異世界転生してハーレム作れる能力を手に入れたのに男しかいない世界だった

藤いろ

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第26話・親衛隊副隊長カシムvs東の盗賊団団長バイオ

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カシムさんと東の盗賊団リーダー・バイオの闘いが始まった。
2人の闘いは前の世界じゃ見れないような剣と剣の応酬。
さっきの事もあってこれが現実なのか夢なのか分からなくなってきた。
2人の闘いは互角に見えた。お互い少しの傷もなく受け攻めを繰り返す。
「おぉ~あの目隠れ兄ちゃん強いじゃねぇか!バイコより強いんじゃねぇ??」
「アーズィム・・・それはない!!」
「ホントかよ」
「流石東のリーダー。強いねぇ」
「兄はまだ本気じゃありませんよ、シンドバッド様」
「心配性な弟だよなぁ」
「うるさい!!モルジアナ!!」
「お前のがうるせーよ!」
「2人ともうるさいよぉ。それに目的は殺す事じゃないでしょぉ」
カシムさんとバイオの闘いはそれから10分くらい続いた。
「お前、めんどくさい・・・」
「それはお互い様ですよ。これ程とは。私ももう歳だ、余り動けないんですよ」
「嘘つきだな、ボクとここまで張り合ったのバイコくらいだよ。まぁまだボク本気じゃないけどさ!」
「そうなんですね。本気見てみたいですなぁ」
「そう?じゃあこれがボクの本気」
剣撃を止め、バイオは服から小瓶を五つ出し投げつけた。
すかさずカシムさんは全ての小瓶を一瞬で切り裂いた。
その瞬間カシムさんを包むように爆発が起きた!
「なっ!?」
思わず声が出た。
煙が晴れると、カシムさんの右腕が溶けてなくなっていた。
「私の腕が・・・・」
「ボク特製の毒ボムだよ。ってか腕溶けてんのに反応それだけ?」
え!?腕がが溶けて・・・・る!?
「カシムさん!!」
思わず飛び出そうになる俺。をアラジンさんが止めた。
「大丈夫です」
「シンドバッド様!この毒は使えますよ!!」
腕が溶けて無くなってるのにカシムさんは何事もないように、むしろ笑顔で叫んだ。
「ありがとうカシム。予想通りかぁ良き良きぃ」
「オイ、王様。あの毒は貰ったらそのまま全身に巡るぞ。あのヒゲを手当した方が良い」
バイコさんが言う。
「うっわ、えげつねぇなお前の友達」
「優しいねぇバイコ君」
「このままマスターに人死を見せたくねぇだけだ」
「それならぁ大丈夫~。カシム!もう良いよぉ!」
「はい!すみません、もう終わりの様です、リーダーさん」
「交代か?」
「いえいえ」
とカシムさんが言い終わる前に闘いが終わっていた。
急に大の字に倒れるバイオ。
「え!!?」
「!!?」
「何した!?今!?」
バイコさんもアーズさんも見えなかったらしい。
「モルジアナ、カシムの腕元に戻してぇ。アリババ~バイオを拘束ぅ」
「「はい!!」」
こうしてバイオは捕まえられた。
俺はカシムさんの所に駆け寄った。
「カ、カシムさん!大丈夫ですか!?」
「クロちゃん様ありがとうございます。想定内なので大丈夫ですよ」
「でも、腕が!」
「モルジアナの薬があるから元に戻ります」
「え!?」
腕が元に戻る!?
「まぁ言っちゃダメなんだけどな、どうせ分かるし。俺の魔法だ、医食同源っての。腕の3本くらいなら元に戻せるぜ!」
マジか。ヒーラーってやつかな。回復の魔法使いだ!凄い!!
「それでも痛いですけどね」
ですよねーーー!!
「どうやるんですか??」
「俺の作ったメシひたすら食わす。そしたら元に戻る」
簡単。
「24時間休まずな」
簡単じゃない!
そうだ!東のリーダーは!?
俺が振り返るとシンドバッドさん達が縄でグルグル巻きにした東のリーダーを見下ろしていた。
「さてぇバイオ君。まずは君の隠し金庫の場所を教えてくれないかなぁ」
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