婚約を破棄されたので、王子とその恋人の聖女に嫌がらせをして破滅させてやりました。

4.

「あなたなんかと結婚するぐらいだったら死んだほうがマシよ！」
婚約者であるマリアンヌが突然言い放った一言により王子から捨てられ恋人からも裏切られた主人公は失意の底へ突き落とされる結果となってしまう。
愛する人からの裏切りを受け傷心した主人公だったがそれでも諦めずに立ち直ろうとするも心に負ったダメージは大きく、ついには病に倒れてしまい死の淵へと立ってしまう事になったのだけれどその時不思議な声を聞いた気がしたので思わず目を覚ますとそこは真っ白空間の中で一人の女神と出会ったことですべてを思い出すことになったのだけど同時に記憶を取り戻したことにより身体に負担がかかった事が原因で意識を失ってしまったのだけどしばらくして目が醒めるとそこには見知らぬ女性が居て看病してくれていたのです。
そこで初めて自分が死んでいることに気付いた主人公が戸惑いながらも事情を聞き出すと彼女の名前はメイリアといい主人公の魂を浄化するためにやってきた事を知ることになります。
しかしその時にはすでに遅くすでに肉体が崩壊し始めていたため一度天界に戻る必要があった為やむなく主人公に別れを告げるとそのまま消えていったのだけどその直後に女神の力の一部が宿るペンダントを手渡されたおかげもあって無事に蘇生することができたというわけだった。
それから数日が経過してすっかり体調が良くなった頃を見計らい家に帰る事にしたものの道中で盗賊に襲われて馬車ごと襲われた際に助けてくれたのがその護衛をしていた騎士の男性で彼は自分の所属する騎士団の副団長だと知り驚くことに彼もまた自分と同じ境遇で前世の人格のまま生まれ変わったのだということを知る事になる。
しかも彼の前世はなんとその女性の騎士であり彼女と恋仲の関係にあり将来結婚する事を約束していてさらには子供もいたという事実を知り衝撃を受けると共に激しい嫉妬を覚えたもののすぐに我を取り戻し冷静になってみると自分も彼と同じような立場だったということに気付き改めて前世の記憶を思い出したことで全てを理解することが出来たのでこれからのことについて話し合った末にお互いに協力しあうことになったのでした。
私は今とても困っています。
何故こんなことになってしまったのかと言えば話は少し前に遡ることになる。
それはある日のこといつものように自室でくつろいでいる時に唐突に部屋の扉を激しく叩く音が聞こえたので何があったのだろうかと思いつつ慌てて部屋を出て確認しようとした所そこへ血相を変えたメイドの一人が飛び込んで来たかと思う間もなく私に向かって叫ぶようにして言った言葉の内容を聞いて驚きを隠しきれず動揺してしまったもののすぐさま気持ちを立て直すことに成功した。
何故そのような事を言ってきたのかその理由を聞く為に詳しく話してもらうよう頼んだところ何でも街の方から兵士の一団が現れ領主の屋敷へ向かっているという報告を受けたとの事でさらに兵士が何かを探し回っているという話も同時に聞いたらしい。
どうやら兵士達の目的は私の身柄の確保もしくは捜索らしいとのことなのでますます意味がわからなくなってきてしまった。
そもそもどうして私がそんな兵士たちに追われなければならないようなことをしたというのかさっぱりわからない上に身に覚えすらもないせいでもあるのだがどうしたものかを悩んでいたところにタイミングよく現れた父上に呼び出されたため行ってみたところとんでもない話を聞かされることになり頭が痛くなりそうになってしまうほどだった。