元勇者パーティーの雑用係だけど、実は最強だった〜無能と罵られ追放されたので、真の実力を隠してスローライフします〜

一ノ瀬 彩音

文字の大きさ
217 / 737

217.

しおりを挟む
どれも重要な案件ばかりであり、俺が国王になる前から決まっていたものだ。
俺の国王としての手腕が評価された結果だろう。
俺が仕事を頑張っていると、部屋の扉がノックされた。
俺は返事をすると、一人の女性が入ってきた。
その女性は俺の妻の一人だ。
彼女は俺に近づくと、こう告げてきた。
「そろそろ休憩しませんか? お茶の準備が出来ていますので」
俺はその言葉に甘えることにして、仕事を中断することにした。
俺と妻は庭に出ると、椅子に座って、ティータイムを楽しむことにした。
しばらくすると、俺のところに訪問者が現れた。
「王、アリア姫がまた」
「え? ミリアは」
「正妃様の手には負えません」
「ぐぬぬぬっ」
(何があった?)
(あの子ももう16歳か)
(アリアは最近、極端にミリアに対して反抗期だな……)
(仕方ない)
俺は席を立つと、部屋を出る。
(さて、今度はどんな理由で暴れたのか)
(まあ、大体予想はつくけど)
扉を開けた途端に強い爆風が巻き起こっている。
「いい加減になさい、アリア」
そうミリアの怒鳴り声が聞こえる所を見れば
「こんなすさまじい親子喧嘩、俺達では無理です」
と兵士達も戦々恐々としている。
俺はアリアとミリアの間に割って入ると、アリアを抱きしめる。
アリアは俺に抱きつくと泣き出した。
どうやら、俺がいない間にミリアに怒られたらしい。
俺はアリアを落ち着かせると、ミリアに向き直る。
「少しは、アリアの事を考えたらどうだ? 妻だろうに」
そっと抱き寄せてやればミリアも泣き出してしまう。
きっとアリアの前で泣かないと努力していたのだろう。
しばらくすると、アリアも落ち着きを取り戻したようだ。
俺はアリアを連れて部屋に戻ろうとすると、ミリアもついてきた。
どうやら、まだ言い足りないらしい。
俺はアリアと別れると、ミリアを抱きしめる。
すると、ミリアも泣き出し、
「ごめんなさい、貴方」
「いいんだよ、今度は何があった?」
「アリアが、その、お父様に甘えたいって」
俺は苦笑する。
どうやら、アリアの事を思って叱ったらしい、そしたら、高位魔法が御返しに飛んで来たのだろう。
まあ、アリアの気持ちも分からなくもない。
俺だってミリアに甘えたくなる時があるのだから。
俺はミリアを抱き寄せると、優しく頭を撫でてやる。
ミリアも落ち着いたようで、そのまま眠りについてしまった。
俺はミリアを抱き上げると、
「ゆっくりお休み、俺の大切な奥さん」
俺はミリアの部屋まで運ぶと、ベッドに寝かせた。
俺はアリアとミリアの仲が悪いわけじゃない事を知っている。
ただ、アリアが素直になれていないだけだ。
ミリアはアリアを溺愛しているが、アリアは恥ずかしくて反発しているだけだろう。
「親の気持ち子知らずか」
何とかしてやりたいがそれは二人の問題である。
(夫の俺が手を出すのはちがうよな)
そんな事を想いながら添い寝していれば扉が開く音が聞こえた。
どうやら、アリアが起きたようだ。
俺はアリアの方を見ると、こう言った。
アリアは俺に抱きついてくると、こう告げた。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る

早見羽流
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」 解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。 そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。 彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。 (1話2500字程度、1章まで完結保証です)

没落した貴族家に拾われたので恩返しで復興させます

六山葵
ファンタジー
生まれて間も無く、山の中に捨てられていた赤子レオン・ハートフィリア。 彼を拾ったのは没落して平民になった貴族達だった。 優しい両親に育てられ、可愛い弟と共にすくすくと成長したレオンは不思議な夢を見るようになる。 それは過去の記憶なのか、あるいは前世の記憶か。 その夢のおかげで魔法を学んだレオンは愛する両親を再び貴族にするために魔法学院で魔法を学ぶことを決意した。 しかし、学院でレオンを待っていたのは酷い平民差別。そしてそこにレオンの夢の謎も交わって、彼の運命は大きく変わっていくことになるのだった。 ※2025/12/31に書籍五巻以降の話を非公開に変更する予定です。 詳細は近況ボードをご覧ください。

劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?

はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、 強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。 母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、 その少年に、突然の困難が立ちはだかる。 理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。 一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。 それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。 そんな少年の物語。

復讐完遂者は吸収スキルを駆使して成り上がる 〜さあ、自分を裏切った初恋の相手へ復讐を始めよう〜

サイダーボウイ
ファンタジー
「気安く私の名前を呼ばないで! そうやってこれまでも私に付きまとって……ずっと鬱陶しかったのよ!」 孤児院出身のナードは、初恋の相手セシリアからそう吐き捨てられ、パーティーを追放されてしまう。 淡い恋心を粉々に打ち砕かれたナードは失意のどん底に。 だが、ナードには、病弱な妹ノエルの生活費を稼ぐために、冒険者を続けなければならないという理由があった。 1人決死の覚悟でダンジョンに挑むナード。 スライム相手に死にかけるも、その最中、ユニークスキル【アブソープション】が覚醒する。 それは、敵のLPを吸収できるという世界の掟すらも変えてしまうスキルだった。 それからナードは毎日ダンジョンへ入り、敵のLPを吸収し続けた。 増やしたLPを消費して、魔法やスキルを習得しつつ、ナードはどんどん強くなっていく。 一方その頃、セシリアのパーティーでは仲間割れが起こっていた。 冒険者ギルドでの評判も地に落ち、セシリアは徐々に追いつめられていくことに……。 これは、やがて勇者と呼ばれる青年が、チートスキルを駆使して最強へと成り上がり、自分を裏切った初恋の相手に復讐を果たすまでの物語である。

隠して忘れていたギフト『ステータスカスタム』で能力を魔改造 〜自由自在にカスタマイズしたら有り得ないほど最強になった俺〜

桜井正宗
ファンタジー
 能力(スキル)を隠して、その事を忘れていた帝国出身の錬金術師スローンは、無能扱いで大手ギルド『クレセントムーン』を追放された。追放後、隠していた能力を思い出しスキルを習得すると『ステータスカスタム』が発現する。これは、自身や相手のステータスを魔改造【カスタム】できる最強の能力だった。  スローンは、偶然出会った『大聖女フィラ』と共にステータスをいじりまくって最強のステータスを手に入れる。その後、超高難易度のクエストを難なくクリア、無双しまくっていく。その噂が広がると元ギルドから戻って来いと頭を下げられるが、もう遅い。  真の仲間と共にスローンは、各地で暴れ回る。究極のスローライフを手に入れる為に。

勇者パーティーにダンジョンで生贄にされました。これで上位神から押し付けられた、勇者の育成支援から解放される。

克全
ファンタジー
エドゥアルには大嫌いな役目、神与スキル『勇者の育成者』があった。力だけあって知能が低い下級神が、勇者にふさわしくない者に『勇者』スキルを与えてしまったせいで、上級神から与えられてしまったのだ。前世の知識と、それを利用して鍛えた絶大な魔力のあるエドゥアルだったが、神与スキル『勇者の育成者』には逆らえず、嫌々勇者を教育していた。だが、勇者ガブリエルは上級神の想像を絶する愚者だった。事もあろうに、エドゥアルを含む300人もの人間を生贄にして、ダンジョンの階層主を斃そうとした。流石にこのような下劣な行いをしては『勇者』スキルは消滅してしまう。対象となった勇者がいなくなれば『勇者の育成者』スキルも消滅する。自由を手に入れたエドゥアルは好き勝手に生きることにしたのだった。

S級パーティを追放された無能扱いの魔法戦士は気ままにギルド職員としてスローライフを送る

神谷ミコト
ファンタジー
【祝!4/6HOTランキング2位獲得】 元貴族の魔法剣士カイン=ポーンは、「誰よりも強くなる。」その決意から最上階と言われる100Fを目指していた。 ついにパーティ「イグニスの槍」は全人未達の90階に迫ろうとしていたが、 理不尽なパーティ追放を機に、思いがけずギルドの職員としての生活を送ることに。 今までのS級パーティとして牽引していた経験を活かし、ギルド業務。ダンジョン攻略。新人育成。そして、学園の臨時講師までそつなくこなす。 様々な経験を糧にカインはどう成長するのか。彼にとっての最強とはなんなのか。 カインが無自覚にモテながら冒険者ギルド職員としてスローライフを送るである。 ハーレム要素多め。 ※隔日更新予定です。10話前後での完結予定で構成していましたが、多くの方に見られているため10話以降も製作中です。 よければ、良いね。評価、コメントお願いします。励みになりますorz 他メディアでも掲載中。他サイトにて開始一週間でジャンル別ランキング15位。HOTランキング4位達成。応援ありがとうございます。 たくさんの誤字脱字報告ありがとうございます。すべて適応させていただきます。 物語を楽しむ邪魔をしてしまい申し訳ないですorz 今後とも応援よろしくお願い致します。

処理中です...