486 / 625
大宮司
しおりを挟む
真田幸隆「もし私が甲斐から出陣するのであれば、ここを狙います。」
真田幸隆が指し示した場所。それは……。
私(村上義清)「大宮城か……。」
真田幸隆「はい。ここ大宮城は駿東郡の国人が皆。氏真を見限る中、唯一今川方に踏み止まり続けています。当地を押さえる事が出来れば北条の進出拠点であります三島を牽制出来ると同時に、今氏政が居る薩埵山と三島の間を寸断する事も出来ます。」
私(村上義清)「誰が城を守っている?」
真田幸隆「富士信忠であります。彼は義元が信長に斃されて以降も変わらず今川への忠節を尽くし、此度の義信による侵攻に際しても変わる事はありませんでした。」
私(村上義清)「確か最初に兵を進めたのは……。」
真田幸隆「はい。大宮城でありました。」
私(村上義清)「守り通す事が出来た?」
真田幸隆「いえ。大宮城を攻略に取り掛かる前に駿府が崩れたため、そのままになっていたのが実情であります。それに彼は富士山本宮浅間大社の大宮司でもありますので、出来る事でありましたら穏便な形で自陣営に引き入れたいと考えたのかもしれません。」
私(村上義清)「先に氏真に勝利を収めた後、大宮司の地位を保全した上で。」
真田幸隆「そう言う事になります。」
私(村上義清)「となると氏真を掛川へ逃がしてしまった事は?」
真田幸隆「誤算ではありました。ただ掛川の周囲。陸路につきましては武田が取り囲んでいますので、どのような形にせよ城はいづれ落ちます。その上で改めて大宮城に降伏を促す。そのような目算であったのでありましたが……。」
私(村上義清)「北条が介入して来た。と……。」
真田幸隆「はい。」
私(村上義清)「氏政の兵の一部は既に大宮城に入っている?」
真田幸隆「そう見て間違いありません。」
甲斐の国南部河内の穴山信君は、武田方に鞍替えした駿東郡の国人衆を率い大宮城攻略に乗り出すも……。
私(村上義清)「抜く事は出来なかったか。」
真田幸隆「武田の完敗と見ても宜しいかと。」
私(村上義清)「義信が甲斐に戻る手立ては無くなった?」
真田幸隆「いえ。必ずしもそうではありません。」
私(村上義清)「何故そのような事が言えるのだ?薩埵山は氏政に塞がれたままなのだぞ!」
真田幸隆「その事なのでありますが、此度大宮城攻略に乗り出しました穴山信君は今。何処に居ると思われます?」
私(村上義清)「大宮城攻略に再度乗り出しているか、自領に戻っているか……。」
真田幸隆「いえ。違います。」
私(村上義清)「では何処に居るのだ?」
真田幸隆が指し示した場所。それは……。
私(村上義清)「大宮城か……。」
真田幸隆「はい。ここ大宮城は駿東郡の国人が皆。氏真を見限る中、唯一今川方に踏み止まり続けています。当地を押さえる事が出来れば北条の進出拠点であります三島を牽制出来ると同時に、今氏政が居る薩埵山と三島の間を寸断する事も出来ます。」
私(村上義清)「誰が城を守っている?」
真田幸隆「富士信忠であります。彼は義元が信長に斃されて以降も変わらず今川への忠節を尽くし、此度の義信による侵攻に際しても変わる事はありませんでした。」
私(村上義清)「確か最初に兵を進めたのは……。」
真田幸隆「はい。大宮城でありました。」
私(村上義清)「守り通す事が出来た?」
真田幸隆「いえ。大宮城を攻略に取り掛かる前に駿府が崩れたため、そのままになっていたのが実情であります。それに彼は富士山本宮浅間大社の大宮司でもありますので、出来る事でありましたら穏便な形で自陣営に引き入れたいと考えたのかもしれません。」
私(村上義清)「先に氏真に勝利を収めた後、大宮司の地位を保全した上で。」
真田幸隆「そう言う事になります。」
私(村上義清)「となると氏真を掛川へ逃がしてしまった事は?」
真田幸隆「誤算ではありました。ただ掛川の周囲。陸路につきましては武田が取り囲んでいますので、どのような形にせよ城はいづれ落ちます。その上で改めて大宮城に降伏を促す。そのような目算であったのでありましたが……。」
私(村上義清)「北条が介入して来た。と……。」
真田幸隆「はい。」
私(村上義清)「氏政の兵の一部は既に大宮城に入っている?」
真田幸隆「そう見て間違いありません。」
甲斐の国南部河内の穴山信君は、武田方に鞍替えした駿東郡の国人衆を率い大宮城攻略に乗り出すも……。
私(村上義清)「抜く事は出来なかったか。」
真田幸隆「武田の完敗と見ても宜しいかと。」
私(村上義清)「義信が甲斐に戻る手立ては無くなった?」
真田幸隆「いえ。必ずしもそうではありません。」
私(村上義清)「何故そのような事が言えるのだ?薩埵山は氏政に塞がれたままなのだぞ!」
真田幸隆「その事なのでありますが、此度大宮城攻略に乗り出しました穴山信君は今。何処に居ると思われます?」
私(村上義清)「大宮城攻略に再度乗り出しているか、自領に戻っているか……。」
真田幸隆「いえ。違います。」
私(村上義清)「では何処に居るのだ?」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【一話完結】断罪が予定されている卒業パーティーに欠席したら、みんな死んでしまいました
ツカノ
ファンタジー
とある国の王太子が、卒業パーティーの日に最愛のスワロー・アーチェリー男爵令嬢を虐げた婚約者のロビン・クック公爵令嬢を断罪し婚約破棄をしようとしたが、何故か公爵令嬢は現れない。これでは断罪どころか婚約破棄ができないと王太子が焦り始めた時、招かれざる客が現れる。そして、招かれざる客の登場により、彼らの運命は転がる石のように急転直下し、恐怖が始まったのだった。さて彼らの運命は、如何。
転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです
NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた
ダンジョン学園サブカル同好会の日常
くずもち
ファンタジー
ダンジョンを攻略する人材を育成する学校、竜桜学園に入学した主人公綿貫 鐘太郎(ワタヌキ カネタロウ)はサブカル同好会に所属し、気の合う仲間達とまったりと平和な日常を過ごしていた。しかしそんな心地のいい時間は長くは続かなかった。
まったく貢献度のない同好会が部室を持っているのはどうなのか?と生徒会から同好会解散を打診されたのだ。
しかしそれは困るワタヌキ達は部室と同好会を守るため、ある条件を持ちかけた。
一週間以内に学園のため、学園に貢献できる成果を提出することになったワタヌキは秘策として同好会のメンバーに彼の秘密を打ちあけることにした。
勇者パーティーを追放されました。国から莫大な契約違反金を請求されると思いますが、払えますよね?
