導されていく。それを少しだけ見送って、啓人は再びコックピットへと戻るべくワイヤーに手をかけた。
その瞬間。
メガフロートの方角から爆音が轟いた。
慌ててコックピットへと戻った啓人は、高解像度カメラで映像を拡大させる。
――それは直感に過ぎなかった。目で見える距離ではなかった。
それでも、そこにいると思えた。
偶然も必然もない。その結果がすべてだ。
基地の上空に、一機のアサルトモービルがいた。
回避運動もせずに、ただ漫然と静止している。
赤い。ただ赤い。全身を血で塗りたくられたような、深紅の機体。
「――ベリオス」
直感だった。
だがそれでも、啓人は確信と共にその名を吐き出した。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
【SF短編集】機械娘たちの憂鬱
ジャン・幸田
SF
何らかの事情で人間の姿を捨て、ロボットのようにされた女の子の運命を描く作品集。
過去の作品のアーカイブになりますが、新作も追加していきます。
どちらかといえば、長編を構想していて最初の部分を掲載しています。もし評判がよかったり要望があれば、続編ないしリブート作品を書きたいなあ、と思います。
日本新世紀ー日本の変革から星間連合の中の地球へー
黄昏人
SF
現在の日本、ある地方大学の大学院生のPCが化けた!
あらゆる質問に出してくるとんでもなくスマートで完璧な答え。この化けたPC“マドンナ”を使って、彼、誠司は核融合発電、超バッテリーとモーターによるあらゆるエンジンの電動化への変換、重力エンジン・レールガンの開発・実用化などを通じて日本の経済・政治状況及び国際的な立場を変革していく。
さらに、こうしたさまざまな変革を通じて、日本が主導する地球防衛軍は、巨大な星間帝国の侵略を跳ね返すことに成功する。その結果、地球人類はその星間帝国の圧政にあえいでいた多数の歴史ある星間国家の指導的立場になっていくことになる。
この中で、自らの進化の必要性を悟った人類は、地球連邦を成立させ、知能の向上、他星系への植民を含む地球人類全体の経済の底上げと格差の是正を進める。
さらには、マドンナと誠司を擁する地球連邦は、銀河全体の生物に迫る危機の解明、撃退法の構築、撃退を主導し、銀河のなかに確固たる地位を築いていくことになる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる