93 / 274
3章 活躍する坊主
第94話 二人目の赤子と帰れない猫
しおりを挟む
エリスに出産時抱え込まれていた腕は、内出血する程度には絞められていたが、骨が折れなかったので軽症の内である。
そんなエリスは出産途中で寝てしまい、産んだ時の記憶が無い事を悔やんでいたが。
「頑張ってたのは分かるから大丈夫、二人共無事なら満点、何も問題無い。」
と、暫く抱きしめて褒めながら撫でて居たら上機嫌になったので何の問題も無かった。
「で、名前どうしましょう?」
「エリスの子供だから、アリスかイリスで。」
「相変わらず安直ですね。響は悪くないので大丈夫だと思いますけど。」
「じゃあ、イリスで。」
エリスの最後の一言でそのまま決まった。
「偉大な錬金術師に成りそうな名前ですね。」
何処かの一陣の風でシリーズ化されてそうではある。
「そっちの意味も有りそうだが、ギリシャ神話で虹の女神の方にして置く。」
「そういう意味が有ったんですね・・」
灯が関した様子で呟き。
「仏教徒の和尚さんがギリシャ神話って言うのも不思議ですが、今更です?」
お約束の突っ込みが来た。
「世界一緩い日本産仏教徒だからな、何の問題も無い。」
お約束の開き直りである。
「ああ、この武器って、持ち上げられると重心バランス良いから振り回すのに力要らないんですね?」
産後のリハビリ運動と言う事で、外で武器を振り回して居る、灯に続いて、エリスもリミッターが外れたらしく、購入当初は持ち上げるだけが精一杯だった長巻を軽々と振り回して居る。
長巻と言う武器は所謂太刀の柄を長くした変形の大型武器だが、柄の部分を長くした理由が間合いを伸ばすためでは無く、純粋に持ち手を長くする事によって重心バランスと、振り回す時に両手を効率的に使えるようにと言う目的の為だけに作られているので。実質片手で振り回す刀や、両手で振らない事も無いが、持ち手の間隔が狭い太刀や大太刀、野太刀よりも取り回しは楽なのだ。
何だかんだで無事エリスがこの武器が使えるようになって良かった。
前回の微妙に不吉なフラグが段々と形に成って居る気もするが、今の所死亡フラグでは無いから大丈夫だろう。
そんなこんなで、灯とエリスの出産も終え、バタバタして居る内にあっという間に冬が明けた。冬の最後には大量の雪が積もり、積雪30センチを記録した。確かに一年目の子猫が家に上がり込みたいのも分かる。
そして、冬が明け、そろそろ猫が出ていく時期になった。
「基本的に冬越しに来た猫は寝床と餌要求するけど、懐かないので、春に成ると何時の間にか居なくなるんですけどね・・・・」
「にゃあ」(この状態で帰れると思うか?)
何時ものエリス解説に冬越し猫がそんな恨みがましい目つきでこちらを見て来る。
家に上がり込んだ時より気持ち大きくなった猫には、俺達の子供たち、光とイリスがべったり張り付いて居る。
生まれた時から近くにいて、何かと遊び相手に成って居るため、すっかり懐いてしまったらしく、居なくなると泣くのだ、猫でも泣く子には勝てないらしく、気まずそうに困った顔で居座っている。
一度振りほどいて野生に帰ろうとしたようだが、子供たちは尻尾をつかんで離れず、家を出るどころか外に行っても離さずに引き摺られ、猫が根負けしたようだ。歩き始める前の赤ん坊の握力は強く、指を捕まらせるとそのまま持ち上がるのだ。
なお、ちゃんと怪我しない様に生暖かい目で大人たちは監視していた、色々安心である。
「出来る限りで良いから、こいつらの相手してくれると嬉しい。」
「にゃあ」(隙があったら帰るからな。)
「エサは奮発するから。」
「にゃああ」(良い肉持って来いよ?)
