164 / 318
争点
しおりを挟む
私(武田勝頼)「彼らが推す者を後継者に認定し、井伊谷はこれまで通り彼らの利益。井伊谷の南はうちが使う事になるが、元々そこは彼らの権益では無い。加えて浜名湖北岸を我らが守るとなれば、井伊谷は安全地帯。軍事的緊張から解放される事になる。何も揉める点等無いように思うのだが?」
高坂昌信「井伊谷の権益について揉めている事はありません。殿の御指摘通りであります。」
私(武田勝頼)「では何で揉めているのだ?」
山県昌景「……実は私の我儘が原因であります。」
私(武田勝頼)「隠さなくとも良い。話してくれ。」
山県昌景「はい。今、鳳来寺に居る井伊の嫡男を赤備えの後継者にしたいと考えていまして……。」
私(武田勝頼)「其方には昌満他男子が4人も居る。それに(娘の旦那の)三枝昌貞も居る。」
山県昌景「いえ。山県を継ぐのは昌満で決まっています。私が後継者を探しているのは、私が率いている赤備えであります。」
私(武田勝頼)「息子たちの能力に問題があると考えているのか?」
山県昌景「そうではありません。皆部隊を率いるに足る将に成長しています。」
私(武田勝頼)「その者の中から選抜すれば済む話では無いのか?」
山県昌景「正直な事を申し上げても宜しいでしょうか?」
私(武田勝頼)「構わぬ。」
山県昌景「私が今、やっている仕事を……。」
息子達に継がせたくはありません。
山県昌景「私は長年。突撃隊長の任を請け負っています。この仕事を私は生涯やり遂げる所存であります。ただこの仕事はどうしても危険が多く、1つの選択の間違いが部下の命並びにいくさの敗北に直結してしまう責任の重い役目であります。報酬は不満はありません。この仕事。私の性に合っています。しかしこの仕事を息子たちに背負させる気にはなりません。」
私(武田勝頼)「『自分の手柄と引き換えに、息子達には割の合う仕事を与えて欲しい。』
と言う事だな?」
山県昌景「恥ずかしながら。ただだからと言いまして、後継者を決めずにこの世を去るわけにはいきません。先方衆に委ねるのが最も簡単な方法ではありますが、明日をもわからない状況で丸馬出に押し込むようなやり方が今後も通用するとは考えていません。それこそ……これも私の管理責任能力の欠陥が招いた事態でありましたが、奥平貞能のような。うちの軍法。最重要の機密情報を売り渡す事により、他家への仕官を果たすような失態を繰り返すわけにはいきません。」
私(武田勝頼)「そのために井伊の嫡男を井伊谷から切り離し、山県の後継者として迎え入れたい?」
山県昌景「その通りであります。」
私(武田勝頼)「見る限り、皆との話はついているようだな……。其方らが良いと言うのであれば構わぬ。
『武田勝頼も了承した。』
と伝えてくれ。」
山県昌景「ありがとうございます。」
高坂昌信「井伊谷の権益について揉めている事はありません。殿の御指摘通りであります。」
私(武田勝頼)「では何で揉めているのだ?」
山県昌景「……実は私の我儘が原因であります。」
私(武田勝頼)「隠さなくとも良い。話してくれ。」
山県昌景「はい。今、鳳来寺に居る井伊の嫡男を赤備えの後継者にしたいと考えていまして……。」
私(武田勝頼)「其方には昌満他男子が4人も居る。それに(娘の旦那の)三枝昌貞も居る。」
山県昌景「いえ。山県を継ぐのは昌満で決まっています。私が後継者を探しているのは、私が率いている赤備えであります。」
私(武田勝頼)「息子たちの能力に問題があると考えているのか?」
山県昌景「そうではありません。皆部隊を率いるに足る将に成長しています。」
私(武田勝頼)「その者の中から選抜すれば済む話では無いのか?」
山県昌景「正直な事を申し上げても宜しいでしょうか?」
私(武田勝頼)「構わぬ。」
山県昌景「私が今、やっている仕事を……。」
息子達に継がせたくはありません。
山県昌景「私は長年。突撃隊長の任を請け負っています。この仕事を私は生涯やり遂げる所存であります。ただこの仕事はどうしても危険が多く、1つの選択の間違いが部下の命並びにいくさの敗北に直結してしまう責任の重い役目であります。報酬は不満はありません。この仕事。私の性に合っています。しかしこの仕事を息子たちに背負させる気にはなりません。」
私(武田勝頼)「『自分の手柄と引き換えに、息子達には割の合う仕事を与えて欲しい。』
と言う事だな?」
山県昌景「恥ずかしながら。ただだからと言いまして、後継者を決めずにこの世を去るわけにはいきません。先方衆に委ねるのが最も簡単な方法ではありますが、明日をもわからない状況で丸馬出に押し込むようなやり方が今後も通用するとは考えていません。それこそ……これも私の管理責任能力の欠陥が招いた事態でありましたが、奥平貞能のような。うちの軍法。最重要の機密情報を売り渡す事により、他家への仕官を果たすような失態を繰り返すわけにはいきません。」
私(武田勝頼)「そのために井伊の嫡男を井伊谷から切り離し、山県の後継者として迎え入れたい?」
山県昌景「その通りであります。」
私(武田勝頼)「見る限り、皆との話はついているようだな……。其方らが良いと言うのであれば構わぬ。
『武田勝頼も了承した。』
と伝えてくれ。」
山県昌景「ありがとうございます。」
0
あなたにおすすめの小説
扱いの悪い勇者パーティを啖呵切って離脱した俺、辺境で美女たちと国を作ったらいつの間にか国もハーレムも大陸最強になっていた。
みにぶた🐽
ファンタジー
いいねありがとうございます!反応あるも励みになります。
勇者パーティから“手柄横取り”でパーティ離脱した俺に残ったのは、地球の本を召喚し、読み終えた物語を魔法として再現できるチートスキル《幻想書庫》だけ。
辺境の獣人少女を助けた俺は、物語魔法で水を引き、結界を張り、知恵と技術で開拓村を発展させていく。やがてエルフや元貴族も加わり、村は多種族共和国へ――そして、旧王国と勇者が再び迫る。
だが俺には『三国志』も『孫子』も『トロイの木馬』もある。折伏し、仲間に変える――物語で世界をひっくり返す成り上がり建国譚、開幕!
異世界に転移したら、孤児院でごはん係になりました
雪月夜狐
ファンタジー
ある日突然、異世界に転移してしまったユウ。
気がつけば、そこは辺境にある小さな孤児院だった。
剣も魔法も使えないユウにできるのは、
子供たちのごはんを作り、洗濯をして、寝かしつけをすることだけ。
……のはずが、なぜか料理や家事といった
日常のことだけが、やたらとうまくいく。
無口な男の子、甘えん坊の女の子、元気いっぱいな年長組。
個性豊かな子供たちに囲まれて、
ユウは孤児院の「ごはん係」として、毎日を過ごしていく。
やがて、かつてこの孤児院で育った冒険者や商人たちも顔を出し、
孤児院は少しずつ、人が集まる場所になっていく。
戦わない、争わない。
ただ、ごはんを作って、今日をちゃんと暮らすだけ。
ほんわか天然な世話係と子供たちの日常を描く、
やさしい異世界孤児院ファンタジー。
転生したらスキル転生って・・・!?
ノトア
ファンタジー
世界に危機が訪れて転生することに・・・。
〜あれ?ここは何処?〜
転生した場所は森の中・・・右も左も分からない状態ですが、天然?な女神にサポートされながらも何とか生きて行きます。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
初めて書くので、誤字脱字や違和感はご了承ください。
【コミカライズ決定】勇者学園の西園寺オスカー~実力を隠して勇者学園を満喫する俺、美人生徒会長に目をつけられたので最強ムーブをかましたい~
エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング2位獲得作品】
【第5回一二三書房Web小説大賞コミカライズ賞】
~ポルカコミックスでの漫画化(コミカライズ)決定!~
ゼルトル勇者学園に通う少年、西園寺オスカーはかなり変わっている。
学園で、教師をも上回るほどの実力を持っておきながらも、その実力を隠し、他の生徒と同様の、平均的な目立たない存在として振る舞うのだ。
何か実力を隠す特別な理由があるのか。
いや、彼はただ、「かっこよさそう」だから実力を隠す。
そんな中、隣の席の美少女セレナや、生徒会長のアリア、剣術教師であるレイヴンなどは、「西園寺オスカーは何かを隠している」というような疑念を抱き始めるのだった。
貴族出身の傲慢なクラスメイトに、彼と対峙することを選ぶ生徒会〈ガーディアンズ・オブ・ゼルトル〉、さらには魔王まで、西園寺オスカーの前に立ちはだかる。
オスカーはどうやって最強の力を手にしたのか。授業や試験ではどんなムーブをかますのか。彼の実力を知る者は現れるのか。
世界を揺るがす、最強中二病主人公の爆誕を見逃すな!
※小説家になろう、カクヨム、pixivにも投稿中。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る
早見羽流
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」
解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。
そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。
彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。
(1話2500字程度、1章まで完結保証です)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる