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第一章
6話③保健室で触診
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二人の説明がうまかったからか質問もなく発表会は無事終了した。
ちなみに以前シーシェンが嘘をついた内容で魔法が使えないと言うことになっている。そして今はなぜか保健室のベッドの上で正座させられている。
シーシェンは保健室の扉に外出中と言う札を掛け、中から鍵を閉める。カーテンも閉め始めた。何してるんだあいつは。
「じゃあ、さっそく始めようか」
「は? 何をだよ? ――おわっ、何しやがる!」
寝台の上で突き飛ばされ、寝台に背中を打つ。
「触診」
「え?」
寝台へ上り、覆いかぶさってくるようにして俺の上へ乗ってくるシーシェン。いったい何がしたいんだこいつは……。触診ってなんの?
「お、おい……近い」
どんどん顔が近づいてきて、慌てて顔を背ける。無駄にいい顔は止まることを知らず、そのまま首筋に向かって埋められる。
「ひっ……」
ぬるりとしたものが首筋を這う。
両手首を寝台の上へ押さえつけられており、腰の上もシーシェンが乗っていて足が動かしづらい。抵抗しようにも相手の力は自分と同じくらいある。
首根から唇を離し、次は耳たぶに歯を立ててくる。
「いってっ……! なんなんだよ、や、やめろ! 何考えてんだ!」
「だから、触診です」
「何のためのだよ!」
「そんなの悪い虫に悪いことされて悪いことが起きてないか確かめるために決まってるだろ?」
「うっ……」
無駄にいい笑顔が怖い。いつもと変わらないように見えるが周りのキラキラが8倍は増している。めっちゃ不機嫌じゃんこいつ。何なんだよ。
「…………吸血鬼だからかなおりは早いみたいですね。確か痕も付けたって……」
「は? 何だよ?」
ぼそぼそ呟くから聞こえねえ。
「上書きしておけばいいか」
「お、おい」
また首に口元を近づけてきて、何度も場所や頭の角度を変え、長く吸い付いてくる。何がしたいんだこいつは。吸血鬼にでもなりたいのか?
って言うか何だこの既視感は――そう言えば上書きがどうたらって。にしたってこんなにちゅぱちゅぱされたら痛いし、絶対痕つくだろ。むしろこれ付けようとしてねえか……は? え? 違うよな?
「や、やめろ……お前まさか」
「我慢できなかったら私の背中にしがみついてもいいんだよ」
「はあ? しがみつく?」
何言ってんだ?
「爪を立てても首を噛んでも今回は文句言いませんから」
「…………」
あれ、なんか。
「な、何の話だよ……?」
なんかこの話……。
「君の友達だっていう子が今朝私のところに来てね。君がしがみついた背中の傷と君が噛んだ首の傷が痛いから痛み止めをくれないかって」
「……………………」
「まあ痛そうじゃなかったし多少ヒリヒリする塗り薬を渡しておいたんですけどね」
「…………だからなんだよ」
「その子が色々触ったって言うから、ズルイなって」
「で?」
だんだん汗が滝のようにあふれて来たぞ。
「私もしようかなって思いまして」
「触るなああああああああああああ! 離せえええええええええええええ!」
「あんまり暴れないでよ。そんなに私のことが嫌ですか? いじめたくなりますね」
友達ってオロクのことだよな。あいつ確かにシーシェンに見せに行くとは言ってたけど話したのか!? 全部? いや、保健室の先生が話しやすかったのか知らないけど男同士の恋の仕方を相談したとか? どうでもいいけど話しすぎなのは確かだ!
「は、離せ変態クソ教師!!」
「ただの触診ですから」
シーシェンは片手で両手首を掴み、俺の頭の上へ両手首を拘束する。シーシェンの自由な左手が、俺の上着のボタンを器用に外し、脱がせ、ネクタイを緩め、シャツのボタンをはずしていく。
手のひらが服の中に侵入し、何度も執拗に撫でつけてくる。徐々に下へ下へと下がり、ベルトに手を掛けたその時だった。廊下の方から足音が聞こえ、シーシェンの左手が口を押えてくる。
「こんなところ見られたら困りますよね? 黙ってて」
……困るのはお前の方だろ!
