ヤジクィタ 夜事 悔多 On the way

二市アキラ(フタツシ アキラ)

文字の大きさ
10 / 10

#10 国際親善「エンジェルと河莉秀(ハ・リシュ)」

しおりを挟む


【 「日本はニューハーフに優しい」女装で性的サービスの韓国人 意外な“お国事情” 】

    〇2013.5.19

 観光ビザで来日したものの、夜な夜な街角に立って男性に性的サービスを提供する-。
 このような行為を繰り返していた韓国人の男4人が、入管難民法違反(資格外活動)容疑で神奈川県警に逮捕された。

 「日本はニューハーフに優しい」。
  逮捕された4人のうち1人はそう供述しているという。
  男性に性的サービスを行った外国人の男を資格外活動違反で摘発するのは全国初。彼らが海を渡ってきた背景には何があったのか。

「実は私、男だけど、いい?」
 夜の帳(とばり)がおりた横浜市中区の繁華街。
  その一角で、かつらをかぶり、スカートをはき、化粧をした韓国人の男5~6人が、100メートルほどの範囲にポツポツと立っている。
 通行人の男性に声をかけて相手が応じると、近くのマンションの一室に誘い込む。目的は性的サービスの提供だ。
 客の多くは日本人。インターネット上でも話題になっていたといい、客は県内だけでなく、関東一円からも訪れる。

 しかし、中には男と気付かずに誘われるままマンションの一室まで行き、「実は私、“男”だけど、いい?」と聞かれるケースもあったという。
 「男と気付かずにびっくりしました」「安くてきれい」。客の声もさまざまだ。
 コースはサービスの中身によって、5千円か1万4千円かの2種類。
 1人につき、一晩に5~15人の客を取り、売り上げは月に100~200万円あったとみられる。

「男娼が立って風紀が乱れる。2、3年前から韓国人男娼が増えている」。
 近隣住民からは、昨年1年間に約30件に上るこうした苦情が寄せられた。
 県警が内偵捜査に乗り出すと、街頭に立って男性を相手に性的サービスを提供している韓国人の男が約20人いることが判明した。

 しかし、日本の売春防止法では、男性が男性を相手に性的サービスを提供して報酬を得る行為を取り締まることはできない。
 そのため、県警は韓国人の男たちが、労働で報酬を得ることが許されない観光ビザで来日していたことに着目。

     入管難民法違反(資格外活動)容疑で捜査を進める方針を固めた。
     24時間態勢で行動確認を進めた結果、昼間は日用品の買い物程度の外出のみで、夜になると性的サービスを繰り返して報酬を得ている韓国人の男たちの生活実態をつかんだ。
 
 そして、迎えた今月11日夜から12日未明にかけ、捜査員が、観光ビザで来日していたにもかかわらず、性的サービスを行い報酬を得ていた韓国人グループを一斉摘発して3人を逮捕した。
     逮捕したのは19歳の少年1人と、30歳の男2人。このほか、韓国人の男5人も在宅で調べている。

 翌12日には、逮捕された3人を含む韓国人約20人のまとめ役だった自称会社経営の韓国人の男(52)も逮捕。
 さらに17日にも、男性に性的サービスを提供していたとして、韓国人の男(31)が新たに逮捕された。
   4月末に一時帰国していたが、観光ビザで再び来日したところを、成田国際空港で逮捕された。

「徴兵制があって韓国では冷たい目で見られるが、日本はニューハーフに優しい」
  県警の取り調べに対し、最初に逮捕された3人は「物腰柔らかく、優しい口調で応じている」(捜査幹部)という。
  このうち2人の口から語られたのは、意外な“お国事情”だった。

 県警によると、3人のうち30歳の男2人は、韓国国内でニューハーフとして働いていたことが確認されている。
  しかし2004年、韓国で「性売買特別法」が施行されると、事情は一変。
 それまで取り締まりの対象とはなっていなかった同性間の性売買に加え、売春の相手となった客も摘発対象となるなど、取り締まりが強化されたのだ。

 2人は2010年ごろから、比較的取得の容易な観光ビザでの来日を繰り返すようになった。
     このうち1人は10回ほど来日していた。
 30歳の男の1人は、「(まとめ役の男から)私たちが生活する部屋を準備してもらい、男娼として客を取るやり方も教わりました」と供述しているという。

・・・・・

 この話は、私が本格的にこの世界にはまり込み始めた頃の話だけど、今思えばクィタに出逢う前振りだったのかも知れない。
    で今は完全に解禁状態、、と言っても、実際には、私自身がこの周辺の子達に深くかかわっていた訳じゃなく、単なる火遊びだった。

 まあ向こうも違法ギリギリって所だから、今でもあまり大っぴらに出来る話ではない。 
 それにどのみち詳しい経緯をここで書いても意味のない事だし、ここでは私こと、"ユウリ"がいかに「国際親善」を果たしていったかの視点で話を進めたいと思う(笑)。

(この記録に登場する人物名のエンジェルや河莉秀は勿論、偽名。ってか本名なんて全然わかんないんだけど。)


  浅黒く太い肉茎、使い込んで赤黒くなった亀頭、重たげに垂れさがるホーデン。
 ユウリの、が刺身に代表される「和食」なら、こちらは肉が主体の「洋食」。
 それをひとのみで亀頭を咽頭まで吸い込んで、亀頭を舌で撫でまわす。
 アンモニア臭が口いっぱいに広がって行き、肉茎はさらに硬度を増していく。
 限界を探るつもりでそのまま貪っていくと、亀頭がびくびくと震え、鈴口からカウパー線液があふれ出してくる。
 亀頭がぷくっと膨らみ、射精の予感を感じたユウリは―。

・・・・・

 ピッピッピッピピピピピピーピーピー!

 デジタル時計の目覚まし音で、ユウリは久しぶりの淫夢の世界から引き戻される。
 自宅なら時計なしで起きることが出来るんだけど、仲間内で共有していたこのマンションではそれが出来ない。
 そうだっけ、エンジェルの面倒を暫くこの「社宅」でみる事になってたんだ、、と思い出す。

 仲間内の"出勤シフト"まで変えて、何故、ユウリが彼女たちの面倒を見なければいけないのか、、、そこが初期女装サークル"創設メンバー"の辛いところ。
 
 エンジェルの身長はユウリより頭一つ分ほど高い。
 濃い褐色の肌にどぎついショッキングピンクの髪は、ユウリが結えてツインテールにしてある。
 この色彩感覚は日本人にはないと思う。
    あってもこうは似合わない。

 黒豹を思わせるしなやかな筋肉がついたスレンダーな身体つきに、大きい肉球が胸でランニングシャツを圧迫している。
 胸に負けないくらいムチムチのお尻は、若干色落ちしたホットパンツにぎっちりと詰め込まれている。
 エンジェルは履き古しのスニーカーをユウリに言われた通り、玄関にきっちり並べ、小脇に下げていたショルダーバックを降ろす。
「ただいまぁ~ユウリ~。ご飯出来てる~?」

 勿論、少々日本語の単語が混じった英語だけど、この程度ならユウリも理解できるし会話も出来る。
 エンジェルは、そのくりっとしたアーモンド形の碧瞳で見上げてくる。
 なんだかユウリを完全に信用しきっているようだ。

「おかえり、食事はもう少しで出来るよ。」
「お腹ぺこぺこ。」
 肉厚の薔薇の様な唇を限界まで開き、大きく欠伸をする。
 ユウリが用意したたっぷりとバターを塗ったトーストを齧り、ビーフシチューをかきこむ。
    コップに注いだ、牛乳を一息で半分ほどまで飲み干す。
 朝帰りだというのにこの食欲。
 ユウリもつられてトーストとビーフシチューを交互に口に運ぶ。
 エンジェルの健啖ぶりを感心して見ていると、お代わり、とパンを咀嚼したまま空の深皿を差し出してくる。

「ユウリさんのビーフシチュー美味しいよ!。」
「ありがと、それにしてもずいぶん食べるね。」
「久しぶりのオール(一夜ぶっ通し)だったし、みんな、たっぷり可愛がってあげた。」
 エンジェルは殆ど受けをしないらしい。
    女の格好をし出したのは、この方がよく男にもてたからだと言う。

「じゃあ、全部出し尽くしたんだぁ?。」
「んふふ、5回は出したけど、まだ一発くらいなら余裕はあるかなぁ。」
 自分の強精ぶりをほこるように鼻を鳴らし深皿のビーフシチューの最後の一掬いを口に運ぶ。

