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『境目に位置する半手の衆が村上義清に従属した。』
の報を受けた井上は当然の如く反発。兵を出すのでありました。相対するは春日虎綱率いる志賀の衆。いつものようにのらりくらりと部隊を動かす春日虎綱。ただ今日の井上の目的は志賀の衆では無く、半分とは言え。これまで井上側に税を納めていた元半手の衆への報復。
「どうせいつもの空砲だろ。」
と春日虎綱の動きを無視し、通過しようとしたその時。……轟音と共に種子島が一斉に火を吹いたのでありました。思わぬ事態に困惑する井上の部隊。そこに
「なんでこいつが居るんだ!?」
背後から躍り出たのが村上義清率いる旗本衆と長槍隊。
春日虎綱「(尼ヶ淵から引き揚げて来た)武田のものから聞いた話なのでありますが。」
私(村上義清)「どのような話だ。」
春日虎綱「川により武田は退路を断たれました。目の前の乾いた土地に殿が待ち構えていました。」
私(村上義清)「そうだったな。」
春日虎綱「この状況でありましたら武田にとって絶望的。このまま殿が突撃されたら間違いなく武田は全滅していました。にもかかわらず殿は長槍で追い払うばかり。こっち(武田)が城を攻めているようにしか見えなかった。負けた側が言うのもなんだけれども、その姿は……『無様』そのものにしか見えなかった。と……。」
私(村上義清)「(……確かに……。)」
真田幸隆の合流と玉薬の補給が無ければどうなっていたことか……。
春日虎綱「ここに来ましてから、先のいくさについて知るにつれ……このままでは……と言うところがありましたので修正をしなければ。と思っています。」
私(村上義清)「例えば。」
春日虎綱「はい。2つあります。まず1つ目としまして、先のいくさで武田の退路を断つのに洪水を用いました。」
私(村上義清)「そうだな。」
春日虎綱「この方法は当然水が無ければ成立しませんし、水を堰き止めるのには多大な労力と多額の予算が必要になります。洪水を起こすわけでありますので、いくさのあと復旧させないことには使い物になりません。そしてこの方法は同じ相手に2度使うことは出来ません。これが1つ。」
私(村上義清)「ではどのようにして退路を断つのだ。」
春日虎綱「はい。その方法に用いるものが2つ目になります。退路を断つのに種子島を用いるのであります。先のいくさで殿は種子島を敵を殺傷するための兵器として用いられました。」
私(村上義清)「普通そうだろ。」
春日虎綱「はい。種子島は強力であります。確かに強力ではありますが、弱点がございます。1つは命中の精度が低いこと。2つは一回使いました後、次の発射までにかなりの時間を要すること。そして最後3つ目。玉薬が無くなってしまいましたら無用の長物と化してしまうことであります。これらを踏まえますと、種子島を撃退の切り札に用いるのは危険。種子島を使用する目的は兵を殺傷するのではなくあくまで……。」
自軍優位となる場所に敵を足止めすること。
春日虎綱「種子島で以て足止めした敵を長槍を用い包囲したところで。」
村上義清率いる旗本隊が敵の首を狩っていく。
春日虎綱「ただ今回の目的は井上を殿の傘下に収めることでありますので。」
包囲を徹底し、降伏を促していく。
私(村上義清)「しかし、(人質として)家族を残していることを考えるとなかなか……。」
の報を受けた井上は当然の如く反発。兵を出すのでありました。相対するは春日虎綱率いる志賀の衆。いつものようにのらりくらりと部隊を動かす春日虎綱。ただ今日の井上の目的は志賀の衆では無く、半分とは言え。これまで井上側に税を納めていた元半手の衆への報復。
「どうせいつもの空砲だろ。」
と春日虎綱の動きを無視し、通過しようとしたその時。……轟音と共に種子島が一斉に火を吹いたのでありました。思わぬ事態に困惑する井上の部隊。そこに
「なんでこいつが居るんだ!?」
背後から躍り出たのが村上義清率いる旗本衆と長槍隊。
春日虎綱「(尼ヶ淵から引き揚げて来た)武田のものから聞いた話なのでありますが。」
私(村上義清)「どのような話だ。」
春日虎綱「川により武田は退路を断たれました。目の前の乾いた土地に殿が待ち構えていました。」
私(村上義清)「そうだったな。」
春日虎綱「この状況でありましたら武田にとって絶望的。このまま殿が突撃されたら間違いなく武田は全滅していました。にもかかわらず殿は長槍で追い払うばかり。こっち(武田)が城を攻めているようにしか見えなかった。負けた側が言うのもなんだけれども、その姿は……『無様』そのものにしか見えなかった。と……。」
私(村上義清)「(……確かに……。)」
真田幸隆の合流と玉薬の補給が無ければどうなっていたことか……。
春日虎綱「ここに来ましてから、先のいくさについて知るにつれ……このままでは……と言うところがありましたので修正をしなければ。と思っています。」
私(村上義清)「例えば。」
春日虎綱「はい。2つあります。まず1つ目としまして、先のいくさで武田の退路を断つのに洪水を用いました。」
私(村上義清)「そうだな。」
春日虎綱「この方法は当然水が無ければ成立しませんし、水を堰き止めるのには多大な労力と多額の予算が必要になります。洪水を起こすわけでありますので、いくさのあと復旧させないことには使い物になりません。そしてこの方法は同じ相手に2度使うことは出来ません。これが1つ。」
私(村上義清)「ではどのようにして退路を断つのだ。」
春日虎綱「はい。その方法に用いるものが2つ目になります。退路を断つのに種子島を用いるのであります。先のいくさで殿は種子島を敵を殺傷するための兵器として用いられました。」
私(村上義清)「普通そうだろ。」
春日虎綱「はい。種子島は強力であります。確かに強力ではありますが、弱点がございます。1つは命中の精度が低いこと。2つは一回使いました後、次の発射までにかなりの時間を要すること。そして最後3つ目。玉薬が無くなってしまいましたら無用の長物と化してしまうことであります。これらを踏まえますと、種子島を撃退の切り札に用いるのは危険。種子島を使用する目的は兵を殺傷するのではなくあくまで……。」
自軍優位となる場所に敵を足止めすること。
春日虎綱「種子島で以て足止めした敵を長槍を用い包囲したところで。」
村上義清率いる旗本隊が敵の首を狩っていく。
春日虎綱「ただ今回の目的は井上を殿の傘下に収めることでありますので。」
包囲を徹底し、降伏を促していく。
私(村上義清)「しかし、(人質として)家族を残していることを考えるとなかなか……。」
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