口を押さえられていてもいいと、声を思いっきり上げようとすると、シーシェンの手のひらが熱くなりすぐ目の前に魔法陣が浮かび上がる。声を上げたが外の生徒たちには聞こえていないらしい。
どうなってるんだ!? こいつの魔法か? 確か全魔法使えるんだよな?
俺の魔法無効の範囲外なら、魔法を使えるのか? 詳しく説明してもらわないと……。
『保健室の先生外出中だって』
『うー……じゃあトイレで吐く』
『付き添うよ』
遠のいていく足音に必死に、いかないでくれと頼むがその思いは届かない。
「っはあ……はあ」
口を押えられ力んでいたので、大分疲れた。そんな様をじっと眺められ、苛立つ。
「シーシェンテメエ、何考えてやが――」
睨み上げると、すぐそばにあった顔が接近して、あっさりと言葉を奪っていく。
「…………」
傍にある長いまつげを凝視する。
「ん……ふっ」
何度も啄ばまれるように吸われ、短いリップ音がその辺に溢れる。
「は、てめ……何し――んぅ」
言葉ごと唇で塞がれ、ちゅう、と吸い上げられ、体中に熱が走る。柔らかい唇で唇を押し開かれ、隙間をこじ開けるように舌が差し込まれた。
「んんっ……!」
自分の舌にシーシェンの舌が柔らかくまとわりついてくる。与えられる唾液を吐き出そうと抵抗しながら口を大きく開けると、両手で頭を抱えられ抑え込まれて、食べるように舌を飲み込まれる。
なんなんだ、なんなんだよこれ……!
視界が涙で滲んで、シーシェンの目と取れる紫色の瞳を睨み付ける。シーシェンは口の中を好き放題にかき乱した後、熱い息とともに唇を離していった。
「…………シーシェ」
「お兄ちゃんと呼んでくれていいんですよ」
「ふざけ、んな……っなんなんだよお前! 離せっ!」
「私のモヤモヤしたこの気持ちを伝えたかっただけなのに。興奮してしまいますよ。そんな顔されたら」
「……っ」
ギラギラとした目で見つめられ、体が縮こまる。
「ヴォンヴァート」
「…………」
シーシェンが次に何を言うのか考えつかない。ただ、怖い。
「愛してるよ」
ちなみに以前シーシェンが嘘をついた内容で魔法が使えないと言うことになっている。そして今はなぜか保健室のベッドの上で正座させられている。
シーシェンは保健室の扉に外出中と言う札を掛け、中から鍵を閉める。カーテンも閉め始めた。何してるんだあいつは。
「じゃあ、さっそく始めようか」
「は? 何をだよ? ――おわっ、何しやがる!」
寝台の上で突き飛ばされ、寝台に背中を打つ。
「触診」
「え?」
寝台へ上り、覆いかぶさってくるようにして俺の上へ乗ってくるシーシェン。いったい何がしたいんだこいつは……。触診ってなんの?
「お、おい……近い」
どんどん顔が近づいてきて、慌てて顔を背ける。無駄にいい顔は止まることを知らず、そのまま首筋に向かって埋められる。
「ひっ……」
ぬるりとしたものが首筋を這う。
両手首を寝台の上へ押さえつけられており、腰の上もシーシェンが乗っていて足が動かしづらい。抵抗しようにも相手の力は自分と同じくらいある。
首根から唇を離し、次は耳たぶに歯を立ててくる。
「いってっ……! なんなんだよ、や、やめろ! 何考えてんだ!」
「だから、触診です」
「何のためのだよ!」
「そんなの悪い虫に悪いことされて悪いことが起きてないか確かめるために決まってるだろ?」
「うっ……」
無駄にいい笑顔が怖い。いつもと変わらないように見えるが周りのキラキラが8倍は増している。めっちゃ不機嫌じゃんこいつ。何なんだよ。
「…………吸血鬼だからかなおりは早いみたいですね。確か痕も付けたって……」
「は? 何だよ?」
ぼそぼそ呟くから聞こえねえ。
「上書きしておけばいいか」
「お、おい」
また首に口元を近づけてきて、何度も場所や頭の角度を変え、長く吸い付いてくる。何がしたいんだこいつは。吸血鬼にでもなりたいのか?