「ごちそうさまー。」
 空になった深皿とコップを流し場まで運び、軽くスポンジ掛けをして水につける。
 このままベッドに直行してもらっていいのだけれども今朝見た夢が邪魔をした。
 それに少し味見をしてみたい。
 この子をずっと面倒見てるわけではないから、やれるときに国際親善をしておかなくっちゃ。

「ねえエンジェル。」
「ん?どうしたの。」
「まだ抜き足りないんじゃない?。」
 エンジェルはユウリがそう言うと、得心が云ったのか、ははぁ~といったような顔をした。

「んん~?朝っぱらからあたしの極太ソーセージちゃんが食べたいの?」
 ニヤニヤと笑ってホットパンツのベルトに手を掛ける。
「ユウリが降ろしてあげるよ。」
 年季の入ったベルトを外してホットパンツのファスナーを降ろす。

 サイズがきつめのブリーフはこんもりと隆起していて、収納されてるペニクリ、(いやエンジェルの場合はペニスと言った方が似合ってるんだけど、)その大きさを物語っている。
 ユウリはブリーフの膨らみにそっと頬ずりする。
 薄い布の越しに柔らかな黒蛇の体温を感じる。
 ブリーフから汗とアンモニアその他諸々が混ざった何とも言えない香が漂ってくる。

 ブリーフに指をひっかけてずり降ろす。
    髪と同色のショッピングピンクの陰毛が現れ、勃起しかけた陰茎と重たげなホーデンがブリーフから解放される。
 エンジェルは仮性包茎で、完全に勃起しても先端が軽く剥ける程度だ。

 ユウリは皮被りのままのペニクリをゆっくり剥いていく。
 あらわになった赤黒い亀頭の先端に口づけをして一息に飲みこんだ。
 昨晩のプレイでカリ首と皮の間で熟成された何人もの男たちの精液を思いながらジュースを啜りあげる。

 鈴口をほじくり亀頭を舐め上げて、より深く咥え込み咽頭へとストロークしていく。
 エンジェルのペニクリはユウリのフェラチオで除々に硬度を増していく。
 上顎で亀頭に刺激を与え、ホーデンをさわさわと揉み、快感に緩急をつける。

「くぅ…」
 エンジェルはたまらないといった声を上げ、がっしりとユウリの頭を掴み、自分のペニクリをユウリの喉奥に向かってピストン運動を始めた。
 呼吸も満足にできにない激しい注送の中、ユウリの意識は半ば蕩けてエンジェルを喜ばせるだけの性具になる。

 エンジェルはひと眠り前の一発とあってそれほど長く快感を味わうつもりはないようだった。
 亀頭がぶるぶると震え始め、鈴口からじわりと先走り汁が溢れる。
「ユウリさん、、もう…。」
 睾丸がきゅんと上がり精液を尿道へ送り出す。
 駆けあがってくる精液を予感してユウリは射精に備える。

「ぐっ…あああああ!。」
 どぷん!。

 エンジェルが雄叫びをあげると同時に口の中に栗の花の臭いが充満する。
 舌で射精を受け止めたものの水圧に押され思わずせきこみそうになる。
 エンジェルの言う「オール」が嘘に思えるほどの濃度と量の射精だった。
 精液の中に交る半固形の塊を咀嚼して精液を飲み込む。

 ことさらにゴクンと音を立てて呑みこんであげてエンジェルの征服欲を満たす。
 精液とユウリの唾液まみれになった陰茎を綺麗に舐め回し、最後に鈴口を吸い上げ尿道の精液の残滓を吸いあげる。
 うっとエンジェルが可愛い声を上げたので微笑ましい気になった。

「ふぃ~気持ち良かった~。」
 エンジェルは大満足といった心地でペニクリをブリーフの中にしまう。
 よかった?とユウリがきくと、言うまでもない。といった感じでユウリの額にキスをする。

「んじゃ!ユウリ、あたしもう寝るから。」
「そうして。」
 エンジェルはの寝室に向かっていく。
 陽気で明けっ広げで情熱的、でもその中に乾いた哀しみがある事をこの一週間で私は知っている。
 おやすみ、エ ン ジェ ル。

   ・・・・

 外国人の中には、同室で寝泊まりしてサポートをして上げなくても、在日歴は十分長く、しばしの居場所さえ提供出来ればいいという子もいた。
 こちらの方は、サポートというより言葉遣いは悪いけれど、「監視」という感じ。
 なにぶん、面倒事が起これば迷惑をこちらも被るわけで、、。


