異世界転生してハーレム作れる能力を手に入れたのに男しかいない世界だった

藤いろ

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第35話・願いの叶え方

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「願いの・・・・」
「叶え・・・・」
「方~~~~??」
「まさか皆んな、千夜一夜物語を全部集めたら願いが叶うなんて思ってないよねぇ?」
「千夜一夜物語を全部読んだら願いが叶うとは言ってましたけど・・・・」
「読み方とその先があるだぁ」
先に言えよ!!
全員が心の中で思った。
「先に言えよ!!」
アーズさん言っちゃったーーー!
「マスター、何を話してるんですか?」
「あとで説明しますね、バイコさん」
「シンドバッド、それは僕も知らないですよ」
「ごめんねぇアラジン。中々大変な事だか、さぁ」
シンドバッドさんがアラジンさんに話さないくらい危険な事って。
「千夜一夜物語はまず世界に散らばった282篇全てを集める。次にその282篇を1から順に全部連続して読む」
「全部一気にですか!?」
「あの1つでも気持ち悪いなったモンを!?」
「そして読んだ後にランプの魔神・ジンが現れる。そのランプの魔神・ジンを倒したら、願いを叶えてもらえる」
!!
一気にファンタジー感が増した!ランプの魔神!?ジン!?何それ!?
それを倒す!?
「・・・・・」
皆んな声が出ない。
シーンと耳の痛いくらいの静けさが地下に流れる。
「これが千夜一夜物語の願いの叶え方」
願いを叶える為の行程が多い!しかも難しい!
「その魔神というのはどのくらいの強さですか?」
アラジンさんが聞く。
「5つ目の海のアレの100倍は強いと思っていいよぉ」
「アレの100倍・・・・キツイですね・・・」
アレって誰!?5つ目の海の話めっちゃ聞きたいんですけど!
「まぁタイマンじゃなくて良いしぃ皆んなで倒そうぉ」
そういうのアリなんだ。レイドバトルみたいなものか。
ん、そうすると誰の願いを叶えてもらえるんだ?レイドバトル参加者全員1つづつとか?
「シンドバッドさん、そうすると願」
「と!言う訳でまずは千夜一夜物語を集める事とそれを一気観出来る精神力を鍛える事だねぇ。今の所私と~クロちゃんくらいかな出来そうなのぉ。一気観出来なきゃ魔神・ジンへの挑戦権も手に入れられないからぁ」
話が終わると俺達は地下を出た。他の千夜一夜物語を探す為に。
「閉まれゴマ!」
その言葉をキッカケに崩れていた岩が元通りになり、大穴を塞いだ。
「おぉースゴイ」
思わず声が出た。
「凄いのはご主人様ですよ!ボクの心と通じて見透かして合言葉を充てたんですから!ボクの心を!ボクの心・・・・見て、見て見て見て~ご主人様~!!」
縛られたままイモムシのように這いずり擦り寄ってくるバイオさん。
動きが気持ち悪い!
「じゃあ絨毯の準備してくるからぁクロちゃん、バイオ君の処遇は君が決めて良いよぉ」
と、言い残すとシンドバッドさん達は離れて行った。
「処遇って・・・・」
「我が君、コイツここで殺してくで良いよな?」
「イヤ!そんな!」
「バイコ良いよな?」
「異論ない!」
皆んな殺す事に躊躇が無さすぎる。さっきのシンドバッドさんもそうだけど・・・・。
そういう世界なんだ、しょうがない。
漫画やアニメ、小説みたいな異世界のように都合の良い事ばかりじゃない。
そんな世界で今生きてるのは俺の「都合」が良かったからだ。
ここで殺すのを止める偽善は出来ない。するならシンドバッドさんも追求しなきゃだし。
・・・・殺すなら俺の見えない所でやってほしい。
偽善者になる勇気も殺す覚悟もない。
・・・・・最低だ。
「待て、ボクを殺すならご主人様が千夜一夜物語で願いを叶えた後にしろ。その後なら死んでも良い」
なっ!?
「何言ってんだテメー?」
アーズさんが剣をバイオさんの喉元に突きつける。
「ヒゲの君もそれにバイコ、君もあとはそこのアラジンとかいう何かムカつくイケメン。君らはご主人様の事が好きでしょうがないだろう。ボクと同じだ」
「まぁ確かにその認識に間違いはないですが、それが何ですか?」
アラジンさんが問う。
「なら、ボクを生かして使え!ボクはご主人様が幸せになればそれで良い!」
数秒の沈黙。
「確かにな、その考えは同じだ」
アーズさんが言う。
「本気らしいですね、この場を生き延びたいという嘘でもない」
アラジンが言う。
「何を話してるんだ?」
バイコさんが聞く。
「コイツが我が君の願いを叶えた後死にたいってよ」
「バイオがそう言ってるならそうだろう」
バイコさんはあっさりと当然のような顔をした。
「良くも悪くも欲望に忠実でその為には自分を曲げない奴だ。そこは昔から変わらないし、変われない」
「うーん、どうする?我が君」
どっちにしてもどうにかしないといけない。バイオさん、バイコさんと同じ盗賊団の頭。バイコさんがこう言うなら。そっちにのっとくのが良いかな。じゃないとこの場でアーズさんが殺してしまう。
「バイコさんを信じましょう」
「我が君が言うなら」
アーズさんは剣を納める。良かった。
「ご主人様~!めっちゃ尽くします!だから唾液ください!!」
「我が君やっぱり殺そう!」
「そうしましょう天使」
「雰囲気的に殺すっぽいな!やろう!」
「ダメ!!」
こういう時だけ団結するなこの3人!
このあと、何とか3人をなだめて、バイオさんが味方になった。
シンドバッドさん達は特に何も言わなかった、俺の考えならと。
千夜一夜物語での願いの叶え方。魔神・ジン。シンドバッドさんの目的。
正直これから俺はどうしたら良いか分からない。
とりあえずはシンドバッドさんと協力することにはしたけど。
それが今の俺の目的とも一致してるから問題はないはずなんだけど。
何だろう、本当にこれで良いのか感があるような、ないような。
色々考えて、自分より断然上の人の意見聞いて、自分の事もよく分からなくなってきた。
今の自分の考え、欲すら本当にそうなのか。
帰りの魔法の絨毯に揺られながらそんな事を考える。
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