クラス リニュニアン in ワールド

藤いろ

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第1話

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この世界には国によって様々な現象がある。ある国は言葉と魔力を使い物質から元素まで自由に操る『魔法』というものがる。またある国には世界の事象を解明し一定の法則などを使いあらゆる便利な道具を生み出す『科学』を使う。
この他にも各国独自の現象があり、独自の文化を築いている。
俺の暮らす国は地脈を利用し身体能力上げ、武術に特化した、龍がシンボルの国・チャンエイ。
私コン・ココンは武術の腕を磨きながら地脈の勉強をする一学生だ。ちなみに22歳。
今日も日課の武術の稽古を終え、チャンエイ第二位学力のソロレリュウ学院の図書室で勉強だ。我ながら真面目過ぎると思う。昔から頭が固いと言われる。真面目は間違った事ではないと思う。が、疑問にも思う事もある。自分はこのままで良いのだろうか。世界・・・・世界には色々な国がある。世界は私に何を見せてくれるだろう。
その世界も自分から動かなければ何も見せてはくれない。
「オイオイ~まーた険しい顔してんそ!コン!」
「ラリン」
私の同級のラリン・デンセイ。明るく何でも好奇心を持ち、社交的。私とは正反対。私の一番の友人だ。
「この顔は生まれつきだよ」
「知ってるー!どれだけの付き合いだと思ってんだよ!」
ちなみに私達は0歳から一緒の幼馴染だ。
「で、何の用だい?」
「コンの顔見に来ただけ!1日1回は見ないとな!」
「なんだそれ?」
これ毎日言われるんだけど、未だに真意が分からない。多分ギャグ何だろうけど。
「あ、そーだ!用事もあったわ」
そういうとラリンは1枚の紙を取り出した。
「それは・・・地紙」
地紙。紙に伝えたい事を書いて相手に送り、送られた相手は地脈を込める事で文字が浮き出すチャンエイで一番使われる伝達手段だ。
「これ俺の分。これお前の分」
「私の分?誰からだい?」
「中央国エルルルエ、世界公学園」
「!懐かしいなぁ」
中央国はその名の通り世界の中央に位置し各国を見守る事を主にしている国。
世界公学園は中央国唯一の学校。毎年16歳の中から各国2名選ばれて18歳まで3年間他の国の選ばれた者達と寝食を共にし絆を深め見識を広める為学ぶ為の学校だ。
私とラリンは当時国の代表に選ばれ世界公学園に通っていた。
「何て書いてあるんだろ?」
私は地紙に手をかざし地脈を込める。
『世界公学園から第1234代代表コン・ココン様へ。
この度は御卒業されてから5年の月日が経ちました。それを記念して同窓会を開催しようと思います。
つきましては、副代表ラリン・デンセイ様と共にクラスメート全30名にこの事をお伝えし全員揃って3か月後に中央国エルルルエに来てください。
この事が達成出来なかった場合は然るべき対処をさせて頂きます。
皆様全員に会える事を楽しみしています。
世界公学園学長HDJALFI』
「何だこれは?」
「またこの感じかよ~~!人の都合無視のイベント!5年前と変わってないじゃんか!」
「当時も色々あったよな・・・・。しかも逆らうと本当にひどい目に・・・・」
「クラスメート全員ってこれ全部の国回れって事だろ。・・・やるしかないのかなぁ?」
「ラリン諦めろやるしかない」
「しゃーねぇ・・・帰って準備してくるわ」
「私は学校に説明して休学届けとか手続きしてくるよ」
「おう、頼むわ!・・・・・・・・・・・あ、コン!」
「どういしたラリ・・・・ン」
急な同窓会にもビックリしたがそれ以上のビックリが起きた。
ラリンにキスをされた。何故?どうして?急な事に頭がついてこない。
「ラリン・・・?」
「あいつらにまた会うんだ、先手打っとかなきゃな!」
ほんのり頬を赤くしたラリンがベッと舌を出しながら言った。
世界を見る機会を得て世界を知る旅だと思ったが、私はそれ以上に深い人達の事を知る旅になる。
この旅で私の青春の思い出は意味をガラリと変える。
さぁ会いにに行こう。世界公学園史上唯一の男子のみのクラス第1234代卒業生一堂に!!
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