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第1章 春
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「想像……出来ないなぁ」
学校帰り。愛理がそう呟く。真由美先輩の話、実感が沸かないんだ。あのいつも無駄に元気な宮下先輩に、昔、何かがあったなんて。
笑うことなんかしないで、何かに対しての怒りで溢れていたなんて。
あの先輩が……。
目の前にはバス停でバスを待つ、宮下先輩がいた。他の先輩たちと一緒にフザけていた。その笑顔は、私が知ってるいつもの先輩だった。
「あ。柊冶先輩!」
愛理は宮下先輩にそう声をかけると、小走りに近寄って行った。私はそんな愛理の後ろを黙って追っていく。
「おう。愛理に瑠璃」
「先輩たち、先に部活終えていったから、もう帰ったのかと思った」
「ああ。教室に忘れもんしたからな。コイツが」
指したのは宮下先輩と仲良い、遠藤先輩だ。みんなからエンコウと呼ばれている。本人はやめてくれって顔をしているけど。
なんか、同じクラスにもうひとり遠藤っていう名前の先輩がいて、その先輩はエンケンなんだって。
「貢一先輩が忘れ物?」
「違うよ、こっちだよ。全く、人の所為になんかすんなっ」
貢一先輩はそう言うと、宮下先輩の背中を叩いた。笑いながらそれを受け止めていた宮下先輩は、やっぱりあのおちゃらけた先輩だった。
こんな先輩からは想像することなんて、無理な話だった。
「そういや、瑠璃」
貢一先輩がこっちを見て言う。
「お前、彼氏いたんだってな」
「誰から聞いたんですか」
「コイツ」
と、宮下先輩を指した。宮下先輩は私をじっと見ては、何も言わない。
「宮下先輩~!なに勝手に話してるんですか」
「照れるな、瑠璃」
からかう、貢一先輩の隣で宮下先輩は大人しかった。
こういう話だから…???
いつもと違うのは、あの告白のせい???
先輩のあの真剣な言葉。
たったひとことなんだけど、それが私の胸に響いたんだ。だからって、先輩と付き合えるわけない。
それは分かってる。
だから、先輩にはちゃんと言わなきゃいけないんだ。
「貢一先輩。瑠璃の相手ってね、中学の時から友達なんです」
横から言った愛理に、目線を移した貢一先輩。
「中学?お前ら一緒だっけ?」
「2年までは一緒」
「3年の時に私、転校しちゃったから」
「そっか」
貢一先輩は優しい顔で、こっちを見ていた。貢一先輩は宮下先輩とはタイプが違う。知的でクールで。でもって、優しくてかっこいい。宮下先輩とは違う雰囲気が人気がある。
だから貢一先輩のその瞳で見つめられたらきっと、卒倒する人で続出するだろうって思う。
「瑠璃はそいつの事が好きなんだよな」
貢一先輩は宮下先輩がいるのに、そういう話をしてくる。宮下先輩は聞かないようにしている。でも貢一先輩は、わざと聞かせようとしているみたいに話している。
「瑠璃。どうなんだよ」
「……好きじゃなきゃ、付き合ってませんよ」
顔が真っ赤になるのが分かる。
「そっか」
笑って、貢一先輩は宮下先輩の肩を叩く。聞かないフリをしていた先輩は、こっちを見ると微かに笑った。
「なぁ。時間、まだ大丈夫だろ」
貢一先輩がイキナリそう言ってきた。
「はい」
「大丈夫ですけど」
「お茶しねぇ?」
その言葉に、宮下先輩の顔が驚きの顔に変化していった。
「おい。エンコウ」
「いいじゃねーか」
そう言うと、やってきたバスに乗り込んだ。
「駅の方に行くぞ」
振り返って貢一先輩は言った。