「…綺麗なお顔。」
 艶やかな細工を施した墨色の着物が良く映える蝋の様な肌。
 薄く紅さした唇。
 河莉秀(ハ・リシュ)の吸いこまれそうな色合いの菫色の瞳。
 額の中ほどで切り揃えられてる緑の黒髪。

 日本人じゃないのに、精巧な作りの日本人形の様な美貌。
 ユウリがメイクでハーフぽく見えるのと正反対という感じ。
 それにちょっとした仕草やタチ振る舞いも下手な日本女性よりもずっと”女”してる。
 河莉秀(ハ・リシュ)の嗜好らしく、部屋にはHな気分になる香が焚かれていて、早くもユウリはその気になっていた。
 泣かしてやりたい。
 なんでこんなライバル心みたいなのが目覚めるんだろう?
 それは河莉秀も同じみたい。

「それなら私の顔、もっと近くで見てみる?。」
「ええ、そうするわ。」
 顔を近づけてどちらともなく唇を重ね、舌で互いの口内をまさぐる。

 作り物の様に整った歯が舌にあたりアルコールの交った唾液が互いの口の中に溶けあい一層興奮を高めていく。
    歯を当てるフェラの下手な女って男をイラッとさせたりするけど、そんな世の中の男性にとっては理想的?なニューハーフ。
  彼女はなんと総入れ歯。
   都市伝説に登場するような決して歯の当たることの無いフェラチオの特技をもつ人物。
   しかも結構な御歳なのに張りのある美しさと優しい笑顔の持ち主。

 ユウリは河莉秀の着物の中を左手でまさぐり、勃起した菫のペニクリを手に取る。
 茎はほどほどに太くて長さは17cmほど、一般的には十分なサイズだけど、シリコン等で巨根化手術をほどこし自分のシーメールぶりをよりアピールする仲間もいて、そんな知り合い達と比べれば、小ぶりな印象だ。

 でもペニクリには等間隔で真珠を埋め込んでいるらしく、ごつごつしていて肉茎そのものの堅さは大したものだった。
 皮はエンジェルと違い、ズル剥けで亀頭には冷たくごつごつした感触がある。

 ピアスも?。
 控えめな印象とは裏腹にかなり身体に手を加えているみたい。
 お互いの関係を考えると、いくら事に及んだからと言って、余り相手の身体をジロジロと観察できないけど、、、まあその内に判るだろう。
 着物をさらにはだけ、右手で乳房を揉みしだく。
 手が沈み込むような柔らかさとそれをはじき返す弾力が共存していて、エンジェルに勝るとも劣らない豊乳。
 ユウリはどちらかと言うとチッチャイ派(ホントは胸なし)だから、羨ましいやら、うざいやら(笑)。

 グミの様な触感の乳首にもピアスがしてあるようで、乳首を指で転がす時に堅い感触がある。
 ユウリが河莉秀の身体を吟味していると河莉秀の方もユウリの身体をまさぐってきた。
 ユウリも藍色の着物を着ているのだけど、いかにも着物を知り尽くしていると言う感じでするりと蛇の様にユウリの懐に手を差し入れて来る。

     河莉秀の細くしなやかな指がユウリのペニクリに巻きつき前後にゆっくり扱きあげて来た。
 甘い毒の様に、河莉秀のなめらかな手の感触がユウリのペニクリに染みわたってきて、ついその気になってしまいそうになったけれど、ぐっとこらえて河莉秀の乳房により深く指を沈めていく。

 しだいに河莉秀の金糸の衣装を凝らした墨色の着物がはだけていく。
 背中や肩に百足や蜘蛛、下腹部には揚羽蝶、ふとももには彼岸花の刺青が見て取れる。
 ああ、こういう「系」なんだ。と思った。
 河莉秀の抜けるような白い肌に相まってぞっとする様な美しさだ。

「昔の恋人の趣味でやってたらこんなになっちゃって、もっと見てみます?。」
 ユウリが刺青を食い入るように見ていたのがおかしいのだろう、河莉秀はくすりとはにかみ、帯を緩め着物をはだけてユウリの眼にその裸身を晒していく。

 色素が薄くぴんと勃起した乳首にはピアスがしてある。
 棒型のピアスの両端には赤い玉が付いていてバーベルの様な形状をしている。
 着物の下に隠れていたペニクリもあらわになる。
 白磁の様な肌からは想像もできないドス黒く黒ずんだ陰茎と赤黒い亀頭が、河莉秀の経てきた性遍歴を彷彿とさせる。

 予想した通り、陰茎には真珠が埋め込まれていて、それを挿入した膣や腸壁をごつごつとした突起でえぐり、痛みと快感をあたえるのだろう。
 亀頭にはカリの部分をぐるっと回る様にピアスを貫通させていて、まるで鋲を打った棍棒の様な印象を受ける。

「どうです?。私のおちんちん。」
 少し照れくさそうに耳を愛撫する様な心地いい声で言ってくる。
「素晴らしいわ。」

 もっと気の利いた言葉があるかとも思ったけれど本当に良いものには言葉数はいらない。
 河莉秀のペニクリを掴みゆっくり扱きながら真珠のゴツゴツ感と熱く固い陰茎の感触を味わう。

 河莉秀が見せてくれたのだからお返しに自分もと着ていた着物をはだけて自分のペニクリを取りだす。
 サイズを見比べてみるとユウリのペニクリの方が河莉秀のペニクリよりも亀頭一つ分ほど短い。
 太さでは若干ユウリの方が太い。
 少し腰を浮かせて河莉秀の亀頭の裏筋にユウリの雄クリトリスの亀頭を擦り付ける。

「んんっ」
 くすぐったそうな声をあげて河莉秀がよがる。
 互いの亀頭と陰茎をぴたりと重ね合わせ、兜合わせの状態で河莉秀の陰茎ごと握りいやらしく扱く。
 こちらもこれが商売なのだ。
 ただしこの時は相手を狂わせるつもりでやった。

 密着して真珠がゴリゴリとユウリの陰茎に食い込む感覚が、エンジェルとやる時とはまた違った感じだった。
 でもエンジェルが同じようにペニスに細工していても、やはり結果は違っただろう。

 やがて河莉秀も手を添えて一緒に扱いてくる。
 互いの亀頭の粘膜がこすれ合い快楽を引き立て合っていく。
 鈴口から滲み出るカウパー液が潤滑油となりにちゅにちゅといやらしい音を出し始める。
 河莉秀の細い指が亀頭にかかるたびにしびれるような快感が走る。

 何?この娘?やっぱり本物は違うわ、負けそう、、。
 擦り続けるうちに久しぶりにお腹の奥から射精の衝動が沸き上がってきた。
 河莉秀の亀頭もぷっくりと膨れひくひくと震え始めている。
 お互いに限界は近い様だ。 

「河莉秀…ユウリはそろそろ。」
「はい…私もです…んくっ。」
 熱い白濁の飛沫が河莉秀の鈴口から勢いよく放たれる。
 亀頭に出したての熱い精液を浴びた刺激でユウリも溜めこんだ欲望を解き放った。

 放たれたお互いの精液はドロドロに交わりむっとした性臭があたりに立ち込める。
 ユウリはすとんと腰を下ろし射精直後特有の虚脱感を味わう。
 ふぅと息を吐いた河莉秀も射精直後の解放感をかみしめているようだ。

「お互い、どろどろになっちゃいましたね。」
 泥遊びで服を汚した子供をほほえましげな眼で見る母親の様な声で言う。
「綺麗にしませんとね。」 
 河莉秀は口に指を突っ込むとかくんと前歯が飛び出してきた。

 ディープキスの時に薄々感づいていたのだが河莉秀は総入れ歯だった。
 下顎の入れ歯も取りだし終えて河莉秀の頬が若干こける。
 河莉秀の肉体は快楽を得て、また他者に快楽を与えるのに適した状態に特化されているのだ。

 ユウリはラバーボンデージ等を身に付けると、その拘束感で時々、このまま感情のない人形になってしまいたいと思う事があるけれど、こんな風に自分の身体を性の道具に変えてしまいたいという衝動はない。

 入れ歯を自分のグラスに入れると河莉秀はぐいとユウリを押し倒してユウリの方に尻を向け上に乗っかってくる。
 ユウリの股間に顔をうずめて精液で濡れそぼったペニクリを深く咥え込む。
 河莉秀の意図を知ってユウリは白濁の粘液でぬらぬらと照り光る河莉秀のペニクリを一息に飲みこむ。
 69の体型でユウリたちは互いのペニクリを貪り合う。 

