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不幸の訪れ 5章
14話 全面対決?…どうしよう?!
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…なんというか…。
いざ来てみれば…そんなにすぐには問い詰められないんだな…。
「ハルク…良かった!怪我は?」
「無いよ!皆は他に怪我してない?」
「大丈夫だ。この腕も、ハルクに治してもらって…な?」
父さんは腕をグルリと動かしてみせる。
「良かった…」
気付かないふりでやり過ごす。
まあ、父さんもこんなに人が多い中で話したりはしないだろう。
父さんは少し眉間にシワを寄せる。
が、
「ありがとうな」
ワシャワシャと頭をなでた。
「ヘヘ…」
「後で部屋に来てくれるか?」
「…うん」
俺は取り敢えず、キラキラ〜っと効果音がつきそうな程の笑顔でやり過ごす。
「マサトっ!部屋行こう!」
「うん!」
取り敢えず、逃げるが勝ち。
…だと思う。
まあ、頑張ろ…。
…それに、雅人だって失態を犯しちゃってるし…
父side
昨日、今日と。忙しかったが、どうしてもハルクに聞いておきたいことがあった。
一つ目は、何故、家が強盗に襲われてると分かったのか。
マサトと電話していたが、そばにはあの強盗もいた。
なら、どうして分かったのか。
二つ目は、何故、ヒールが使えるのか。
あれは、光属性にしか使えないうえ、腕一つ治すのにもたくさんの魔力を使う。
到底、5歳ができるとは思えない。
さっき、引っかかるかどうか見てみたが、見事に無視された。
さて…どうするか。
「父さん、入っていい?」
「あぁ、入れ」
前の席に座らせる。
「…で?どうしたの?お父さん」
「なに、ちょっと聞きたい事があってな…たった二つだ。いいだろ?」
「…まあ、いいよ?」
…退路は無くした。
本題だ。
「一つは、どうして、強盗に襲われてると分かったのか」
「…。」
「…二つは、何故ヒールが使えるのか。これだけだ」
…実の息子相手じゃ話しづらいな…。
…内心とは逆に、どんどん鋭くなっていく視線。
ハルクを焦らせるのには充分なはずだが…
「…じゃあ、一つ。それは、マサトに教えてもらった」
「いつ?」
「もちろん電話してるときに」
「…じゃあ、そばに付いていたあの強盗が気づかなかったのは?」
「暗号だよ。前に、マサトと遊んだ時に使ったんだ。それをやってきたから分かったんだ」
…。不自然だが、一応筋は通っている。
「……まあ、いい。じゃあ二つ目は…?」
「二つは…」
ちょっと考え込んでから言った。
「学校でわかった事…なんだけどね?僕って、結構魔力が多いらしくて、それにちょっとだけ、光属性が混じってるらしいんだ」
…?!
「二属性なのかっ?!」
二属性はとても珍しく、光属性が混じってるなんて事は、更に珍しい。
「なんで秘密にしてたんだっ?!こんなに凄いことなのに…」
「お兄ちゃんが、まだ属性測ってなくて、二人同時に言って驚かせたいって…」
しょげて言う。
わざとらしいが、俺は、気が動転していて気づかなかった。
「…そうだったのか…。それで、お前はそれを練習したと、言うわけか?」
「うん。思いの外、どんどん上達していって…」
…。一人で練習はとても危険なことなんだがな…。
まあ、無事なだけマシか。
「…そうだったんだな。それで、光属性と何属性なんだ?」
「えっと…水属性…です」
「そうなのか…ちなみに俺は、火属性だぞ?」
…。心なしか、ハルクに引かれたような気がするんだが…まあ、いい。
「そうなんだ…」
「…。えーっと…聞きたいことはそれだけだし…、帰っていいぞ?」
「じゃあ…お言葉に甘えて…」
そう言って、出ていこうと立ち上がって、そのままドアの方へと行くかのように思ったが、不意に声を漏らして、また座り直した。
「…?どうした?」
「…いや、ちょっと聞きたくって…」
「?」
「あの強盗ってどうなった?」
…実際。捜査は難航していた。
手掛かりは、この家、いや、貴族じたいを恨んでいるといった事だけで、容姿が似ている平民を当たってみたりと、かなり地味な方へと行っている。
「…全く手がかりが掴めない。…お前、何か知ってるのか?」
ちょっと聞いてみるといった軽い感じだったのだが、思ったより動揺した。
「知ってるのか?」
「…うん」
「!なにっ!誰なんだ?!」
…一気にまくし立てると、ハルクは少したじろいだが、ハッキリと言った。
「…それはまだ言えない。でも、僕が説得してみせる」
「!…危ない。もう、大人に任せなさい」
いくらハルクが言ったことでも、危ないことはさせられない。
「嫌だ。それに、気になる事もある」
それでもハッキリという。
…思えば、ハルクがワガママを言うのは初めてかもしれない。
だからと言って初めてのワガママがこんな危険なものだとは思いもしない。
「ダメだ。いいか?よく考えろ。相手は、お父さんよりも強いし、第一犯罪者なんだ」
「お父さんよりも強いなら、僕よりも弱い」
ハッキリといわれた。
「そう思うのなら、戦ってみろ」
売り言葉に買い言葉だが、言ってやった。
…大人気はゼロだが…。
「そうしたいところだけど…これで我慢してて…?」
そう言い終わると、急に眠気が襲った。
「帰ってきたら話すから…」
そう言われて、倒れてしまった。
…ちょっとは頼ってくれてもいいのにな…。
____________________________________________________________________________________________________
最後まで読んでいただいてありがとうございました。
