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5章 その後の話
第183話 番外その後 無暗に強いマスコット
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「この土地では、猫の類には手を出さないで下さい」
そんな事を冒険者の一人が、ギルドの窓口で職員に念を押されている。
冒険者の移動自体はフリーパスだが、各地に移動した先での現在地報告は義務だ、その先で各地の不思議な風習を注意、支持される事も珍しい事でも無いのだが・・・
現在地は魔の森近接領の開拓村、どうせすぐ潰れるだろうと言う事で、村と領地の名前が付いておらず、只、魔の森の村と言えば通じる様な土地なのだが、前回のゴブリンの大発生を無事乗り越えた事から、好い加減名前を付けても良い頃なのだが、其のままである。
「なんだあ? 猫だあ?! 猛獣じゃねえか?! お前ら正気か?!」
どうやら新入りらしい、この土地ではゴブリンの大規模討伐の際に草原の主と呼ばれる大型の猫が誰に指示されるでも無く活躍して居る為、この土地に長く居る者は、主の一族とも呼ばれる猫に手を出す様な事は無いのだが、そんな土地のルールに縛られないと言うか、空気が読めない馬鹿者は何処にでも居るので、特に驚く事では無い。
実際、他の土地では大型猫類の獣は猛獣として扱われて居るので変な話では無いのだ、寧ろこの土地が少数派である。
所謂飼い猫と呼ばれる小型の猫と言わず、メータークラスの大型猫が村の中を当然の事の様に闊歩して居る、基本的に野良と言うか、領主の所に居るぬーさんと言う猫が元締めで、其れの指示に従って居る、この土地に限っていえば大人しい物なのだが・・・
「従っていただけますね?」
ギルド職員が念を押す。
「そんなもん従ってられるか! 俺は猫が嫌いなんだよ!」
人の話を聞かない、他所の馬鹿者がそんな事を言う。
対応して居るのが、武骨な冒険者上がりの男では無く、まだ若い女なので、初対面では舐められている事も良くあるのだが・・・
どうやら今回騒いでいる者は本気で馬鹿らしい、この土地は魔の森に接する位置関係と、領主が元冒険者で、冒険者に手厚い援助をしている関係上、稼ぎが良いのでこうした出稼ぎ組は珍しく無い。
序にこうした人の話を聞かない馬鹿者も珍しくない。
そして珍しくない以上・・・
「なーさん、お願い」
にこやかに対応して居たギルド職員の受付嬢が小さく呟く。
なぁお
音も無く、鳴き声だけ上げて対応して居た受付嬢の足元からするりと猫が現れる。
得意気に騒いでいる馬鹿者は目線が死角なので一瞬対応が遅れた。
べちん
次の瞬間にはとんでもない音を立て、馬鹿者は床に潰れた、対応する暇も無い。
流れる様に首の後ろの襟を咥えられ引きずられてギルドの外に放り投げられる。
其れがこの土地のルールを守れない馬鹿者の扱いである。
ちゃんと手加減されて居るので、一瞬意識が飛ぶ程度だ、きっちり手加減した状態で其れである時点でとんでもない生き物なのだが・・・・
むしろきっちり手加減が出来る事の方が問題な気もするが・・・
因みに、この「なーさん」はこの土地のボスと言うか主猫、ぬーさん直系の子供である、体長1m程の真っ黒な毛色の猫だ、詰め寄られて居たのは、この土地の領主であるギル様の孫に位置し、現在のギルマスである和尚の娘で、このギルドの看板娘リーオである、あの家では揃って猫と一緒に育てられた関係上、猫とは‘つうかあ’の仲に成って居る、身体能力的に姉妹の中で一番弱いらしいリーオの保護者と言うか、護衛としてなーさんが付いて歩いて居るのだ、当然と言うか何と言うか、この土地最強の元冒険者である坊主の和尚の子供である時点で姉達同様に英才教育されている関係上、下手な其処等の冒険者より強いのだが、性格的に戦闘には向かないと言う事でギルド職員に収まっている。
姉達と言うか、次期領主のウルザ様達は既に上級目指して各地を回っている、上級冒険者の称号を得る為には、最低5か所のギルドで焦げ付いた高難易度の依頼をこなし、推薦状を貰って中央で認定される必要が有るのでかなり面倒なのだ、名誉貴族とはいえ、騎士(ナイト)の位を手に居るのは大変である。
只の成り上がりの二代目と舐められない為、見栄の為にも箔付けをしておきたくて頑張っているらしい。
「ありがとう、なーさん」
リーオが手慣れた様子で感謝の言葉と共になーさんを撫でると、なーさんが機嫌良さ気に目を細め、喉をごろごろ鳴らす。
和尚側の血筋で有るらしい夜色の長い黒髪は、黒い毛色の猫と良く調和して居て、一枚の絵の様に美しい光景だった、この光景を見る為に用も無いのに入り浸って居る若いのが居たりもする。
因みにこのなーさん、気難しく、気に入った相手以外には絶対に撫でさせない、基本的にリーオの足元が定位置で、常にべったり張り付いて居るので、今の所それを恐れて、リーオの容姿に一目惚れした者も、手を出せずに手をこまねいて居るのが現状だ、婚期が遅れないか心配だが・・・
尤もまだ若いので、まだまだこれからであろうが・・・