って言うか何だこの既視感は――そう言えば上書きがどうたらって。にしたってこんなにちゅぱちゅぱされたら痛いし、絶対痕つくだろ。むしろこれ付けようとしてねえか……は? え? 違うよな?
「や、やめろ……お前まさか」
「我慢できなかったら私の背中にしがみついてもいいんだよ」
「はあ? しがみつく?」
何言ってんだ?
「爪を立てても首を噛んでも今回は文句言いませんから」
「…………」
あれ、なんか。
「な、何の話だよ……?」
なんかこの話……。
「君の友達だっていう子が今朝私のところに来てね。君がしがみついた背中の傷と君が噛んだ首の傷が痛いから痛み止めをくれないかって」
「……………………」
「まあ痛そうじゃなかったし多少ヒリヒリする塗り薬を渡しておいたんですけどね」
「…………だからなんだよ」
「その子が色々触ったって言うから、ズルイなって」
「で?」
だんだん汗が滝のようにあふれて来たぞ。
「私もしようかなって思いまして」
「触るなああああああああああああ! 離せえええええええええええええ!」
「あんまり暴れないでよ。そんなに私のことが嫌ですか? いじめたくなりますね」
友達ってオロクのことだよな。あいつ確かにシーシェンに見せに行くとは言ってたけど話したのか!? 全部? いや、保健室の先生が話しやすかったのか知らないけど男同士の恋の仕方を相談したとか? どうでもいいけど話しすぎなのは確かだ!
「は、離せ変態クソ教師!!」
「ただの触診ですから」
シーシェンは片手で両手首を掴み、俺の頭の上へ両手首を拘束する。シーシェンの自由な左手が、俺の上着のボタンを器用に外し、脱がせ、ネクタイを緩め、シャツのボタンをはずしていく。
手のひらが服の中に侵入し、何度も執拗に撫でつけてくる。徐々に下へ下へと下がり、ベルトに手を掛けたその時だった。廊下の方から足音が聞こえ、シーシェンの左手が口を押えてくる。
「こんなところ見られたら困りますよね? 黙ってて」
……困るのはお前の方だろ!
口を押さえられていてもいいと、声を思いっきり上げようとすると、シーシェンの手のひらが熱くなりすぐ目の前に魔法陣が浮かび上がる。声を上げたが外の生徒たちには聞こえていないらしい。
どうなってるんだ!? こいつの魔法か? 確か全魔法使えるんだよな?
俺の魔法無効の範囲外なら、魔法を使えるのか? 詳しく説明してもらわないと……。
『保健室の先生外出中だって』
『うー……じゃあトイレで吐く』
『付き添うよ』
遠のいていく足音に必死に、いかないでくれと頼むがその思いは届かない。
「っはあ……はあ」
口を押えられ力んでいたので、大分疲れた。そんな様をじっと眺められ、苛立つ。
「シーシェンテメエ、何考えてやが――」
睨み上げると、すぐそばにあった顔が接近して、あっさりと言葉を奪っていく。
「…………」
傍にある長いまつげを凝視する。
「ん……ふっ」
何度も啄ばまれるように吸われ、短いリップ音がその辺に溢れる。
「は、てめ……何し――んぅ」
言葉ごと唇で塞がれ、ちゅう、と吸い上げられ、体中に熱が走る。柔らかい唇で唇を押し開かれ、隙間をこじ開けるように舌が差し込まれた。
「んんっ……!」
自分の舌にシーシェンの舌が柔らかくまとわりついてくる。与えられる唾液を吐き出そうと抵抗しながら口を大きく開けると、両手で頭を抱えられ抑え込まれて、食べるように舌を飲み込まれる。
なんなんだ、なんなんだよこれ……!
視界が涙で滲んで、シーシェンの目と取れる紫色の瞳を睨み付ける。シーシェンは口の中を好き放題にかき乱した後、熱い息とともに唇を離していった。
「…………シーシェ」
「お兄ちゃんと呼んでくれていいんですよ」
「ふざけ、んな……っなんなんだよお前! 離せっ!」
「私のモヤモヤしたこの気持ちを伝えたかっただけなのに。興奮してしまいますよ。そんな顔されたら」
「……っ」
ギラギラとした目で見つめられ、体が縮こまる。
「ヴォンヴァート」
「…………」
シーシェンが次に何を言うのか考えつかない。ただ、怖い。
「愛してるよ」
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