勇者パーティーを追放された俺は辺境の地で魔王に拾われて後継者として育てられる~魔王から教わった美学でメロメロにしてスローライフを満喫する~

一ノ瀬 彩音

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そんな彼女の様子を見ていると、なんだか微笑ましく思えてきてしまうのであった。
その後、改めて自己紹介を済ませた後、今後について話し合うことになった。
まず最初に聞いたのは、これからどうするかということだった。
それについて話し合った結果、とりあえずしばらくはこの街に滞在しようという結論に至った。
その間、俺達は冒険者として活動しながら生計を立てていくことになった。
当面の目的はお金を稼ぐことであり、そのためにも依頼を受ける必要があると考えたからだ。
というわけで早速依頼を探すことにしたのだが、これがなかなか見つからない。
というのも、そもそも俺達はまだ駆け出しの新人である上に、実績が全く無いに等しい状態なのだ。
つまり、信用が無いということである。
そのため、受けられる仕事が少なく、報酬額も少ないものばかりになってしまうのだ。
これではいつまで経っても生活していくことができないだろう。
どうしたものかと考えていると、ふいに声をかけられた。
見ると、そこには一人の女性が立っていた。
年齢は二十代前半くらいだろうか、整った顔立ちをしており、
スタイルも良い美人さんだった。
ただ、どこか冷たい印象を受けるというか、無表情なところが少し怖い感じがするなと感じた。
彼女はこちらをじっと見つめながら話しかけてくる。
「あなた達、もしかしてまだ冒険者になったばかり?」
その言葉に頷くと、彼女はにっこりと微笑んできた。
その笑顔を見た瞬間、胸が高鳴るのを感じた。
なんだろうこれは……?
と思っていると、彼女が話しかけてきた。
「それなら、私のところに来ない?」
その言葉に耳を疑った。
今この人は何と言ったのだろうか?
聞き間違いでなければ、自分のところに来るように
誘ってくれたようだが、果たしてどういうつもりなのだろうか?疑問が次々と浮かんでくる中、彼女の方から説明してくれた。
「私は冒険者ギルドに所属しているんだけど、ちょうど人手不足でね……それで、優秀な人材を探していたのよ」
なるほどそういうことだったのか。
しかし、なぜ自分なのだろう?他にも候補はいると思うのだが……。
そう思いつつ悩んでいると、再び話しかけられた。
「あなたならきっと活躍できると思うわ。
それに、可愛い女の子もいるみたいだしね♪」
最後の一言を聞いて、思わず苦笑してしまった。
確かにルミナスは美少女ではあるが、自分でそれを言うのはどうなのかと思ってしまう。
だが、彼女の言うことも事実ではある。実際ルミナスは
かなりモテる方だし、俺も何度か言い寄られたことが
あるくらいだ。
その度に断っているのだが、それでも諦めずに何度もアタックしてくる奴もいたりするんだよな。
そんなこともあってか、最近はあまり女性と関わりたくないと思っていたりもするんだが、なぜか今回は違ったみたいだ。
(あれ? なんでこんなにドキドキしてるんだ!? )
自分でもよく分からないまま鼓動が激しくなって
いくのを感じたのだった。
そんなことを考えているうちに目的地に到着したらしく
馬車が止まったので外に出ることにする。
外はすっかり暗くなっており月明かりだけが頼りだったが、
なんとか迷わずに来れたことに安堵しつつ周囲を見回すと
そこは森の中のようだった。
周囲には木々が立ち並び周囲は静寂に包まれていて
物音ひとつしない状態だったが不思議と恐怖心は湧いて
こなかった。
それよりも今は早く休みたいという欲求の方が強かったので
足早に進んでいくことにするのだった。
「ここが俺達の家だよ」
そう言われて案内されたのは、街の中心部にある
大きな屋敷だった。
中に入ると、広いエントランスホールがあり、
正面には大きな階段があるのが見えた。
その階段を上がった先に、二階へ通じる大扉が見える。
さらにその奥にある通路の先には、いくつかの部屋が見えた。
おそらくあれがそれぞれの個室ということだろう。
「さあ、こっちだ」
彼に促されてついていくと、まずは食堂に案内された。
そこでは既に何人かが食事を摂っており、
その中には見知った顔もあった。
彼らはこちらに気づくと声をかけてきた。
「お、やっと帰ってきたのか」
「おかえり~」
俺は軽く手を振ってそれに応えると、空いている席に座った。
それから食事を取りつつ彼らと談笑するのだった。
しばらくして食べ終わると、部屋に戻って休むことにする。
部屋に戻るとすぐにベッドに横になり目を閉じた。
明日から本格的に活動することになるだろうから、
今日はゆっくり休んでおくことにしよう。
そう思いながら眠りについたのだった。
翌朝目が覚めると、既に日が高く昇っていた。
慌てて飛び起きると、急いで支度を始めることにした。
といっても、着替えたり顔を洗ったりといった程度のものだが。
一通り準備が終わると、部屋を出て一階へと向かうことにした。
リビングに入ると、そこにはすでに全員が揃っていたようで、
それぞれ寛いでいたようだった。
そんな中、真っ先に声を掛けてきたのは、やはりと言うかなんと言うか、 案の定というべきか、アリアだった。
彼女は駆け寄ってくると、心配そうに顔を覗き込んできた。
「おはようございます、ご主人様♡よく眠れましたか?」
そう言って微笑みかけてくる彼女に、こちらも笑顔で
応えることにした。
「ああ、おはよう。おかげでぐっすり眠れたよ」
そう言うと、彼女は嬉しそうに微笑んだ後、深々と
頭を下げてきた。
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