猿喰 森繁
ファンタジー
「パーティーを抜けてほしい」
「え?なんて?」
私がパーティーメンバーにいることが国の条件のはず。
彼らは、そんなことも忘れてしまったようだ。
私が聖女であることが、どれほど重要なことか。
聖女という存在が、どれほど多くの国にとって貴重なものか。
―まぁ、賠償金を支払う羽目になっても、私には関係ないんだけど…。
前の話はテンポが悪かったので、全文書き直しました。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
異世界から日本に帰ってきたら魔法学院に入学 パーティーメンバーが順調に強くなっていくのは嬉しいんだが、妹の暴走だけがどうにも止まらない!
枕崎 削節
ファンタジー
〔小説家になろうローファンタジーランキング日間ベストテン入り作品〕
タイトルを変更しました。旧タイトル【異世界から帰ったらなぜか魔法学院に入学。この際遠慮なく能力を発揮したろ】
3年間の異世界生活を経て日本に戻ってきた楢崎聡史と桜の兄妹。二人は生活の一部分に組み込まれてしまった冒険が忘れられなくてここ数年日本にも発生したダンジョンアタックを目論むが、年齢制限に壁に撥ね返されて入場を断られてしまう。ガックリと項垂れる二人に救いの手を差し伸べたのは魔法学院の学院長と名乗る人物。喜び勇んで入学したはいいものの、この学院長はとにかく無茶振りが過ぎる。異世界でも経験したことがないとんでもないミッションに次々と駆り出される兄妹。さらに二人を取り巻く周囲にも奇妙な縁で繋がった生徒がどんどん現れては学院での日常と冒険という非日常が繰り返されていく。大勢の学院生との交流の中ではぐくまれていく人間模様とバトルアクションをどうぞお楽しみください!
オッサン齢50過ぎにしてダンジョンデビューする【なろう100万PV、カクヨム20万PV突破】
山親爺大将
ファンタジー
剣崎鉄也、4年前にダンジョンが現れた現代日本で暮らす53歳のおっさんだ。
失われた20年世代で職を転々とし今は介護職に就いている。
そんな彼が交通事故にあった。
ファンタジーの世界ならここで転生出来るのだろうが、現実はそんなに甘く無い。
「どうしたものかな」
入院先の個室のベッドの上で、俺は途方に暮れていた。
今回の事故で腕に怪我をしてしまい、元の仕事には戻れなかった。
たまたま保険で個室代も出るというので個室にしてもらったけど、たいして蓄えもなく、退院したらすぐにでも働かないとならない。
そんな俺は交通事故で死を覚悟した時にひとつ強烈に後悔をした事があった。
『こんな事ならダンジョンに潜っておけばよかった』
である。
50過ぎのオッサンが何を言ってると思うかもしれないが、その年代はちょうど中学生くらいにファンタジーが流行り、高校生くらいにRPGやライトノベルが流行った世代である。
ファンタジー系ヲタクの先駆者のような年代だ。
俺もそちら側の人間だった。
年齢で完全に諦めていたが、今回のことで自分がどれくらい未練があったか理解した。
「冒険者、いや、探索者っていうんだっけ、やってみるか」
これは体力も衰え、知力も怪しくなってきて、ついでに運にも見放されたオッサンが無い知恵絞ってなんとか探索者としてやっていく物語である。
注意事項
50過ぎのオッサンが子供ほどに歳の離れた女の子に惚れたり、悶々としたりするシーンが出てきます。
あらかじめご了承の上読み進めてください。
注意事項2 作者はメンタル豆腐なので、耐えられないと思った感想の場合はブロック、削除等をして見ないという行動を起こします。お気を悪くする方もおるかと思います。予め謝罪しておきます。
注意事項3 お話と表紙はなんの関係もありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる