紳士は若女将がお好き

LUKA

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30 おまけ

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 その朝、昨夜の深酒にも拘わらず、大きなベッドの上で、ぐっすりと眠っていた明日葉ホテルグループの御曹司は、目が自然と覚めた。

次いで、寝惚け眼を擦りながら、彼は裸の上半身をのっそり起こし、腕を上げて思いきり伸びた。

今日は一か月間の海外出張における、滞在の最終日だ。

優先的な事項を幾つか思い起こすと、客室のベッドから出た夕貴は、切り替えた頭で一日を始めた。

まずは何か着ようと、クローゼットへ足を運ぶ途中、横目に、テーブルの上に散乱した、たくさんの小ぶりなビール瓶が入ったら、脳裏に昨夜の酒盛りが無意識に浮かんだ。

昨夜は馴染みのシンシアとジムが彼を訪ね、次の日には、合衆国を再び去ってしまう同胞の別れを、陽気な酒盛りと共に惜しんだ。

楽しく面白い行事は、とことん羽目を外さなければ、気が済まない性分でもあったカップルは、今しがた夕貴と同じベッドで寝ていても、ちっとも不思議ではなかったが、今日は平日ともあって、ひどい二日酔いで仕事へ行きたくなかった二人は、滅多に働かせない自制心を動員したのだった。

大抵いつもは、先にシャワーを浴びる習慣だったが、今朝は大分ゆとりがあり、ジムで汗を流すつもりだった故に、割愛した。

そして、クローゼットまで辿り着いた夕貴は、ルームサービスで予め洗われ、アイロンのかけられた上質な綿のTシャツを頭から被ると、次は歯を磨こうと、洗面台のある浴室へ向かった。

鏡と向き合いつつ、最初から少ない髭を剃った顔もすすぎ、髪を櫛で無造作に梳いてから、浴室を後にした。

冷蔵庫からスポーツドリンクを取り出したら、夕貴はまたしてもクローゼットへ立ち寄り、裸足に靴下を被せ、ランニングシューズを履いた後、部屋を出て行った。

ホテルのジムは豊富な運動器具を取り揃えており、清々しい一日の始まりから、爽やかな汗を流すのに適していた。

走ったり、漕いだり、持ち上げたり下げたり、ぶら下がったり上がったり、柔軟したり、引っ張ったり、押したり・・・。

健康に気を遣っている人々が、様々な器具や道具を駆使して、温かい汗を銘々流していた。

夕貴もまた同様に、まずは敷物の上で柔軟体操ストレッチをして身体を解してから、流れるベルトコンベアーの上で立って、温まった身体から汗が滲むまで、延々と走った。

三十分は走っただろうか、上がった息を整えつつ、機械から降りた夕貴は、持ってきたスポーツドリンクをゴクゴクと飲んで、不足した水分と塩分を補給した。

その後、逞しい肩の厳つさを保つために、上腕だけで扱う器具で、胸から上にかけての筋力を鍛えた。

特に吐く息を重点的に意識しながら、額に無数の汗の玉を浮かべた夕貴は、黙々と運動に勤しんだ。

適度な頃合いを見た夕貴は動作を切り上げると、今度は背筋と腹筋の力を試し、固定するために足を棒へ引っ掛けた彼は、荒い息遣いで、来たり戻ったりを繰り返した。

次いで、それらも終えてしまうと、脚の力を増強する器具へ腰かけ、脚を閉じたり開いたりして、重りを動かした。

他にも諸々の運動をして、全身が汗でびっしょり濡れてしまうまで、夕貴は体力と筋力の維持を努めた。

それから、客室へ戻った彼は浴室へ直行し、汗がたっぷりと浸み込んだ衣服を脱ぐと、温かいシャワーで身体から汗のべたつきを流した。

気分もさっぱりすると、フワフワのタオルで、濡れた頭と身体をしっかり拭いた後、清潔なワイシャツへ袖を通し、皺がアイロンでぴしっと伸ばされたズボンを穿いた。

ちょうど折良く呼び鈴が鳴り、朝食を運んだ従業員が、開かれたドアの敷居を跨いで、台車と一緒に部屋の中へ入ってくると、夕貴は手間賃を幾らか与えた。

そして、部屋へ戻る前に売店で買った新聞へ目を通しながら、できたての目玉焼きと炙ったベーコン、サラダ、トーストを食べると同時に、果肉を搾った新鮮なオレンジジュースで喉を潤した。

礼儀正しい紳士は残さず平らげると、つけたテレビでニュースへ耳を傾ける傍ら、帰国の準備に取りかかった。

途中、シンディからショートメッセージが届き、昨夜は非常に楽しかった。また会えなくなることが甚く残念で寂しいと、書かれていた。

最後に、奥さんに宜しくともあった。

三か月前に結婚した彼は、まだ新婚ほやほやだった。

とは言えども、左手の薬指にピッタリと嵌った質素な銀の指輪は、まるで最初からそこにあったかのように、極めて自然に馴染んでいた。

荷造りも粗方完了すると、腕時計を確認したら、空港への時間もちょうど良い頃合いだったため、夕貴はスーツケースを引っ提げて、客室を後にした。

ロビーで清算を済ますと、玄関前で待機していたタクシーへ乗り込み、出立した。

その後、飛行機の離陸まで、会員専用のラウンジでコーヒーを採る傍ら、ラップトップで仕事を軽くこなし、ゆったりと過ごした。

それから、夕貴は遂に帰国の途に就いた。

旅は日付変更線を越す大移動だった故に、合衆国を出た時と同じく日が高かった。

迎えに来た専属の社用車へ乗り、自身が総支配人を務めるリゾートホテルへ向かった彼は、他の重役連中や本部へ簡単な報告をした後、ロビーで受付へ立ち寄った。

館内の花屋で作ってもらった豪華な花束を、実に魅力的な笑顔と礼(「ありがとう」)で引き取った彼は、知ってか知らずしか、手渡した女性社員の心臓をときめかした上に、見えない矢で射抜いた(「こちらこそ、ありがとうございます・・・!」「?」)。

故に、広い背中を向けた総支配人が去っていってしまうと、興奮に沸いた受付の女性社員たちが見苦しくない程度に、話をひそひそと始めるのだった。

「きゃ~ん、オーナー久しぶりに見たけど、相変わらず超イケてる~♡!」

「花束が似合う男って素敵よね~♡ああ、わたしも一度でいいから、あんな花束受け取ってみたい・・・!」

「でももう結婚してるのよね~。残念」

「え、そうだったんですか、先輩。奥さん、どんなひとなんですか?」

「あんた知らないのー?さては社内報読んでないわね。何でも、明日葉ホテルグループうち系列の、老舗温泉旅館の若女将だそうよ。オーナーが視察で泊まった時に出会ったんだって~♡!きゃー、なんかエローい♡!!」

