旅行先で目を覚ましたら武田勝頼になっていた私。どうやら自分が当主らしい。そこまでわかって不安に覚える事が1つ。それは今私が居るのは天正何年?

俣彦

文字の大きさ
219 / 318

目的は

しおりを挟む
 進めて。 

 吉田城救援のため、東海道を東へ急ぐ徳川信康。今は武田勝頼が押さえる長沢に差し掛かった時、これまで無かった光景が彼の目に飛び込んで来たのでありました。それは……。



 戻って、長沢城



高坂昌信「私に課せられた長沢城での役割は、前回同様徳川信康を岡崎へ追い返す事にある。しかし信康は強敵。外いくさで以て打ち破るのは難しい事を信綱に体験させてしまった。大変申し訳無い事をしてしまった。」

武藤喜兵衛「私は詰問使ではありません。」

高坂昌信「信綱でも防ぐ事が出来なかったのであるから、私が同じ事をしても失敗に終わってしまうのは当然の事。しかも私は逃げ弾正。いつ持ち場を捨ててしまうかわからない臆病者。故に其方は……。」

武藤喜兵衛「その発言。馬場様や跡部様に……。」

高坂昌信「それは止めて。」

武藤喜兵衛「真面目に学びに来ているのでありますから。」

高坂昌信「悪かった。ただ私が臆病者である事は否定しない。とは言え持ち場から逃げ出すわけにはいかないし、突破させるわけにもいかない。ならばどうするか?である。」

武藤喜兵衛「自らの安全を確保しながら、信康を迎え撃つ態勢を整えるしかありません。」

高坂昌信「それを可能にする事が出来る場所は1つしかない。」

武藤喜兵衛「ここ長沢城でありますね。」

高坂昌信「しかしこのままでは信康に素通りされてしまう。それを防ぐ最も簡単な手立ては……。」



 城を拡張し、街道事城内に引き込んでしまう。



高坂昌信「事にある。しかし小浜景隆の船団が到着するまでの日数を考えると、それは難しい。予算も限られている。手っ取り早く出来る方法となると……。」



 進めて。

 徳川信康が長沢に差し掛かって目にしたもの。それは、通りを塞ぐ夥しい柵。

「小賢しい真似をしやがって。」

と鉤縄を用い、柵の撤去に取り掛かる徳川軍。そこへ……。



 戻って。

高坂昌信「柵はいづれ撤去される。その前に信康を城に引き付ける必要がある。しかし前回と同じ方法。私の旗を用いるだけで誘導する事は出来ない。」

武藤喜兵衛「しかし今回信康は、吉田城救援のため東へ向かっています。本気でいくさをしに来ています。」

高坂昌信「故に誰の旗でも構わない。」



 進めて。

 長沢城から襲い掛かる高坂昌信隊に徳川信康は逆襲。



 戻って。

武藤喜兵衛「普段の高坂様を。普段通りにすれば良いのでありますね。」

高坂昌信「(反論する事が出来ないのが悲しい……。)」



 進めて。

 逃げに逃げる高坂昌信は長沢城に到着するや城内へ退却。勢いに乗った徳川信康は一気に城攻めに取り掛かるべく城門に辿り着いた。その時……。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

扱いの悪い勇者パーティを啖呵切って離脱した俺、辺境で美女たちと国を作ったらいつの間にか国もハーレムも大陸最強になっていた。

みにぶた🐽
ファンタジー
いいねありがとうございます!反応あるも励みになります。 勇者パーティから“手柄横取り”でパーティ離脱した俺に残ったのは、地球の本を召喚し、読み終えた物語を魔法として再現できるチートスキル《幻想書庫》だけ。  辺境の獣人少女を助けた俺は、物語魔法で水を引き、結界を張り、知恵と技術で開拓村を発展させていく。やがてエルフや元貴族も加わり、村は多種族共和国へ――そして、旧王国と勇者が再び迫る。  だが俺には『三国志』も『孫子』も『トロイの木馬』もある。折伏し、仲間に変える――物語で世界をひっくり返す成り上がり建国譚、開幕!

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

異世界に転移したら、孤児院でごはん係になりました

雪月夜狐
ファンタジー
ある日突然、異世界に転移してしまったユウ。 気がつけば、そこは辺境にある小さな孤児院だった。 剣も魔法も使えないユウにできるのは、 子供たちのごはんを作り、洗濯をして、寝かしつけをすることだけ。 ……のはずが、なぜか料理や家事といった 日常のことだけが、やたらとうまくいく。 無口な男の子、甘えん坊の女の子、元気いっぱいな年長組。 個性豊かな子供たちに囲まれて、 ユウは孤児院の「ごはん係」として、毎日を過ごしていく。 やがて、かつてこの孤児院で育った冒険者や商人たちも顔を出し、 孤児院は少しずつ、人が集まる場所になっていく。 戦わない、争わない。 ただ、ごはんを作って、今日をちゃんと暮らすだけ。 ほんわか天然な世話係と子供たちの日常を描く、 やさしい異世界孤児院ファンタジー。

今更気付いてももう遅い。

ユウキ
恋愛
ある晴れた日、卒業の季節に集まる面々は、一様に暗く。 今更真相に気付いても、後悔してももう遅い。何もかも、取り戻せないのです。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る

早見羽流
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」 解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。 そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。 彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。 (1話2500字程度、1章まで完結保証です)

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

処理中です...