因みに、求婚する場合の前提条件は、この保護者である「なーさん」に認められる事、若しくは領主のギル様か、あの和尚から一本取る事なので、まず間違い無く婚期は遅れそうである・・・・
そんな事を冒険者の一人が、ギルドの窓口で職員に念を押されている。
冒険者の移動自体はフリーパスだが、各地に移動した先での現在地報告は義務だ、その先で各地の不思議な風習を注意、支持される事も珍しい事でも無いのだが・・・
現在地は魔の森近接領の開拓村、どうせすぐ潰れるだろうと言う事で、村と領地の名前が付いておらず、只、魔の森の村と言えば通じる様な土地なのだが、前回のゴブリンの大発生を無事乗り越えた事から、好い加減名前を付けても良い頃なのだが、其のままである。
「なんだあ? 猫だあ?! 猛獣じゃねえか?! お前ら正気か?!」
どうやら新入りらしい、この土地ではゴブリンの大規模討伐の際に草原の主と呼ばれる大型の猫が誰に指示されるでも無く活躍して居る為、この土地に長く居る者は、主の一族とも呼ばれる猫に手を出す様な事は無いのだが、そんな土地のルールに縛られないと言うか、空気が読めない馬鹿者は何処にでも居るので、特に驚く事では無い。
実際、他の土地では大型猫類の獣は猛獣として扱われて居るので変な話では無いのだ、寧ろこの土地が少数派である。
所謂飼い猫と呼ばれる小型の猫と言わず、メータークラスの大型猫が村の中を当然の事の様に闊歩して居る、基本的に野良と言うか、領主の所に居るぬーさんと言う猫が元締めで、其れの指示に従って居る、この土地に限っていえば大人しい物なのだが・・・
「従っていただけますね?」
ギルド職員が念を押す。
「そんなもん従ってられるか! 俺は猫が嫌いなんだよ!」
人の話を聞かない、他所の馬鹿者がそんな事を言う。
対応して居るのが、武骨な冒険者上がりの男では無く、まだ若い女なので、初対面では舐められている事も良くあるのだが・・・
どうやら今回騒いでいる者は本気で馬鹿らしい、この土地は魔の森に接する位置関係と、領主が元冒険者で、冒険者に手厚い援助をしている関係上、稼ぎが良いのでこうした出稼ぎ組は珍しく無い。
序にこうした人の話を聞かない馬鹿者も珍しくない。
そして珍しくない以上・・・
「なーさん、お願い」
にこやかに対応して居たギルド職員の受付嬢が小さく呟く。
なぁお
音も無く、鳴き声だけ上げて対応して居た受付嬢の足元からするりと猫が現れる。
得意気に騒いでいる馬鹿者は目線が死角なので一瞬対応が遅れた。
べちん
次の瞬間にはとんでもない音を立て、馬鹿者は床に潰れた、対応する暇も無い。
流れる様に首の後ろの襟を咥えられ引きずられてギルドの外に放り投げられる。
其れがこの土地のルールを守れない馬鹿者の扱いである。
ちゃんと手加減されて居るので、一瞬意識が飛ぶ程度だ、きっちり手加減した状態で其れである時点でとんでもない生き物なのだが・・・・
むしろきっちり手加減が出来る事の方が問題な気もするが・・・
因みに、この「なーさん」はこの土地のボスと言うか主猫、ぬーさん直系の子供である、体長1m程の真っ黒な毛色の猫だ、詰め寄られて居たのは、この土地の領主であるギル様の孫に位置し、現在のギルマスである和尚の娘で、このギルドの看板娘リーオである、あの家では揃って猫と一緒に育てられた関係上、猫とは‘つうかあ’の仲に成って居る、身体能力的に姉妹の中で一番弱いらしいリーオの保護者と言うか、護衛としてなーさんが付いて歩いて居るのだ、当然と言うか何と言うか、この土地最強の元冒険者である坊主の和尚の子供である時点で姉達同様に英才教育されている関係上、下手な其処等の冒険者より強いのだが、性格的に戦闘には向かないと言う事でギルド職員に収まっている。
姉達と言うか、次期領主のウルザ様達は既に上級目指して各地を回っている、上級冒険者の称号を得る為には、最低5か所のギルドで焦げ付いた高難易度の依頼をこなし、推薦状を貰って中央で認定される必要が有るのでかなり面倒なのだ、名誉貴族とはいえ、騎士(ナイト)の位を手に居るのは大変である。
只の成り上がりの二代目と舐められない為、見栄の為にも箔付けをしておきたくて頑張っているらしい。
「ありがとう、なーさん」
リーオが手慣れた様子で感謝の言葉と共になーさんを撫でると、なーさんが機嫌良さ気に目を細め、喉をごろごろ鳴らす。
和尚側の血筋で有るらしい夜色の長い黒髪は、黒い毛色の猫と良く調和して居て、一枚の絵の様に美しい光景だった、この光景を見る為に用も無いのに入り浸って居る若いのが居たりもする。
因みにこのなーさん、気難しく、気に入った相手以外には絶対に撫でさせない、基本的にリーオの足元が定位置で、常にべったり張り付いて居るので、今の所それを恐れて、リーオの容姿に一目惚れした者も、手を出せずに手をこまねいて居るのが現状だ、婚期が遅れないか心配だが・・・
尤もまだ若いので、まだまだこれからであろうが・・・
因みに、求婚する場合の前提条件は、この保護者である「なーさん」に認められる事、若しくは領主のギル様か、あの和尚から一本取る事なので、まず間違い無く婚期は遅れそうである・・・・
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