「言ってる事判るんですか?」
真面目に猫に話しかける俺に、エリスが不思議そうに突っ込みを入れてきた。
「いんや、何となくそんな事言ってるんじゃないかなと。」
全て自分の脳内保管である。
「翻訳パスって繋げられないのか?」
「動物と人間だと思考形態違うんで上手く繋がらないんです、下手につながると思考混ざって酷い事に成ります。」
「残念。」
「残念です。」
灯が会話に混ざってきた。
「ぬーさんとお話しできると思ったのに。」
「ぬーさん?」
何の事だかは予想できるが、突っ込みを入れて置く。
「主の子供だからぬーさんで、何時までも名無しじゃ可哀想なので。呼び名を決めてみました。」
「ぬーさん。」
「にゃあ。」(勝手に決めるな。)
灯の呼びかけに、冬越し猫改め、ぬーさんが不満そうに鳴き声を上げる。あくまで想像だが・・
「普通の猫ですって。」
エリス的には未だ猫らしい、猫と言うには既に一回り大きい気がするが、気のせいにしておくと。まあ、呼び名が変わっても今の所実害は無いのでまあ良いか。
どうやら暫く縄張りにすると開き直ったらしく、家の内外にマーキングをするようになった、麝香のような匂いがする。中でマーキングは止めてくれと説教したら中でするのは無くなった、話は通じるようである。
そんなエリスは出産途中で寝てしまい、産んだ時の記憶が無い事を悔やんでいたが。
「頑張ってたのは分かるから大丈夫、二人共無事なら満点、何も問題無い。」
と、暫く抱きしめて褒めながら撫でて居たら上機嫌になったので何の問題も無かった。
「で、名前どうしましょう?」
「エリスの子供だから、アリスかイリスで。」
「相変わらず安直ですね。響は悪くないので大丈夫だと思いますけど。」
「じゃあ、イリスで。」
エリスの最後の一言でそのまま決まった。
「偉大な錬金術師に成りそうな名前ですね。」
何処かの一陣の風でシリーズ化されてそうではある。
「そっちの意味も有りそうだが、ギリシャ神話で虹の女神の方にして置く。」
「そういう意味が有ったんですね・・」
灯が関した様子で呟き。
「仏教徒の和尚さんがギリシャ神話って言うのも不思議ですが、今更です?」
お約束の突っ込みが来た。
「世界一緩い日本産仏教徒だからな、何の問題も無い。」
お約束の開き直りである。
「ああ、この武器って、持ち上げられると重心バランス良いから振り回すのに力要らないんですね?」
産後のリハビリ運動と言う事で、外で武器を振り回して居る、灯に続いて、エリスもリミッターが外れたらしく、購入当初は持ち上げるだけが精一杯だった長巻を軽々と振り回して居る。
長巻と言う武器は所謂太刀の柄を長くした変形の大型武器だが、柄の部分を長くした理由が間合いを伸ばすためでは無く、純粋に持ち手を長くする事によって重心バランスと、振り回す時に両手を効率的に使えるようにと言う目的の為だけに作られているので。実質片手で振り回す刀や、両手で振らない事も無いが、持ち手の間隔が狭い太刀や大太刀、野太刀よりも取り回しは楽なのだ。
何だかんだで無事エリスがこの武器が使えるようになって良かった。
前回の微妙に不吉なフラグが段々と形に成って居る気もするが、今の所死亡フラグでは無いから大丈夫だろう。
そんなこんなで、灯とエリスの出産も終え、バタバタして居る内にあっという間に冬が明けた。冬の最後には大量の雪が積もり、積雪30センチを記録した。確かに一年目の子猫が家に上がり込みたいのも分かる。
そして、冬が明け、そろそろ猫が出ていく時期になった。
「基本的に冬越しに来た猫は寝床と餌要求するけど、懐かないので、春に成ると何時の間にか居なくなるんですけどね・・・・」
「にゃあ」(この状態で帰れると思うか?)
何時ものエリス解説に冬越し猫がそんな恨みがましい目つきでこちらを見て来る。
家に上がり込んだ時より気持ち大きくなった猫には、俺達の子供たち、光とイリスがべったり張り付いて居る。
生まれた時から近くにいて、何かと遊び相手に成って居るため、すっかり懐いてしまったらしく、居なくなると泣くのだ、猫でも泣く子には勝てないらしく、気まずそうに困った顔で居座っている。
一度振りほどいて野生に帰ろうとしたようだが、子供たちは尻尾をつかんで離れず、家を出るどころか外に行っても離さずに引き摺られ、猫が根負けしたようだ。歩き始める前の赤ん坊の握力は強く、指を捕まらせるとそのまま持ち上がるのだ。
なお、ちゃんと怪我しない様に生暖かい目で大人たちは監視していた、色々安心である。
「出来る限りで良いから、こいつらの相手してくれると嬉しい。」
「にゃあ」(隙があったら帰るからな。)
「エサは奮発するから。」
「にゃああ」(良い肉持って来いよ?)
「言ってる事判るんですか?」
真面目に猫に話しかける俺に、エリスが不思議そうに突っ込みを入れてきた。
「いんや、何となくそんな事言ってるんじゃないかなと。」
全て自分の脳内保管である。
「翻訳パスって繋げられないのか?」
「動物と人間だと思考形態違うんで上手く繋がらないんです、下手につながると思考混ざって酷い事に成ります。」
「残念。」
「残念です。」
灯が会話に混ざってきた。
「ぬーさんとお話しできると思ったのに。」
「ぬーさん?」
何の事だかは予想できるが、突っ込みを入れて置く。
「主の子供だからぬーさんで、何時までも名無しじゃ可哀想なので。呼び名を決めてみました。」
「ぬーさん。」
「にゃあ。」(勝手に決めるな。)
灯の呼びかけに、冬越し猫改め、ぬーさんが不満そうに鳴き声を上げる。あくまで想像だが・・
「普通の猫ですって。」
エリス的には未だ猫らしい、猫と言うには既に一回り大きい気がするが、気のせいにしておくと。まあ、呼び名が変わっても今の所実害は無いのでまあ良いか。
どうやら暫く縄張りにすると開き直ったらしく、家の内外にマーキングをするようになった、麝香のような匂いがする。中でマーキングは止めてくれと説教したら中でするのは無くなった、話は通じるようである。
10
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
異世界から元の世界に派遣された僕は他の勇者たちとは別にのんびり暮らします【DNAの改修者ー外伝】
kujibiki
ファンタジー
異世界で第二の人生の大往生を迎えた僕は再びあの場所へ飛ばされていた。
※これは『DNAの改修者』のアフターストーリーとなります。
『DNAの改修者』を読まなくても大丈夫だとは思いますが、気になる方はご覧ください。
※表紙は生成AIで作ってみたイメージです。(シャルルが難しい…)
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
俺は陰キャだったはずなのに……なぜか学園内でモテ期が到来した件
こうたろ
青春
友人も恋人も居ないボッチ学生だった山田拓海が何故かモテだしてしまう。
・学園一の美人で、男女問わず憧れの的。
・陸上部のエースで、明るく活発なスポーツ女子。
・物静かで儚げな美術部員。
・アメリカから来た金髪碧眼でハイテンションな留学生。
・幼稚園から中学まで毎朝一緒に登校していた幼馴染。
拓海の生活はどうなるのか!?
構造理解で始めるゼロからの文明開拓
TEKTO
ファンタジー
ブラック企業勤めのサラリーマン・シュウが転生したのは、人間も街も存在しない「完全未開の大陸」だった。
適当な神から与えられたのは、戦闘力ゼロ、魔法適性ゼロのゴミスキル《構造理解》。
だが、物の仕組みを「作れるレベル」で把握できるその力は、現代知識を持つ俺にとっては、最強の「文明構築ツール」だった――!
――これは、ゴミと呼ばれたスキルとガラクタと呼ばれた石で、世界を切り拓く男の物語。
ガチャで領地改革! 没落辺境を職人召喚で立て直す若き領主
雪奈 水無月
ファンタジー
魔物大侵攻《モンスター・テンペスト》で父を失い、十五歳で領主となったロイド。
荒れ果てた辺境領を支えたのは、幼馴染のメイド・リーナと執事セバス、そして領民たちだった。
十八歳になったある日、女神アウレリアから“祝福”が降り、
ロイドの中で《スキル職人ガチャ》が覚醒する。
ガチャから現れるのは、防衛・経済・流通・娯楽など、
領地再建に不可欠な各分野のエキスパートたち。
魔物被害、経済不安、流通の断絶──
没落寸前の領地に、ようやく希望の光が差し込む。
新たな仲間と共に、若き領主ロイドの“辺境再生”が始まる。
【完結】発明家アレンの異世界工房 ~元・商品開発部員の知識で村おこし始めました~
シマセイ
ファンタジー
過労死した元商品開発部員の田中浩介は、女神の計らいで異世界の少年アレンに転生。
前世の知識と物作りの才能を活かし、村の道具を次々と改良。
その発明は村の生活を豊かにし、アレンは周囲の信頼と期待を集め始める。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる