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第14話 デート1

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「行きたくねぇ!
 絶対に行きたくない!面倒だ!
 けど…怒られるから…行くか…
 早く行って「遅い!」と怒られない様にしよう…
 なんか遅刻したら貸しになる気がする」

正直普通の人よりもギャルにキレられることは
ものすごく怖い 何故だろう? 
誰かに聞いたわけでは無いので偏見だが、
同じ陰キャなら共感してもられる気がする…
やっぱり迫力が違うからだろうか
あと陽キャだからとかも?
怒らせて、
集団で色々されたらたまったもんじゃない

そろそろ午前10時だ…駅前には12時集合だが、
もう出るか…
はあ…本当に面倒だ、
幼馴染とかなら面倒じゃないが
仲良くないクラスメイトとは正直だるい…



 幼馴染視点
「未来ちゃん おはよう、」

しばらく待って
未来ちゃんがやっと来た…
そっちが言い始めたのに…
先に良一が来たらどうしようかと思っていた、
まったく…

「はい、おはようございます、
 …桜井先輩……早すぎじゃないですか?」

今私は未来ちゃんとの待ち合わせ場所にいる。
時間は分からないため仕方がなく、
早めに設定して待ち合わせしている。

「ゆうほど早いか? まだ午前10時…」

「何時間前からいましたか?」

「えっ2時間前だけど…」

「早い! 早すぎですよ!
 今午前10時ですよ!
 2時間前なら午前8時です!」

「まあ確かに早く出過ぎたと
 思うが…ゆうほど早いか?」

「…正直先輩を舐めてました…
 あわよくばと思っていましたが…
 やっぱり勝てなさそうですね…」

「?どういうことだ?」

「分からないならいいです!」

「まあ時間は聞けてないからな
 早いに越したことないだろう?」

「普通午前8時からのデートは無いですよ!
 まあ…私もしたことがないので
 おそらくですけど…」

未来ちゃんは顔を赤くしてもじもじしている。

なるほどデートの経験が無いのか…
まあ私もあいつと中学生な時一緒に
遊んで以来ないが…
……中学生はデートと言えるのか?
もし言えないなら私も一回も無いな……
私は良く誘われるが全部断るようにしている、
まああいつに
誘われたら別だが…

「私も同じ様なものだ
 デートなんて高校生になってから
 したことないからな」

未来ちゃんは意外そうな顔をする

「えっ! そうなんですか?
 てっきり良一先輩としているかと…」

「なんであいつ限定なんだよ 
 他の男子の可能性もあるだろ」

「無いと確信して言えるからですね」

「?なんで確信できるんだ?」

「桜井先輩……はぁ…わかりやすいんですよ…」

「えっ」

「あっ良一先輩来ましたよ
 隠れて隠れて!」

「あっ…あぁ…そうするが…分かりやすい…のか?
 この私が…?」

「桜井先輩!独り言言ってないで早く!」

隠れる様にして2人は走って行った。


 良一視点

しまったな、流石に早く来すぎた、
あと1時間半どうしようか…
暇だ…何処か行こうにも、行ってる間に
清田がきたら目も当てられない
仕方がないし、誰かと待ってる間連絡しようかな

(あいつ早く来すぎたのか?)

(早く来る…これは怪しいですね…)

(よく分からんがそうなのか?)

(早ければ早いほど本命に近い…らしいです)

(なるほど…あいつよく私との登校の時間に
 遅れてくるし……いつも遅れるあいつが
 早く…意外と乗り気なのか?)

(色々とツッコミどころがある気がしますが、
 1つに絞りますね、
 遅れてくるのは多分幼馴染としての信頼が
 あるからだとおもいますよ)

(信頼…か 私たちの間にそんなもの
 あるのか…?
 あとなんかあいつギャルに怒られるのに
 びびって早く来た気がする…
 何故そう思うんだろうか…)

(それ多分信頼ありますよ)

暇だし、いつも暇そうな幼馴染にメールしてみるか
あいつ土曜にいつも暇ってメールしてくるんだよな
暇だったら友達と遊ぶなり、モテるんだから
デートでもすればいいのに、
あいつそういうのはあんまりしないんだよな
まあ…ある意味安心出来るから良いが…

(わっ! あいつからメールが来た!)

(えー…デートの待ち合わせ中に
 他の女性とメール……
 はぁ…良一先輩ーーそれはダメですよー)

(まあ大方待つのが暇過ぎて、いつも土曜に暇って
 メールしてる私ならメール返してくれると
 踏んだんだろな)

(普段から一体どんなメールしてるんですか…
 ていうかよくそんな事わかりますね…)

(小さい頃から一緒だったからな
 言うなれば血の繋がってない
 家族みたいなもんだ)

(うーん? じゃあ?これは…どっちの
 感情になるんでしょうか…? うーん?
 相手がそう思っているなら?
 じゃあもしかして…私にもまだ可能性が??)

(何独り言言ってるんだ?
 清田が来ないか見とかないと!)

(あぁはい…そう…ですね…)


2時間後

…こねぇな まじかこれドタキャンされたか?
30分過ぎてやがる… それならそれでいいが…
正直今日のうちに借りは返しておきたい…
仕方がない、来るまで待つか…
清田とは連絡先交換してねぇし…

(なんか…長くないですか?
 もう2時間もたってますよ?)

(私は合計4時間だがな しかし…
 あいつもよく長い間待てるな)

(…桜井先輩と良一先輩ってなんか似てますね…)

(? そうか?)

(それはもう…あっ誰か来ましたよ?)

(うん?あれは…?清田か?
 遠くてよく分からんな…)

「やあ! おはよう?あっもう過ぎてるから
 こんにちはかー笑」

「12時待ち合わせだったのに
 遅刻するなよ…」

「誤差みたいなものでしょ笑」

「えぇー…でっ?
 俺はこれからどこへ連れ回されるんだ?」

「うーんとねぇ 買い物だからデパート!」

「おけ 分かった…
 …なんかクラスで
 喋った時とテンションというか…
 喋り方違くないか?」

「そっそう? そんなことないしー
 変なこと言わないでよー笑」

…喋り方が違うな クラスで借りの内容で
喋った時はなんか…こう…固い感じがあったのに…
今は無くなっている…?
まあいいか

(おい!移動するらしいぞ!
 私達も行くぞ!)

(できるだけバレない様に!
 静かに行きましょう!)

(友達と遊びに来たっていう風を装うからな!)


……気まずい…
話すことないからずっとお互いに黙ったままだ…
なんか話したほうが良いか?
でもなんか言われそうでもあって怖い…

(…あれって喋ってるのか?
 遠くてわからん)

(うーんとですね…首が相手を向いてないので
 喋ってないですね…)

(うわー絶対気まずそう…
 私なら途中で逃げるかもな
 会話がないなら大丈夫じゃないか?)

(いや…分かりませんよ?緊張して
 喋れないだけかもしれません…)

(そうか…それなら…なんか…嫌だな…)

(桜井先輩少しずつですけど正直になってきたん
 じゃないですか?)

(…………そうかもな…)

 幼馴染視点
私は私がわからなくなってきた…
これは一体?



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