 こりこりと時折丸い金属が亀頭にあたる感触があるので舌にもピアッシングをしてあるのが判る。
 歯と言う亀頭には堅過ぎる突起物が一切ない口内は、まるで膣内の様で、コリコリとした弾力ある歯茎に亀頭が擦られ、繊細な舌使いでカリの部分を撫でられ、裏筋を舐め上げられ、歯茎で甘噛みまでされる。

 エンジェルのフェラチオの様な獣じみた激しさは無いが、じらしながら快感を持続させる技術は流石としか言い様が無い。

 下腹部では早くも精液が発射の時を待っているが、ユウリも負けてはいられない。
 苦じょっぱい混合精液を舐め取り、より深く河莉秀のペニクリを深く口に咥え込んでいく。

 河莉秀の下半身がユウリの頭上に覆いかぶさっている体位なので河莉秀の陰嚢がユウリのちょうど目の上でゆらゆらと揺れる。
 河莉秀は性感のボルテージが上がっていくたび徐々に腰を振りピストンをしてくる。

 ユウリはまるで自分の口も彼女の用に超性器化した様な錯覚を覚えじわじわと昂ぶっていく。
 自分のM性が顔を覗かせないように意識する。 

 河莉秀の亀頭が若干膨れ上がりカウパー液が滲み出てくる。
 そろそろだなと思い、むせない様に舌で吐精に備えたのだが、今度はユウリが先に限界を迎えた。
 河莉秀のペニクリを加えていたので射精を口で伝える事は出来なかったし、一度目の射精以上の量を出したように思うのだけれど彼女はむせる様子も無い。

 遅れて河莉秀も射精する。
 射精直前にびくんと身体をふるわせ結構な量の精液を吐き出して来る。
 上から直に流し込まれたのでむせない様にするのに苦労した。
 一瞬鼻に逆流しかかったけれど、なんとか持ち直し、少しばかり濃度が落ちた河莉秀の精液を胃に流し込んだ。
 エンジェルの熟成させすぎたチーズの様な風味の精液と違い飲みやすいのも民族の違いなのだろうか。

 河莉秀は余裕たっぷりにユウリの精液を嚥下し、ぺろりとピアスをした舌先を出しごちそうさまでしたと茶目っ気をたっぷりの表情をこちらに向けてくる。
 連続したニ回の射精でユウリのペニクリは硬度を大幅に減じたのに、河莉秀のペニクリはまだ固さを失っておらず後、一、ニ回は余裕でいけそうだった。
 セミプロ女装のタチとセックスマシーンとでは用途が違うからと、少し自分を慰める。

「元気無くなっちゃいましたね。」
 河莉秀はユウリの精液がまじった唾液をユウリの肛門に塗り付け指でゆっくりと揉みほぐしながら指を挿入してくる。 

「くぅっ…。」
 若干の羞恥とそれ以上の興奮でユウリはつい呻いてしまう。
 ずぷずぷと河莉秀の指が菊門に埋没していき第ニ関節まで入ったところで河莉秀がくいと指を曲げた。

 快感ではないが痛みとも違うあの感覚。
 陰袋の下が熱くなりひとりでにユウリのペニクリが力を取り戻す。
 河莉秀の前立腺刺激は年季の入ったモノで、エネマグラを使った前立腺オナニーほどの刺激は無いものの緩急をつけたマッサージで確実に快感を与えてくる。

「こんなもんですかね。」
 すっかり元気を取り戻したユウリの逸物を愛おしげに見つめてにゅるりと指を肛門から抜き取る。
 チリ紙で指を拭きながら「ホントはネコですか?。タチですか?。」と聞いてきた。
 ユウリは少し悩んでからネコでと答えた。
 普段から逆アナルが多いわけだし、第一、これは国際親善だし、河莉秀の逸物を見て久しぶりに素の状態で肛門で味わいたくなってきた。

 ユウリは仰向けの状態から四つん這いになり尻を河莉秀の方に向ける。
 「じゃあ、行きますね。」
 一瞬、河莉秀の瞳の奥に嗜虐的な炎が宿ったのをユウリは見逃さなかった。
 河莉秀は凝った漆塗りの小物入れの中からローションを取りだすと手にひと振りして自分の逸物に塗りたくる。
 てらてらとした光沢がピアスと真珠をあしらった浅黒いペニクリの凶悪さをより一層引き立てている。

