2 / 625
プロローグ2
しおりを挟む
翌朝。
「……あれから記憶が無いぞ……。」
無事であることを確認した私。
「……にしても寒いな……。空調って無いのかな……。」
リモコンを探す私。
「畳敷きの布団に寝るのって久しぶりだな……。て言うか俺。ホテルに泊まったハズだよな……。」
辺りを見回す私。
「畳が敷いてあるのはここだけ……。」
あとは板敷き。
「広いは広いがこれでは……。」
寒いだけ。
「着ているこれって……。」
和服。
「ここはいったいどこなんだ……。フロントに繋がる電話もなければ緊急用のボタンもない。そしてなにより。」
カギが無い。
「私物は何処に行ったのだ……。」
状況の変化に戸惑う私に。
「殿。お目覚めにござりまするか。」
の声。このホテルは宿泊者のことを「殿」と呼ぶらしい。そこで私は
「エアコンをつけてはくれないか。」
と声の主に依頼したところ。
「……エアコン?」
そういやこの部屋にはエアコンが無い。
私「部屋を暖かくするものがあればお願いします。」
「……部屋を……。でありまするか……。」
しばらくして持って来たのが
私「火鉢……。昔、お爺さんの家で見たことがあったな……。確かに暖かいは暖かいが……。」
その火鉢を持って来たものを見た私。その出で立ちは……どう見ても侍。
私「ここは時代劇をモチーフにしたホテルなのでありますか?」
予約サイトにそんなことは1ミリも書かれてはいない。
「ホテルとは?」
あぁそう言う設定なのか。全て日本語で言わなければならないのか。
私「旅館の売りが時代絵巻なのですね。」
「いえ。ここは旅館ではありませぬ。」
どういうこと?
「ここはあなた様の屋敷ではございませぬか。」
あぁ……そういう設定なのか。なら乗ってみることにするか。
私「では問う。」
「はい。」
私「私は誰である?」
「はっ!?」
私「いやいや私はお前の殿であろう。」
「はい。」
私「なら私の名前がわかるであろう。」
「……えぇ……。はい。」
私「だから教えて下され。」
「はい。殿は村上義清様にございます。」
また中途半端な武将の名前を出して来たな。
私「村上義清とは信濃の武将であるな。」
「もちろんであります。」
私「武田晴信と激戦を繰り広げた。」
「……いづれそうなるのでありましょうね。」
私「なんだそなたは歴史を知らずに申しておるのか。」
「……いえ。殿はまだ武田晴信と直接相対してはおりませぬ。」
私「上田原において武田晴信の重鎮板垣信方と甘利虎泰を討ち取った……。」
「……いえ。上田原で武田と合戦は行っておりませぬ。」
私「どういうことだ。」
「現状。武田が我が領内に侵入して来てはおりませぬ。」
どういうこと?
私「ちょっと整理させてくれ。」
「はい。」
私「ここは旅館では?」
「いえ。違います。」
私「そなたは?」
「殿の家臣であります。」
私「今は何年?」
「天文10年にございます。」
私「俺は?」
「村上義清様であります。」
私「……鏡ある?」
「はい。」
……出で立ちを確認。どうやら私は婿投げ体験の後、村上義清本人に……。
と言うことは、あの武田信玄に私が……。
……どうしよう……。
それに……。
目の前に居るあいつは誰なんだ?
「……あれから記憶が無いぞ……。」
無事であることを確認した私。
「……にしても寒いな……。空調って無いのかな……。」
リモコンを探す私。
「畳敷きの布団に寝るのって久しぶりだな……。て言うか俺。ホテルに泊まったハズだよな……。」
辺りを見回す私。
「畳が敷いてあるのはここだけ……。」
あとは板敷き。
「広いは広いがこれでは……。」
寒いだけ。
「着ているこれって……。」
和服。
「ここはいったいどこなんだ……。フロントに繋がる電話もなければ緊急用のボタンもない。そしてなにより。」
カギが無い。
「私物は何処に行ったのだ……。」
状況の変化に戸惑う私に。
「殿。お目覚めにござりまするか。」
の声。このホテルは宿泊者のことを「殿」と呼ぶらしい。そこで私は
「エアコンをつけてはくれないか。」
と声の主に依頼したところ。
「……エアコン?」
そういやこの部屋にはエアコンが無い。
私「部屋を暖かくするものがあればお願いします。」
「……部屋を……。でありまするか……。」
しばらくして持って来たのが
私「火鉢……。昔、お爺さんの家で見たことがあったな……。確かに暖かいは暖かいが……。」
その火鉢を持って来たものを見た私。その出で立ちは……どう見ても侍。
私「ここは時代劇をモチーフにしたホテルなのでありますか?」
予約サイトにそんなことは1ミリも書かれてはいない。
「ホテルとは?」
あぁそう言う設定なのか。全て日本語で言わなければならないのか。
私「旅館の売りが時代絵巻なのですね。」
「いえ。ここは旅館ではありませぬ。」
どういうこと?
