追放された悪役令嬢ですが、港町で寿司屋を開店します~前世の知識で寿司を握ったら辺境伯様に溺愛されるようです~

緋村ルナ

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【番外編3】伯爵夫妻の休日と、次なる一品

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 リズとカイの結婚後の、甘く穏やかな日常の一コマ。
 伯爵としての公務に追われ、最近少し疲れ気味のカイを労るため、リズはキッチンに立ち、新しい料理を考案していた。SUSHは特別な日のご馳走。もっと手軽に、忙しい人でも、この海の幸を楽しめる料理はないだろうか。
 彼女が思いついたのは、大きな器に盛ったシャリの上に、色とりどりの新鮮な魚介を、まるで宝石箱のように散りばめた一品だった。
「カイ、試食をお願いできますか?」
 リズがカイの前に差し出したのは、その名も「KAISEN-DON(海鮮丼)」。黒ソースを少し垂らして一口食べたカイは、感動に目を丸くした。
「リズ、これは素晴らしい発明だ! なんて贅沢で、美味しくて、そして手軽なんだ! これなら、忙しい執務の合間でも、君の最高の料理を楽しむことができる!」
 カイの言葉に、リズは嬉しそうに微笑んだ。
 その週末、二人は子供たちを連れて、思い出の場所であるポルト・マーレの浜辺を散歩していた。寄せては返す波の音を聞きながら、リズの頭にはまた新しい料理のアイデアが浮かんでくる。次は、この穀物を使って、麺料理なんてどうだろうか。ラーメン、という名前はどうかしら…。
 そんな風に、目を輝かせて食の探求を続ける妻の横顔を、カイはどこまでも愛おしそうに見守っていた。
 彼らの幸せな食卓と、美食を巡る冒険は、これからもずっと、続いていく。
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