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第四章 青年編
第七十話 レイロードVS天龍ウルガムナ
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~レイロード視点~
俺と天龍のバトルが始まったのだが、こいつ桁違いの強さだ。
もし、他の龍人の二人もこれ程の強さだったらリリア達に勝ち目があるか不安でしょうがない。
そんな時だ。
「なんだこれは?」
そんな女性の声が聞こえた。俺がその聞こえた方を見るとエルフの女性がいた。
だけど誰かに似ている気がする。
「それでこれはどういう状況かは大分分かったが私はどうすればいいのかね」
すぐに察したらしい。
俺はこの人が敵じゃない気がした。
「あの味方ですか?」
俺は一応確認の為に聞いた。
「あんたがレイロードかい?」
「そうですけど」
何でこの人俺の名前知ってるんだろうか.......。
「なら味方だね」
その言葉だけで満足だ。
「あの今通り過ぎた人の手助けに行ってくれませんか?」
「リリア達の事かい?」
もう何で知っているのかは後回しだ。
「そうです!あなたが戦えるのならよろしくお願いします!」
俺はいつ襲ってくるか分からない天龍を見据えながらお願いした。
そのエルフの人はため息をついて、
「あの子にはここにいる奴らを助けてやれと言われたが、まあ大丈夫だろう」
そんな呟きを残して会場を出ようとした所で立ち止まった。
「この周りにはもうドラゴンいないから全員逃げれるから逃げてこい!」
「なに?」
天龍が少し驚いた表情でエルフの女性を見るがそこにはもういなかった。
そして門番のように立っていた龍人が倒れていた。
会場にいる人は急いで逃げた。
「人族は皆殺しと言った筈だ」
そう言って天龍は会場の方に行く。
「俺がいる事忘れるなよ」
俺は風魔法を足に放ち、天龍を妨害する。
天龍は舌打ちしながら会場に戻った。
今この闘技場にいるのは俺と天龍、タマとミラさんだけになった。
ミラさんが何故かずっと呆けているんだが。
「ミラさん!」
俺がそう言うと、ミラさんは意識を取り戻したかのようにハッとなっていた。
「.......何でしょうか?」
「一つお願いがあるんですけどいいですかね?」
そこでミラさんは意識を切り替えて立ち上がった。
「何ですか?」
「タマの力を使ってエルフの人が手助けに行ってない方に手助けに行ってくれませんか?」
「けどあなたはどうするんですか?この人強そうですよ。二人でやった方がいいんじゃないですか?」
タマも遠くから頷いているようだ。
「俺の魔法は一人の方が使いやすいのが多いんです。だからお願いします」
ミラさんは困ったようにいて、タマの方を向いた。
俺はタマに目線でお願いした。
するとタマは分かったのか、ため息をついてミラさんの所に行った。
「ミラ、行くニャ」
「分かりました」
そう言って、タマとミラさんもどこかに行った。
これで二人きりになった。
「解せんな。なぜおまえはここで二人で戦わなかった?」
「そりゃあ、お前がどれだけの力があるか分からないだろ。ここで時間をかけて、あいつらが死んだらそれが一番最悪だ」
天龍はその返事に満足したらしい。
「中々賢いな。だがお前が死んだらそこで無駄だがな」
「そうだな。だから勝つ」
こいつの実力は先程の戦闘で分かった。
手加減したら俺が死ぬ。
俺は火を纏い天龍に攻める。
天龍も剣を構え俺に突撃する。
再び剣が重なりあう。
......こいつ。どんな力してるんだよ。一応俺は火魔法を纏ってるんだぞ。
「お前は何故人族でありながらそれほどの力がある?」
天龍も俺が絶えている方が不思議なのかもしれない。
「夢を叶える為これまで頑張ってきたからな」
「夢とは?」
「最強になる為」
すると、天龍はそこで初めて微笑を浮かべた。
「面白い。ならば俺に勝てねば話にならないぞ」
「はなからそのつもりだよ」
そこから剣を振り、俺が上空から火の超級を放つがすぐに避けられる。
だが、今の所は俺が優勢だ。だが、相手は天龍だ。天龍ということは風魔法を使ってくるだろう。それを注意しながら攻める。
天龍は防戦一方だ。このまま攻めきれたらいいんだがな。
だが、そう上手くはいかない。
天龍は一度後ろに退いた。
俺はそのまま天龍に突っ込むことが出来なかった。
何をする気だ?
俺がそう思っていると、
「上にある!」
そんな声が聞こえた。
俺は咄嗟に上を向くと、そこには百本はあるだろう風の超級の槍があった。
それが俺に落ちてくるところだ。
あいつ。防戦しながらこれを作っていたのか。
俺は何とか避ける。
だが百本近くが同時に降ってくるので避けきれない。
少しダメージを食らってしまう。
今回はこの声に助かったな。
誰か知らないが感謝だ。
俺は何とか百本避けきって、天龍を見ると目の前にいた。
「な!」
俺は咄嗟に剣を構えて防戦するが、吹っ飛ばされた。
「がは!」
壁に思いっきり突撃する羽目になった。
だが何でだ。あいつの事はあまり目を離していないつもりだった。
なのにあの一瞬で近づくなんて。
俺のその疑問を天龍が教えてくれた。
「足に魔法を放つというのは案外難しかったぞ」
俺は驚愕してしまう。あいつは一回見た俺の技をこの短い時間でものにしてしまったのだ。
「だがこれでも倒せないようなら俺も本気を出すとしよう」
龍人の本気と言えば、龍化か。
あいつの体が変わるのかと思えば腕や足などに、白い鱗が出てきた。
だが、そこで止まった。どういうことだ?
「本気を出すんじゃなかったのか?」
「これが本気の姿だ」
どう見ても龍化していないんだが。
「龍化していないだろ」
「これが俺の龍化だ」
何を言っているのだろうか。どう見ても人間の姿にしか見えないが、オーラが違う。
「何故俺の名前にリュウがついてないか知っているか?」
俺は首を横に振った。
それは俺が少し疑問に思っていた所だ。
「話してやろう」
そうして天龍は話した。
天龍は以前の天龍の子供から生まれたので天龍と言われているが翼はない。
その理由が、以前の天龍は魔人と恋に落ち、息子を生んだ。それが今の天龍だ。だが、魔人とのハーフだった為、翼も無かった。
そう言う話だった。
「だが、こんな魔人とのハーフの俺は魔人には嫌われた。だけど龍人の奴らは違った。こんな俺も歓迎して仲間に加えてくれた。だからその仲間がやられたんだ。復讐しなければならない」
確かにこいつの言うことは、合っている所もある。確かにそのやられた奴の仇を取るのは間違ってない。だけど、
「関係ない人達を殺すのは違うだろう」
「人族がやったんだ。人族は皆殺しだ」
天龍は意見を変える気はないらしい。俺も意見を変える気はない。
だからあいつも本気を出しているんだ。
俺も出すとしよう。
「雷纏い」
俺がそう唱えると、身体に雷を纏う。
「.......なんその姿は」
俺の姿は雷魔法を纏い、白く輝いているだろう。それは以前見た為分かる。
「俺も本気を出したんだ。すぐに終わらせるぞ」
この纏いはそう長くは持たない。
「ああ。俺も手短めに終わらせるつもりだ」
今、天龍との本当の勝負が始まる。
俺と天龍のバトルが始まったのだが、こいつ桁違いの強さだ。
もし、他の龍人の二人もこれ程の強さだったらリリア達に勝ち目があるか不安でしょうがない。
そんな時だ。
「なんだこれは?」
そんな女性の声が聞こえた。俺がその聞こえた方を見るとエルフの女性がいた。
だけど誰かに似ている気がする。
「それでこれはどういう状況かは大分分かったが私はどうすればいいのかね」
すぐに察したらしい。
俺はこの人が敵じゃない気がした。
「あの味方ですか?」
俺は一応確認の為に聞いた。
「あんたがレイロードかい?」
「そうですけど」
何でこの人俺の名前知ってるんだろうか.......。
「なら味方だね」
その言葉だけで満足だ。
「あの今通り過ぎた人の手助けに行ってくれませんか?」
「リリア達の事かい?」
もう何で知っているのかは後回しだ。
「そうです!あなたが戦えるのならよろしくお願いします!」
俺はいつ襲ってくるか分からない天龍を見据えながらお願いした。
そのエルフの人はため息をついて、
「あの子にはここにいる奴らを助けてやれと言われたが、まあ大丈夫だろう」
そんな呟きを残して会場を出ようとした所で立ち止まった。
「この周りにはもうドラゴンいないから全員逃げれるから逃げてこい!」
「なに?」
天龍が少し驚いた表情でエルフの女性を見るがそこにはもういなかった。
そして門番のように立っていた龍人が倒れていた。
会場にいる人は急いで逃げた。
「人族は皆殺しと言った筈だ」
そう言って天龍は会場の方に行く。
「俺がいる事忘れるなよ」
俺は風魔法を足に放ち、天龍を妨害する。
天龍は舌打ちしながら会場に戻った。
今この闘技場にいるのは俺と天龍、タマとミラさんだけになった。
ミラさんが何故かずっと呆けているんだが。
「ミラさん!」
俺がそう言うと、ミラさんは意識を取り戻したかのようにハッとなっていた。
「.......何でしょうか?」
「一つお願いがあるんですけどいいですかね?」
そこでミラさんは意識を切り替えて立ち上がった。