スイマセン。風邪でぶっ倒れてました。
本当にスイマセン。
前回同様、誤字•脱字などがあれば、感想を通じてお知らせください。
これからもよろしくお願いします
いざ来てみれば…そんなにすぐには問い詰められないんだな…。
「ハルク…良かった!怪我は?」
「無いよ!皆は他に怪我してない?」
「大丈夫だ。この腕も、ハルクに治してもらって…な?」
父さんは腕をグルリと動かしてみせる。
「良かった…」
気付かないふりでやり過ごす。
まあ、父さんもこんなに人が多い中で話したりはしないだろう。
父さんは少し眉間にシワを寄せる。
が、
「ありがとうな」
ワシャワシャと頭をなでた。
「ヘヘ…」
「後で部屋に来てくれるか?」
「…うん」
俺は取り敢えず、キラキラ〜っと効果音がつきそうな程の笑顔でやり過ごす。
「マサトっ!部屋行こう!」
「うん!」
取り敢えず、逃げるが勝ち。
…だと思う。
まあ、頑張ろ…。
…それに、雅人だって失態を犯しちゃってるし…
父side
昨日、今日と。忙しかったが、どうしてもハルクに聞いておきたいことがあった。
一つ目は、何故、家が強盗に襲われてると分かったのか。
マサトと電話していたが、そばにはあの強盗もいた。
なら、どうして分かったのか。
二つ目は、何故、ヒールが使えるのか。
あれは、光属性にしか使えないうえ、腕一つ治すのにもたくさんの魔力を使う。
到底、5歳ができるとは思えない。
さっき、引っかかるかどうか見てみたが、見事に無視された。
さて…どうするか。
「父さん、入っていい?」
「あぁ、入れ」
前の席に座らせる。
「…で?どうしたの?お父さん」
「なに、ちょっと聞きたい事があってな…たった二つだ。いいだろ?」
「…まあ、いいよ?」
…退路は無くした。
本題だ。
「一つは、どうして、強盗に襲われてると分かったのか」
「…。」
「…二つは、何故ヒールが使えるのか。これだけだ」
…実の息子相手じゃ話しづらいな…。
…内心とは逆に、どんどん鋭くなっていく視線。
ハルクを焦らせるのには充分なはずだが…
「…じゃあ、一つ。それは、マサトに教えてもらった」
「いつ?」
「もちろん電話してるときに」
「…じゃあ、そばに付いていたあの強盗が気づかなかったのは?」
「暗号だよ。前に、マサトと遊んだ時に使ったんだ。それをやってきたから分かったんだ」
…。不自然だが、一応筋は通っている。
「……まあ、いい。じゃあ二つ目は…?」
「二つは…」
ちょっと考え込んでから言った。
「学校でわかった事…なんだけどね?僕って、結構魔力が多いらしくて、それにちょっとだけ、光属性が混じってるらしいんだ」
…?!
「二属性なのかっ?!」
二属性はとても珍しく、光属性が混じってるなんて事は、更に珍しい。
「なんで秘密にしてたんだっ?!こんなに凄いことなのに…」
「お兄ちゃんが、まだ属性測ってなくて、二人同時に言って驚かせたいって…」
しょげて言う。
わざとらしいが、俺は、気が動転していて気づかなかった。
「…そうだったのか…。それで、お前はそれを練習したと、言うわけか?」
「うん。思いの外、どんどん上達していって…」
…。一人で練習はとても危険なことなんだがな…。
まあ、無事なだけマシか。
「…そうだったんだな。それで、光属性と何属性なんだ?」
「えっと…水属性…です」
「そうなのか…ちなみに俺は、火属性だぞ?」
…。心なしか、ハルクに引かれたような気がするんだが…まあ、いい。
「そうなんだ…」
「…。えーっと…聞きたいことはそれだけだし…、帰っていいぞ?」
「じゃあ…お言葉に甘えて…」
そう言って、出ていこうと立ち上がって、そのままドアの方へと行くかのように思ったが、不意に声を漏らして、また座り直した。
「…?どうした?」
「…いや、ちょっと聞きたくって…」
「?」
「あの強盗ってどうなった?」
…実際。捜査は難航していた。
手掛かりは、この家、いや、貴族じたいを恨んでいるといった事だけで、容姿が似ている平民を当たってみたりと、かなり地味な方へと行っている。
「…全く手がかりが掴めない。…お前、何か知ってるのか?」
ちょっと聞いてみるといった軽い感じだったのだが、思ったより動揺した。
「知ってるのか?」
「…うん」
「!なにっ!誰なんだ?!」
…一気にまくし立てると、ハルクは少したじろいだが、ハッキリと言った。
「…それはまだ言えない。でも、僕が説得してみせる」
「!…危ない。もう、大人に任せなさい」
いくらハルクが言ったことでも、危ないことはさせられない。
「嫌だ。それに、気になる事もある」
それでもハッキリという。
…思えば、ハルクがワガママを言うのは初めてかもしれない。
だからと言って初めてのワガママがこんな危険なものだとは思いもしない。
「ダメだ。いいか?よく考えろ。相手は、お父さんよりも強いし、第一犯罪者なんだ」
「お父さんよりも強いなら、僕よりも弱い」
ハッキリといわれた。
「そう思うのなら、戦ってみろ」
売り言葉に買い言葉だが、言ってやった。
…大人気はゼロだが…。
「そうしたいところだけど…これで我慢してて…?」
そう言い終わると、急に眠気が襲った。
「帰ってきたら話すから…」
そう言われて、倒れてしまった。
…ちょっとは頼ってくれてもいいのにな…。
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最後まで読んでいただいてありがとうございました。
スイマセン。風邪でぶっ倒れてました。
本当にスイマセン。
前回同様、誤字•脱字などがあれば、感想を通じてお知らせください。
これからもよろしくお願いします
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