旅行先で目を覚ましたら村上義清になっていた私。そんな私を支えることになったのがアンチ代表の真田幸隆だった。

俣彦

文字の大きさ
64 / 625

厄介

しおりを挟む
 数日後。葛尾城に山内上杉憲政の使者が。



私(村上義清)「接収がうまく行かなかったと……。」

使者「はい。城側の抵抗に遭いまして……。」

私(村上義清)「武田も了承していると聞いているが。」

使者「はい。ただ城主は頑なでありまして……。」

私(村上義清)「(後見人の)飯富(虎昌)は何をしておる。」

使者「飯富様も説得を試み、甲斐国内に替地を用意したのでありましたがなにぶん……。」

私(村上義清)「それでは謀反では無いか。」

使者「はい。『こちらとしましても平和裏に進めることが出来ないのでありましたら、力を使わざるを得ないのでありますが。』と申しましたところ……。」

私(村上義清)「『それは困ります。こちらで対処何とかします。』とでも……。」

使者「いえ。『わかりました。こちらも彼との縁を切ります。』と……。そこまで言われましたのでこちらも部隊を派遣しての接収に動いたのでありましたが、奇妙な戦術を使って来まして……。」

私(村上義清)「奇妙とはいったい。」

使者「はい。こちらが戦火を交えようとしたら居なくなり。こちらが落ち着こうとしたところに急に現れたり。『そこに居る。』と思って向かうといつの間にか後ろに回られていたり。最後は皆城に退却を完了してしまっている。双方共に被害なし。」

私(村上義清)「危害を加える気はないが、城の明け渡しだけは拒否している。」

使者「そんなところになりますでしょうか。」

私(村上義清)「そのことは飯富にも。」

使者「もちろん相談を持ち掛けたのでありますが、『もううちの人間では無いから。』の一言でどうにも……。」

私(村上義清)「飯富の差配と言う可能性は。」

使者「それでしたらたぶん後詰を出していると思われますし、城側がこちらに危害を加えていると思われます。それが一切ないとなりますと……。」

私(村上義清)「城主独りが抵抗しているだけ。」

使者「はい。」

私(村上義清)「で。今日の用向きは。」

使者「はい。憲政より村上様にお願いごとがありまして。」

私(村上義清)「どのような。」

使者「はい。村上様に城の接収をお願い出来ないものかと……。」

私(村上義清)「え!?俺にか。」

使者「はい。」

私(村上義清)「岩村田(志賀城)は山内上杉様のものでありますぞ。」

使者「確かに。ただ如何せん私どもの力ではどうにもならないところがありますので、ここは晴信を破った村上様のお力添えをいただけないものかと……。」

私(村上義清)「いやいやそれでは武田を刺激することになってしまうことになる。」

使者「存じ上げております。ですので首尾よく接収された暁にはこちらが責任を持って岩村田の管理をさせていただきます。もちろん報酬をお支払いさせていただきますのでなにとぞ……。」



 他家に渡る予定の武田の城を。直前まで武田と戦っていた私が城の接収にあたる……。城主はそのことを拒んでいる。……メリットが無い。……リスクしかない……。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです

NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた

【一話完結】断罪が予定されている卒業パーティーに欠席したら、みんな死んでしまいました

ツカノ
ファンタジー
とある国の王太子が、卒業パーティーの日に最愛のスワロー・アーチェリー男爵令嬢を虐げた婚約者のロビン・クック公爵令嬢を断罪し婚約破棄をしようとしたが、何故か公爵令嬢は現れない。これでは断罪どころか婚約破棄ができないと王太子が焦り始めた時、招かれざる客が現れる。そして、招かれざる客の登場により、彼らの運命は転がる石のように急転直下し、恐怖が始まったのだった。さて彼らの運命は、如何。

断罪まであと10分、私は処刑台の上で「ライブ配信」を開始した〜前世インフルエンサーの悪役令嬢、支持率100%でクズ王子を逆処刑する〜

深渡 ケイ
ファンタジー
断罪まで、あと10分。 処刑台の上で跪く悪役令嬢スカーレットは、笑っていた。 なぜなら彼女は―― 前世で“トップインフルエンサー”だったから。 処刑の瞬間、彼女が起動したのは禁忌の精霊石。 空に展開された巨大モニターが、全世界同時ライブ配信を開始する。 タイトルは―― 『断罪なう』。 王子の不貞、聖女の偽善、王家の腐敗。 すべてを“証拠付き・リアルタイム”で暴露する配信に、 国民の「いいね(=精霊力)」が集まり始める。 そして宣言される、前代未聞のルール。 支持率が上がるほど、処刑は不可能になる。 処刑台は舞台へ。 断罪はエンタメへ。 悪役令嬢は、世界をひっくり返す配信者となった。 これは、 処刑されるはずだった悪役令嬢が、 “ライブ配信”で王子と王国を公開処刑する物語。 支持率100%の先に待つのは、復讐か、革命か、 それとも――自由か。

異世界から日本に帰ってきたら魔法学院に入学 パーティーメンバーが順調に強くなっていくのは嬉しいんだが、妹の暴走だけがどうにも止まらない!

枕崎 削節
ファンタジー
〔小説家になろうローファンタジーランキング日間ベストテン入り作品〕 タイトルを変更しました。旧タイトル【異世界から帰ったらなぜか魔法学院に入学。この際遠慮なく能力を発揮したろ】 3年間の異世界生活を経て日本に戻ってきた楢崎聡史と桜の兄妹。二人は生活の一部分に組み込まれてしまった冒険が忘れられなくてここ数年日本にも発生したダンジョンアタックを目論むが、年齢制限に壁に撥ね返されて入場を断られてしまう。ガックリと項垂れる二人に救いの手を差し伸べたのは魔法学院の学院長と名乗る人物。喜び勇んで入学したはいいものの、この学院長はとにかく無茶振りが過ぎる。異世界でも経験したことがないとんでもないミッションに次々と駆り出される兄妹。さらに二人を取り巻く周囲にも奇妙な縁で繋がった生徒がどんどん現れては学院での日常と冒険という非日常が繰り返されていく。大勢の学院生との交流の中ではぐくまれていく人間模様とバトルアクションをどうぞお楽しみください!

崩壊寸前のどん底冒険者ギルドに加入したオレ、解散の危機だろうと仲間と共に友情努力勝利で成り上がり

イミヅカ
ファンタジー
 ハートとお気に入り登録、ぜひぜひお願いいたします!  ↓簡単なあらすじは''もっと見る''へ!↓  ここは、剣と魔法の異世界グリム。  ……その大陸の真ん中らへんにある、荒野広がるだけの平和なスラガン地方。  近辺の大都市に新しい冒険者ギルド本部が出来たことで、辺境の町バッファロー冒険者ギルド支部は無名のままどんどん寂れていった。  そんな所に見習い冒険者のナガレという青年が足を踏み入れる。  無名なナガレと崖っぷちのギルド。おまけに巨悪の陰謀がスラガン地方を襲う。ナガレと仲間たちを待ち受けている物とは……?  チートスキルも最強ヒロインも女神の加護も何もナシ⁉︎ ハーレムなんて夢のまた夢、無双もできない弱小冒険者たちの成長ストーリー!  努力と友情で、逆境跳ね除け成り上がれ! (この小説では数字が漢字表記になっています。縦読みで読んでいただけると幸いです!)

三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る

マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息 三歳で婚約破棄され そのショックで前世の記憶が蘇る 前世でも貧乏だったのなんの問題なし なによりも魔法の世界 ワクワクが止まらない三歳児の 波瀾万丈

ダンジョン学園サブカル同好会の日常

くずもち
ファンタジー
ダンジョンを攻略する人材を育成する学校、竜桜学園に入学した主人公綿貫 鐘太郎(ワタヌキ カネタロウ)はサブカル同好会に所属し、気の合う仲間達とまったりと平和な日常を過ごしていた。しかしそんな心地のいい時間は長くは続かなかった。 まったく貢献度のない同好会が部室を持っているのはどうなのか?と生徒会から同好会解散を打診されたのだ。 しかしそれは困るワタヌキ達は部室と同好会を守るため、ある条件を持ちかけた。 一週間以内に学園のため、学園に貢献できる成果を提出することになったワタヌキは秘策として同好会のメンバーに彼の秘密を打ちあけることにした。

処理中です...