「ここはあなた様の屋敷ではございませぬか。」
あぁ……そういう設定なのか。なら乗ってみることにするか。
私「では問う。」
「はい。」
私「私は誰である?」
「はっ!?」
私「いやいや私はお前の殿であろう。」
「はい。」
私「なら私の名前がわかるであろう。」
「……えぇ……。はい。」
私「だから教えて下され。」
「はい。殿は村上義清様にございます。」
また中途半端な武将の名前を出して来たな。
私「村上義清とは信濃の武将であるな。」
「もちろんであります。」
私「武田晴信と激戦を繰り広げた。」
「……いづれそうなるのでありましょうね。」
私「なんだそなたは歴史を知らずに申しておるのか。」
「……いえ。殿はまだ武田晴信と直接相対してはおりませぬ。」
私「上田原において武田晴信の重鎮板垣信方と甘利虎泰を討ち取った……。」
「……いえ。上田原で武田と合戦は行っておりませぬ。」
私「どういうことだ。」
「現状。武田が我が領内に侵入して来てはおりませぬ。」
どういうこと?
私「ちょっと整理させてくれ。」
「はい。」
私「ここは旅館では?」
「いえ。違います。」
私「そなたは?」
「殿の家臣であります。」
私「今は何年?」
「天文10年にございます。」
私「俺は?」
「村上義清様であります。」
私「……鏡ある?」
「はい。」
……出で立ちを確認。どうやら私は婿投げ体験の後、村上義清本人に……。
と言うことは、あの武田信玄に私が……。
……どうしよう……。
それに……。
目の前に居るあいつは誰なんだ?
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【一話完結】断罪が予定されている卒業パーティーに欠席したら、みんな死んでしまいました
ツカノ
ファンタジー
とある国の王太子が、卒業パーティーの日に最愛のスワロー・アーチェリー男爵令嬢を虐げた婚約者のロビン・クック公爵令嬢を断罪し婚約破棄をしようとしたが、何故か公爵令嬢は現れない。これでは断罪どころか婚約破棄ができないと王太子が焦り始めた時、招かれざる客が現れる。そして、招かれざる客の登場により、彼らの運命は転がる石のように急転直下し、恐怖が始まったのだった。さて彼らの運命は、如何。
転生幼女のチートな悠々自適生活〜伝統魔法を使い続けていたら気づけば賢者になっていた〜
犬社護
ファンタジー
ユミル(4歳)は気がついたら、崖下にある森の中に呆然と佇んでいた。
馬車が崖下に落下した影響で、前世の記憶を思い出したのだ。前世、日本伝統が子供の頃から大好きで、小中高大共に伝統に関わるクラブや学部に入り、卒業後はお世話になった大学教授の秘書となり、伝統のために毎日走り回っていたが、旅先の講演の合間、教授と2人で歩道を歩いていると、暴走車が突っ込んできたので、彼女は教授を助けるも、そのまま跳ね飛ばされてしまい、死を迎えてしまう。
享年は25歳。
周囲には散乱した荷物だけでなく、さっきまで会話していた家族が横たわっている。
25歳の精神だからこそ、これが何を意味しているのかに気づき、ショックを受ける。
大雨の中を泣き叫んでいる時、1体の小さな精霊カーバンクルが現れる。前世もふもふ好きだったユミルは、もふもふ精霊と会話することで悲しみも和らぎ、互いに打ち解けることに成功する。
精霊カーバンクルと仲良くなったことで、彼女は日本古来の伝統に関わる魔法を習得するのだが、チート魔法のせいで色々やらかしていく。まわりの精霊や街に住む平民や貴族達もそれに振り回されるものの、愛くるしく天真爛漫な彼女を見ることで、皆がほっこり心を癒されていく。
人々や精霊に愛されていくユミルは、伝統魔法で仲間たちと悠々自適な生活を目指します。
勇者パーティーを追放されました。国から莫大な契約違反金を請求されると思いますが、払えますよね?