「詳しいですね、先輩」

「うっさい!」


 華麗な花束を携えたままホテルを出て、再び車へ乗り込んだ夕貴は、愛する妻が彼の帰りを待つ、温泉郷に建った老舗の温泉旅館を目指した。

そして、何事もなく無事に到着すると、帰還を知らされていた旅館の若女将が、そよ風を孕んだ暖簾が静かにはためく門構えで立って、夫の帰りを淑やかに待っていた。

次いで、見事な花束を抱えた夕貴が車から降りると、久方ぶりの対面による喜びから、若女将の顔が自然と綻んだ。

続いて、僅か数段のささやかな階段を登って、彼女の目の前まで来ると、夕貴はにっこりと微笑んだ。

「ただいま」

「お帰りなさい」

香も愛嬌たっぷりに微笑んだ。

その後、夕貴は静かに頭を落とすと、貴重な妻の唇へ唇を優しく押し当てた。

一か月間の隔たりが、この微かな触れ合いだけで、一瞬で溶けてなくなっていくようだった。

そして、愛を確かめ合った後、仲睦まじい夫婦は肩を寄せ合って、飛び石が埋め込まれた、玄関までの短い路を並んで歩いた。


 午後の明るい日差しが射し込む離れの和室に、皮膚同士が吸い付いて高鳴る、ふしだらな口唇音が無数に響いた。

「ン・・・♡♡っはぁ・・・♡♡」

夫婦は畳の上で立ったまま、離れていた時を埋めるかの如く、熱心に口づけ合っていた。

一時でも唇の重なりが解かれるのが惜しかった新郎は、スーツの上着を同時に脱いで、そのまま畳へ落とした。

「・・・一か月、会えなくて寂しかった・・・?」

情熱的なキスが小休止した頃合いを図って、夕貴は新妻へ囁いた。

「ん・・・♡♡寂しかった・・・♡♡」

愛らしい猫がするように、堪らない香は上品にもたせ掛けた黒い頭を、夫の広く厚い胸へ擦りつけた。

すると、夕貴はすかさず新婦の帯の巻かれた細い腰を抱き寄せ、唇を大胆に奪った後、小さく漏らした。

「・・・俺も・・・」

それから、着物の内側へさり気なく手を入れる(「んッ♡♡」)と、新郎は淫らな蜜が溢れてきた恥部を触った。

「この一か月、自分で慰めたりしましたか・・・?」

夕貴は耳元へポツリと囁き、香の興奮と羞恥を否応なく煽った。

恥ずかしさ故に辛抱ならず、香は頭を横に振った。

「俺はしましたよ?あなたの声を聴いた後は、もうどうにもならなくて・・・」

恥じ入る妻と打って変わり、夫は恥ずかしがる素振りを一寸も見せず、銀の結婚指輪が嵌められた小さな左手を取ると、彼が自分で慰めた箇所へ当てた。

ズボンの布越しに、硬くて熱い膨らみが手のひらに伝わってきた。

「本当に、ただの一度も、俺が恋しい時、自分で慰めなかったんですか・・・?」

低い声で尋ねられる甘い尋問は、香の鼓膜へ非常に扇情的に鳴り響き、か弱い容疑者は遂に自白した。

「・・・した・・・♡♡しました・・・っ♡♡」

「そうですか。一人でしたんですね・・・?」

そつのない夕貴は言質を取るかの如く訊き返した。

恥じらいから顔を真っ赤に染めた香は、抱き合ったまま、無言でコクコクと頷いた。

「だったら、どうやって慰めたか、是非見せてくれませんか?」

「えっ・・・」

耳を疑った香が、思わず伏せていた赤い面を上げると、唇が再び見事にかっさらわれた。

「ンッ・・・♡♡」

次いで、束の間の接吻の後、息をついた夫が公平性を説いた。

「・・・後で俺のも見して差し上げますから・・・。香・・・。俺の素晴らしい奥さん・・・」

「ッ♡♡!」

このように狡くも頼まれてしまった上に、叶えられることならば、大切な夫の願いを何でも叶えてやりたかった良妻の香は、恥ずかしさのために躊躇いつつも、従う以外の選択を取らなかった。

その後、畳に腰を落ち着けた新婦は、同じく背後に座った新郎の積極的な眼差しを、向かいの鏡台越しに痛いほど感じながら、開いた両脚から、ひどい羞恥のために震える手で、着物を恐る恐る捲った。

「・・・♡♡!」

午後の明るい陽光をたっぷり受けた鏡に、鮮紅に熟し、かつ透明な蜜液で濡れ光った、淫らな女陰が容赦ないほどくっきりと鮮明に映り、大変な恥辱故に、香は咄嗟に赤い顔を背けた。

「大丈夫、香・・・。とても綺麗だ・・・」

優しい夫は、穴があったら今すぐ逃げ込んでしまいたいくらい絶大な辱めのために、半泣きの妻の後ろ頭や首筋、また耳へ、温かい称賛のキスをした。

それから、小さな白い手がゆっくりと躊躇いがちに伸びると、指先を最も性的興奮を感じる肉芽へ当て、おずおずとぎこちない動きで優しく擦り始めた。

「・・・♡♡」

半端ない恥から参っているといえども、肉体は間違いなく快楽に正直で、直前まで、自分のあられもない痴態を見てくれるなと、最愛の夫に対する抗議で占められていた心が、代わってふしだらな感情で、どんどんと浸食されていくのが分かった。

いやらしい心に呼応するかのように、息は次第に乱れ始め、身体がモジモジと切なそうに揺れた。

「~~・・・っあ・・・♡♡~~んんッ・・・♡♡!」

「香・・・、可愛い・・・。素敵だよ・・・」

鏡の中の、嫋やかな新婦の情熱的な乱れ姿に心奪われ、目が釘付けの新郎は、快いキスの雨を依然と降らせながら、うっとりと語り掛けた。

夫の目の前ではしたないと思いつつも、更なる刺激が欲しくなった香は、溢れた恥蜜がたらたらと零れる蜜孔へ指を突っ込み、粘液を纏わせた後、今度は強めに粒を摩った。

「あ・・・♡♡あ~~~ッ・・・♡♡!」

目を瞑って、自分で慰めている痴態を、あろうことか夫に目の当たりにされている、甚だ羞恥的な現実をどうにかやり過ごしても、ねっとりと破廉恥な蜜音が、思惑と別に、延々と動く指先から立ち上り、塞ぎようもない耳で聴き取った香の、幼気な羞恥心を一方的に増幅させた。

「香、愛している・・・」

「!?」

刹那、魂消たことに、別の一本の指が、淫らな蜜で溢れ返った雌芯へ断りもなく、難なく入り、固く閉じていた両目が思わず跳ね開いた。

初めて見えてしまった・・・・・・・光景は、得も言われぬほど淫猥だった。

鏡面に、大股をだらしなく広げた、しどけない女の赤々と濡れ腫れた陰部が明瞭に映り、上部の突起には、体液で照った自分の細い指が載り、下部の孔には、同じく蜜まみれの、夫の太い指が隙間なく埋まっていた。

至極卑猥な衝撃から、香は頭の中が一瞬真っ白になってしまった。

「香・・・、手を止めないで・・・。良い子だから、続けて・・・。そう・・・」

抜き差しした指で甘美な刺激を送り込む夕貴は、鏡の向こうの妻に向かって柔和に呼びかけると、空いた片方の手を、合わせた衿の中へ差し込み、ふっくらと柔らかい乳房を同時に揉み解した(「あッ♡♡」)。

加えて、鋭敏な耳まで舐めとられ始めた故に、身体の内側で、快楽がピンボールのようにあちこちと弾け跳んだ香は、夫の見ている・・・・前で、性的興奮の極致へ達した。

「あッ、あ♡♡!!ッだめぇッ♡♡!!~~イク♡♡!イク♡♡!!~~イっ・・・~~~♡♡!!・・・ッ――♡♡!!」

呼気が乱れ、断続的にビクッビクッと揺れては、背を夕貴へぐったりと預けた、とろんと惚けた目の、だらけ切った女がそこ・・にいた。

「香、気持ち良かった・・・?」

新郎は汗ばむ首筋に優しく口づけた後、鏡の中の新婦へ訊いた。

「・・・気持ち・・・よかった・・・♡♡」

香は鏡越しにとろけた視線を合わせて答えた。

「良かった。俺も、滅茶苦茶興奮した・・・」

そして、後ろから愛し気にギュッと抱きしめられると同時に、言わずもがな、故意か偶然か、雄の興りが、香の腰から臀部にかけて強調的に当たり、隙を突かれた彼女の心を密かに高鳴らせた。

繋がるのは実に一か月ぶりだ。

しかし――。

「~~まだ・・・、こんな明るいうちから・・・♡♡」

「冗談でしょう、香?俺は一秒でも早くあなたを抱きたいのに。離れている間、俺は香を抱きたくて堪らなくて、寂しくて、それこそ、夜も眠れないくらいだったのに?」

少年の如く純真で悪戯な光が、鏡に映った夕貴の瞳にきらりと光った。

「香・・・。俺の大事なひと・・・」


 布団の上で寝そべった裸の夕貴は、眼前で馬乗りした、同じく簡素な結婚指輪以外何も身に付けていない香を見入った。

腹上で激しく縦に揺れた彼女は無我夢中で淫悦に耽り、彼の目に麗しいほど情熱的に乱れていた。

彼女が懸命に動く・・度に、滑らかな絹糸のような艶やかな黒髪が空中で振り乱れ、並行して豊かな双乳が暴れ回り、眺めは確かに一枚の崇高で耽美な絵画のようだった。

「あッ♡♡だめだめ、イっちゃう・・・♡♡!~~もう、だめ・・・っ♡♡!~~っイク♡♡!イク♡♡!―――♡♡!!・・・~~~♡♡!!」

昂ぶりの最終的な煽りを受けた香は、落雷が彼女の上に落ちて痺れたかの如く、激しく痙攣しながら天を思いきり仰ぎ、快感の極みへ辿り着いていった。

次いで、力が抜けた彼女の上体が、彼の上へ力なく覆い被さると、夕貴は耳元で妻の荒い息遣いを聴いた。

「・・・やっぱり香も寂しさに溜まっていたんですね?今までにないくらい情熱的で、魅力的でし――」

言い終えないうちに、香は夫のお喋りな口を口づけで素早く塞いだ。

しかし、好戦的な彼は受けて立つといわんばかりに、新妻の接吻を、舌をねちっこく絡ませ合う、ねっとりと深い濃密なものへ変え、彼女を大いに翻弄した。

「ん・・・~~♡♡!んぁ・・・っ♡♡!~~ンン・・・ッ♡♡!」

その後、時間の続く限り、いつまでも重ねていたい唇が惜しくも離れ、新鮮な酸素を取り込んだ香は手短に告げると、すぐに魅惑の接吻へ舞い戻った。

「~~・・・恥ずかしいこと、言っちゃだめ・・・♡♡――ん・・・♡♡」

したがって、並外れた幸福に浸った夕貴は寝そべったまま、浮かした腰で香を突いた・・・

「あッ♡♡!夕貴さ・・・♡♡!~~あッ♡♡あッ♡♡あぁん・・・ッ♡♡!」

新婦を決して逃がさないよう、逞しい両腕で華奢な身体をガッチリと捕まえた新郎は、何度も何度も延々と穿った・・・

「~~あん・・・♡♡!も、無理ぃ・・・ッ♡♡!また、イク――♡♡!ッ♡♡!~~~♡♡・・・♡♡!!」

夕貴の硬い腕の中、警戒した猫が毛を逆立てるみたく、性感の最高潮を極めた香は、丸めた背中でビクビクと痙攣した。

「・・・香・・・。香は俺が好き・・・?愛している・・・?」

「~~・・・大好き・・・♡♡!愛してる・・・♡♡」

「・・・なら、もう一度・・・。もう一度、香の中で愛させて・・・?」


 「――あッ♡♡!!」

淫猥な圧力と共に、夕貴の情熱の塊が背後から挿入ってきた瞬間、布団に手膝をついた香は瞬く間に昇りつめた。

到達・・による衝撃のために、淫らな連結部から滴った愛蜜が布団へ零れ、淫靡なシミをむざむざと作った。

「・・・香さん・・・、愛しています・・・。ですが、俺はこれからも、今回のように、あなたに寂しい思いをさせてしまうかもしれない・・・。いや、きっとさせるでしょう・・・。だから、どうでしょう・・・?あなたがこれ以上寂しくならないよう、あなたの話し相手を一緒に作りませんか・・・?」

覆い被さった夕貴は語って運動する・・・・傍ら、香の下腹部を穏やかに撫でて、言葉の意味を暗に伝えた。

(えっ、えっ!!)

外側と内側を両方優しく擦られたまま、香は内心パニックに陥った。

(~~まだ結婚して三か月しか経ってないのに・・・!)

提案は嬉しかったが、時期尚早とも感じられた香は一人恥じらった。

それでもすこぶる歓喜故に、胸はドキドキ鳴り響いて騒々しかった。

「・・・香・・・?」

焦らない夕貴はゆったりと動き・・つつ、温かいキスを滑々した背中へチュッと落とした。

「・・・は、はい・・・♡♡わたしも・・・欲しいです・・・♡♡っその・・・、~~夕貴さんの・・・♡♡」

弾む心臓を携えつつ、香は鮮やかな真紅に染まった横顔を向けた。

「香、ありがとう・・・。愛しています・・・」

夕貴はにこっと穏やかに微笑むと、たっぷりの愛が詰まった口づけを、愛妻の唇へ施したのだった。
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