DEVIL SWORD

瀬夏

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第1章 出逢い篇

2談 レベッカ

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ここは、ヴァイス国 ルイズ街 の下町である
ヴァイス国とはローンペーレ大陸最大の国で、国王ジェイムズ・ヴァイスが統治する国だ
王妃はアリア・ヴァイス、王妃になる前から絶世の美女として有名であった

そしてここにいる青年2人は依頼を終えてギルドに帰ろうとしている最中である

『疲れるー疲れるー疲れるー疲れるー疲れるーつか』

『うるさいぞ、ヴェルト』

『疲れるんだよ。戦闘だと思ったら、銭湯の見張りかよ。リヒトは疲れねーのか?』

レンガでできた明るい街並みのルイズ街を、ヴェルトは近くで買ったスイカを頬張りながら歩いていた

『別に、お前が全てやってくれたからな』

リヒトはヴェルトの顔を一切見ず真っ直ぐと進んでいた

『そうだ…!お前何もやってなかったなぁ…』

ヴェルトは今になってそれを思い出したようで怒りが込み上げていた
ついでにこの青年の紹介をしよう
この青年はヴェルト・ホフヌング、悪魔の剣デビルソードの持ち主である。ドラゴンの思念体を呼び寄せてそれを憑依させるという魔法だ
センター分けツーブロックの赤毛が特徴的である
そして、野菜が好きだ

『俺はやろうとしたぞ、だがなぜか暇だった』
リヒトはヴェルトを見ずに真っ直ぐ進む
彼は黒髪に重めの前髪でよく周りから「君だから似合うよねその髪型」と言われる
ヴェルトは明るいタイプだが、リヒトは社交的ではなくどちらかと言えばクールだ
そして、肉が好きだ

リヒトの返答に対してヴェルトはギャーギャー騒いでいた
そうこうしているうちに、彼らの所属しているギルド【チリエージョ】に着いた
チリエージョは少数精鋭のギルドとして有名だ。普通のギルドなら多くの人が所属していて、みんながみんなを知っているという状況にならないのだ。

『たっだいまー!!!』

ヴェルトが扉を思いっきり開けて大きな声でそう言うと、可愛らしい男の子がおかえりと言いながらヴェルトに向かってきた。

『おかえり!ヴェルト兄ちゃん!』

この可愛らしい少年はアーサー・ローディオード
炎系の魔法を使う。紺色の髪色にヴェルトの真似をしてセンター分けでストレートヘア
ニコニコしながら近づいてきた

『おう!ただいま、アーサー!!待ってたか?待ってただろ?』

少ししつこい親戚のおじさんのような絡みをしてくるヴェルトを、アーサーは『はいはいはいー』と本当にヴェルトのことを尊敬しているのか?と思うようなあしらい方をした

『それよりみて!!この掲示板!リヒト兄ちゃんも』

アーサーの言う通りにヴェルトとリヒトは掲示板に近づくと、その近くにいたエレナがヴェルトに話しかける

「ふふ、そろそろカレンが帰ってくるみたいよ」

このエレナとは茶髪の長髪を軽く結んでいる、変身魔法を使う女性である。変身魔法と言っても、人に変身するわけではなく、武器や鎧、羽などのを手や足、たまに全身を変身させるという魔法である。人には変身できないようで人に変身したい場合は人化擬態というまた違う魔法が必要になってくる上に、その魔法は習得が難しいらしい。

話は戻るがその掲示板には仕事に行っているメンバーの名前の横に、大体の帰ってくる日時が記載される
たまにそれを大幅に超えて帰ってくる輩もいるが…


「え?!マジで?!もう5日経ったのかよ…あぁ!!!俺、カレンから借りてた本見つかってないのに…」

カレンが仕事に行く前に借りた本を無くしていたヴェルトはものすごく焦っていた。
頭を抱えてしゃがみ込んでいると後ろから知らない女が話しかけてきた。

「あの~、どうしてカレンさんが帰ってくるってだけで皆さんソワソワしてるの?」

知らない女の言う通り、カレンが帰ってくるってだけでみんなそわそわしたり落ち着きがなかったりしている

「いや、別にそわそわしてねぇよ??そんな…ことねぇよ?全然…??」

明らかに動揺しているヴェルトに苦笑いを浮かべる知らない女、するとヴェルトが何かを思い出したかのような顔をした

「ん?ところでお前名前なんて言うんだ?聞いてなかったよな」

「あ!そうだね。私、レベッカ・シュテルンって言うの。今日からこのギルドでお世話になることになったんだ!よろしくね」

レベッカは、はっ!として少し遅れての自己紹介をした。肩より少し上のボブで綺麗な金髪。目の色は金髪が映える青色。もっと詳しく言えばアジュールブルー、まるで青い空である。

「俺はヴェルト・ホフヌングってんだ。よろしくな!レベッカ」

ヴェルトは立ち上がって真っ正面からレベッカに手を差し出す。2人は握手を交わした。するとレベッカに後ろから声をかける人物が現れる

「俺はリヒト、リヒト・ドハイトだ」

黒い髪に黒い瞳。前髪は重めで少し目にかかっている。本人はそのくらいが丁度いいと言い、切ろうとはしない
大体エレナがみっともない!と無理やり切る時以外はほとんど切らない。

リヒトもレベッカに挨拶をする。社交的ではないが挨拶くらいはできる男だ。

「とても綺麗な瞳だ…まるで僕を吸い込むためにあるように────」

片膝を床に着き、レベッカの手を取りそっと手の甲にキスを落とす彼こそ、レオ・クスンド。生粋の女好きである

「きゃっ!びっくりした!!だ、だれですか??!」

レベッカはいきなりのことに驚き、手をすぐに引いてしまった。しかしレオはそんなことは気にせずに立ち上がり光り輝く歯を見せながら笑顔で挨拶を続ける。

「僕はレオ・クスンド。君と同じ綺麗な金髪で端正な顔立ちの男だよMyハニー、気軽にレオと呼んでくれ」

周りがキラキラしはじめていて目が痛くなる
彼は、影を操る魔法を得意とする。あまり美しくないからもっと輝かしい魔法を使いたいと今になって嘆いている。

ここでなぜ嘆いているのか、他にも魔法は使えないのかと疑問に思っただろう。実はローンペーレ大陸には魔法の粒子、フォグが目視はできないが舞っている。そのフォグを1年間吸い込み続けると体内に魔法の核が出来上がるのだが、それが一つの魔法にのみ特化しており2種類目の魔法を使うとその2種類目の魔法が平凡以下の能力しか発揮されないのだ。

使えはするが、核の魔法よりは劣るのである。
しかし、レベルを上げることはできるのだ。例えばエレナは変身魔法を使うが、その上位格の人化擬態魔法を使いたければ、鍛錬をしフォグの質や量を増やすと習得可能になる。

「よ、よろしくね…ははっ、ははぁ…」

苦笑いしながら後退りをするレベッカ。

「気をつけろ~。こいつは生粋の女好きだから危険だぞ」

ヴェルトはいつのまにか頼んでおいたサラダを食べながらレベッカに話しかけていた。まるで他人事のようだ。

「ところで、みんなレベッカに挨拶したのか?」

その横でステーキを食べながらリヒトはエレナに話しかけた。するとエレナがカウンターから出てきてこちらに近づいてきた。

「ええ、私とアーサーはしたわよ。あとは、4人とカレンだけね。そろそろ4人は来るはずだからもう少し待ってねレベッカ」

エレナはニコニコしながらレベッカにそういうと、ちょうどその4人が帰ってきた。

「ただいま戻りました!みなさん!」

可愛らしい女の声がした。ちょうどその4人が戻ってきたようだ。
彼女はアビー・クアドーラ。桃色の髪に丸いメガネをかけてザ・優等生というような雰囲気な女である。

「新人さんですね!初めましてアビー・クアドーラと申します。私は魔法は使えないので、戦闘行為とかそういった依頼は受けてないのですが、人一倍頭がいいと自負してますから、そういう方面の依頼ばかり受けてます。よろしくね!」

見た目に反して自信満々の子だ。頭がいいと自分で言っちゃうところやそう言った時に、えっへんと声が入りそうなポーズをとっちゃうところが、可愛いところである。

「はじめまして!私はクレアよ!クレア・セルラーラ。水の魔法を得意とするわ!」

この子、クレアは白髪ボブの女の子。つり目の青い瞳が特徴的だ。勝ち気な性格で大人な女性扱いされると喜んでしまう、まだまだお子ちゃまな女の子。

「あっ、俺はクルト・セルラーラ。こいつ…クレアとは双子で俺が一応兄ではある。氷の魔法が使えるぜ。よろしくな!」

そしてこの男の子がクレアとは双子の兄クルト。
ジト目の青い瞳が特徴的で妹クレア同様白髪である。ジト目のせいでやる気なさそうに見えるのを気にしている。水と氷…そう合体魔法が使えるのだ。合体魔法は似たような相性や同じ相性の魔法を組み合わせて繰り出す魔法だ。威力も上がる上に精度も上がる。

「おーおー、ワシを置いて皆で自己紹介しよって!!ワシはガンラ・ローディオード。一応このギルドのマスターじゃ!よろしくな、レベッカよ。」

陽気な爺さん、彼こそがこのチリエージョのマスターガンラだ。最近白髪を銀髪にしようかと悩んでいる至って普通の爺さんだ。

「皆さん、初めまして!レベッカ・シュテルンです!これから、よろしくお願いします!!」

これで一応2を除くメンバーとの挨拶は終わった。これから私の輝かしい活躍が待っている!!レベッカはそう思いを馳せながらギルド生活をスタートさせた。
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