猿喰 森繁
ファンタジー
「パーティーを抜けてほしい」
「え?なんて?」
私がパーティーメンバーにいることが国の条件のはず。
彼らは、そんなことも忘れてしまったようだ。
私が聖女であることが、どれほど重要なことか。
聖女という存在が、どれほど多くの国にとって貴重なものか。
―まぁ、賠償金を支払う羽目になっても、私には関係ないんだけど…。
前の話はテンポが悪かったので、全文書き直しました。
断罪まであと10分、私は処刑台の上で「ライブ配信」を開始した〜前世インフルエンサーの悪役令嬢、支持率100%でクズ王子を逆処刑する〜
深渡 ケイ
ファンタジー
断罪まで、あと10分。
処刑台の上で跪く悪役令嬢スカーレットは、笑っていた。
なぜなら彼女は――
前世で“トップインフルエンサー”だったから。
処刑の瞬間、彼女が起動したのは禁忌の精霊石。
空に展開された巨大モニターが、全世界同時ライブ配信を開始する。
タイトルは――
『断罪なう』。
王子の不貞、聖女の偽善、王家の腐敗。
すべてを“証拠付き・リアルタイム”で暴露する配信に、
国民の「いいね(=精霊力)」が集まり始める。
そして宣言される、前代未聞のルール。
支持率が上がるほど、処刑は不可能になる。
処刑台は舞台へ。
断罪はエンタメへ。
悪役令嬢は、世界をひっくり返す配信者となった。
これは、
処刑されるはずだった悪役令嬢が、
“ライブ配信”で王子と王国を公開処刑する物語。
支持率100%の先に待つのは、復讐か、革命か、
それとも――自由か。
異世界から日本に帰ってきたら魔法学院に入学 パーティーメンバーが順調に強くなっていくのは嬉しいんだが、妹の暴走だけがどうにも止まらない!
枕崎 削節
ファンタジー
〔小説家になろうローファンタジーランキング日間ベストテン入り作品〕
タイトルを変更しました。旧タイトル【異世界から帰ったらなぜか魔法学院に入学。この際遠慮なく能力を発揮したろ】
3年間の異世界生活を経て日本に戻ってきた楢崎聡史と桜の兄妹。二人は生活の一部分に組み込まれてしまった冒険が忘れられなくてここ数年日本にも発生したダンジョンアタックを目論むが、年齢制限に壁に撥ね返されて入場を断られてしまう。ガックリと項垂れる二人に救いの手を差し伸べたのは魔法学院の学院長と名乗る人物。喜び勇んで入学したはいいものの、この学院長はとにかく無茶振りが過ぎる。異世界でも経験したことがないとんでもないミッションに次々と駆り出される兄妹。さらに二人を取り巻く周囲にも奇妙な縁で繋がった生徒がどんどん現れては学院での日常と冒険という非日常が繰り返されていく。大勢の学院生との交流の中ではぐくまれていく人間模様とバトルアクションをどうぞお楽しみください!
崩壊寸前のどん底冒険者ギルドに加入したオレ、解散の危機だろうと仲間と共に友情努力勝利で成り上がり
イミヅカ
ファンタジー
ハートとお気に入り登録、ぜひぜひお願いいたします!
↓簡単なあらすじは''もっと見る''へ!↓
ここは、剣と魔法の異世界グリム。
……その大陸の真ん中らへんにある、荒野広がるだけの平和なスラガン地方。
近辺の大都市に新しい冒険者ギルド本部が出来たことで、辺境の町バッファロー冒険者ギルド支部は無名のままどんどん寂れていった。
そんな所に見習い冒険者のナガレという青年が足を踏み入れる。
無名なナガレと崖っぷちのギルド。おまけに巨悪の陰謀がスラガン地方を襲う。ナガレと仲間たちを待ち受けている物とは……?
チートスキルも最強ヒロインも女神の加護も何もナシ⁉︎ ハーレムなんて夢のまた夢、無双もできない弱小冒険者たちの成長ストーリー!
努力と友情で、逆境跳ね除け成り上がれ!
(この小説では数字が漢字表記になっています。縦読みで読んでいただけると幸いです!)
転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです
NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる