旅行先で目を覚ましたら武田勝頼になっていた私。どうやら自分が当主らしい。そこまでわかって不安に覚える事が1つ。それは今私が居るのは天正何年?

俣彦

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異変

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 かたや権益の拡大を。こなた失地奪還から更なる領土獲得を目論みながらの偽りの停戦に入った武田勝頼と徳川信康。それぞれがそれぞれの戦線立て直しを図りながら束の間の休息。……とはならないようでありまして……。



武藤喜兵衛「殿!」

私(武田勝頼)「ん!今日お前。非番だったよな?」

武藤喜兵衛「はい。」

私(武田勝頼)「急にどうしたんだ?」

武藤喜兵衛「(高坂昌信の休暇に伴い交代で)長沢に入った(休暇を終えた)兄信綱から殿に

『至急連絡したい事がある。正式な書状を急ぎ作成中。出来次第、殿の下に届ける。とりあえず一報を頼む。』

と早馬が飛んで来まして……。」

私(武田勝頼)「そうか。見せてくれ。」

武藤喜兵衛「文書に不備があるかもしれませんが。」

私(武田勝頼)「構わぬ。内容がわかればそれで良い。

武藤喜兵衛「わかりました。書状はこちらになります。」

私(武田勝頼)「ありがとう。どれどれ……。」



 時をほぼ同じくして山県昌景と交代で吉田城に入った真田昌輝に内藤昌豊と交代した一宮の小幡信貞。同じく馬場信春と代わった足助の秋山虎繁。更には北島の小浜景隆からも同様の報せが舞い込む。この事態を受け、休暇中の……。



私(武田勝頼)「急な召集。申し訳ない。」

山県昌景「私は別に構いません。甲斐に居ましたし、状況の確認のため(躑躅ヶ崎)館に向かう予定でありましたので。大変だったのは……。」



 信濃北部の高坂昌信と上野の内藤昌豊。



馬場信春「奴らに比べれば、(信濃中部の)私が不満を漏らすわけにはいきませんね。」

内藤昌豊「いえいえ事態が事態であります。それにこの状況で呼ばれない事の方が私にとっては深刻であります。」

私(武田勝頼)「高坂も疲れている所申し訳ない。」

高坂昌信「いえ大丈夫であります。」

馬場信春「また跡部と忌憚のない意見交換をする事が出来るぞ。」

高坂昌信「此度はお金を引っ張り出す役目ではありませんので、いつ出くわしても問題ありません。それに皆、甲斐の出であります。気分転換に戻って来た。と解釈する事にします。」

私(武田勝頼)「信濃と上野に変わった動きはあったか?」

内藤昌豊「問題はありません。それこそ跡部のおかげであります。こうして行き来する事が出来るのも彼の尽力が無ければ実現する事はありませんでした。」

高坂昌信「私の所も同様であります。しかし、このような事態が起こる事になろうとは思いも寄りませんでした。」

馬場信春「そうだな。まさか……。」



 水野信元が徳川信康に斬られる事になろうとは……。
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