その姿に呆れながら、宮下先輩が後を着いていく。そんなふたりを見て、私たちは笑った。
貢一先輩がなぜ、宮下先輩と仲良くなったのか、ちょっと謎だった。
タイプが全然違うし。
性格だって、違う。
宮下先輩がフザけてる人なら、貢一先輩はとてもマジメ。
そんなふたりが一緒にいるのは不思議でならなかった。
「貢一先輩って、なんで宮下先輩と仲良くなったの?」
愛理がそう聞いた。
全く、この子はそういうことをズバッって聞くんだから。私は呆れながらも興味があったから、貢一先輩をじっと見た。
「さぁ。なんでだろうな~」
その言葉に宮下先輩は、貢一先輩の背中を叩く。
「お前が突っかかってきたんだろ」
「え。そうだっけ?」
「1年の時、同じクラスだったんだよ、こいつとは」
宮下先輩はそう言った。そういや、今はクラスが違う。貢一先輩と真由美先輩は、同じクラスにいるけど。
「こいつと俺は最初会った時に、なんか対立してて」
「で、いつの間にか仲良くなった」
「へぇ」
やっぱり不思議。
どうしてふたりは仲がいいのか。でもこのふたたりを見てるのは、結構好きだったりする。終点の駅前でバスを降りて、貢一先輩は歩いて行く。貢一先輩の歩くペースは私達に合わせてくれて、その気遣いが嬉しかった。
「ここ。俺、気に入ってるんだ」
そう言って入ったのは、オリーブという喫茶店。その喫茶店は、高校生の溜まり場のようになっていた。
「俺の中学がこっちの方だから。ここは中学の時から来てたりするんだ」
意外な貢一先輩を見た気がした。
「いらっしゃいませ」
店員さんがそう声をかけると、貢一先輩を見る。
「あら。貢ちゃん」
「こんにちは。南さん」
頻繁に来ているせいか、店員さんに貢ちゃんなんて呼ばれているのが可愛かった。
「今日は女の子連れてるのね」
「後輩です。ちょっと面白い子たちなんで」
笑った顔が、見た事ない優しい顔をしていた。先輩達はコーヒーを頼んで、私達は紅茶を頼んだ。それぞれの注文が来ると、貢一先輩は笑った。
「ここ、学生が多いでしょ。学生の味方みたいな場所なんだ」
そう言われて周りを見渡す。確かに学生が多い。いろんな学校の制服の子達が、それぞれの会話に花を咲かせていた。
「で。瑠璃」
貢一先輩は私の名前を呼ぶと、マジマジと私を見た。
「お前の彼氏ってどんなやつ?」
ニカッと笑った顔が、悪戯っ子のような宮下先輩と、被って見えた気がした。
「お前な、それを聞きたいからお茶しようなんて言ったのかよ」
呆れて宮下先輩が言った。
「そう。知りたくない?瑠璃と付き合ってるやつがどんなやつか」
「……てか、俺、一度会ってるもん」
「え。そうなのか?」
「バスの中でね」
「桜ヶ丘の制服着てたな」
「桜ヶ丘って、ここの近くだよな」
貢一先輩はそう言うと、窓の外を見る。
つられて窓の外を見ると、桜ヶ丘の制服を着た男子生徒と女子生徒が歩いていた。
その姿に私はドキッとした。
男子生徒の姿は、見覚えのある人。
私の大好きな人だった。
私の中の時間は止まっていた。
博くんと一緒にいる女の子。私よりも背が高くて、キレイなロングの髪を靡かせて歩いていた。私よりも大人っぽい女の子だった。
ふたりは笑いながら歩いていた。とても楽しそうに。
「……っ!アイツ!」
ガタッと立ち上がったのは、愛理だった。そんな愛理に驚いたのは、貢一先輩で。私の目線を追った宮下先輩は、顔色が変わった。
「あれ、瑠璃の?」
そう言い終わる前に、愛理が喫茶店を出て行く。そして外にいた博くんに何か言ってる。博くんは驚いた顔で愛理を見て、そして窓側に座っていた、私を見て更に驚いた顔をした。