「じゃぁ…。」
 くちりと先ほどの前立腺マッサージでほぐれた菊門に亀頭の先端を当てる。
 ぐぐと腰を押し付けるとさした抵抗も無く亀頭が肛門を割って入りこんできた。
 亀頭のカリ首のピアスと陰茎の真珠がごりごりと抉る。 

(何、この娘!)
 河莉秀のペニクリは硬く熱く火鉢を突っ込まれたような感覚だった。
 一度根元までずっぽりと挿入した後、ずんずんと抽送を開始する。
 カリ首のピアスと陰茎の真珠が先ほどの前立腺マッサージの用に前立線を刺激し堪えがたい快感を産む。
 意図せずして本物の嬌声がユウリの喉から絞り出される。

「そんなに良いですか?。」
 ユウリの尻を撫でさすりながら興奮の熱がこもった声で言ってくる。

「もっとよくしてあげますね。」
 次の瞬間ピシャリとユウリの尻に衝撃が走った。
 ユウリは反射的に括約筋を締めると河莉秀が呻く。
 ユウリの尻を平手でうったのだ。
 ひりひりと痛みが広がるけれどどこか爽快な感覚。

「もっと…。」
 言葉で返さず河莉秀は平手の応酬を開始する。
 河莉秀のスパンキングは太鼓でも叩く様なリズムで強弱をつけて一定の刺激になれない様に叩いてくる。
 衝撃が尻に伝わるたびユウリの括約筋が締め上がり河莉秀の逸物にさらなる快楽を与えていく。

 海綿体に血が集中しすぎて痛いほどに張りつめている。
 ユウリは右手でペニクリを掴み扱き始める。
 鈴口から溢れた我慢汁を潤滑油変わりにしていい塩梅だ。
 河莉秀の亀頭がぷっくりとふくれあがり陰茎がびくびくと震えていて射精の前兆を捉える。
 ユウリもそろそろ限界を迎えようとしていた。

「あんん、んっ!。イクぅ!。」
「あああぁっ!!。」
 まず河莉秀がユウリの肛内に精液をぶちまける。
 それが引き金となってユウリも射精した。
 3度目の射精とは思えないほどの勢いと量。
 信じられない、、。

「んんっ…。」
 硬さを失った河莉秀のペニクリがずるりとユウリの尻穴から抜け落ちた。
 排泄時の感覚を味わいぽっかりとした空洞感が肛門に広がる。

 それと同時に河莉秀の精液がとろりと垂れてくるのが感じられた。
 甲斐甲斐しくもスパンキングで猿の尻の様に赤く腫れたユウリの尻に軟膏を塗ってくれてほっとしたのと射精による虚脱感と腸内の空虚感でユウリはかっくりと腰を落し布団にうつぶせになる。

 頬に当たるシーツの肌ざわりが大変気持ちが良かった。
 完全に別れる前に、何処で買ったのか聞いておこうと思った。
 しばらくの間、性交の余韻に浸り身を起こすと河莉秀がユウリの胸にしなだれかかってきた。

「エンジェルと比べてどうでした?。」
 河莉秀は容姿といいペニクリといい、勿論テクニックもエンジェルになんら引けを取らないものだった。

「内緒」
 そう応えると河莉秀はくすりと笑う。
 この手の質問への答えは曖昧でちょうど良いくらい。
 ともかく最高の国際親善タイムだったのは確か。
 自分自身の勉強にもなったし。

 吃驚したのは、しなだれかかる河莉秀の身体を感じ取る内、ふたたび股間に血が集まってきた事。
 疑似恋愛じゃないから気をやってるのに、、でも、もう一回戦くらいならいけるかもしれない。

