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シュバリアは次なる子を欲しがるが、
私は少しだけ躊躇いがちに応える。
確かにシュバリアの事は好きだし彼の子供を産みたいと思っているが、
今は少しだけ待って欲しいと思っていた。
何故なら私の身体は限界を迎えようとしていたからだ。
(流石にこれ以上は無理かもしれないわね……)
エメアリアはここ最近になって体調が優れないことが増えてきていたので
心配になり始めていたのだ。
(私の身体がここまで弱くなっているなんて…… このままだといつまで生きられるのかしら?
できればもっと長く生きていたいしシュバリアや家族と一緒に居たいけど、これは難しいかもしれませんね……)
エメアリアはそう思いながら自分の腹部をそっと触り、 シュバリアの方に目を向ける。
シュバリアはそんなエメアリアの様子を見て不安になった。
だからシュバリアはエメアリアの事を抱きしめて尋ねる。
自分が出来る限りの愛情表現でエメアリアを慰めようと。
シュバリアはエメアリアの唇に口づけを行うと舌を絡ませて唾液を交換していく。
エメアリアもそれに応えて舌を絡ませると、
シュバリアは一度口を離してエメアリアの事を見つめる。
するとエメアリアはシュバリアにこう告げる。
自分の身体が思うように動かなくなってきていること。
「あなたには申し訳ないのですが、今の所私はもう長くはないでしょう」
「何を言っているんだ!?︎」
シュバリアは動揺してしまい、思わず叫んでしまう。
「落ち着いてください」
「あ、ああ」
「私の身体は既に病魔に蝕まれています」
「何だって!」
「恐らくは余命もあと僅か」
「嘘だろう……」
「ごめんなさい」
「謝らないでくれ、お前は何も悪くない」
「ありがとうございます」
「それで治る見込みはあるのか?」
「分かりません」
「そうか……」
「ただ……」
「どうした?」
「あなたの子供が出来たおかげで症状が緩和されたようなのですが……」
「そうなのか?」
シュバリアの言葉にエメアリアは静かに首肯する。
実はエメアリアの身体は度重なるシュバリアとの性行為により、
子宮内膜が厚くなっていき、それによって子宮内を満たせる精子の量も増えて、
その結果、エメアリアの身体は病魔に侵されにくくなり、
同時に身体を活性化させて病気に対抗できる力を得ました。
そして、その事にシュバリアは気づいていませんでした。
エメアリアはシュバリアに自分の考えを伝えるとシュバリアは喜ぶ。
自分の子がエメアリアの役に立てたことを嬉しく思ったからだ。
だが、エメアリアの身体は日に日に強くなっていくシュバリアの行為についていけなくなりつつあった。
「大丈夫かエメアリア」
「はい、平気ですよ」
「だが、辛そうだ」
「でも、あなたに求められたら応じたくなっちゃうんですよ」
「そうか、嬉しい事を言うじゃないか」
「それに、私が頑張って赤ちゃんを産めばみんな喜んでくれるから」
「そうだったな」
エメアリアはシュバリアとの子作りに励むと、シュバリアはエメアリアの 子宮内に子種を注ぎ込み、
エメアリアはシュバリアの子供を産み落としていき、
その度にシュバリアはエメアリアの子宮内で子種を放ち続けた。
そしてエメアリアの子宮内はシュバリアの大量の精によって満たされていき、
「またたくさん出してくれたんですね」
エメアリアは自分のお腹をさすって微笑むと、
シュバリアが彼女に尋ねる。
「もうすぐ生まれてくるかな?」
エメアリアは自分のお腹に手を当てながら答える。
「どうかな?
でも楽しみだな~」
エメアリアのお腹は大きく膨れ上がっていて、
その様子はまさに子を孕んでいるようでエメアリア自身はそれを
受け入れた上で喜びを感じていました。
シュバリアはエメアリアの事が心配で尋ねます。
「本当に大丈夫なのか?」
「はい、全然問題ありませんよ」
「しかし、最近はあまり調子が良くなさそうな気がするが?」
シュバリアはエメアリアの様子が変だと思い始めていて、
何か隠しているのではないかと思い、エメアリアに問いかける。
エメアリアはシュバリアに正直に話すべきかどうか悩んだ末に、
隠し通すことが出来ないと思い、彼に話すことにしました。
「実は最近、私の身体は色々とおかしくなってきてまして」
「どういうことだ?」
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