旅行先で目を覚ましたら武田勝頼になっていた私。どうやら自分が当主らしい。そこまでわかって不安に覚える事が1つ。それは今私が居るのは天正何年?

俣彦

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すりこみ

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 武田の投石衆が投げ込む焙烙玉により大混乱に陥る織田陣内。これを確認した山県昌景は更なる前進を指示。準備の整った鉄砲隊が発射した後、再び投石衆が……。



 出陣前の浮野。



馬場信春「焙烙玉はこれだけで良いのか?」

山県昌景「あるに越した事は無いが、(敵陣を見渡しながら)攻め口が限られているのでこれだけあれば十分である。」

馬場信春「予算を気にしているのであれば……。」

山県昌景「いや。それには及ばず。代わりに。」



 交戦中の浮野。

 投石衆が織田陣内に投げ込んだのは大量の石。



 戻って。



山県昌景「敵には

『得体の知れぬもの。自分の持っている弾薬の誤爆を誘発する恐れのあるものが投げ込まれるかもしれない。』

と言う恐怖を最初に植え付ける事が出来ればそれで十分である。それに……。」



 石も兵器として成立する。



馬場信春「そうであった。」

山県昌景「鉄砲の効果が大き過ぎて、彼らの能力を忘れていたであろう?」

馬場信春「お前もそうであっただろうに。」

山県昌景「正直に言えばな。小浜のいくさを聞いて思い出したよ。徳川とのいくさ(三方ヶ原の戦い)の時の事を。ただ焙烙玉は誤爆の恐れのある危険な代物。本格的ないくさになってから。その場その場での判断が重要となって来る場面で持ち運ぶのは危険である。石は石で重いし嵩張るが、投石衆は石の扱いに慣れた方々。」

馬場信春「(戦闘が本格化したら)遊軍として働いていただくのか?」

山県昌景「その予定である。それに焙烙玉を使い続けてしまうと……。」



 進めて。

 織田軍の混乱に乗じ織田陣への接近に成功した山県昌景隊は、敵の柵をなぎ倒し乱入。



 戻って。



馬場信春「爆発に火災が発生していたら、敵陣に入る事は出来ないな。」

山県昌景「仮に入る事が出来たとしても、(まだ火が回っていない)北や西に突き抜けるわけにはいかない。退路は浮野しかない。その退路が火の手によって断たれる恐れもある。故に焙烙玉を使うのは先制攻撃に限定する事にした。ですので……。」



 進めて。

 更に攻勢を強める山県昌景隊に対し馬場信春は……。

「退却せよ。」

の指示。



 山県昌景帰陣。



馬場信春「お疲れ様にございます。」

山県昌景「いや、いつも助かっています。いくさの真っ只中にいると状況がわからない故。美濃の部隊が来ましたか?」

馬場信春「敵兵の姿は確認した。これは事実である。ただ急いでいるようでは無いのが気になる。」

山県昌景「伊木山から急遽駆け付けているはずであるが……。」

馬場信春「にしては早過ぎる。物見から報告を待っている所である。そしてこの事は既に殿に伝えてある。

『出陣の備えをお願いします。』

と……。」
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