 目ざとくユウリの勃起に気付いた河莉秀がユウリの股間を布越しに撫でる。
 夜はまだまだこれから。
 性に国境はないし、、ね。













しおりを挟む

この作品は感想を受け付けておりません。

あなたにおすすめの小説

イケメン後輩のスマホを拾ったらロック画が俺でした

天埜鳩愛
BL
☆本編番外編 完結済✨ 感想嬉しいです! 元バスケ部の俺が拾ったスマホのロック画は、ユニフォーム姿の“俺”。 持ち主は、顔面国宝の一年生。 なんで俺の写真? なんでロック画? 問い詰める間もなく「この人が最優先なんで」って宣言されて、女子の悲鳴の中、肩を掴まれて連行された。……俺、ただスマホ届けに来ただけなんだけど。 頼られたら嫌とは言えない南澤燈真は高校二年生。クールなイケメン後輩、北門唯が置き忘れたスマホを手に取ってみると、ロック画が何故か中学時代の燈真だった! 北門はモテ男ゆえに女子からしつこくされ、燈真が助けることに。その日から学年を越え急激に仲良くなる二人。燈真は誰にも言えなかった悩みを北門にだけ打ち明けて……。一途なメロ後輩 × 絆され男前先輩の、救いすくわれ・持ちつ持たれつラブ! ☆ノベマ!の青春BLコンテスト最終選考作品に加筆&新エピソードを加えたアルファポリス版です。

平凡ワンコ系が憧れの幼なじみにめちゃくちゃにされちゃう話(小説版)

優狗レエス
BL
Ultra∞maniacの続きです。短編連作になっています。 本編とちがってキャラクターそれぞれ一人称の小説です。

オッサン課長のくせに、無自覚に色気がありすぎる~ヨレヨレ上司とエリート部下、恋は仕事の延長ですか?

中岡 始
BL
「新しい営業課長は、超敏腕らしい」 そんな噂を聞いて、期待していた橘陽翔(28)。 しかし、本社に異動してきた榊圭吾(42)は―― ヨレヨレのスーツ、だるそうな関西弁、ネクタイはゆるゆる。 (……いやいや、これがウワサの敏腕課長⁉ 絶対ハズレ上司だろ) ところが、初めての商談でその評価は一変する。 榊は巧みな話術と冷静な判断で、取引先をあっさり落としにかかる。 (仕事できる……! でも、普段がズボラすぎるんだよな) ネクタイを締め直したり、書類のコーヒー染みを指摘したり―― なぜか陽翔は、榊の世話を焼くようになっていく。 そして気づく。 「この人、仕事中はめちゃくちゃデキるのに……なんでこんなに色気ダダ漏れなんだ?」 煙草をくゆらせる仕草。 ネクタイを緩める無防備な姿。 そのたびに、陽翔の理性は削られていく。 「俺、もう待てないんで……」 ついに陽翔は榊を追い詰めるが―― 「……お前、ほんまに俺のこと好きなんか?」 攻めるエリート部下 × 無自覚な色気ダダ漏れのオッサン上司。 じわじわ迫る恋の攻防戦、始まります。 【最新話:主任補佐のくせに、年下部下に見透かされている(気がする)ー関西弁とミルクティーと、春のすこし前に恋が始まった話】 主任補佐として、ちゃんとせなあかん── そう思っていたのに、君はなぜか、俺の“弱いとこ”ばっかり見抜いてくる。 春のすこし手前、まだ肌寒い季節。 新卒配属された年下部下・瀬戸 悠貴は、無表情で口数も少ないけれど、妙に人の感情に鋭い。 風邪気味で声がかすれた朝、佐倉 奏太は、彼にそっと差し出された「ミルクティー」に言葉を失う。 何も言わないのに、なぜか伝わってしまう。 拒むでも、求めるでもなく、ただそばにいようとするその距離感に──佐倉の心は少しずつ、ほどけていく。 年上なのに、守られるみたいで、悔しいけどうれしい。 これはまだ、恋になる“少し前”の物語。 関西弁とミルクティーに包まれた、ふたりだけの静かな始まり。 (5月14日より連載開始)

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる

結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。 冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。 憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。 誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。 鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。

後宮の男妃

紅林
BL
碧凌帝国には年老いた名君がいた。 もう間もなくその命尽きると噂される宮殿で皇帝の寵愛を一身に受けていると噂される男妃のお話。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

イケメンモデルと新人マネージャーが結ばれるまでの話

タタミ
BL
新坂真澄…27歳。トップモデル。端正な顔立ちと抜群のスタイルでブレイク中。瀬戸のことが好きだが、隠している。 瀬戸幸人…24歳。マネージャー。最近新坂の担当になった社会人2年目。新坂に仲良くしてもらって懐いているが、好意には気付いていない。 笹川尚也…27歳。チーフマネージャー。新坂とは学生時代からの友人関係。新坂のことは大抵なんでも分かる。

処理中です...