「何ですか?」
「タマの力を使ってエルフの人が手助けに行ってない方に手助けに行ってくれませんか?」
「けどあなたはどうするんですか?この人強そうですよ。二人でやった方がいいんじゃないですか?」
タマも遠くから頷いているようだ。
「俺の魔法は一人の方が使いやすいのが多いんです。だからお願いします」
ミラさんは困ったようにいて、タマの方を向いた。
俺はタマに目線でお願いした。
するとタマは分かったのか、ため息をついてミラさんの所に行った。
「ミラ、行くニャ」
「分かりました」
そう言って、タマとミラさんもどこかに行った。
これで二人きりになった。
「解せんな。なぜおまえはここで二人で戦わなかった?」
「そりゃあ、お前がどれだけの力があるか分からないだろ。ここで時間をかけて、あいつらが死んだらそれが一番最悪だ」
天龍はその返事に満足したらしい。
「中々賢いな。だがお前が死んだらそこで無駄だがな」
「そうだな。だから勝つ」
こいつの実力は先程の戦闘で分かった。
手加減したら俺が死ぬ。
俺は火を纏い天龍に攻める。
天龍も剣を構え俺に突撃する。
再び剣が重なりあう。
......こいつ。どんな力してるんだよ。一応俺は火魔法を纏ってるんだぞ。
「お前は何故人族でありながらそれほどの力がある?」
天龍も俺が絶えている方が不思議なのかもしれない。
「夢を叶える為これまで頑張ってきたからな」
「夢とは?」
「最強になる為」
すると、天龍はそこで初めて微笑を浮かべた。
「面白い。ならば俺に勝てねば話にならないぞ」
「はなからそのつもりだよ」
そこから剣を振り、俺が上空から火の超級を放つがすぐに避けられる。
だが、今の所は俺が優勢だ。だが、相手は天龍だ。天龍ということは風魔法を使ってくるだろう。それを注意しながら攻める。
天龍は防戦一方だ。このまま攻めきれたらいいんだがな。
だが、そう上手くはいかない。
天龍は一度後ろに退いた。
俺はそのまま天龍に突っ込むことが出来なかった。
何をする気だ?
俺がそう思っていると、
「上にある!」
そんな声が聞こえた。
俺は咄嗟に上を向くと、そこには百本はあるだろう風の超級の槍があった。
それが俺に落ちてくるところだ。
あいつ。防戦しながらこれを作っていたのか。
俺は何とか避ける。
だが百本近くが同時に降ってくるので避けきれない。
少しダメージを食らってしまう。
今回はこの声に助かったな。
誰か知らないが感謝だ。
俺は何とか百本避けきって、天龍を見ると目の前にいた。
「な!」
俺は咄嗟に剣を構えて防戦するが、吹っ飛ばされた。
「がは!」
壁に思いっきり突撃する羽目になった。
だが何でだ。あいつの事はあまり目を離していないつもりだった。
なのにあの一瞬で近づくなんて。
俺のその疑問を天龍が教えてくれた。
「足に魔法を放つというのは案外難しかったぞ」
俺は驚愕してしまう。あいつは一回見た俺の技をこの短い時間でものにしてしまったのだ。
「だがこれでも倒せないようなら俺も本気を出すとしよう」
龍人の本気と言えば、龍化か。
あいつの体が変わるのかと思えば腕や足などに、白い鱗が出てきた。
だが、そこで止まった。どういうことだ?
「本気を出すんじゃなかったのか?」
「これが本気の姿だ」
どう見ても龍化していないんだが。
「龍化していないだろ」
「これが俺の龍化だ」
何を言っているのだろうか。どう見ても人間の姿にしか見えないが、オーラが違う。
「何故俺の名前にリュウがついてないか知っているか?」
俺は首を横に振った。
それは俺が少し疑問に思っていた所だ。
「話してやろう」
そうして天龍は話した。
天龍は以前の天龍の子供から生まれたので天龍と言われているが翼はない。
その理由が、以前の天龍は魔人と恋に落ち、息子を生んだ。それが今の天龍だ。だが、魔人とのハーフだった為、翼も無かった。
そう言う話だった。
「だが、こんな魔人とのハーフの俺は魔人には嫌われた。だけど龍人の奴らは違った。こんな俺も歓迎して仲間に加えてくれた。だからその仲間がやられたんだ。復讐しなければならない」
確かにこいつの言うことは、合っている所もある。確かにそのやられた奴の仇を取るのは間違ってない。だけど、
「関係ない人達を殺すのは違うだろう」
「人族がやったんだ。人族は皆殺しだ」
天龍は意見を変える気はないらしい。俺も意見を変える気はない。
だからあいつも本気を出しているんだ。
俺も出すとしよう。
「雷纏い」
俺がそう唱えると、身体に雷を纏う。
「.......なんその姿は」
俺の姿は雷魔法を纏い、白く輝いているだろう。それは以前見た為分かる。
「俺も本気を出したんだ。すぐに終わらせるぞ」
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