その顔は、見てはいけないもののように、困惑していた。
「瑠璃。いいの?」
目の前にいる宮下先輩は、私に言う。愛理が博くんのところに行って、何か話している間も、私は動かないでただ黙ってその光景を見ていた。
愛理と言い争ってる間、彼と一緒にいた女の子が愛理の腕を掴んで、何か言った。
そんな光景をただ見ていて。
私は何も出来ないでいた。
「あれが、瑠璃の彼氏?」
貢一先輩はそう言うと、私は頷いた。それしか出来ないでいる私に笑って、立ち上がった。
「南さん。お勘定、ここに置くね」
そう言うと、お金を置いて喫茶店を出て行く。その後を私の手を掴んだ宮下先輩が追って行く。
「ちょっと!どういうことなのよ、博っ!」
愛理が博くんにそう怒鳴ってる。女の子が愛理の腕を掴んで睨んでいた。
困った顔して立ってる博くんは、私を見ると微かに笑った。
「愛理」
私は愛理を呼ぶと、黙って愛理の手を掴んでる女の子の手を掴んで引き離した。
「博くん」
彼を見て、笑う私。それしか出来ないでいる。そうすることしか出来ないでいる。
だって。
単なる友達かもしれないじゃない。
それなのに、何を言える?
私だって、今。
先輩たちとこうしているんだから。
「あなた、誰?」
キツイ声で言った女の子。その言葉に答えたのは、博くんだった。
「俺の彼女」
「えっ」
「だから、こいつは俺の彼女で、こっちは中学の友達」
私と愛理を女の子に説明していた。
「博、彼女いたの?」
「いるって言っただろ」
「だってっ!」
そのやり取りを見ていた。
ズキッと。
胸が痛んだ。
──博
女の子は、博くんを博と呼び捨てにした。私がまだ呼べてない名前を、あの子は呼んだ。私はまだ、博くんを呼び捨てには出来てないのに。
その後の事は覚えていない。どうやって帰ったのか、覚えてない。
だけど、胸の痛みだけは覚えている。
学校帰り。愛理がそう呟く。真由美先輩の話、実感が沸かないんだ。あのいつも無駄に元気な宮下先輩に、昔、何かがあったなんて。
笑うことなんかしないで、何かに対しての怒りで溢れていたなんて。
あの先輩が……。
目の前にはバス停でバスを待つ、宮下先輩がいた。他の先輩たちと一緒にフザけていた。その笑顔は、私が知ってるいつもの先輩だった。
「あ。柊冶先輩!」
愛理は宮下先輩にそう声をかけると、小走りに近寄って行った。私はそんな愛理の後ろを黙って追っていく。
「おう。愛理に瑠璃」
「先輩たち、先に部活終えていったから、もう帰ったのかと思った」
「ああ。教室に忘れもんしたからな。コイツが」
指したのは宮下先輩と仲良い、遠藤先輩だ。みんなからエンコウと呼ばれている。本人はやめてくれって顔をしているけど。
なんか、同じクラスにもうひとり遠藤っていう名前の先輩がいて、その先輩はエンケンなんだって。
「貢一先輩が忘れ物?」
「違うよ、こっちだよ。全く、人の所為になんかすんなっ」
貢一先輩はそう言うと、宮下先輩の背中を叩いた。笑いながらそれを受け止めていた宮下先輩は、やっぱりあのおちゃらけた先輩だった。
こんな先輩からは想像することなんて、無理な話だった。
「そういや、瑠璃」
貢一先輩がこっちを見て言う。
「お前、彼氏いたんだってな」
「誰から聞いたんですか」
「コイツ」
と、宮下先輩を指した。宮下先輩は私をじっと見ては、何も言わない。
「宮下先輩~!なに勝手に話してるんですか」
「照れるな、瑠璃」
からかう、貢一先輩の隣で宮下先輩は大人しかった。
こういう話だから…???
いつもと違うのは、あの告白のせい???
先輩のあの真剣な言葉。
たったひとことなんだけど、それが私の胸に響いたんだ。だからって、先輩と付き合えるわけない。
それは分かってる。
だから、先輩にはちゃんと言わなきゃいけないんだ。
「貢一先輩。瑠璃の相手ってね、中学の時から友達なんです」
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「中学?お前ら一緒だっけ?」
「2年までは一緒」
「3年の時に私、転校しちゃったから」
「そっか」
貢一先輩は優しい顔で、こっちを見ていた。貢一先輩は宮下先輩とはタイプが違う。知的でクールで。でもって、優しくてかっこいい。宮下先輩とは違う雰囲気が人気がある。
だから貢一先輩のその瞳で見つめられたらきっと、卒倒する人で続出するだろうって思う。
「瑠璃はそいつの事が好きなんだよな」
貢一先輩は宮下先輩がいるのに、そういう話をしてくる。宮下先輩は聞かないようにしている。でも貢一先輩は、わざと聞かせようとしているみたいに話している。
「瑠璃。どうなんだよ」
「……好きじゃなきゃ、付き合ってませんよ」
顔が真っ赤になるのが分かる。
「そっか」
笑って、貢一先輩は宮下先輩の肩を叩く。聞かないフリをしていた先輩は、こっちを見ると微かに笑った。
「なぁ。時間、まだ大丈夫だろ」
貢一先輩がイキナリそう言ってきた。
「はい」
「大丈夫ですけど」
「お茶しねぇ?」
その言葉に、宮下先輩の顔が驚きの顔に変化していった。
「おい。エンコウ」
「いいじゃねーか」
そう言うと、やってきたバスに乗り込んだ。
「駅の方に行くぞ」
振り返って貢一先輩は言った。
その姿に呆れながら、宮下先輩が後を着いていく。そんなふたりを見て、私たちは笑った。
貢一先輩がなぜ、宮下先輩と仲良くなったのか、ちょっと謎だった。
タイプが全然違うし。
性格だって、違う。
宮下先輩がフザけてる人なら、貢一先輩はとてもマジメ。
そんなふたりが一緒にいるのは不思議でならなかった。
「貢一先輩って、なんで宮下先輩と仲良くなったの?」
愛理がそう聞いた。
全く、この子はそういうことをズバッって聞くんだから。私は呆れながらも興味があったから、貢一先輩をじっと見た。
「さぁ。なんでだろうな~」
その言葉に宮下先輩は、貢一先輩の背中を叩く。
「お前が突っかかってきたんだろ」
「え。そうだっけ?」
「1年の時、同じクラスだったんだよ、こいつとは」
宮下先輩はそう言った。そういや、今はクラスが違う。貢一先輩と真由美先輩は、同じクラスにいるけど。
「こいつと俺は最初会った時に、なんか対立してて」
「で、いつの間にか仲良くなった」
「へぇ」
やっぱり不思議。
どうしてふたりは仲がいいのか。でもこのふたたりを見てるのは、結構好きだったりする。終点の駅前でバスを降りて、貢一先輩は歩いて行く。貢一先輩の歩くペースは私達に合わせてくれて、その気遣いが嬉しかった。
「ここ。俺、気に入ってるんだ」
そう言って入ったのは、オリーブという喫茶店。その喫茶店は、高校生の溜まり場のようになっていた。
「俺の中学がこっちの方だから。ここは中学の時から来てたりするんだ」
意外な貢一先輩を見た気がした。
「いらっしゃいませ」
店員さんがそう声をかけると、貢一先輩を見る。
「あら。貢ちゃん」
「こんにちは。南さん」
頻繁に来ているせいか、店員さんに貢ちゃんなんて呼ばれているのが可愛かった。
「今日は女の子連れてるのね」
「後輩です。ちょっと面白い子たちなんで」
笑った顔が、見た事ない優しい顔をしていた。先輩達はコーヒーを頼んで、私達は紅茶を頼んだ。それぞれの注文が来ると、貢一先輩は笑った。
「ここ、学生が多いでしょ。学生の味方みたいな場所なんだ」
そう言われて周りを見渡す。確かに学生が多い。いろんな学校の制服の子達が、それぞれの会話に花を咲かせていた。
「で。瑠璃」
貢一先輩は私の名前を呼ぶと、マジマジと私を見た。
「お前の彼氏ってどんなやつ?」
ニカッと笑った顔が、悪戯っ子のような宮下先輩と、被って見えた気がした。
「お前な、それを聞きたいからお茶しようなんて言ったのかよ」
呆れて宮下先輩が言った。
「そう。知りたくない?瑠璃と付き合ってるやつがどんなやつか」
「……てか、俺、一度会ってるもん」
「え。そうなのか?」
「バスの中でね」
「桜ヶ丘の制服着てたな」
「桜ヶ丘って、ここの近くだよな」
貢一先輩はそう言うと、窓の外を見る。
つられて窓の外を見ると、桜ヶ丘の制服を着た男子生徒と女子生徒が歩いていた。
その姿に私はドキッとした。
男子生徒の姿は、見覚えのある人。
私の大好きな人だった。
私の中の時間は止まっていた。
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ふたりは笑いながら歩いていた。とても楽しそうに。
「……っ!アイツ!」
ガタッと立ち上がったのは、愛理だった。そんな愛理に驚いたのは、貢一先輩で。私の目線を追った宮下先輩は、顔色が変わった。
「あれ、瑠璃の?」
そう言い終わる前に、愛理が喫茶店を出て行く。そして外にいた博くんに何か言ってる。博くんは驚いた顔で愛理を見て、そして窓側に座っていた、私を見て更に驚いた顔をした。
その顔は、見てはいけないもののように、困惑していた。
「瑠璃。いいの?」
目の前にいる宮下先輩は、私に言う。愛理が博くんのところに行って、何か話している間も、私は動かないでただ黙ってその光景を見ていた。
愛理と言い争ってる間、彼と一緒にいた女の子が愛理の腕を掴んで、何か言った。
そんな光景をただ見ていて。
私は何も出来ないでいた。
「あれが、瑠璃の彼氏?」
貢一先輩はそう言うと、私は頷いた。それしか出来ないでいる私に笑って、立ち上がった。
「南さん。お勘定、ここに置くね」
そう言うと、お金を置いて喫茶店を出て行く。その後を私の手を掴んだ宮下先輩が追って行く。
「ちょっと!どういうことなのよ、博っ!」
愛理が博くんにそう怒鳴ってる。女の子が愛理の腕を掴んで睨んでいた。
困った顔して立ってる博くんは、私を見ると微かに笑った。
「愛理」
私は愛理を呼ぶと、黙って愛理の手を掴んでる女の子の手を掴んで引き離した。
「博くん」
彼を見て、笑う私。それしか出来ないでいる。そうすることしか出来ないでいる。
だって。
単なる友達かもしれないじゃない。
それなのに、何を言える?
私だって、今。
先輩たちとこうしているんだから。
「あなた、誰?」
キツイ声で言った女の子。その言葉に答えたのは、博くんだった。
「俺の彼女」
「えっ」
「だから、こいつは俺の彼女で、こっちは中学の友達」
私と愛理を女の子に説明していた。
「博、彼女いたの?」
「いるって言っただろ」
「だってっ!」
そのやり取りを見ていた。
ズキッと。
胸が痛んだ。
──博
女の子は、博くんを博と呼び捨てにした。私がまだ呼べてない名前を、あの子は呼んだ。私はまだ、博くんを呼び捨てには出来てないのに。
その後の事は覚えていない。どうやって帰ったのか、覚えてない。
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